レビュー

スマホのようなタブレット端末! 高コスパの2in1「HUAWEI MateBook」

国内ではSIMフリースマートフォン(スマホ)が好調のファーウェイからWindowsタブレット「HUAWEI MateBook」(以下、MateBook)が登場した。同社のSIMフリースマホと同じく、コストパフォーマンスが高いのが魅力だ。一番安価なモデルの価格.com最安価格は75,384円(2016年8月12日時点)。SIMフリースマホの開発で培った技術を活かして、スリムで軽量なボディと長時間のバッテリー駆動を実現している。別売りのカバー兼キーボード「MateBook Portfolio Keyboard」を使えば、ノートパソコンのように使えるほか、スタイラスペン「MatePen」も別売りで用意する。ライバルである日本マイクロソフトの「Surface Pro 4」と比較しながら、MateBookの実力をチェックしたい。

MateBookは、12型の液晶ディスプレイを備えたWindowsタブレット。別売りのカバー兼キーボードを使えばノートパソコンのように使える。SIMフリースマホで有名なファーウェイがパソコン市場に参入するという意味でも注目のモデルだ。今回は価格.com最安価格が75,384円(2016年8月12日時点)の「M3モデル」を試用した

スマホのようなWindowsタブレット

MateBookは、国内ではSIMフリースマホのメーカーとして知られるファーウェイ初のWindowsタブレットだ。別売りのカバー兼キーボードを装着すれば、2in1タイプとしても使える。コンセプトは、2in1タイプの先駆者であるSurface Pro 4に近い。

ボディは、ファーウェイだけに、スマホをタブレット端末にしたというイメージだ。厚さ約6.9mmのスリムなボディには、同社のスマホと同じようにアルミニウム素材を使用し、周辺部にはダイアモンドカット加工を施している。本体の重量は約640gで、Surface Pro 4のCore m3モデル(約766g)よりも軽い。ベゼル(額縁)が細く、見た目がスマートなのもポイント。薄型ボディに、33.7Whの大容量バッテリーを内蔵しており、約9時間のバッテリー駆動が可能だ(Office利用時、動画再生時)。持ち歩くことを考えると、MateBookの薄さと軽さ、スタミナは大きな魅力と言える。特許技術である8層放熱構造により、ファンレスでありながら高い冷却性能を実現。外だけでなく中身にもスマホの技術が生かされている。

搭載する12型の液晶ディスプレイは、IPS方式で視野角が広く、解像度も2160×1440と高精細だ。画面の縦横比はSurface Pro 4と同じ3:2で、縦向きでも横向きでも使いやすい。画質は落ち着いた色味で、反射もよく抑えられている。

12型の液晶ディスプレイは、文字が読みやすい落ち着いた色味。ハッとするような鮮やかさはないが、見やすいディスプレイだ。上左右のベゼルが細いのもポイント。本体サイズは約278.8(幅)×194.1(奥行)×6.9(高さ)mm

アルミニウム合金のボディは質感が高く、触り心地もよい。高い冷却性能により、ファンレス構造を実現しているが、この時期だと長時間利用していると裏面が熱くなってくる

厚さ約6.9mmのスリムボディ。ダイアモンドカットが施された角や、スピーカーの穴の処理などは、同社のスマホとよく似ている

重量は実測641g。ほぼカタログスペック通りだった

重量は実測641g。ほぼカタログスペック通りだった

キーボードの使い勝手は?

MateBookをノートパソコンのように使うには、別売りのカバー兼キーボードのMateBook Portfolio Keyboard(実売価格15,000円前後)が必要だ。日本語配列で、キーストロークはSurface Pro 4と同じ1.5mm。少し柔らかい印象を受けたが、打鍵感もあって打ちやすい。ただし、角度を変えられないのが意外に使いにくかった。Surface Pro 4の「Surface Pro 4 タイプカバー」は、キーボードに角度を付けられるので、手首を自然な角度にして使えるのに対して、MateBookは角度を変えられないので、長時間タイピングしていると、手首に負担がかかってくる。

また、意外とスタンドがないのも不便だった。Surface Pro 4は「キックスタンド」というスタンドがあり自立する。そのおかげで、純正キーボード以外を使う場合もスタンドを用意する必要がない。スタンドも自由に角度が変えられるので、少し角度を付けてペン入力する場合も便利だ。この辺りは、モデルチェンジを繰り返して進化してきたSurface Pro 4のほうがよくできている。

MateBook Portfolio Keyboardは日本語配列で、キートップは指が収まりやすい曲面仕上げ。クリック音は静かだ。暗い場所でも使いやすいバックライトも備える。防滴仕様なので、少し水をこぼしても問題ないのがありがたい。本体とは専用端子で接続する仕組み。充電の必要はない

