レビュー
「Apple Pay」にも対応し、お財布としても使える

高い耐水性能とGPSで本格スポーツウォッチへ! 「Apple Watch Series 2」を試す

初代の「Apple Watch」が登場して約1年半が経ち、待望の新モデルが登場した。新モデルの「Apple Watch Series 2」は、発売のタイミングが「iPhone 7」シリーズと重なったため、注目度は低いと思いきや、価格.comの「ウェアラブル端末」カテゴリーの売れ筋ランキングでは1位から3位までの上位を独占している(2016年10月6日時点)。Apple Watch Series 2は、高い耐水性を備えたのに加え、GPSを内蔵するなど着実に機能強化が図られている。基本ソフト(OS)も最新の「watchOS 3」となり、操作性も高まった。使い勝手を試してみた。

Apple Watch Series 2のスペースグレイアルミニウムケースとブラックウーブンナイロン(42mmケース)。アップルストアでの価格は40,800円(税別)

豊富なバリエーションを用意、ナイキとのコラボモデルも

本題に入る前に、現行のApple Watchのラインアップを整理しておきたい。新型のApple Watch Series 2には、アルミニウムモデル、ステンレススチールモデル、「Apple Watch Edition」という名称のセラミックモデルの3つの素材のモデルが用意されている。ケースの大きさは42mmと38mmの2種類で、初代Apple Watchから変わっていない。バンドは、カラー、素材ともに豊富なバリエーションが用意されており、TPOに合わせて変えられる。アップルストアでの価格は37,800(税別)から。一番高いのはセラミックモデルの42mmケースで130,800円(税別)。このほかにも、10月下旬発売予定の「Apple Watch Nike+」と「Apple Watch Hermès」というコラボレーションモデルをラインアップする。どちらもオリジナルのバンドと専用の文字盤が用意された特別仕様のモデルだ。

Apple Watch Nike+は、ランニングに特化したモデルで、耐久性が高く、汗で濡れてもベタベタしないゴム素材のバンドが付属する。通気性を高めるために、たくさんの穴が開いており、見た目もアクティブだ。「Nike+ Run Clubアプリケーション」を使えば、友だちとランニングのデータをシェアして、タイムや距離を競いあったり、励まし合ったりできる。デザインからアプリまで、ランナーを走る気持ちにさせてくれるシカケが、ふんだんに盛り込まれたモデルだ。

このほかにも、「Apple Watch Series 1」というモデルが新たに用意されている。これは初代Apple Watchをベースにして、CPUをApple Watch Series 2と同じデュアルコアに強化したモデルだ。高い耐水性やGPSは備えないが、その分価格が安く、Apple Watch Series 2よりも1万円ほど安い。ランニングや水泳をしないという人は、こちらを選ぶといいだろう。

セラミック素材のApple Watch Edition。ステンレススチールの4倍以上ド硬度を持つ

セラミック素材のApple Watch Edition。ステンレススチールの4倍以上ド硬度を持つ

Apple Watch Nike+。文字盤には数字が大きく表示され、ランニング中でも見やすそうだ

Apple Watch Nike+。文字盤には数字が大きく表示され、ランニング中でも見やすそうだ

初代モデルと違うのは背面。「SERIES 2」の文字が印刷されている

初代モデルと違うのは背面。「SERIES 2」の文字が印刷されている

スポーツウォッチとしての機能が充実

Apple Watch Series 2を詳しく見ていきたい。見た目は初代Apple Watchから変わっていない。ケースの厚みがわずかに増しているが、並べて比べないとわからない程度だ。装着感も変わっていない。

奥が初代Apple Watch(厚さ10.5mm)、手前がApple Watch Series 2(厚さ11.4mm)。約1mm厚くなっているが、違いはわからない

ディスプレイは2倍明るくなり、屋外でも見やすくなった。明るさは1000ニット

ディスプレイは2倍明るくなり、屋外でも見やすくなった。明るさは1000ニット

強化点の1つが耐水性能だ。水深50mまで潜れる耐水性能を備え、水泳中での利用を想定し、さまざまな角度から水がかかっても壊れないように作り込まれている。水泳中の活動量を計測できるなど、水泳中での利用をウリにはしているが、腕時計をしながら泳げるプールが少ない現状を考えると、利用できるシーンは少なそうだ。Apple Watch Series 2の耐水性能を試すために、水道の水をかけてみたが、問題なく動作し続けてくれた。

