レビュー
この価格でこの満足度!

ライソンの焙煎機はコーヒー好きも納得のコスパとクオリティ

日本では数年ごとに特徴的なコーヒーブームが訪れますが、ここ数年は「こだわりのコーヒー」に注目が集まっています。なかでも豆の産地や生産方法、農園などにもこだわり、1杯ずつていねいに淹れた「スペシャルティコーヒー」はとくに人気。家庭で「こだわったコーヒー」を淹れるためのさまざまなコーヒー器具も発売されています。

そんな中、最近コーヒー好きに注目されているのが「焙煎機」。今までは焙煎機というと業務用の製品が多かったのですが、この数年は家庭用の焙煎機もどんどん発売されているのです。今回レビューするライソン「ホームロースター RT-01」(以下、RT-01)もそのうちのひとつになります。

コスパとコンパクトさがかなり魅力的!

ところで、無類のコーヒー好きの我が家、じつはすでに家庭用の焙煎機を2年前に自腹購入済み。さらに、筆者は自分の「家電ライター」という立場を存分に利用し、さまざまな家庭用焙煎機を試してきました。そんな筆者がRT-01を見た最初の感想は「ちっさい! しかも軽い!」というもの。焙煎機を購入するのはマニア層が多かったためか、軽量コンパクトな製品は少なかったのです。

家庭用でもそこそこ大きな製品が多い中で、このコンパクトさは衝撃的。サイズは約20.8(幅)×17.5(奥行き)×24.6(高さ)cm。重量約1.4kgと持ち運びも苦にならない軽量さです

これまでも、たまに「これはコンパクト!」という製品がありましたが、煎りムラがあったり、焙煎後にチャフ(豆の薄皮)が混じってしまうなど、焙煎機の性能に少々難があることが多かったのでした。そのうえ、マニア向け製品が多いためか、ちゃんとした焙煎機は概して価格が高い! 我が家で自腹購入した焙煎機も10万円以上しますが、この価格だと「ちょっとコーヒーが好き」レベルの人が購入するにはハードルが高いと思います。いっぽう、RT-01は価格.comでの最安価格が17,820円(2020年3月5日時点)と、なかなか購入しやすい価格帯。気になることと言えば、「きちんと焙煎できるか」だけです。

焙煎方法はかなりシンプル、焙煎レベルは2段階から選択可能

RT-01での焙煎方法は極めてシンプル。本体上部のフタを外して、コーヒーの生豆を投入。あとは煎りの深さを「DARK」(深煎り)あるいは「MEDI」(中煎り)から選択するだけです。焙煎時間はどちらのモードでも約20分になります。

ちなみに、焙煎中は独特の香りが部屋中に立ちこめます。この香りは半日ほど部屋から消えないため、我が家では換気扇の下で焙煎するのが定位置になっていました。

本体(写真右下)にチャフコンテナ(写真左下)をのせ、さらにフタ(写真上)をのせて使用します

本体(写真右下)にチャフコンテナ(写真左下)をのせ、さらにフタ(写真上)をのせて使用します

コーヒーの生豆は1度に40g〜60gまで焙煎できます。写真はコロンビアのウイラ産の生豆60g。そこまで重量にシビアな製品ではないので、コーヒー用計量スプーンでもOK

焙煎をスタートするとドライヤーのような「ゴーっ!」という音ともに本体内の生豆が回転します。

約20分後、動作音がしなくなったら焙煎は終了。あとは豆を取り出して密閉容器などに入れて保存しましょう。焙煎行程の最後に「余熱で焙煎が進まないよう、豆に送風して冷やす」という行程があるため、焙煎終了後すぐに触っても熱くはありません。

焙煎終了。薄皮がしっかりとチャフコンテナに分離されているのがわかります

焙煎終了。薄皮がしっかりとチャフコンテナに分離されているのがわかります

焙煎後の豆を広げたところ。チャフの混入はまったくありませんし、ムラもほぼナシ。たまにある白っぽい個体は生豆の状態が悪かったものなので、RT-01の問題ではありません

