レビュー

1年以上スタメンで活躍! シャープ「ドレープフロードライヤー」の魅力を教えます

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家電ライターという職業上、常に複数の最新ヘアドライヤーを使い回していますが、数回試しただけで使わなくなる製品も多くあります。そんななか、1年以上我が家の一軍として活躍しているのが、シャープ「プラズマクラスター ドレープフロードライヤー IB-WX901」(以下、「ドレープフロードライヤー」)。使い続けている理由を紹介しましょう。

<シャープ「ドレープフロードライヤー」のいいところ>
・根元まで届く“深く広く”風
・髪の水分を残しつつ、地肌はしっかり乾く
・プラズマクラスターの効果で髪の指通りがよくなる
・運転モードが確認しやすい&使いやすい

速乾の重要なポイント「勢いのある風」が出る

筆者は髪が腰上まであるほど長いうえに量が多く、しかも剛毛。風の勢いが弱いヘアドライヤーでは乾くのに時間がかかって、とにかくストレスなので、速乾性を重視しています。数年前までは風量が大きいほど早く乾くと言われていましたが、風量の計測方法はJIS規格、IEC規格、自社測定などメーカーによって異なるうえ、風量が大きくても風速が低ければ風の勢いは弱くなるため、「風量が大きい=速乾性が高い」とは限りません。そうしたこともあり、最近は、風速(風の勢い)を高めたり、風の当たり方を工夫したりすることですぐくれた速乾性を実現するヘアドライヤーが続々と登場しています。

「ドレープフロードライヤー」もそうしたモデルのひとつ。一般的なヘアドライヤーは1つの吹出口から風を放出しますが、「ドレープフロードライヤー」は吹出口を4つ配置しています。毎分約10万回転する高速小型モーターが高速風を生み出し、4つの吹出口から送風。スピーディーな風が周囲の空気を巻き込みながら進み、放出された風量よりも大きな風量となって髪に届きます。

高速モーターと風路設計により生み出された4つの高速風が、周辺の空気を巻き込みながら多くの風を髪に届けます

高速モーターと風路設計により生み出された4つの高速風が、周辺の空気を巻き込みながら多くの風を髪に届けます

写真では見づらいですが、髪の下から風を当てています。風量は3段階でいちばんパワフルな「TURBO」に設定

写真では見づらいですが、髪の下から風を当てています。風量は3段階でいちばんパワフルな「TURBO」に設定

なお、「IB-WX901」のスペックに記されている風量は7.4㎥/分。最近は1.5㎥/分以上が大風量と言われているので、とてつもない風量だと思うかもしれませんが、測定方法がIEC規格(国際標準規格)とJIS規格(日本産業規格)で異なるため、数値で比較はできません。

・JIS規格:ヘアドライヤーから出る風量を測定
・IEC規格:ヘアドライヤーから出る風量に加え、巻き込まれる周囲の風の量も考慮して測定

参考までに、「IB-WX901」の前身モデル「IB-WX3」(2022年発売)の風量はIEC規格で6.2㎥/分、JIS規格で1.2㎥/分でした。

根元まで広範囲に風が届く「ドレープフロー」

4か所の吹出口からスピーディーな風を送風することで、髪表面に「ドレープ(布にできるヒダ)」を作る「ドレープフロー」という技術を採用しているのもポイント。髪にヒダのような形を作ることで「髪に風が当たる面積」が広くなり、髪が早く乾きます。「ドレープフロー」非搭載のモデルと比べ、速乾性が約35%向上したそう。

通常のヘアドライヤーの場合、1か所に風が当たるだけですが、「IB-WX901」は2つのへこみ(ドレープ)ができます。単に風が当たる範囲が広くなるだけなく、髪が左右に押し分けられるため根元まで“深く広く”風が届くのが「ドレープフロー」の強み。ドレープのように髪を動かし、効率よく乾かします

