新製品レポート
「リモコン操作」を学習してユーザー好みの環境を記憶する機能も

AI搭載! ダイキンの新「うるさら 7」は、温度だけでなく湿度もより細かくコントロール

シンプルでスマートなデザインの新モデル。おもに6畳用から29畳用までの11モデルを用意。市場推定価格は24万円から43万円前後(税込)

ダイキン工業の高級エアコン「うるさら」シリーズといえば、家庭用エアコンとしては唯一「タンクなしで加湿できる」無給水加湿機能を搭載した人気モデルです。そんな「うるさら 7」シリーズから、2018年11月1日発売予定の新モデルが発表されました。ここでは、その新機能について紹介したいと思います。

運転時は下のフラップが開きます。全体的にセンサーや表示部が目立ちにくいシンプルなデザインです

運転時は下のフラップが開きます。全体的にセンサーや表示部が目立ちにくいシンプルなデザインです

センサーの追加で快適な体感温度を実現

今回発売される新モデルの1番の特徴は、AIを使って快適な空間を作る「AI快適自動」運転。これは、AIがさまざまな要素から「部屋にいる人が快適に感じる環境」を判断して運転を切り替える機能です。人の感じる「暑さ」や「寒さ」は、実は温度だけでコントロールできるものではありません。ダイキンによると、体感温度は「温度」「湿度」「気流」「輻射熱」「着衣量」「活動量」の6つの要素が問題となるそう。「うるさら 7」は従来機でも温度と湿度をセンシングしてコントロールする機能を搭載していましたが、新モデルではさらに「輻射熱」をチェック。より体感温度を重視した運転ができるようになりました。

ちなみに、ここでいう輻射熱とは、室内の壁や窓などから発せられる熱のこと。たとえば、いくら冬に室温が暖まっても、壁が冷えていれば「肌寒い」と感じがち。逆に夏ならば、部屋が冷えても壁が暖まったままだと、壁からの輻射熱で暑さを感じます。そこで、新モデルは壁などの周囲の温度もチェックできるセンサーを搭載。2つの温度から総合的に「快適さ」を判断します。

部屋の温度が同じでも、壁の温度が冷えていると人が感じる体感温度が変わってきます。これらを総合的に判断できるようになったのが新しいAI機能です

輻射熱を判断するために、部屋の壁の温度をセンシングできるセンサーを新しく搭載。ぐるりと回転して壁をチェックするため、少し飛び出たデザインです

また、冬の暖房時は暖かい空気を壁に伝わせ、床を流れるように広がらせることで足元から温める「垂直気流」制御を引き続き採用。さらに、エアコンの室外機が屋外の空気中から水分を取り込む、無給水加湿といった従来からの機能も組み合わせ、最適な環境を作り上げます。

大きなフラップで気流を制御。写真は、暖房運転時に、暖気を壁から床に沿わせる「垂直気流」実行時のフラップの角度。冷房運転時には、天井に冷気を沿わせて部屋中を涼しくする「サーキュレーション気流」が活用できます

肌寒いけれど不快な湿気にも対応する新・ハイブリッド除湿

新モデルでもうひとつ注目したいのが除湿運転です。一般的なエアコンは冷房時に部屋の温度が設定温度まで達すると運転をゆるめます。ところが、最近は断熱性の高い高機密マンションや住宅が増えており「温度はすぐに下がるけれど、湿度は高いまま」という環境になりがち。このため適正温度になっても湿度は高いままで、ジメジメとした不快さを感じることがありました。「AI快適自動」運転では湿度も判断して総合的に運転制御をするので、適正温度時でも室温を下げないように除湿を続けます。

温度が安定しても湿度が高いままだと「暑い」と感じることもあるそう。ここで設定温度を下げると冷えすぎの原因になります。「AI快適自動」運転なら、「不快な理由」をきちんと判断して冷房や除湿の運転を判断します

ちなみに、除湿運転では熱交換器を冷やすことで空気中の湿気を取るため、除湿運転を行うと部屋の温度が下がるという問題がありました。そこでダイキンは、従来も、一般的な除湿のほか、熱交換器を冷やす面積を減らして室温を下げにくくする除湿運転も可能な「ハイブリッド除湿」を採用してきました。さらに今年は、外気の暖かな温度を利用して、冷えた空気を温めながら吹き出す「新・ハイブリッド除湿」に進化しています。新・ハイブリッド除湿では、室温に合わせて「通常の除湿(温度も湿度も下げる)」「熱交換器のエリアをコントロールした除湿(室温をあまり下げずに湿度コントロール)」「冷風を暖めながら除湿(温度変化をさせずに除湿)」の3つの除湿方式を自動的に切り替えます。

さらに、室温を冷やさない除湿運転時でも除湿量の効率は消費電力1Wにつき約4.5ccと、従来までの1Wあたり2.3ccの約2倍近くになっています。梅雨時期や雨の多い秋など、「湿気が多いけれど肌寒い」という季節には、寒くならずパワフルに除湿できる本機能はかなり魅力的です。

3つの除湿方式で暑い真夏はもちろん、肌寒い季節も快適に除湿が可能です。また、新しく除湿弁を追加することで冷媒コントロールが精密に行えるようになり、小ない消費電力でも除湿性能を上げることができるようになりました

会場に展示されていた室内機の熱交換器。この熱交換器を冷やし、わざと「結露」させることで空気中の湿度を低減させます

AIが学習することで、リモコンを可能な限り使わない運転に

新モデルのAIは、さまざまなデータから部屋を快適な温度・湿度にするだけではありません。なんとユーザーの「リモコン操作」をチェックして運転制御を学習するといいます。ダイキンによると、エアコンの運転開始30分以内にリモコンを操作し、設定温度を調整するユーザーが多いのだそう。そこで、新モデルのAIは、この運転後の調整を学習してユーザーの好みの環境を覚えます。このため、使えば使うほどリモコン操作が必要なくなるといいます。

運転開始から30分以内に設定温度を変更する人が2割以上もいるそう。AI運転が学習することで、ユーザーの好みを把握して最適な運転を選ぶようになります

無線LANアダプターが内蔵になってデザインもスッキリ

なお、筆者が個人的に魅力的に感じたのは、無線LANアダプターが内蔵されたこと。最近は「帰宅時にスマートフォンからエアコンを遠隔操作」できるエアコンが増えています。しかし、昨年まではこの機能を使うため、別売りの無線LANアダプターを設置する必要がありました。新モデルは無線LAN内蔵になったことで、アダプターの追加設置がいらなくなったほか、周辺機器をなくすことで設置した見た目もスッキリしています。また、無線LANアダプターを内蔵することで、スマートフォンでの遠隔操作が標準で使えるようになったほか、「Amazon Alexa」や「Google Home」などのスマートスピーカーでの操作にも対応。さらに、同社の「アシストサーキュレータ」との連携運転も可能になりました。

エアコンの気流を補助する同社の「アシストサーキュレータ」。エアコンの運転に合わせて動きを連動させることができる「うるさら 7」ならではのオプション器機です

倉本 春

倉本 春

パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。

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