レビュー
簡単に組み立てられて収納もコンパクト

使わない時もじゃまにならない! 使用時の約1/4の高さで収納できる山善のDCモーター扇風機

従来の扇風機(ACモーター搭載)と比べるとまだまだ価格は高いものの、近年は10,000円台で購入できる製品も多くなり(10,000円以下で買える製品もあるほど!)、DCモーター搭載の扇風機はかなり身近なものとなりました。今回紹介する山善「YHX-FGD30」も、DCモーターを搭載したリビングファンでありながら、実勢価格は12,000円前後(税込)とリーズナブル。機能はごく普通ですが、簡単な組み立てとコンパクトな収納がウリです。扇風機を使わないシーズンの収納に不満のある方、要チェック!

組み立ては4ステップで完了

一般的な扇風機であれば使い方に困ることはほぼありませんが、最初の組み立てが、若干めんどう。それほど複雑な構造ではありませんし、1度組み立てればいいだけなので、重視するほどのこと? と思われるかもしれませんが、ラクに済ませられるなら、そのほうが断然いい! 「YHX-FGD30」はもっとも手数のかかる、羽根とガード、本体(モーター部)を組み上げた状態で梱包することで、組み立ての手間を大幅に軽減。土台にポールを接続し、羽根部を取り付けるだけで完成します。

箱の中のパーツを取り出してみると……、ガードを装着した状態の羽根部(右)と土台(左)のみ!

箱の中のパーツを取り出してみると……、ガードを装着した状態の羽根部(右)と土台(左)のみ!

当然ながら、羽根部にはモーターなどを搭載した本体も取り付けられています

当然ながら、羽根部にはモーターなどを搭載した本体も取り付けられています

ポールはどこにあるのかと思ったら、土台の裏にはめ込まれていました。リモコンや電源コードもあります

ポールはどこにあるのかと思ったら、土台の裏にはめ込まれていました。リモコンや電源コードもあります

土台にはめ込まれたパーツを取り出し(ビニール袋も外しました)、組み立ての準備を進めます。細かいことですが、リモコン用の乾電池が同梱されているのもうれしいところ

土台にはめ込まれたパーツを取り出し(ビニール袋も外しました)、組み立ての準備を進めます。細かいことですが、リモコン用の乾電池が同梱されているのもうれしいところ

組み立て作業は、土台にポールを取り付けることからスタート。接続部に差し込み、クルクルと回せば固定されます

組み立て作業は、土台にポールを取り付けることからスタート。接続部に差し込み、クルクルと回せば固定されます

2本目のポールを同様の方法で接続

2本目のポールを同様の方法で接続

最後に羽根部を取り付けたら、組み立て完了!

最後に羽根部を取り付けたら、組み立て完了!

組み立てにかかった時間は1分強。取扱説明書を見ることもなく、簡単に組み立てられました

組み立てにかかった時間は1分強。取扱説明書を見ることもなく、簡単に組み立てられました

土台に電源コードを差し込めば、使用できます

土台に電源コードを差し込めば、使用できます

このように、「土台からパーツを取り出す」→「ポール(下/上)を取り付ける」→「羽根部を取り付ける」→「電源コードを差し込む」という4ステップで使用前の準備は完了します。アイデア自体はとてもシンプルですが、その効果は絶大。細々とした作業が多い羽根部を自分で組み立てなくていいだけで、圧倒的にラクでした。

収納は使用時の約1/4の高さに!

YHX-FGD30のもうひとつのウリである「コンパクトな収納」も、組み立て時の仕組みを使用。羽根部やポールを取り外し、土台にポールなどをはめ込み、同梱されていた状態に戻せばいいのです。

組み立てたパーツを分解し、土台裏にはめ込まれていたパーツをすべて戻します

組み立てたパーツを分解し、土台裏にはめ込まれていたパーツをすべて戻します

箱から取り出した時と同じように、土台と羽根部の2パーツの状態にします

箱から取り出した時と同じように、土台と羽根部の2パーツの状態にします

土台の底面を上側に向け、羽根部を重ねたら完了

土台の底面を上側に向け、羽根部を重ねたら完了

使用時のサイズが35(幅)×35(奥行)×92(高さ)cmだった扇風機が、収納すると35(直径)×23.5(高さ)cmに!

