ゲーマー向けの超高速SSDがサムスンからも登場

リード2500MB/s・ライト1500MB/sのNVMe対応PCIe SSD「950 PRO」

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韓国サムスン・エレクトロニクスは2015年9月22日、韓国・ソウル市で「2015 Samsung SSD Global Summit」を開催し、クライアント向けのNVMe対応PCIe SSD「Samsung SSD 950 PRO」(以下、950 PRO)を発表した。その特徴をくわしく見ていこう。

対応OSは、Windows 7(専用ドライバーが必要)、Windows 8.1、Windows 10で、Windows 8.1とWindows 10はOS標準のドライバーで動作する。また、対応OSは今後増える見込みで、Windows ServerやLinux用のドライバーもリリース予定とのことだ。このほか、ユーティリティーソフト「Samsung Magician」もバージョン4.8へと進化し、NVNeへの最適化が図られている。

950 PRO

950 PRO

2012年から開催され4回目を迎えた「Samsung SSD Global Summit」。今回は“MARCHING TO THE NEXT ERA”をテーマに掲げ、例年通り世界中から多くのIT系メディアが集まった

ゲーマー向けのハイエンドモデル

950 PROは、インターフェイスに最大32GbpsのPCI Express Gen3 x4と、AHCIに変わるストレージプロトコル「NVM Express 1.1」(以下、NVMe)を採用した、M.2フォームファクタのSSD。NVMe対応PCIe SSDは現在、エンタープライズ向けが主流ではあるが、今回登場したのはクライアント向けで、ゲーマーなどのハイパフォーマンスを求めるユーザーをターゲットとしたハイエンドモデルだ。基板の色もゲーミングカラーを感じさせるブラックとなっている。シーケンシャル転送速度は、リードが2500MB/s、ライトが1500MB/sに達する(512GBモデルの場合)。

ラインアップは、256GBの「MZ-V5P256BW」と512GBの「MZ-V5P512BW」。来年には、1TBモデルもリリースする予定だ。ワールドワイドでの価格は、256GBモデルが199.99ドル、512GBモデルが349.99ドルで、10月に出荷を開始する。日本での発売日と価格はまだアナウンスされてないが、近々発表されと思われる。

最新SATA SSDの4倍の転送速度! 最速のクライアント向けSSD

読み書き520MB/sを超える従来モデルの2.5インチSATA接続SSD「SSD 850 PRO」(以下、850 PRO)に比べて、950 PROはどれだけ高速化しているのだろうか。単純な公称値の比較でも、リードが2.8倍、ライトが4.5倍になっている。これは、インテルのNVMe対応PCIe SSD「SSD 750」を超える性能だ。また、ランダムアクセス速度についても、850 PRO比でリードは1.1倍から1.2倍、ライトは約3倍となっており、ランダムアクセス性能もクライアント向けSSDとしては飛び抜けた性能となっている。

850 PROは、現行のSATA SSDの中でも速い部類だが、950 PROは、SATA+AHCIのSSDより洗練されたモデルになっている。

850 PROと950 PROのシーケンシャル速度を比較したグラフ。リードもライトもかなり速いことがわかる

850 PROと950 PROのシーケンシャル速度を比較したグラフ。リードもライトもかなり速いことがわかる

850 PROと950 PROのランダム性能を比較したグラフ

850 PROと950 PROのランダム性能を比較したグラフ

会場では、転送速度を測るベンチマークソフト「Crystal Disk Mark 5.0.2 x64」を使い、同じ容量帯の850 PROとの比較が行われた。それによると、850 PROのリード561.7MB/sec・ライト531MB/secに対して、950 PROはリード2592MB/sec・ライト1512MB/secと、公称値どおりの2.8倍から4倍ほどの性能を叩き出した。また、ランダムアクセスも、850 PROを引き離している。

会場で実際に行われていたCrystal Disk Mark 5.0.2 x64のベンチマーク結果。左がSSD 850 PRO、右がSSD 950 PRO。各モデルともに容量は512GBモデル