通常のヘアドライヤーの場合、1か所に風が当たるだけですが、「IB-WX901」は2つのへこみ(ドレープ)ができます。単に風が当たる範囲が広くなるだけなく、髪が左右に押し分けられるため根元まで“深く広く”風が届くのが「ドレープフロー」の強み。ドレープのように髪を動かし、効率よく乾かします

シャープは「ドレープフロー」を採用したヘアドライヤーを2019年から販売していますが、従来モデルでは吹出口が左に1つ、右に1つの2か所だったため、持ち方によっては上手にドレープが作れないことがありました。特に、後ろ側を乾かしているときは、ヘアドライヤーがどの方向を向いているのかわからなくなることも。不器用な筆者は、そうした状況になりやすく、効率よく乾かせていないと感じたため、吹出口が2つのモデル「IB-WX3」は継続使用を断念してしまいました……。

従来モデルは左右に縦長の吹出口を配置

従来モデルは左右に縦長の吹出口を配置

吹出口が4か所になったことで、本体をどんな角度にしても「ドレープフロー」の効果がしっかり発揮されるのも、使い続けられる理由のひとつです。

頭皮がしっかり乾く感覚

筆者はさまざまなヘアケア家電のセミナーに参加していますが、ヘアドライヤーにおいては「雑菌が繁殖するので頭皮はきちんと乾かす」と「髪は乾かしすぎない」という2つのことをよく言われます。しかし、一般的にドライヤーの風は髪表面に当たるため、手などで髪をかき分けながら乾かさないと「髪は過乾燥、地肌はしっとり」という状態になりがち。その点、「ドレープフロードライヤー」は送風口を4か所に分散したことで、風を狭い範囲に集中して当てられます。

温風が当たる範囲をサーモグラフィーカメラで撮影。大風量で人気の高級ヘアドライヤー(写真左)と比べ、吹出口が4つの「ドレープフロードライヤー」は1つひとつの風が細いのがわかります

温風が当たる範囲をサーモグラフィーカメラで撮影。大風量で人気の高級ヘアドライヤー(写真左)と比べ、吹出口が4つの「ドレープフロードライヤー」は1つひとつの風が細いのがわかります

実際に「ドレープフロードライヤー」で髪を乾かすと、髪をかき分けて隙間から直接頭皮に風が当たるような感覚を味わえます。正直、この「地肌をしっかり乾かす」感触はほかのヘアドライヤーで感じたことはありません。そして、筆者が本製品を愛用している最大の理由が、この「髪の水分を残しつつ、地肌はしっかり乾燥している」という気持ちよさです。

なお、地肌に風が当たる感覚を得るには、それなりにノズルを頭に近づける必要があります。熱による髪へのダメージを心配されると思いますが、髪の表面温度が55度以下になるように温度を調整する「SENSING」モードを搭載しているので安心。距離センサーで髪との距離を計測し、AIで温度をコントロールします。

上の動画は、距離センサーが作動している様子を撮影したもの。ライトの色でセンシング状況(距離が近い/遠い)を視覚化しており、素早くセンシングしていることがわかります。非常に精度が高いので、髪に近い位置で使い続けても「熱っ!」となることはありませんでした。

プラズマクラスターによる美髪効果も!

「ドレープフロードライヤー」にも、当然、プラズマクラスターによる美髪機能が搭載されています。プラズマクラスターイオンにより静電気が抑えられることで櫛通りが滑らかになり、髪の絡まりや枝毛・切れ毛が抑制されるほか、カラーリングの退色も低減。さらに、水分子で包まれたプラスとマイナスのイオンが髪の表面をコーティングし、キューティクルを保護します。

