大画面派にとっては待望のモデル

大は小を兼ねる? 6.8型の大画面スマホ「ZenFone 3 Ultra」レビュー

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ASUS JAPANの「ZenFone 3 Ultra」は、希少な大画面スマートフォン(スマホ)だ。スマホの大画面化が進んでいるとはいえ、6型以上のディスプレイを備えるスマホは、2014年に発売されたソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia Z Ultra」以降、ほとんど登場しておらず、大画面スマホを求める人にとっては待望のモデルと言える。久しぶりに登場した大画面スマホのZenFone 3 Ultraをレビューしていきたい。

6.8型の液晶ディスプレイを搭載するZenFone 3 Ultra。価格.com最安価格は61,671円(2017年2月16日時点)

6.8型の液晶ディスプレイを搭載するZenFone 3 Ultra。価格.com最安価格は61,671円(2017年2月16日時点)

数値以上に大きく感じる超大画面スマホ

ZenFone 3 Ultraは、6.8型の液晶ディスプレイを搭載するSIMフリースマホ。価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの中では、一番大きなディスプレイを搭載しており、とにもかくにも大きい。レビュー中は、「デカイですね」と何人にも言われた。筆者も使い始めは、手にするたびに「デカイな〜」と思っていたが、2、3日で慣れてしまうから不思議だ。「デカイ」と感じるのは、スマホと思って使っているからで、電話もできるタブレットと思えば逆にコンパクトで取り回しがしやすく感じてくる。

本体サイズは約93.9(幅)×186.4(高さ)×6.8(奥行)mm、重量は約233g。画面が大きい分だけ、5型前後のディスプレイを搭載するスマホと比べると数値以上に大きく感じられる。それでも、側面がカーブしており、ホールド感は悪くない。手の大きさにもよるだろうが、男性なら片手でつかめるはずだ。片手で文字入力できるように、画面を小さくして四隅に配置する「片手モード」を備えるが、両手で使うのが基本になるだろう。

質感の高いメタルボディは、曲げやねじれに強く、堅牢性も高そうだ。デザイン面では、アンテナのラインが外から見えないのがポイント。背面も側面もスッキリした見た目となっている。

左から6.8型のZenFone 3 Ultra、5.5型のアップル「iPhone 7 Plus」、5.2型の「ZenFone 3」。ZenFone 3 Ultraがかなり大きいのが一目でわかる

大画面スマホの定番だった6.4型のXperia Z Ultraと比べると、サイズと厚みはほとんど同じ。21gほどZenFone 3 Ultraのほうが重いが、Xperia Z Ultraユーザーなら違和感なく乗り換えられるだろう

アンテナが外に見えないメタルボディ。正面のホームボタンには指紋認証センサーが搭載されている。ボリュームボタンは背面のASUSのロゴの上

画面を縮小して隅に移動させる片手モード。これを使ったとしても片手だけで操作するのは難しそうだ

画面を縮小して隅に移動させる片手モード。これを使ったとしても片手だけで操作するのは難しそうだ

両手で持って文字入力しやすいのが大画面スマホのいいところ

両手で持って文字入力しやすいのが大画面スマホのいいところ

大画面のメリットとデメリット

これだけ大きなZenFone 3 Ultraは、いるかいらないか、人によってはっきりと分かれそうだ。おそらく購入を検討する人はごく少数かもしれないが、実際に使ってみると、より多くの人にとって便利に使えそうなモデルだと感じた。

一番のメリットは、やはり大きな画面だ。Webページやメールの文字が見やすいのはもちろん、写真や動画も大迫力で楽しめる。通勤・通学中に電子書籍を読むのにも向いているだろう。小さな文字が見えにくいと感じている人にもおすすめしたい。外出先でPDFやExcelなどを確認することが多いビジネスパーソンにもピッタリだ。7型や8型のタブレットとスマホを2台持ちしている人なら、ZenFone 3 Ultraの1台にまとめてしまってもいいだろう。カラーはシルバー、ローズゴールド、グレーの3色が用意されており、ガジェット好きの男性だけでなく、女性もターゲットにしていることがうかがえる。

左がZenFone 3、右がZenFone 3 Ultra。ExcelのファイルをGoogleスプレッドシートで表示してみたが、ZenFone 3 Ultraのほうが断然見やすい

デメリットもある。まず、本体が大きいのでポケットに入れて持ち運ぶのが難しいのだ。ポケットに入らないことはないが、カバンに入れて持ち運ぶのが基本になるだろう。そうなると、移動中に音楽を聴く、経路を調べるといったことがしにくくなる。カメラとしても使いにくい。また、画面が大きいので、電車などではのぞき見される可能性が高まる。通話に関しては案外普通にできてしまうが、長電話になると手が疲れてしまいそうだ。