使用時のサイズが35(幅)×35(奥行)×92(高さ)cmだった扇風機が、収納すると35(直径)×23.5(高さ)cmに!

一般的な扇風機(右)と収納状態を比べてみると、YHX-FGD30はあきらかにコンパクト

一般的な扇風機(右)と収納状態を比べてみると、YHX-FGD30はあきらかにコンパクト

一般的な扇風機は高さがある場所にしか収納できませんでしたが、YHX-FGD30は高さがない分、これまで扇風機を入れることができなかった場所でも収納できます

一般的な扇風機は高さがある場所にしか収納できませんでしたが、YHX-FGD30は高さがない分、これまで扇風機を入れることができなかった場所でも収納できます

DCモーターらしい微風が心地いい!

組み立てと収納の利便性は文句なしだったので、次は、扇風機としての基本性能をチェックしましょう。YHX-FGD30は羽根の回転数を細かく制御できるDCモーターを採用しているため、そよ風のような微風からパワフルな風まで放出可能。さらに、羽根の枚数を9枚にすることで、一般的な5枚羽根の扇風機よりもやさしい風を届けます。もちろん、省エネ性もバッチリ。公式サイトには消費電力は19Wとしか記されていませんが、DCモーター搭載モデルであれば微風時は6W以下であるのが一般的なので、YHX-FGD30も最小消費電力は同程度と思われます。温度センサーを使って風量を自動コントロールしたり、イオンを放出するような機能は搭載されていないものの、風量を変更しながら送風する「リズム運転」や「切タイマー」、左右自動首振りといった基本機能は完備されているので、特別な機能を求めないのであれば十分満足できるでしょう。

9枚羽根を採用。羽根の枚数を多くすることで1枚の羽根から送り出される風の量が小さくなり、やわらかで当たり心地のいい風が放出されます

9枚羽根を採用。羽根の枚数を多くすることで1枚の羽根から送り出される風の量が小さくなり、やわらかで当たり心地のいい風が放出されます

操作部は、本体(モーター部)に装備。付属のリモコンでも運転のオン/オフ、風量切り替え、リズム風や切タイマーの設定、首振りの開始/停止が行えます

操作部は、本体(モーター部)に装備。付属のリモコンでも運転のオン/オフ、風量切り替え、リズム風や切タイマーの設定、首振りの開始/停止が行えます

風量は8段階で調整可能。風量を示す目盛りや数値がないため、現在設定している風量がいくつかはわかりにくいですが、光り方で風量を示す仕様はシンプルなデザインにマッチしています※ライトの色を見せるため周囲を暗くして撮影していますが、実際は明るい状態でもライトの色はしっかり確認できます

風量は8段階で調整可能。風量を示す目盛りや数値がないため、現在設定している風量がいくつかはわかりにくいですが、光り方で風量を示す仕様はシンプルなデザインにマッチしています
※ライトの色を見せるため周囲を暗くして撮影していますが、実際は明るい状態でもライトの色はしっかり確認できます

下の動画は、風量を最小にして送風した様子。扇風機近くでもそよそよと風が流れてくる程度なので、長時間体に当たっていても寒さを感じにくそう。

風量を小さくした時(微風時)に確認しておきたいのが、異音の有無。数年前から価格の安いDCモーター搭載の扇風機が続々と登場していますが、なかには部品のかみ合わせが甘く、「カタカタ」と音がする製品があります。微風は運転音が非常に小さいため、こうした異音はかなり耳につくもの。ということで、YHX-FGD30の風量「1」の音をファンの近くでチェック!(下の動画参照) 特に不快な音はしなかったので、就寝時も快適に使えそうです。