なお、水泳や水の中で使用する場合は、画面の下からスワイプして、水滴マークをタッチして「水中モード」にしておくのがいいだろう。こうすると、画面に水が触れて誤操作するのを防いでくれる。水から上がったら、竜頭を回して、スピーカーに入った水を排出する。その際に「ブーブーブー」と音が鳴るのだが、この振動で水を外に出しているのだ。水抜きが終わると、タッチして操作できるようになる。水泳以外にも釣りやアウトドアなど、水に濡れるシーンはほかにもたくさんある。腕時計をしたままシャワーをあびるという人もいるだろう。水泳するかしないかに関係なく、水に強くなったのは、うれしい強化と言えるだろう。

高い耐水性能を備えており、水をかけても問題なく動作する。初代のApple Watchも水が少しかかっても問題ない性能は備えていたが、Apple Watchは水深50mまで潜っても使えるほど高い耐水性能を備えている

画面を下からスワイプすると「コントロールセンター」が表示される。ここで、水中モード(しずくアイコン)に切り替えられる

水中モードを終了する場合は、竜頭を回してロックを解除する。その際、音が鳴り、スピーカー内部の水を外に出す仕組みだ

ランニングやウォーキングをする人にとっては、GPSを内蔵したのも大きい。iPhoneを持ち歩かなくてもデータがとれるので、Apple Watch Series 2だけを持ってワークアウトに出かけられる。GPSを内蔵したのは便利だが、気になるのが電池の持ちだ。試しに30分歩いてみたところ95%まで減った。さすがに通常利用時よりも電池の減りは早いが、極端に減るということはなさそうだ。これなら出勤前に1時間ほど走って、そのまま通勤しても1日は充電なしで使えるだろう。

単体でのGPSの精度は高く、実用性は高そうだ

単体でのGPSの精度は高く、実用性は高そうだ

さらに、今年10月には「Suica」が使える「Apple Pay」に対応するのも見逃せない。iPhoneを持たずにランニングやウォーキングに出かけても、Apple Watch Series 2で飲み物が買える。もしも、走って帰るのが面倒になったら、バスや電車に乗って帰ってもいい。まだサービス前なので、残金の確認やチャージ方法など細かな使い勝手がどうなっているのかは不明だが、Apple Watchが活躍するシーンが増えるのは間違いないだろう。

普段使いもより快適に! Macの自動ロック解除も便利

Apple Watch Series 2は、高い耐水性能と内蔵GPSにより、スポーツウォッチとして側面が強まったが、普段使いもより快適になっている。新しいデュアルコアプロセッサーとwatch OS 3の組み合わせで、動作は軽快だ。「グランス」が廃止され、サイドボタンを押すことでアプリが表示できる「Dock」により、使いたいアプリをすぐに呼び出せる。文字盤の変更も左右からスワイプするだけで変えられる(これまでは、一度強く押す必要があった)。よく使う操作が、よりシンプルにできるようになっている。ただ、肝心のバッテリー駆動時間は、カタログ値で18時間と変わらなかったのは残念で、1日1回の充電はかかせない。

また、Apple Watchを装着した状態で、「macOS Sierra」を搭載したMacに近づくと、自動ロック解除できる機能も非常に便利だ。Apple Watchを装着していて、ロックが解除されていないと動作しないので、セキュリティの心配もない。非常に便利な自動ロック解除だが、「Touch ID」の搭載が噂される次期「MacBook Pro」ではどうなるのか、噂ではあるが使い分けが気になるところだ。

サイドボタンを押すと、よく使うアプリをすぐに呼び出せるDock。バックグラウンドでのデータの更新もしてくれる

Apple Watchを装着した状態で、Macに近づくとパスワード入力せずに自動でログインできる

Apple Watchを装着した状態で、Macに近づくとパスワード入力せずに自動でログインできる

まとめ

Apple Watch Series 2は、耐水とGPSというスポーツウォッチに求められる機能が追加された最新のApple Watchだ。ほかのスポーツウォッチとの違いは、iPhoneと連携し、日常使いできること。TPOに合わせて、バンドと文字盤も変えられる。Apple Payがスタートすれば利用シーンが一気に広がる。Apple Watch Series 2は、Apple Watchの第2世代として、完成度がさらに高まったと言っていいだろう。残念なのは、バッテリー駆動時間が変わっていないこと。モバイルバッテリーが普及したとは言え、Apple Watchはスマートフォンのように充電しながら使うことができない。次のモデルでは、ぜひこの問題を少しでも解消してもらいたいものだ。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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