シャープは2015年10月21日、今秋から来春にかけて発売されるスマートフォン・ケータイの新製品説明会を開催。会場には、各キャリアから発表済みの最新スマートフォンや、Android OSを搭載するケータイ「AQUOS ケータイ」、ロボット型電話「RoBoHoN(ロボホン)」、セブン-イレブンで限定販売する「エヴァンゲリオン スマートフォン」などが展示が展示された。実際に触ることもできたので、その様子をレポートしよう。
NTTドコモから発売される「AQUOS ZETA SH-01H」。11月上旬発売予定
ソフトバンクから発売される「AQUOS Xx2」(11月発売予定/写真上)と、「AQUOS Xx2 mini」(2016年1月中旬発売予定/写真下)
説明会の冒頭では、同社執行役員コンシューマーエレクトロニクスカンパニー カンパニーEVP兼通信システム事業本部長の川口登史氏が、シャープが目指していく新ビジョンを説明sした。これまでの伝統を継承していく「技術のシャープ」、再強化していく「目の付けどころがシャープなシャープ」に、新たに付加する形として「人にいちばん近いシャープ」の3つを柱に、「人に寄り添い、新しい価値を提供し続ける企業」を目指という。
また、これまでの同社のスマートフォンは、ユーザーの不満を解消していくことを目標に開発されてきた。今後は「モノの人工知能化」によって、ユーザーと新たな会話や行動を生み出してコミュニケーションを図ることができ、人に寄り添うパートナー的な存在を目指していくようだ。
同社の川口氏がこれからのシャープのビジョンを発表。「これまでのシャープの技術と鋭い感性を活かし、人に寄り添う製品を目指す」と語った
「モノの人工知能化」と言う点では、生活シーンに合わせて応答するエージェント機能の「emopa(エモパー)」が注目だ。最新版のVer3.0では、まるでスマホに意志があるように周囲の変化を察知して話しかけてくるとのこと。朝にカーテンを開けて急に明るくなれば「わぁ、まぶしい!」と言ったり、人の気配を感じていろいろなことを話す。また、新機能として「エモパーメモ」が搭載され、ちょっとした用事をemopaに話しかけることで覚えてもらい、その用事のタイミングでemopaが教えてくれる。たとえば、「帰りにレンタルDVDを返す!」と話しかけると、帰宅の最中にemopaがDVDを返すことを教えてくれるという。このエモパーの技術はRoBoHoNにも展開されるようで、今後どのような会話ができるのか楽しみなところだ。
emopaが、これまで以上に人に寄り添える存在に進化したという
来年発売のRoBoHoNにemopaの技術が搭載されるようで、いろいろなことをたくさん喋ることになりそう
最近はスマホで、テレビや「ニコニコ動画」「YouTube」などの動画コンテンツを視聴する人も増えてきており、映像表示の高品質化も欠かせなく、写真・動画撮影のカメラ性能も重要だ。その点でAQUOSは、「ハイスピードIGZO」液晶で画面の映像表示が滑らかになっている。動画はもちろん、Webの閲覧で画面をスクロールさせたときも残像の少なく、滑らかな表示でありながら、動作はサクサクとした感じになる。
またカメラ機能では、位相差AFとコントラストAFを組み合わせたハイスピードAFで、瞬時に被写体全体を判別し、絞り込まれた範囲でピント合わせを行って、ハイスピードなオートフォーカスを実現。精度を保ちながら瞬時にピント調整を行えるため、大事な瞬間を逃さない。さらに光学式手ブレ補正を搭載しており、暗いところでの撮影では、手ブレや画質の劣化を抑えられクリアな写真が撮れる。ほかにも120fpsの滑らかな動画の撮影や、2100fpsのスーパースロー撮影も可能となっている。
会場ではハイスピードIGZOの実力を比較しながら紹介されていた
一日中利用するスマホだからこそ、ユーザビリティは大事な要素。新モデルではその点も向上している。指紋センターでは、認識させる指の種類によって起動できるアプリを設定できなり、指紋認識を行いながら瞬時に使いたいアプリが立ち上がるという。
指紋認証センサーをなぞる各指に、各アプリの起動を割り当てられる。これにより、アプリをすばやく起動できる
また、画面上端をなぞるだけで簡単に画面のスクリーンショットを撮影できる「Clip now」の機能では、Webの画面をスクリーンショットで撮影すると、その画像のURL情報も記録し、そのスクリーンショット内のURLをタップするだけでサイトにアクセスできるようになった。
会場では、Android OSを使ったAQUOSケータイや「エヴァンゲリオン」とコラボレーションしたエヴァンゲリオン スマートフォンも展示。先日の「CEATEC 2015」で華々しくデビューし一躍有名になったRoBoHoNもお目見えし、さまざまなデモンストレーションが行われた。また、家中のどこででもテレビも見られる16型のAndroid タブレット「AQUOS ファミレド♪」も展示された。本体はIPX5/7相当の防水対応で、同梱されるワイヤレスTVチューナーを使えば、お風呂場でテレビやネットをを見られる。
新世代ケータイは、今回新製品を3機種発売。今年に入って、4キャリア向けに累計6機種を展開
テレビ放送20周年を記念したエヴァンゲリオンとコラボした5.0インチ型のSIMフリー端末エヴァンゲリオン スマートフォン。ベースは同社製のSIMフリースマホ「AQUOS SH-M02」で、背面は初号機をイメージしたホログラムが描かれている。3万台の数量限定でセブン-イレブンの独占販売となっており、11月2日より各店舗にて申込受付が開始される。価格は8,4240円(税込)
AQUOS ファミレド♪では、小画面でテレビの表示ができるため“ながら視聴”が可能
新しモノ好きで、元ゲーム雑誌の編集者。玩具の攻略本を出版した経験もアリ。現在は、iPhone関連の情報メディアなどで編集・ライターとして活躍中!