パンツのお尻のポケットには収まるが、落ちる可能性大なので、できればカバンに入れて持ち歩きたい。画面が大きいだけに、お尻に入れたまま座ると画面が割れる危険もある

通話も問題なくこなせるが、なかなかインパクトのある絵だ。肩に挟んで話すといった使い方は難しい

通話も問題なくこなせるが、なかなかインパクトのある絵だ。肩に挟んで話すといった使い方は難しい

ビューワーとしては優秀、スペックも上々

ディスプレイの解像度は1080×1920のフルHD。6.8型の大画面なので、フルHD以上の解像度を望む人もいるかもしれないが、ドットのざらつきは感じられず、表示も非常に鮮やかだ。画面の明るさも十分で、屋外でも見やすい。ディスプレイ専用プロセッサー「Tru2Life+」により、動画も滑らかに再生できる。サウンド面は、本体下部にデュアルスピーカーを内蔵。横向きで動画を見た際にステレオにならないのは残念だが、大きな音が鳴るし、音質も悪くない。イヤホン使用時はハイレゾやバーチャルサラウンドを楽しめる。写真や動画を楽しむ、ビューワーとしてはかなり優秀だ。定額制の映像配信サービスを利用している人にとっては、本モデルは最適な1台と言えるだろう。

本体下部にデュアルスピーカーを搭載する。外部インターフェイスはUSB Type Cポート

本体下部にデュアルスピーカーを搭載する。外部インターフェイスはUSB Type Cポート

メインカメラは2300万画素のセンサーとF値2・0の明るいレンズの組み合わせで、高画質な写真を撮影できる。ほかのZenFoneシリーズと同様、オートフォーカスが高速で、光学式の手ブレ補正機能も備えている。4K動画も撮影可能。画面が大きいのでインカメラを使った自撮りもやりやすいし、鏡としても使いやすかった。ただし、片手で持ちにくいので、複数人で自撮りするのは難しい。また、シャッター音とフォーカス音が驚くほど大きいので、静かな場所で撮影するときは注意したい。

カメラの画質は悪くないが、本体が大きいので積極的に写真を撮るという気持ちにはなれない

カメラの画質は悪くないが、本体が大きいので積極的に写真を撮るという気持ちにはなれない

基本スペックは、オクタコアCPUの「Snapdragon 652」(1.8GHz)、大容量の4GBメモリー、32GBストレージという仕様だ。海外版では64GBモデルがラインアップされているが、国内では32GBモデルだけしか販売されていない。動作は軽快で、ベンチマークテストのスコアも上々だ(下)。「ZenFone 3」だと少しだけ動作がもたつく、「Need for Speed No Limits」や「SimCity Buildlt」といったプリンストールされているゲームもサクサクと動いた。

バッテリーは4600mAh。約45分で60%まで充電できるQuickCharge3.0をサポートしており、大容量バッテリーを短時間で充電できるのはうれしいポイントだ。SIMカードスロットは2つあり、DSDS(Dual SIM Dual Standby)に対応しているが、片方はmicroSDカードスロットと兼用なので、SIMカードスロットは1つと考えて使ったほうがいいだろう。SIMカードはnanoSIMカードをサポートする。

「Antutu Benchmark v6.2.7」のスコア。メモリーが4GBと余裕があるので、2、3年は問題なく使えそうだ

「Antutu Benchmark v6.2.7」のスコア。メモリーが4GBと余裕があるので、2、3年は問題なく使えそうだ

ZenFone 3 Ultraをモバイルバッテリーとして利用できる「リバイスチャージモード」を備える。便利な機能だが、別途ケーブルやアダプターが必要になるので、それほど使う機会は多くはなさそうだ

SIMカードスロットは2つ搭載し、DSDSに対応。下スロットはmicroSDメモリーカードスロットも兼用する

まとめ 大画面派はもちろん、それ以外の人にも注目してほしい1台

ZenFone 3 Ultraは、久しぶりの大画面スマホということで注目度は高い。価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングでも17位に入っている(2017年2月16日時点)。万人向けのモデルではないが、「こんなのが欲しかった」という人が少なからずいたことがうかがえる順位だし、クチコミを見ても好意的な意見が多かった。価格.com最安価格は61,671円(同)。SIMフリースマホとしては高価だが、スペックや完成度の高さを考えれば妥当な価格だろう。大画面派という人はすでにチェック済みかもしれないが、大画面スマホに興味がないという人にもぜひ注目してもらいたい。スマホとタブレットの2台持ちを解消したい、ガラケーと組み合わせて使える小型のタブレットを探しているという人にとっても、ZenFone 3 Ultraは有力な選択肢になるはずだ。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.11.20 更新
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