本体は2つの角度で固定できる。写真は52度

本体は2つの角度で固定できる。写真は52度

こちらは67度。マグネットで固定する位置を変えるだけの簡易的な調整方法なので、少し押すと倒れてしまうのが難点

レザー調のカバー。カラーはブラック、ブラウン、オレンジ、ベージュの4色を用意する。今回試したブラックは、ビジネスバッグのような落ち着いた雰囲気だ

別売りのスタイラスペン、MatePen(実売価格8,000円前後)を使えば手書き入力ができる。ワコム製で筆圧検知はSurface Pro 4(1024段階)よりも線の強弱を表現できる2048段階に対応。数値の差は大きいが、イラストを描かないのであれば、この差はそれほど気にする必要はないだろう。ペン先は2種類付属しており、下写真よりも細いペン先に交換することも可能だ。

ペンの柄がレーザーポインターとしても使えるのも面白い。Bluetooth接続すれば、スライドページの送り/戻しもできる。充電は柄の部分を取って、microUSB端子にケーブルを接続して行うが、本体にはUSB Type-Cしかないので、付属のアダプターを使わなければならない。公称では、1度の充電で約100時間連続して使用できるという。今回、1分間充電したところ、30分以上は使えた。短時間の充電で長時間使えるのは、アップルの「iPad Pro」で使える「Apple Pencil」と同じだ。

Surface Pro 4に付属する「Surfaceペン」と比べると少し太めのMatePen

MatePenは、Surface Pro 4に付属する「Surfaceペン」と比べると少し太い

柄の部分にはプレゼンテーションなどで使えるレーザーポインターが組み込まれている

柄の部分にはプレゼンテーションなどで使えるレーザーポインターが組み込まれている

2048段階の筆圧検知に対応しており、強弱を付けた線を描ける

2048段階の筆圧検知に対応しており、強弱を付けた線を描ける

充電は本体と接続して行うが、付属のUSB Type-C-Micro-USB変換ケーブルを使わなければならない

充電は本体と接続して行うが、付属のUSB Type-C-Micro-USB変換ケーブルを使わなければならない

スマホ感覚! 指紋で素早くサインイン

MateBookを使っていて便利だったのが指紋センサーだ。Windows 10の生態認証機能である「Windows Hello」に対応した指紋センサーを搭載しており、スマホのロックを解除するのと同じように、Windowsにサインインできる。どの角度から指を添えても素早く認識されるのは、まさにスマホと同じ感覚だった。

外部インターフェイスは、USB 3.0 Type-Cとヘッドホン出力のみ。同社の最新SIMフリースマホ「HUAWEI P9」と同じだ。一般的なUSBメモリーやUSB接続の周辺機器を使うには、付属のUSB Type-C-Micro-USB変換ケーブル/Micro USB-USB Type-A 変換アダプターを使わなければならない。少々不便だが、USB Type-C対応のUSBメモリーなどはすでに販売されており、買いそろえれば問題ない。また、予算に余裕があれば、別売りの「MateDock」(実売価格1万円)を合わせて購入するといいだろう。USB 3.0ポートを2つ、アナログRGB出力、HDMI出力、LANポートを備えており、いろいろな機器と接続できる。

右側面にWindows Helloに対応する指紋センサーを搭載。指の角度に関係なく認証できるので、実用度は高そうだ。指紋センサーの左右にあるのは音量調整ボタン

外部インターフェイスはUSB 3.0 Type-Cとヘッドホン出力のみ。思い切った割り切りだが、同社のスマホにあるmicroSDカードスロットくらいはほしかった

付属品。電源ケーブルは長めだが、平型ケーブルでかさばらないのがありがたい。写真中央は、Micro USB-USB Type-A 変換アダプターとUSB Type-C-Micro-USB変換ケーブル

別売りのMateDock。MatePenやmicroSDカードなどもいっしょにまとめておける

別売りのMateDock。MatePenやmicroSDカードなどもいっしょにまとめておける

今回はCPUに「Core m3-6Y30」(900MHz、最大2.2GHz)、4GBのメモリー、128GBのSSD(M.2接続)を搭載した一番安価なモデルを試用したが、Webページの閲覧や書類作成といったライトな用途はストレスなくこなせた。画像や動画の編集もできなくはないが、時間はかかる。7万円台という価格を考えれば、不満のないパフォーマンスだ。搭載するCPU、メモリー/ストレージの容量が同じSurface Pro 4のCore m3モデルの価格.com最安価格は98,279円なので、2万円ほど安い。ただし、MateBookには「Microsoft Office」がプリインストールされていないので、Officeを使いたい人は注意したい。

まとめ

MateBookは、7万円台から購入できる手ごろな価格が魅力だ。別売りのキーボードとペンをそろえても10万円以内に収まる。Surface Pro 4のCore m3モデルは、本体だけなら10万円以下だが、別売りのキーボードをいっしょに購入すると10万円を越えてしまう。購入しやすいのはMateBookのほうだろう。ただし、前述した通り、Officeはプリインストールされていないので、この点は注意したい。

コストパフォーマンスではMateBookに軍配が上がるが、Surface Pro 4はCore i7を搭載したハイスペックなモデルを選べるのが特徴だ。パフォーマンスにこだわるならSurface Pro 4のほうが向いているだろう。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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