ジダラキング

気持ちよ過ぎてバカになる!? 話題の「マッサージガン」を使ってみた

俺たちのアツい夏が終わって、次に来るのは、急な冷え込みと節々の痛みに怯える秋冬シーズン。

特に10月頃って気温が1日ごとにストーンと落ちるので、うっかり油断した服装だと肩や腰を冷やしてヤバいことに。何せ「自堕落王(ジダラキング)」、自宅でダラダラゴロゴロしているばかりだから、肉体的な衰えがまずハンパじゃないし、同じ姿勢でずっと動画とか見ているせいで筋肉がこわばりがち。

結果として、冬場はほぼ整骨院に通い詰めとなるヘビーな腰痛野郎なわけです。あと慢性的な肩こりとストレートネックと四十肩と……。

もちろん関節部そのものの痛みもあるんですが、やはり大部分は筋肉がこわばってるのが原因なので、できれば各部位をピンポイントにほぐしてやりたい。とは言っても、自分の指でグイグイと押してもさほど効果は体感できないんですよねー。整骨院やマッサージ通いがベストなんですが、時間やお金がかかるし。

それなら、やっぱりモノに頼ろう!ってことで、マッサージ器具をあれこれ調べていくと、業界的に最近は「マッサージガン」なるものがトレンドの様子。すでにアスリートやトレーナーが導入しているなんて話もあるようで、そりゃ試してみたいですよね。試しましょう。

話題の「マッサージガン」を取り寄せてみました!

話題の「マッサージガン」を取り寄せてみました!

従来の電動マッサージャーとはひと味違うぞ、「マッサージガン」!

「マッサージガン」で検索すると、すでに数千円台のものから数万円のものまで、価格帯はかなり幅広くなっています。

ただ、電動マッサージ機は、駆動部が高負荷の長時間運転を強いられるため、安いものでは耐久性に不安があります。ということで、今回は国内展開のある安心感を理由に、創通メディカルの「マイトレックス リバイブ」を選んでみました。

創通メディカル「マイトレックス リバイブ」。専用ケース付き

創通メディカル「マイトレックス リバイブ」。専用ケース付き

重量約680gと、同ジャンル製品群の中でもかなり軽量なのもGood! マッサージ機を持っている手がクタクタに疲れるようじゃ意味ないですしね

重量約680gと、同ジャンル製品群の中でもかなり軽量なのもGood! マッサージ機を持っている手がクタクタに疲れるようじゃ意味ないですしね

そもそも「マッサージガン」とは何ぞや?ってことですが、ざっくり言えば「ピンポイントでこっている部分を狙ってほぐせる電動マッサージ機」です。形状を見れば、いかにもピンポイントで狙えそうな感じ、しますよね。

専用ケース内には、本体にプラスして5種類の先端アタッチメントが入っていて、当てる個所や好みによって付け替えることができます。で、電源を入れるとアタッチメントが超高速で前後動して「たたき」刺激を与えてくれる、という仕組み。

先端アタッチメントは、後列左から球型、緩衝型、U字型、そして前列左が円柱型で、右が平型の5タイプが付属

先端アタッチメントは、後列左から球型、緩衝型、U字型、そして前列左が円柱型で、右が平型の5タイプが付属

電動マッサージ機は、大別すると細かく震える「振動タイプ」と前後動の「たたきタイプ」があります。

「振動タイプ」は、皮膚の表面部分の血行はてきめんによくなる(人によってはすごくカユくなる)んですが、だいたいは内側の筋肉まで届きません。対して「たたきタイプ」は、文字通り衝撃を叩き込むことによって筋肉をほぐしてくれるので、より「深いところまで効いている感」があるわけです。

ただ、従来のたたきマッサージ機は、肩や腰などの各部位に合わせた専用の形状を採用していることが多かったんですが、「マッサージガン」は握っちゃえば全身どこでも当て放題。これ1台あれば、ふくらはぎの腓腹筋でも尻の奥の梨状筋でも好きなだけマッサージできるのが、ガンタイプ最大のメリットでしょう。