プラズマクラスターはUVケアにも効果を発揮。キューティクルを守ることで、紫外線によるダメージが抑制されます

プラズマクラスターはUVケアにも効果を発揮。キューティクルを守ることで、紫外線によるダメージが抑制されます

実際に使ってみると、一般的なヘアドライヤーより髪のまとまり感がよく、ブローをするとヘアドライ中に指通りがスルスルとよくなるのを実感できます。

筆者は多毛なため、起き抜けなどは髪の先が広がってしまうのですが、「ドレープフロードライヤー」なら風を当てながらサッと手櫛を通すだけでまとまります。艶も出ている印象。この美髪性能はさすがプラズマクラスターです

筆者は多毛なため、起き抜けなどは髪の先が広がってしまうのですが、「ドレープフロードライヤー」なら風を当てながらサッと手櫛を通すだけでまとまります。艶も出ている印象。この美髪性能はさすがプラズマクラスターです

使いやすさも上々

ヘアドライヤーはどんなに速乾性が高く、美髪機能が充実していても、使い勝手が悪いと長く愛用できないもの。「ドレープフロードライヤー」は本体サイズがコンパクトで取り回しやすく、ノズルが驚くほど短いので腕をそれほど伸ばさずにヘアドライできます。腕や手首の負担は少ないでしょう。

本体サイズは80(幅)×63(奥行)×250(高さ)mmで、重量は約515g

本体サイズは80(幅)×63(奥行)×250(高さ)mmで、重量は約515g

また、一般的なドライヤーは本体側面や裏面に運転モードの表示部がありますが、「ドレープフロードライヤー」はノズル中央部に配置しています。ノズルが短いこともあり、大きく動かさなくてもサッと確認できるので非常に便利。これは「風をノズル面の四隅から送風する」という構造だからこそできる優秀なインターフェイスだと感じます。

ノズル外周に配置されたLEDの色で温風の温度(「SENSING」モード以外)を、明るさで風の強さを確かめられるのも便利です

ノズル外周に配置されたLEDの色で温風の温度(「SENSING」モード以外)を、明るさで風の強さを確かめられるのも便利です

【まとめ】

これまで数多くのヘアドライヤーを試用してきましたが、こと「デザイン」にフォーカスした場合、「ドレープフロードライヤー」がいちばん気に入っています。それに加え、すぐれた使い勝手や美髪機能の高さ、そして地肌まで乾かしやすい唯一無二の「ドレープフロー」を備えた本製品は、髪をケアしながら乾かしたい人に打って付けでしょう。

ただ、速乾性は悪くないものの、最強とは言えません。ダイソンなどの超大風量のヘアドライヤーと比較すると乾くのにやや時間がかかります。これを「髪に余計な摩擦をかけずにていねいに乾かせる」と感じるか、「もう少しガツンとパワフルに乾かしたい!」と物足りなく感じるかで評価は分かれそう。筆者は剛毛かつ髪の量が多いので大風量のヘアドライヤーも大好きですが、猫っ毛(細い毛)の場合、風量が大きすぎると髪がうまく乾かせないことがあると聞くので、そんな悩みを持っている人は「ドレープフロードライヤー」が向いているかもしれません。

なお、筆者が1年以上使い続けている「IB-WX901」は、すでに現行品ではありません。2024年9月に最新モデル「IB-WX902」が発売されていますが、異なるのはスマホアプリでできることのみ。最新モデルは、スマホアプリを使って、スタート時の風量設定と「SENSING」モードの温度帯の変更(3段階)ができるようになりました。ヘアドライヤー自体の構造や機能は同じなので、スマホ連携の新しく追加された機能を使わないなら価格の安さで選んでOKです。

2025年4月9日時点の価格をチェックすると最新モデル「IB-WX902」のほうが1,400円ほど安いので、最新モデルを買ったほうがお得!

2025年4月9日時点の価格をチェックすると最新モデル「IB-WX902」のほうが1,400円ほど安いので、最新モデルを買ったほうがお得!

倉本 春
Writer
倉本 春
パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。
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中村真由美(編集部)
Editor
中村真由美(編集部)
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。気づけば15年以上、生活家電の情報を追い、さまざまな製品に触れています。
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