金属フレームと本革を使った高級感のあるボディにも注目!

カメラスマホの決定版!? 光学3倍ズームのSIMフリースマホ「ZenFone Zoom」

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価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングを見ると、通信会社を選べるSIMフリースマートフォン(スマホ)がトップ10の半数以上を占めており、SIMフリースマホの人気の高さがうかがえる(2016年3月10日時点)。SIMフリースマホは、スペックが控えめで、価格が手ごろなモデルが多いが、最近は大手携帯電話会社が販売する、いわゆる“キャリアモデル”と比べても遜色のない高性能で多機能なモデルが増えてきている。その代表的なモデルが、今回取り上げるASUSの「ZenFone Zoom」(ZX551ML)だ。インテルの高性能CPUを搭載するのに加え、光学3倍ズームに対応したカメラを搭載するのが見どころ。注目のカメラ機能を中心に、その使い勝手をチェックしていきたい。

光学3倍ズーム対応のカメラを搭載したZenFone Zoom。SIMフリーのAndroidスマホで、通信会社を自由に選べる。今回は最上位モデルの「ZX551ML-WH128S4」(プレミアムレザーケースモデルの白)を試用した。価格.com最安価格は74,293円(2016年3月10日時点)

光学3倍ズームはやっぱり便利! レンズが飛び出ないのもポイント

ZenFone Zoomの最大の特徴は、光学3倍ズームに対応したカメラを搭載すること。スマホのカメラと言えば、デジタルズームしかできないのが普通だが、本モデルは画質の劣化なしにズームができる。光学3倍ズームは、デジカメとしては低倍率だが、スマホであることを考えれば立派だ。ズームしてもレンズが飛びないのも素晴らしい。焦点距離は35mm判換算で28〜84mm、F値はF2.7〜F 4.8、画素数は1300万画素。HOYA製のレンズユニットとパナソニックのセンサーを搭載するほか、レーザーオートフォーカスや光学式の手ブレ補正を備えるなど、光学3倍ズーム以外のカメラ機能も充実している。カメラは、カメラアプリから起動できるほか、画面がオフの状態でも本体の側面のシャッターボタンを長押ししても起動する。また、側面の音量調整ボタンでズーム操作が可能。動画記録用のボタンも備える。

シャッターボタンを長押しすると、カメラが起動するのは便利なのだが、起動するまで少し待たされるときがあるのが気になった。デジカメのように、プレビュー中にシャッターボタンを押すと、すぐに撮影できる状態になるようなレスポンスのよさはない。プレビュー中なら、「戻る」ボタンでカメラに戻ったほうが速いと感じた。また、デジカメのように持って撮影できるが、さすがに本体が薄すぎて、ホールドしにくい。持ち方を変えるときに落としそうになるときもあった。落下防止用のストラップが付いてくるので、ストラップを腕に通して撮影するといいだろう。

背面のカメラは約1300万画素で、光学3倍ズームに対応。HOYA製のレンズユニットは屈曲光学レンズで、ズームしてもレンズは飛び出ない仕組みだ。前面カメラは約500万画素

ストラップが付属するので、落下を防止するために腕に通しておくといいだろう。大きなスマホは落としやすいので、ストラップを付けられるのはうれしい

右側面の音量調整ボタンでズーム操作が可能。シャッターボタンや動画記録用ボタンも備える。電源ボタンとシャッターボタンの押し間違えには注意したい

光学ズームのメリットは、言うまでもなく、鮮明な画質のまま遠くのものを大きく写せること。動いても近付けないものや、高いところにあるものを撮影するときに役立つ。近づくと逃げてしまう動物を撮影するときにもいいだろう。また、望遠にして撮影することで、歪みの少ない写真を撮影できたり、周囲の余計なものをカットしたり、さまざまなメリットがある。

アップル「iPhone 6 Plus」と撮り比べてみたところ、やはり光学3倍ズームは、遠くものを撮影するときに威力を発揮してくれると感じた。デジタルズームと比べれば、その違いは一目瞭然だ。画質は、シャープでくっきりした印象。見た目よりも色が鮮やかで、好みは分かれるかもしれないが、SNSなどでは引き立つ画質と言えそうだ。レンズが少しだけ暗いので、暗めの室内では手ブレに注意したい。