「マイトレックス リバイブ」の電源を入れると、目にも止まらぬ高速たたき運動がスタート。雰囲気としては、電動ドライバーの振動版って感じ

「マイトレックス リバイブ」の電源を入れると、目にも止まらぬ高速たたき運動がスタート。雰囲気としては、電動ドライバーの振動版って感じ

操作に使うのは、ボタンひとつのみで、まず長押しで電源オン。あとは押すたびに振動レベル(2100〜3300回/分)が最大5レベルまでアップして、最後にもう1回押すと電源オフ。非常にシンプルで迷うことはありません。

正直なところ、振動レベル5って相当強いです。うっかり硬めのアタッチメントでやっちゃうと、部位によってはかなり痛いぐらい。なので、まずはレベル1から当てていって、物足りないなら、様子を見つつ慎重にレベルを上げていくのがいいでしょう。

本体後端に操作ボタンを配置。ボタン周囲のLEDは、振動レベルを表示するインジケーター

本体後端に操作ボタンを配置。ボタン周囲のLEDは、振動レベルを表示するインジケーター

電源は、グリップ底からUSB-Cで充電。3時間チャージで最大2時間駆動します

電源は、グリップ底からUSB-Cで充電。3時間チャージで最大2時間駆動します

気持ちよすぎてバカになっちゃうやつだ

よーし、ひとわたり動作確認が済んだので、試そう試そう!

ろくに身体を動かさず自堕落なゴロ寝生活を続けている関係上、全身どこもまんべんなくダルいんですよ。なので、ぶっちゃけ言えば、何をどうしたって気持ちいいとは思うんですけど(マッサージ機のテスターとしては最低)。

……あっ、これほんとヤバい。気持ちよすぎてバカになっちゃうやつだ。

「マイトレックス リバイブ」を肩に当てた瞬間に、振動が筋肉の奥までズンズン響いてくるのがわかります。慢性的な肩こりのせいで、僧帽筋はほぼゴツ岩だったはずですが……ほぐれている、これ確実にほぐれているって! うひー、気持ちいい!

衝撃が欲しいところをかなり狭い範囲に絞って狙えるので、「ここはちょっと当たると痛いかな?」というところは避けてマッサージできるのもうれしいポイントです。

まずは、ベタに肩の僧帽筋を狙って振動レベル3で。うぉほぉぉぉぉぉぉぉぉ! 変な声出ちゃううう!

まずは、ベタに肩の僧帽筋を狙って振動レベル3で。うぉほぉぉぉぉぉぉぉぉ! 変な声出ちゃううう!

続いて、妻が遊んでいるNintendo Switch「リングフィット アドベンチャー」にうっかり手を出して、即投げ出したにも関わらず、ダルダルに疲れちゃった前腕部にも使ってみました。

痛くないようにレベル1まで振動を下げてそ〜っと当てると、疲労感がジワ〜ッと溶け出ていくような気持ちよさがあります。ただし、筋肉痛などの個所にグイッと強く押し当てると悪化の可能性もあるので、軽く揺すって血行促進するぐらいに収めるのがよいかもです。

前腕は、細い尺骨を避けて叩きたいので、2叉の「U字アタッチメント」を使用。これも便利!

前腕は、細い尺骨を避けて叩きたいので、2叉の「U字アタッチメント」を使用。これも便利!

あと、実際に使ってみて「おお、優秀!」と感じたのが、グリップ部の制震性。先端が猛振動しているにも関わらず、握った手にその振動があまり伝わってきません(もちろんゼロじゃないけど、かなり少ない)。

実は、以前にもうちょい安価な数千円台の「マッサージガン」を触ったことがあるんですが、その時はダダダダ……という振動が手に直で伝わってきて、5分も握っていると手がしびれてくるほど。対して「マイトレックス リバイブ」は、10分握りっぱなしでも平気でした。

当然ながら駆動音もかなり静かで、使いながら普通に横にいる人と会話できるレベル。どうやら制震にかなり気をつかって作られてるなー、という感じ。細かいながらも使い勝手に直結するポイントですね。

「マッサージガン」、プロにオススメの使い方を聞いてみた

ともあれ、「高性能なマッサージガンは適当に使っても十分に気持ちいい」というのはわかりました。でも、より気持ちよくなるための使い方は、きちんとプロに聞いたほうが確実じゃないですかね。

ということで、「自堕落王」かかりつけの整骨院に「マイトレックス リバイブ」を持ち込んで、いつもお世話になってる柔道整復師/鍼灸師の S先生にオススメの使い方を教えてもらいます。