実際に焙煎された豆をチェックしたところ、2万円以下とは思えないほどよい状態! 豆はふっくらと膨らんでほとんどムラもありませんし、チャフの混入も見られません。ちなみに、焙煎後は水分が飛んで2割ほど軽くなります。我が家は200g入りの生豆を購入することが多いので50gで焙煎することが多いのですが、この場合は1回の焙煎で40g前後の豆ができます。コーヒー1杯で一般的に約10gの粉を使うので、4杯ほど楽しめることになりますね。最大量の60gを焙煎するとだいたい約5杯がおいしくドリップできる計算です。ちなみに1回焙煎したあとはダウンタイムが20分必要です。

個人的には焙煎度合いがもっと選べれば言うことなし!

焙煎機としては安くて軽量コンパクト、ムラなくふっくらと豆を焙煎できる……というとよいとこだらけに思えますが、実は不満もあります。それが「焙煎の度合いが微妙」というところです。本製品は「DARK」(深煎り)あるいは「MEDI」(中煎り)という2段階の焙煎モードが選べると書きましたが、我が家にある生豆では「MEDI」(中煎り)でも比較的深煎りに焙煎されてしまいます。深煎りはどっしりと深いコクと香りが楽しめるのでおいしくはあるのですが「たまにはフルーティーな香りの中〜浅煎りの焙煎も楽しみたい」という人にとっては少々残念なところ。

左が中煎り、右が深煎りで焙煎したもの。豆の種類はコロンビア産のスプレモ。深煎りのほうがしっかり油分がしみ出していますが、どちらも比較的深い焙煎なのがわかります

また、自宅にあったさまざまな種類の生豆を焙煎したところ、豆によっては、「DARK」と「MEDI」で煎り分けても同じような見た目に焙煎される生豆もありました。とくにサイズが小さめの生豆は、煎り分けができない結果になることが多いと感じました。このあたりは、豆に合わせて試行錯誤できるように、焙煎レベルを5〜6段階から選べるようになっていたらよかったと感じました。焙煎レベルは非常に高いので、今後のバージョンアップに期待です。

左が中煎り、右が深煎りで焙煎したもの。こちらはインドネシアのスマトラリントン産の豆

左が中煎り、右が深煎りで焙煎したもの。こちらはインドネシアのスマトラリントン産の豆

左が煎り分けができたコロンビア産スプレモの豆で、右が同じように焙煎されるインドネシアのスマトラリントン産の豆。煎り分けできない生豆は、サイズが小さいのがわかります

焙煎の楽しさを知るにはちょうどよい製品

ちょっと不満も書いてしまいましたが、とはいえ2万円以下でこのレベルの焙煎ができるRT-01はかなり「買い」な製品です。

ちなみに、コーヒー豆は“生鮮食品”と言われており、だいたい焙煎後2週間ほどで飲み切ることを推奨されています。いっぽう、生豆ならカビなどに気をつければ1〜3年ほどおいしい状態で保存できるといわれています。しかも、生豆は焙煎後の豆よりも安価なことが多いことが一般的。我が家ではたまに高級なスペシャルティコーヒーの生豆を取り寄せることがありますが、だいたい焙煎後の豆より半額から1/3ほどの値段で手に入れることが可能です。

・焙煎工程まで楽しめる
・生豆による長期保存が可能になる
・高級な豆を安価で楽しめる
・(豆によるものの)煎り分けができる

こんなさまざまなメリットがある「自宅焙煎」が楽しめるRT-01。まだ焙煎にチャレンジしていないコーヒー好きにはぜひ一度試してほしい製品です。

MEDIで焙煎したエチオピアイルガチャフィーの豆で抽出したコーヒー。ちなみに焙煎したてより2〜3日後からが個人的には一番おいしいと感じます。このあたりの味の変化を楽しめるのも自宅焙煎ならでは

倉本 春

倉本 春

パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。

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