ZenFone Zoomの広角端

ZenFone Zoomの広角端

ZenFone Zoomの望遠端。光学ズームなので、きれいなままで大きく写せる

ZenFone Zoomの望遠端。光学ズームなので、きれいなままで大きく写せる

iPhone 6 Plusで撮影した写真

iPhone 6 Plusで撮影した写真

iPhone 6 Plusでデジタルズームして撮影した写真。パッと見はきれいだが、光学ズームのZenFone Zoomと比べると、さすがに画質は落ちる

ZenFone Zoomの広角端。見た目よりも鮮やかな色味で、シャープネスが強めな印象だ

ZenFone Zoomの広角端。見た目よりも鮮やかな色味で、シャープネスが強めな印象だ

iPhone 6 Plusは、見た目よりも白っぽいが、シャープネスはこちらのほうが自然

iPhone 6 Plusは、見た目よりも白っぽいが、シャープネスはこちらのほうが自然

ZenFone Zoomの望遠端。周囲の余分なところをカットできるのも光学ズームのメリット。いろいろなシーンで活躍してくれそうだ

被写体の状況に応じて、「HDRモード」や「ローライト」などをレコメンドしてくれる機能を備える

被写体の状況に応じて、「HDRモード」や「ローライト」などをレコメンドしてくれる機能を備える

露出や感度などを手動で設定できるマニュアル撮影も可能

露出や感度などを手動で設定できるマニュアル撮影も可能

豊富な撮影モードを用意。暗い場所でも明るく撮影できるローライトなど、ZenFoneシリーズではおなじみの機能がしっかりと搭載されている

金属フレームと本革を使った高級感のあるボディ

カメラ以外の部分を見ていこう。ディスプレイは5.5型のフルHD。視野角の広いIPSで、撮影した写真をきれいな画質で楽しめる。ボディはZenFoneシリーズでは珍しい金属フレームを使った高級感のある仕上がりだ。カラーは黒と白の2色で、それぞれ背面カバーが本革の「プレミアムレザーケースモデル」とプラスチックの「スタンダードケースモデル」を用意する。今回はプレミアムレザーケースモデルの白を試したが、きれいな革で手触りもよい。ZenFoneシリーズの意匠の特徴であるスピン加工がなくなっているのは残念だが、男性でも女性でも違和感なく持てるモデルと言えるだろう。

5.5型のフルHD液晶を搭載。スマホとしては大型の部類に入るので、片手だけで操作するのは難しいだろう

5.5型のフルHD液晶を搭載。スマホとしては大型の部類に入るので、片手だけで操作するのは難しいだろう

プレミアムレザーケースモデルは、背面カバーに本革を使用。本革らしく高級感があり、手によくなじむ。白モデルは女性が使ってもよさそうだ

同じ5.5型液晶を搭載するiPhone 6 Plusとの比較。サイズはほとんど同じだ

同じ5.5型液晶を搭載するiPhone 6 Plusとの比較。サイズはほとんど同じだ

ハイスペックゆえにバッテリー駆動時間は短め

ZenFone Zoomは、「ZenFone 2」と同じインテル製のCPUを搭載する。最上位機種は、動作周波数が2.50GHzの「Atom Z3590」と4GBのメモリーを搭載するなど、パソコンのようなスペックだ。ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark v6.0.4」の結果は6500前後。スコアは最高クラスではないが、通常の操作は軽快そのもの。3Dグラフィックスを多用したゲームなども快適に動作した。また、ストレージが大容量128GBで、さらにmicroSDカード(最大128GB)でストレージを増やせるので、写真をたくさん撮影してもストレージ不足で困ることもないだろう。スペックの心配は一切不要だ。

ただし、一点だけ気になるのがバッテリー駆動時間。カタログスペックの連続待受時間は約293.4時間(LTE)と短めだ。同じ指標で測定されているかどうかは不明だが、同じSIMフリースマホのファーウェイ「GR5」の約740時間、富士通「arrows M02」の約540時間と比べると見劣りする。今回試してみて、極端に短いと感じることはなかったが、カメラを多用したときは急激にバッテリーが減っていた。写真を撮影する機会が多く、充電もしにくい旅行などではモバイルバッテリーが必須になるかもしれない。急速充電に対応しているので、こまめに充電するようにしたい。

OSは「Android 5.0」で、「同 6.0」へのアップデートが可能かどうかは不明。そもそもZenFoneシリーズは「Zen UI」という独自のユーザーインターフェイスを採用しており、素のAndroidとは使い方が少々異なる。カスタマイズ性が高く、独自のソフトも数多く搭載されている。個人的には日本語入力ソフト「ATOK」を搭載するのがうれしい。ホームボタンをダブルタップすると、画面が隅によって片手で操作しやすくなる「片手操作モード」なども備える。

ATOKや片手操作モードなど、使い勝手のよい機能が盛り込まれている

ATOKや片手操作モードなど、使い勝手のよい機能が盛り込まれている

ZenFone Zoomは、日本向けに通信機能がカスタマイズされており、比較的多くの周波数帯に対応している。対応する周波数帯はFDD-LTE方式のバンド1/2/3/5/7/8/9/18/19/28、TD-LTE方式のバンド38/39/40/41、3G(W-CDMA方式)のバンド 1/2/5/6/8/19、TD-SCDMA方式のバンド34/39、2G(GSM方式)の850/900/1800/1900MHz。NTTドコモのネットワークで利用するなら、LTEのバンド 1/3/19/28、3Gのバンド 1/6/10で利用できる。対応バンドは豊富だが、キャリアアグリゲーションやVoLTEといった最新の技術やサービスには対応していない。これはほかのSIMフリースマホと同じなので、ZenFone Zoomが劣っているわけではない。

バッテリーは内蔵式で取り外しできない仕様だ。SIMはmicroSIMをサポートする。ちなみに、背面カバーはかなりがっちり固定されており、外しにくかった

“光学3倍ズーム代”をどう判断するかが分かれ目

ZenFone Zoomの魅力は、光学3倍ズームに対応したカメラを搭載していることに尽きる。スマホで写真を撮影しているときに、一度でも「もう少しズームしたい」と思ったことがある人なら、検討してみる価値はあるだろう。スマホとしての基本スペックも充実しているので、メインのスマホとしても十分使えるはずだ。

価格.com上では、SIMフリースマホの売れ筋価格帯は2万円台〜3万円台だが、今回試した最上位モデルの価格.com最安価格は74,293円(2016年3月10日時点)と、かなり強気の価格設定となっている。ストレージがスマホとしては大容量の128GBで、光学3倍ズーム対応のカメラを搭載していることを考えると妥当と言えるかもしれないが、なかなかインパクトのある価格だ。一番安価な32GBモデルでも価格.com最安価格は53,773円なので、“光学3倍ズーム代”をどう判断するのかが購入するかどうかの分かれ目になりそうだ。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.5.28 更新
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