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洗剤・柔軟剤自動投入やスマホ連携などトレンド機能を搭載した日立の新・洗濯乾燥機が登場


近年の洗濯乾燥機におけるトレンドといえば、スマートフォン連携機能と洗剤や柔軟剤の自動投入機能です。日立も2018年に、このトレンド機能を備えたドラム式洗濯乾燥機縦型洗濯乾燥機を3機種発売していますが、どちらか片方の機能しか搭載されていませんでした。それから約1年。洗剤・柔軟剤の自動投入機能とスマホ連携機能の両方を装備した新モデルが3機種登場。そのうち2機種(BD-SX110EBW-DX120E)は、2019年9月21日にすでにリリースされていますが、今回新たに、洗濯・脱水容量12kgの大容量タイプのドラム式洗濯乾燥機「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム BD-NX120E」(2019年11月16日発売予定)が発表されました。

左が、今回発表された「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム BD-NX120E」(市場想定価格38万円前後/税別)で、中央と右は9月に発売された「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム BD-SX110E」と「ビートウォッシュ BW-DX120E」

今回発表されたドラム式洗濯乾燥機「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム BD-NX120E」(以下、BD-NX120E)は、9月に発売された「BD-SX110E」より洗濯・脱水容量が1kg多い12kgで、機能の性能にも若干の違いはあるものの、基本的な部分は同じ。BD-NX120Eは奥行がスリムなタイプ、BD-SX110Eは幅がスリムなタイプというように棲み分けも図られています。

BD-NX120Eのサイズは735(幅)×620(奥行)×1,070(高さ)mm。ちなみに、幅がスリムなタイプ「BD-SX110E」のサイズは630(幅)×715(奥行)×1,065(高さ)mmです

また、従来モデルで採用された「AIお洗濯」は3機種とも継承。AIお洗濯とは、洗い、すすぎ、脱水の工程で「布量」「水硬度」「水温」「洗剤」「布の動き」「汚れの量」「布質」「すすぎ具合」「脱水具合」という9つの要素をセンシングし、適した制御を行うというもので、センシングが複合して行われるのがポイントです。AIお洗濯を搭載しない洗濯機でも、センサーを用いて同様の制御はできるものの、いくつかに分かれた機能をそれぞれ設定しなければなりませんでした。また、「エコ」と「汚れ落ち」といった相反する目的の自動調節機能は同時に設定できないことも。このようなめんどうな設定も、AIお洗濯ならボタンをひとつ押すだけ。一般的なセンシングよりも、より複合した制御が行えるので、ムダを省きつつ、高い仕上がりが望めるといいます。

たとえば、水の硬度が低く、水温が高い場合は、洗剤量を減らし、洗い時間も短縮されます。また、汚れの量が多いと判断したら、洗い時間を延長。このようにさまざまな要素を複合し、自動的に適した運転を行います

「AI」ボタンを押してオンにしておけば、洗濯の都度、わずらわしい設定をしなくてもいいのもAIお洗濯の魅力

「AI」ボタンを押してオンにしておけば、洗濯の都度、わずらわしい設定をしなくてもいいのもAIお洗濯の魅力

洗剤・柔軟剤の自動投入機能は使いやすさにこだわり

まずは、3機種すべてに共通する機能のひとつ、「液体洗剤・柔軟剤自動投入」を紹介します。液体洗剤・柔軟剤自動投入機能とは、洗濯物の計量後、注射器のようにピストン運動で液体洗剤や柔軟剤を押し出して適量を投入してくれる便利な機能。あらかじめタンクに液体洗剤と柔軟剤を入れておけば、スタートボタンを押すだけで作業が完了するので、洗濯のたびに洗剤を入れる手間が省けます。また、投入した後は経路が水道水で洗い流されるため、洗剤と柔軟剤が混ざることはありません(下の動画参照。なお、デモ機のため洗剤の投入と経路の水洗いは手動で切り替えていますが、実際は自動で実行されます)。

液体洗剤や柔軟剤を入れるタンクを搭載。ドラム式洗濯乾燥機の場合、天面奥に装備されています。タンクの容量は液体洗剤のほうが約1,000ml(手前)、柔軟剤のほうが約700ml(奥)

自動投入の仕組みは各メーカーとも基本的に同じですが、タンクの大きさや設計が異なります。日立が以前からこだわっているのは、使いやすさ。詰め替え用タイプが1本分入る大容量でありながら、取り出しや分解がしやすい構造となっています。

タンクを洗濯機に装備したまま、洗剤や柔軟剤を補充可能。なお、洗濯できる回数が残り2回分になったタイミングで、操作部に「残量少」というメッセージが表示されますが、この状態で810ml以下の液体洗剤、540ml以下の柔軟剤が1本分入れられます

洗濯機にタンクを装備したまま洗剤などを補充するだけでなく、取り外して追加することもできます。ハンドル付きなので、取り外して持ち運びしやすいのも◎

取り外したタンクが自立するのもこだわりのひとつ

タンクのフタを外し、この状態で洗剤や柔軟剤を補充してもOK。入れやすさや洗いやすさを考慮して、開口部は大きく設計されています

なお、自動投入機能を使う際は、操作部のボタンで機能をオンに。洗剤や柔軟剤の投入量を少なめ/多めで設定することもできます

自動投入機能をオフにすれば、普通の洗濯機のように洗剤や柔軟剤を洗濯ごとに投入することもできます

自動投入機能をオフにすれば、普通の洗濯機のように洗剤や柔軟剤を洗濯ごとに投入することもできます

コンシェルジュのようにサポートするスマホ連携機能がアップデート

続いて紹介するスマートフォン連携機能も3機種とも共通。専用アプリを使えば、リモート操作できるのはもちろん、シーンや洗濯する衣類の種類から直観的に洗濯コースが選べます。

