2017年10月10日、ダイソンはヘアドライヤー「Dyson Supersonic」の性能を、毛髪科学の観点からアピールするイベントを行った。「Dyson Supersonic」は2016年5月の発売以来人気を博しているものの、ドライヤーとしては超高価格な41,572円(2017年10月10日時点の価格.com最安価格)という価格に、「果たしてその価値があるの?」と感じている人は正直少なくないはず。ここでは、同イベントで発表された「Dyson Supersonic」を使用することのメリットについてレポートする。
イベントでは、エンジニアとして「Dyson Supersonic」の開発に携わるスティーブン・ウィリアムソン氏が登壇
「Dyson Supersonic」は、毎分最大約110,000回という高速回転のモーターを内蔵したヘアドライヤーだ。同社の「羽根のない扇風機」にも採用されている、“取り込んだ空気を約3倍に増幅させ、速く勢いのある気流にする”という「エアマルチプライアー」の技術を採用し、最大風量は2.4m3/分という大風量。また、ヘッドに内蔵されたセンサーが風温を毎秒20回測定することで、髪を過度な熱で傷めることのない温度に保つ「インテリジェント・ヒートコントロール」機能も搭載している。これらによって、髪をいたわりながらもすばやく乾かせるのだ。
一般的なピストル形状のドライヤーのように、モーターをヘッド部に内蔵した形状では、強力な風量を出すことは難しい。限られた風量で髪をすばやく乾かすためには風を高温にするしかないが、「Dyson Supersonic」ではモーターを持ち手部分に内蔵することで大風量を実現。髪に過度な熱を与えずに済んだだけでなく、モーターを持ち手部分に配置した分、ヘッド部のスペースに風温測定器を設置することも可能になったという。
2017年5月に発売された「Dyson Supersonic」の最新モデル「HD01 ULF」。発売当初話題を集めたこの形状も、開発チームの試行錯誤のたまもの
モーター部が取り込んだ空気を約3倍にも増幅させ、高速で高圧な気流にする「エアマルチプライアー」の技術を採用。最大2.4m3/分という大風量を生み出す
ヘッド部に内蔵されたセンサーが風の温度を毎秒20回測定することで、髪に過剰な熱を加えるのを防ぐ。風の最高温度は、髪を傷めず、スタイリングもしやすい100℃(最新モデル「HD01 ULF」の場合)となっている
人の髪の毛は三層構造になっており、美しい髪を保つために特に重要なのは、髪の内部を形成する「コルテックス」と、髪の表面でコルテックスの保護膜となる「キューティクル」なのだそう。過度な熱によってキューティクルが傷むことでコルテックス内部の水素結合が壊れ、切れ毛や枝毛などの原因となってしまうという。
会場には、健康な髪と傷んだ髪の違いを目で見て実感できる展示が用意されていた。「Dyson Supersonic」を使用して、髪に過剰な熱を与えずにすばやく乾かすことのメリットを、目で見て実感することができた。
髪の色やハリ、形状などの髪質を左右するコルテックス。髪の内部やコルテックスを守るウロコのような役割のキューティクル。この2つは、美しい髪を保つためにとくに重要で、1度傷んでしまうと自力では回復しないという
ダメージによって生まれる枝毛や切れ毛
50〜210℃の5段階の温度帯でそれぞれ複数回乾かした髪のサンプル。50℃で乾かしている髪はまとまりとツヤがあるのが写真でもわかる。触ってみると、50℃で乾かした髪のなめらかさと、210℃で乾かした髪のざらつきは衝撃的な差だった
過度の熱にさらされた髪は内部に空洞ができ、透過する光が散乱して髪のツヤがなくなる恐れがあるという。健康な髪(左)は光が一方向に反射しているが、傷んだ髪(右)は、光がきれいに反射せず分散してしまっている
髪に少量の水をたらす実験では、健康な髪の毛は水をはじくような反応を見せるが(左)、傷んだ髪の毛は水を吸収してしまう(右)。キューティクルがはがれている証拠で、ダメージを受けやすい状態になっているという
ちなみに、ヘアアイロンなどを使用してスタイリングをする際は「傷んでいる髪のほうがスタイルが長持ちする」なんて言われることもあるが、実際はその逆だという。健康的な髪のほうがスタイリングも長持ちするということを証明しているのが下記だ。
同じ時間に同じようにスタイリングした髪でも、傷んだ髪の毛は手ぐしを入れると広がり、切れ毛も多いが……
健康な髪の毛は手ぐしを入れたあともまとまりがあり、切れ毛はほぼない。健康な髪のほうが、スタイルが長持ちしているのがわかる
イベントでは、毎秒20回風温を測るという「インテリジェント・ヒートコントロール」のデモンストレーションも行われた。30秒間同じ場所をブローして、ブローし始めとブロー直後の髪表面の温度を測定してみる。
髪が過剰に熱せられてしまうため、一般的なドライヤーでは、同じところにずっと温風を当てるのはタブーだが……
30秒温風を当てても、髪の表面温度は80℃をキープしたまま。「Dyson Supersonic」でのヘアブローはダメージを抑えられることがわかる。これならドライヤーでのブローに慣れていなくても、安心して使用できる
本イベントには、メディアで活躍中のヘアーメイクアップアーティスト・山本浩未氏も登壇。公私共に「Dyson Supersonic」を愛用しているといい、風量がたっぷりあって、乾きにくい地肌をすばやく乾かせる点が気に入っているそう。美しい髪を育むためには、頭皮も健康に保っておくこと重要なのだという。
また、「日本人女性はヘアアイロンを使用することが多い。ヘアアイロンは確実に100℃以上の熱を髪に与えることになるので、せめて毎日使うドライヤーは髪を傷めずに乾かせるものを選ぶこと。健康的で美しい髪の土台を作っていくために、機能の整ったドライヤーを効果的に使うことは非常に価値がある」と語った。
ヘアーメイクアップアーティストの山本浩未氏(左)。「Dyson Supersonic」で上手に乾かすコツは、風量、温度ともにMAX。1方向からでなくいろいろな方向から風を当てること。根元から立ち上がるような自然なボリューム感が出て、柔軟性があり、スタイリングをしやすい仕上がりになるという。また、最後に冷風で仕上げると手触りがなめらかになり、寝癖もつきにくいそう
製品に同梱される「スムージングノズル」は、山本氏のトレードマークでもある丸みのある前髪を作るのにも活躍すると、アタッチメントの使い勝手も絶賛した
美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。