「PCMark7」と「PCMark Vantage」のスコア比較。850 PROより950 PROのほうが、前者なら2倍、後者であれば3倍も高かった

850 PROと950 PROのファイル転送速度の比較。大容量の映像ファイルを転送するのに掛かる時間を比べたもので、950 PROは半分の時間しかかからない

搭載されるフラッシュメモリーには、3次元構造のNANDこと、V-NAND(これまで3D V-NANDや3D NANDなど呼ばれてきたが、今後は、V-NANDとして統一していくという)を採用している。このNANDフラッシュメモリーは、850シリーズと同じタイプの「2nd Gen. MLC V-NAND」で、32レイヤーを積層したMLCとなっている。キャッシュメモリーは、2モデルともに容量512MBのLPDDR3を搭載した。

また、コントローラーには、トリプルコアの「Samsung UBX」を搭載。UBXコントローラーは、サムスン製のエンタープライズ向けNVMe対応PCIe SSD「SM951」ですでに採用されたものだが、チューニングをコンシューマー向けに変えているという。

950 PROは、インターフェイスにPCI Express Gen 3.0 x4レーンを採用する。帯域幅は32Gbpsで、SATA 6Gbpsインターフェイスの5倍以上を実現している

インターフェイスにPCI Expressを採用するのに加えて、SSD世代のストレージプロトコルであるNVMeを採用することで、高速な転送速度を実現している

950 PROのキーコンポーネントは、UBXコントローラー、第2世代MLC V-NAND、LP DDR3メモリー

950 PROのキーコンポーネントは、UBXコントローラー、第2世代MLC V-NAND、LP DDR3メモリー

信頼性も発熱も問題なし

保証期間は850 PROの半分となる5年だが、書き換えできる容量の大きさを表すTBW(Total Byte Written)は、256GBで200TB、512GBで400TBと、ほぼ同じクラスを実現している。保証期間が短い理由は、おそらく、ディスクの読み書きが大きいハイエンドユーザーを想定しているためだろう。1日あたりのワークロードを倍に見積もっているためで、信頼性が下がっているわけではない。

書き換え可能容量を表すTBW(Total Byte Written)は、256GBモデルが200TB、512GBが400TB

書き換え可能容量を表すTBW(Total Byte Written)は、256GBモデルが200TB、512GBが400TB

また、高速になったからといって、消費電力や発熱が大きく上がっていないのもポイントだ。平均消費電力は、256GBモデルが5.1W、512GBモデルが5.7Wで、アイドル時は両モデルとも最大1.7W。Device Sleep Modeにも対応している。発熱に関しては、XP941やSM951でのノウハウがいきているという。

このほか、機能面では、TRIM、Garbage Collection、S.M.A.R.Tをサポート。セキュリティー面では標準でAES 256bit暗号化に加えて、さらに、今後提供されるファームウェアのアップデートによって、TCG OpalやeDrive(IEEE1667)に対応する予定だ。本体サイズは80.15(幅)×22.15(奥行)×2.38(高さ)mm、重量は10g。

ユーティリティーソフトのSamsung Magicianもアップデートされる

ユーティリティーソフトのSamsung Magicianもアップデートされる

エンタープライズ向けの超高速/大容量SSDも

会場にはプロダクトショウケースエリアが併設され、そこには、今回発表となった950 PROのほかに、エンタープライズ向けのSSDも多数展示された。

エンタープライズ向けSSD
・PM1725(HHHL)。NVMe対応。NANDフラッシュはTLC
・PM1725(2.5インチ)。NVMe対応。NANDフラッシュはTLC
・PM953(M.2)。NVMe対応。NANDフラッシュはTLC
・SM1637(2.5インチ)。インターフェイスはSAS 12Gbps。NANDフラッシュはMLC
・PM1633(2.5インチ)。インターフェイスはSAS12Gbps。NANDフラッシュはTLC
・SM863(2.5インチ)。インターフェイスはSATA。NANDフラッシュはMLC
・PM863(2.5インチ)。インターフェイスはSATA対応。NANDフラッシュはTLC

PM1725(HHHL)

PM1725(HHHL)

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

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2017.4.28 更新
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