もはや、こちらのS先生なしには生活が立ちゆかないレベルでお世話になっています。今回は、突然のお願いだったけれど、気軽に「いいっすよー」と対応してくれました

もはや、こちらのS先生なしには生活が立ちゆかないレベルでお世話になっています。今回は、突然のお願いだったけれど、気軽に「いいっすよー」と対応してくれました

S先生「じゃ、まずは肩からですかね。肩甲骨周りの菱形筋から、肩の上の僧帽筋上部繊維を攻めるのがスタンダードですよね。あくまでも痛くならないように、やわらかい緩衝型のアタッチメントでいきましょう」

脊椎から肩甲骨につながっている菱形筋(写真の赤い部分)は、肩こりほぐしのマストなポイント

脊椎から肩甲骨につながっている菱形筋(写真の赤い部分)は、肩こりほぐしのマストなポイント

S先生「あと意外とオススメなのが大胸筋。ここが硬くなっていると、肩が巻き込んじゃうんですよね。きだてさんが四十肩をやったときも、ここを重点的にほぐしましたよね。肩こりにももちろん効きます」

そういえば、四十肩の治療時にかなり効いた記憶がある大胸筋。肩こりの時にも意外な気持ちよさがあります

そういえば、四十肩の治療時にかなり効いた記憶がある大胸筋。肩こりの時にも意外な気持ちよさがあります

あとは、やっぱり腰でしょう。気温が急に下がるこの時期、とにかく腰へのケアがホント大事。

S先生「腰回りだと、臀部に使ったほうがいいですね。アタッチメントはちょい硬めの球型に変えて、骨盤のでっぱりのすぐ真下にある中臀筋が気持ちいいですよ。腰に直接いくなら腰方形筋……腰のインナーマッスルですね。腰に対して横や真っ直ぐでなく、斜めに入れる感じで押し込んでやるといいと思います」

腰に対し、斜めに当てるのがコツの腰方形

腰に対し、斜めに当てるのがコツの腰方形

S先生「あー、これ普通にいいですね。臀部周りにもピンポイントに振動が入るのがめちゃくちゃ気持ちいいな」

あと個人的に聞いておきたいのは、ふくらはぎ。たまに外取材でやたらと歩く時(1日20,000歩以上)があって、そうなるとふくらはぎがパンパンに張るんですよ。

S先生「ふくらはぎの腓腹筋は、外側よりも内側が張っちゃうので、そこを攻めるといいと思います。それと、アキレス腱が始まるところ。ここも疲れが溜まりやすいので……いいですね、気持ちいいわ」

足が疲れている時には、アキレス腱も効きます。刺激が強くなり過ぎないよう、ここは緩衝型アタッチメントで

足が疲れている時には、アキレス腱も効きます。刺激が強くなり過ぎないよう、ここは緩衝型アタッチメントで

S先生「うーん、これめっちゃいいですね。ただ、基本的に叩きマッサージは炎症を起こしやすいので、気持ちいいからって長時間同じ場所に当て続けるのはダメです

なるほど、確かに説明書にも「同じ場所に3分間以上当てないこと」と書いてありました。やはりプロの見解としてもそれが正解っぽい。

ヒザ周りの硬くなった筋肉を、硬い「円柱型アタッチメント」で攻めるS先生

ヒザ周りの硬くなった筋肉を、硬い「円柱型アタッチメント」で攻めるS先生

S先生「あ、そうですね。時間はそれぐらいに抑えておくのが正しいと思います。特に硬いアタッチメントは、使うと痛みが出やすいと思うので、30秒ぐらいでもいいかも。当てている最中は平気でも、後から痛みが出る場合もありますから」

とにかく、使う時は無理をしないのが重要!とのことです。いくら気持ちがいいからって、マッサージのやり過ぎで身体を痛めちゃったら意味ゼロですし。

とはいえ、様子を見ながら使えばマッサージ機としてはかなり強力なのも間違いなさそう。これは、かなりよいモノを見つけちゃったのではないかしら。毎晩、お風呂上がりにちょっとずつ全身をほぐしていけば、今年の冬シーズンはもしかして腰痛&肩こりレスで生活できる!?

※本記事の内容は、個人の感想に基づくものです

きだてたく

きだてたく

最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
プレゼント
価格.comマガジン プレゼントマンデー
SPECIAL
ページトップへ戻る