汚れが付いたシーンや洗濯する衣類の種類を選ぶと、適した洗濯コースが表示されます

汚れが付いたシーンや洗濯する衣類の種類を選ぶと、適した洗濯コースが表示されます

使いたい洗濯コースを見つけたら「スタート」をタップすれば、運転が始まります。工程の詳細も表示されるので、どのような運転が行われるのかも把握可能

アプリ上にしかない洗濯コースをダウンロードできるのもポイントです。従来も用意されていた機能ですが、9月に2機種(BD-SX110EとBW-DX120E)が発売されたタイミングでアプリがアップデートされ、ダウンロードできる洗濯コースの数が拡充されました。手動で「洗い〇分、すすぎ〇分、すすぎ回数〇回」というように細かく設定すれば同様の洗い方もできますが、そういった手間を省略してくれるのがこの機能の魅力。ダウンロードした洗濯コースは3つまでアプリ上と洗濯機に登録しておけるので、いちいちアプリを起動しなくても洗濯機から洗濯コースを選ぶこともできます。

ダウンロードできるコースは、順次追加されていくとのこと。最近、スーツにシワを付けないように洗濯する「洗えるスーツコース」も追加されました

アプリ上から登録した洗濯コースは、洗濯機の「ダウンロードコース」ボタンを押しても洗濯可能。「dL2」とはアプリ上の「ダウンロード2」に登録されている洗濯コースのことです

このほか、居住地域の天気予報から洗濯物が乾きやすい時間帯を表示したり、屋外で乾かすのが適さない場合は部屋干しや乾燥運転をアドバイスする「洗濯アドバイス」機能も新搭載。

アプリのホーム画面に常にアドバイスが表示されているので、ちょっとした気づきになるかも?

アプリのホーム画面に常にアドバイスが表示されているので、ちょっとした気づきになるかも?

そして、標準コースをユーザーごとにカスタマイズできる「わがや流AIコース」も新たにアプリに追加されました。「わがや流AIコース」で洗濯した後、または次に洗濯する時に、アプリで洗い上がりの評価を実行することで、洗濯プログラムが自分の好みに調節されていきます。

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「わがや流AIコース」を使うには、コースをダウンロードしておかねばなりません

洗い上がりの評価は、6つの項目から選んでフィードバック

もとは標準コースにもとづいた洗濯プログラムですが、評価を行うごとにカスタマイズされています

もとは標準コースにもとづいた洗濯プログラムですが、評価を行うごとにカスタマイズされています

スタート時は同じだった洗濯コースが重視するポイントで、まったく違う工程に変化。このようにして、自分だけの理想的な洗濯コースを作ることができます

また現在、洗剤・柔軟剤自動投入機能とスマートフォン連携機能を活用し、洗剤や柔軟剤が少なくなったら自動で再注文し、配達される「洗剤・柔軟剤自動再注文システム」を開発中。2019年12月にサービス開始を予定しているとのこと。

「BD-NX120E」の乾燥運転の制御が進化し、所要時間が短縮

日立のドラム式洗濯乾燥機といえば、時速約300kmの高速風を衣類に吹きかけて乾燥することでシワを軽減する「風アイロン」が有名です。この機能は洗濯・脱水容量11kgのBD-SX110Eにも搭載されていますが、新モデル「BD-NX120E」は「風アイロン」のシステムを応用し、「おいそぎコース」と「スチームアイロンコース」の所要時間を短縮しました。

おいそぎコースでは、ファンの回転数を約5%高めて風量をアップさせるとともに熱量を増幅させることで、前モデルでは洗濯〜乾燥(6kg)で約98分かかった時間を約95分に短縮。また、ドラム内にスチームを発生させ、高速風を吹きかけることで衣類のシワを伸ばす「スチームアイロンコース」では、ヒーターの出力を高めてスチームを素早く発生させ、ドラムの反転周期を半分にする新しい制御方法を採用することで、従来、シャツ2枚で約15分、シャツ4枚で約30分かかった所要時間を約15分→約10分、約30分→約20分に短くするとともに、シャツ1枚のシワを約5分で伸ばすコースが追加されました。

5分で仕上がるスチームアイロンコースでシワを伸ばしたワイシャツ。前身ごろの縦シワがなくなっていることがわかります

洗剤・柔軟剤の自動投入機能を備えた全自動洗濯機も発売

スマートフォンと連携する機能は搭載されていませんが、洗剤・柔軟剤の自動投入機能やAIお洗濯機能を備えた縦型全自動洗濯機「BW-X120E」も2019年11月16日に発売予定。縦型全自動洗濯機に洗剤・柔軟剤の自動投入機能が装備されているのは、現時点ではBW-X120Eだけだそうです。

サイズは650(幅)×715(奥行)×1,060(高さ)mmで、洗濯・脱水容量は12kg。市場想定価格は21万円前後(税別)

自動投入の際に使用する液体洗剤と柔軟剤を入れておくタンクは、本体前面に装備。タンク容量はドラム式洗濯乾燥機と同じく、液体洗剤のほうが約1,000ml(左)、柔軟剤のほうが約700ml(右)となっており、詰め替え用パック1本分が入ります

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。

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