新開発の圧縮機でハイパワー時も安定時も省エネを実現

新しい「霧ヶ峰」は“ちょっと未来の体感温度”をAI技術で予測して快適を維持!

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50周年を迎える三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」から、2018年度モデル「FZシリーズ」と「Zシリーズ」が発表されました。最大のポイントは“未来を予測した快適を提供する”人工知能(AI)を搭載したことと、コンプレッサーの新たな制御方法で省エネ性能を高めたこと。発表会で見てきた進化点を紹介します。

「FZシリーズ」(上)は14〜29畳用の6機種(市場想定価格は328,000〜448,000円)のラインアップで、2017年11月1日発売予定。「Zシリーズ」(下)は6〜29畳用の12機種(市場想定価格は218,000〜398,000円)が用意され、12月中旬発売予定となっています

未来を予測できるようになった「ムーブアイ」

エアコンに求められることは過去から現在、そして未来まで変わることなく「快適」と「省エネ」。近年はセンサーの精度向上などにより、“部屋を適温”にすることから“ひとりひとりを快適”にできるまでになりました。霧ヶ峰に搭載されるセンサー「ムーブアイ」も劇的に進化しており、2005年には床温度と壁温度しか検知できなかったムーブアイも、2016年には人の手足、指先といった細かい部位まで温度変化を検知できるようになり、2017年には独自のアルゴリズムを組み合わせることで大人と子どもの違いを見分けられるまでになりました(2014年度モデルから「ムーブアイ極」と称されています)。

赤外線センサーで人や部屋を細かく分析するムーブアイは、2016年度モデルから解像度が従来の4倍となったことで、手足の先の温度まで0.1℃単位で検知可能に。人間の体は臓器が集まる中心部の温度を一定に保とうとするため、手先足先の温度変化から人が暑いと感じているのか、寒いのかを見分けることができるのです

ムーブアイでセンシングした情報にあわせて温度や風量、風向を調整することで個々に快適な気流を提供するのが霧ヶ峰の空調方法ですが、まだ“本当の快適”ではないのだそう。というのも、エアコン運転中に温度設定をしていても温度や風量をコントローラーで変更している人が65%強もいることがわかったからです(三菱電機が実施したエアコン使用実態の調査による)。その理由は、従来のエアコンは不快な状態をセンサーで発見し、不快を解消する運転に切り替える「後追い」だから。つまり、「先読み」して運転を事前にコントロールできれば“快適を維持”できるのです。そのためにどうしても必要だったのが、「住宅性能(室温に影響する性能)」の把握。断熱性や気密性、階層などで冷えやすさ、暖まりやすさは大きく異なり、室外の環境変化による影響も違ってくるからです。

そこで、2018年モデルでは赤外線センサー「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」が部屋を360°センシングして、生活空間のみならず壁・床といった住宅性能を検知し、毎分18,000の熱画像データを取得。そのデータを独自のアルゴリズムを用いてAI技術で学習させ、“エアコンが使われている住宅性能”を判定します。その情報に、部屋にいる人の体感温度と外気温や日射熱が体感温度に与える影響を加味し、“少し先の体感温度”を予測。このような「先読み運転」により、従来は設定温度から最大2℃ほど相違することもあった体感温度が、0.5℃までに抑えられるようになったそう。さらにムダな運転も防げるので、省エネ性にも貢献するといいます。

人の体感温度と住宅性能、そして外気温・日射熱を組み合わせて“未来の体感温度”を予測する「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」。住宅性能を学習して導き出していくため、正確な住宅性能の把握には1週間ほど時間がかかるそうです

体感温度の変化を少なくできれば、快適が続きます

体感温度の変化を少なくできれば、快適が続きます

なお、常に住宅性能をAI技術で学習しているので、たとえば、ドアを開けっ放しにする回数が多くなった、模様替えで窓を防ぐような配置になった、住宅が老朽化して隙間風が入るようになったというような環境変化も反映し、その環境にあわせた体感温度の変化を予測して先読み運転してくれます。

さらなる高効率化を実現した圧縮機

「ムーブアイ mirA.I.」で快適と省エネ性能を高めた霧ヶ峰は、エアコンの電力の大半を占める圧縮機も刷新。これまでの圧縮機はもっともエネルギーを使う「ハイパワー運転」時に効率よく稼働するように設計されていたため、実は、運転が落ち着いてきた際の効率が最適にはできていなかったのだそう。近年は、設定温度に到達した後にパワーをセーブして稼働する「安定運転」の時間が延びている傾向にあり、ハイパワー運転よりも低消費電力とはいえ安定運転でも効率化を図ることは重要なのですが、ハイパワー運転と安定運転では求められるコンプレッサーの回転数が異なり、どちらも高効率にするには2つの圧縮機を搭載するしか方法はなかったといいます。このようにかなり難しいことなのですが、三菱電機は今回、2種類のDCモーター結線を備えた「Active Switch Compressor(アクティブ スイッチ コンプレッサー)」を採用することで実現。運転状況によってインバーター回路で切り替えることで、1つの圧縮機でハイパワー運転と安定運転の高効率化を両立しました。この新開発の圧縮機と室外機に搭載されるファンの大型化などにより、APF(通年エネルギー消費効率)は0.2ほどアップ。わずかな数字ではありますが、通常、エアコンは毎年APF値を0.1ほど上昇させる進化が一般的なので、0.2というのは非常に大きな進化といえます。

Active Switch Compressorには計6本の結線を接続。これが、高回転で駆動するハイパワー運転と低回転で駆動する安定運転を切り替えるためのDCモーター結線です

フィルターの奥まで掃除したいニーズに応える「Zシリーズ」

霧ヶ峰は昨年モデルでもルーバーを取り外し、フラップを開いて通風路まで掃除することができましたが、2018年度モデルの「Zシリーズ」は、自動お掃除のユニットを外して熱交換器まで清掃できるようになりました。掃除機でホコリを吸い取ったり、モップで拭き取ることができるので、キレイが気になる人はZシリーズを選ぶといいかもしれません。

フィルターや自動お掃除のユニットは引き出すだけで簡単に外せます。むき出しになった熱交換器は手で触ると危ないので、掃除機のブラシで清掃するといいでしょう

取り外したフィルターなどは、水洗いしてOK

取り外したフィルターなどは、水洗いしてOK

ルーバーを外し、フラップを左右に開ける構造は継承。中まで拭くことができます

ルーバーを外し、フラップを左右に開ける構造は継承。中まで拭くことができます

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌の白物家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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2017.9.22 更新
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