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AMDが怒涛の攻勢! 「Ryzen 7」の発売に引き続き、「Ryzen 5」の詳細を明らかに

最新マイクロアーキテクチャー「Zen(ゼン)」を採用した初のコンシューマー向けCPU「Ryzen 7」を引っ提げて、久々にハイエンドCPU市場に返り咲いたAMD。対応マザーボードが品薄になるなど、AMDブームはいまだ冷めやらぬといったところ。そんな中、今度は「Ryzen 7」に続くデスクトップ向けCPUの新モデル「Ryzen 5」の詳細が正式発表された。

3月3日の「Ryzen 7」投入に引き続き、今度は「Ryzen 5」を投入

3月3日の「Ryzen 7」投入に引き続き、今度は「Ryzen 5」を投入

「Ryzen 5」は、AMDの最新マイクロアーキテクチャー「Zen(ゼン)」を採用するCPU「Ryzen」シリーズの第2弾製品。先に登場した「Ryzen 7」は、インテルの「Core i」シリーズでいうと「Core i7」の対抗となるハイエンドCPUだったが、「Ryzen 5」は「Ryzen 7」よりもワンランク下のミドルレンジを担うCPUという位置付けで、ライバルのインテルが発売しているCPUでは、「Core i5」の上位モデルあたりが直接の競合となる。

これまで「Ryzen 5」については、投入時期が2017年第2四半期(4月〜6月)になること、6コア/12スレッド対応の「Ryzen 5 1600X」と、4コア/8スレッドの「Ryzen 5 1500X」という2モデルの存在が明らかにされていたが、今回の正式発表により、2017年4月11日に世界同時発売されること、「Ryzen 5 1600X」「Ryzen 5 1500X」に加え、6コア/8スレッドの「Ryzen 5 1600」、4コア/8スレッドの「Ryzen 5 1400」が登場することが明らかとなった。

6コア/12スレッド対応CPU2モデルと、4コア/8スレッド対応のCPU2モデルの計4モデルをラインアップ

6コア/12スレッド対応CPU2モデルと、4コア/8スレッド対応のCPU2モデルの計4モデルをラインアップ

いずれも、「Ryzen 7」同様に「AMD SenseMIテクノロジー」に対応しており、環境に応じて動作クロックをリアルタイムで細かく調整する「Precision Boost」や、高い冷却性能を確保すれば、最大動作クロックで設定されているクロック数よりも高く動作させることができるという独自の自動オーバークロック機能「Extended Frequency Range(EFR)」などをサポートしている。

「Ryzen 7」と同じく、「AMD SenseMIテクノロジー」のフル機能をサポート

「Ryzen 7」と同じく、「AMD SenseMIテクノロジー」のフル機能をサポート

定格動作クロック/最大動作クロックは、「Ryzen 5」の最上位モデルとなる「Ryzen 5 1600X」が3.6GHz/4.0GHz、「Ryzen 5 1600」が3.2GHz/3.6GHz、「Ryzen 5 1500X」が3.5GHz/3.7GHz、「Ryzen 5 1400」が3.2GHz/3.4GHz。TDPは、最上位モデルの「Ryzen 5 1600X」のみ95Wで、ほか3モデルは65Wとなる。対応ソケットはsocket AM4だ。

なお、型番末尾にXの付くモデルは、EFRによるオーバークロックの上昇マージンがXの付いていないモデルの2倍となる。これも「Ryzen 7」と同様だ。また、全CPUでクロック倍率を解除した倍率可変をサポートしており、「Ryzen 5」も「Ryzen 7」同様に、対応マザーボードを組み合わせることで、倍率可変によるオーバークロックが可能となっている。

インテルのCPUの場合、倍率可変によるオーバークロック対応は型番にKが付く一部モデルのみだが、「Ryzen 5」は全モデル倍率可変によるオーバークロックが可能となっている

また、最上位モデル「Ryzen 5 1600X」を除く3モデルには、リテールのCPUクーラーが付属する。付属CPUクーラーは、「Ryzen 5 1600」と「Ryzen 5 1500X」が、「Ryzen 7」の一部モデルにも付属していた「Wraith SPIRE」、「Ryzen 5 1400」が「Wraith STEALTH」となっている。

最上位モデル「Ryzen 5 1600X」を除く3モデルには、リテールのCPUクーラーが付属

最上位モデル「Ryzen 5 1600X」を除く3モデルには、リテールのCPUクーラーが付属

パフォーマンスは実際の製品が出てこないと未知数な部分が多いが、今回の発表で同社が公開した資料によると、最上位モデルの「Ryzen 5 1600X」が、「Cinebench R15」のCPUベンチマークにおいて、 競合のインテル「Core i5 7600K」に対して69%高いスコアをたたき出しているという。これだけ見ると、パフォーマンスはかなり期待できそうだ。

最上位モデルの「Ryzen 5 1600X」は、競合のインテル「Core i5 7600K」に対して69%高いスコアをたたき出したという

そして気になる価格だが、日本AMDによると、「Ryzen 5 1600X」が30,800円、「Ryzen 5 1600」が27,800円、「Ryzen 5 1500」が23,800円、「Ryzen 5 1400」が21,000円(いずれも税別)と正式にアナウンスされた。「Ryzen 7」よりも競合製品との価格差は縮まってはいるものの、今回もかなりインパクトがある。「Ryzen 7」に引き続き、「Ryzen 5」も大きな注目を集めそうだ。

「Ryzen 5」のラインアップと米国での販売価格

「Ryzen 5」のラインアップと米国での販売価格

【関連リンク】AMDの逆襲始まる! 8コア16スレッドのAMD最新CPU「Ryzen 7」3モデルを一斉テスト

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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