従来の扇風機は断片的な風が体に当たりますが、YHX-FGD30の風はなめらかなので、直接体に風を当てていても心地いい。写真は、エアコンの冷房をきかせた部屋で、風量「1」で運転した様子。正面から送風したので顔に風が当たっていますが、ほのかに風が当たる程度なので不快感はありません。運転音も静かなので、テレビの音をじゃますることもありませんでした

従来の扇風機は断片的な風が体に当たりますが、YHX-FGD30の風はなめらかなので、直接体に風を当てていても心地いい。写真は、エアコンの冷房をきかせた部屋で、風量「1」で運転した様子。正面から送風したので顔に風が当たっていますが、ほのかに風が当たる程度なので不快感はありません。運転音も静かなので、テレビの音をじゃますることもありませんでした

逆に、もっとも強い風量で送風したのが、下の動画。この部屋では7mの距離を確保するのが限界でしたが、しっかりと風が届きました。

一定の風量ではなく、自然界に吹く風のような風の強弱が変わる送風を望むなら「リズム風」運転を使いましょう(下の動画参考)。選択した風量を基準に風が増減するので、好みの風量でリズム風を体感できます。

普通の送風や「リズム風」運転時に、左右に首振りさせることも可能。首振りの角度は、30/60/90/120°の4段階で設定できます(下の動画参照)。

自動で動く首振りは左右のみですが、手動で上方向90°まで角度調節できます

自動で動く首振りは左右のみですが、手動で上方向90°まで角度調節できます

もちろん、「切タイマー」も同時に設定可能。1/2/4/6時間で選択できます。

「切タイマー」を設定すると、本体のインジケーターは緑色に点灯します。点灯するバーの長さで時間が示され、設定時間が長くなるほど光る部分が多くなる仕様。タイマー運転が始まると光っている部分が徐々に短くなり、運転停止までの残り時間を光で教えてくれます

「切タイマー」を設定すると、本体のインジケーターは緑色に点灯します。点灯するバーの長さで時間が示され、設定時間が長くなるほど光る部分が多くなる仕様。タイマー運転が始まると光っている部分が徐々に短くなり、運転停止までの残り時間を光で教えてくれます

このように、風量を表すインジケーターは「切タイマー」の時間や左右自動首振りの範囲の設定状態、「リズム風」運転のオン/オフの状態も示します。いずれもライトの色や光り方で示しますが、目盛りがないため、風量「1」なのか「2」なのかといった明確な判断はしにくい印象。また、風量「5」から「1」にする時などは、いったん「8」まで風量を上げてから「1」にしなければなりません。この操作方法は、「切タイマー」や左右自動首振りの範囲設定でも同じ。首振り運転をオフにする際も、角度を120°まで選択してからでないとオフにはできません。ボタンが少ないデザインの製品は、こうした操作性になってしまうので仕方がない部分ではありますが、好みは分かれそう。

「リズム風」運転に切り替える場合、本体の操作部では「風量」ボタンを長押しします。リモコンの「リズム風」ボタンを使うほうが操作性はいい印象

「リズム風」運転に切り替える場合、本体の操作部では「風量」ボタンを長押しします。リモコンの「リズム風」ボタンを使うほうが操作性はいい印象

ちなみに、運転を停止したあと再開すると、停止前に使用していた状態で運転が始まります。

ロースタイルでも使える!

本体の構造を見て、すでに気付かれた人もいるかもしれませんが、2本のポールを使っているということは……、そう! 1本外して、ロースタイルで使用することもできます。

左がハイポジション時で、右がローポジション時。高さが92cmから64cmに低くなります

左がハイポジション時で、右がローポジション時。高さが92cmから64cmに低くなります

ポールを2本使った構造の場合、ハイポジションとローポジションで使えること自体はめずらしくはありません。ただ、筆者はこの取り外したポールを別のところに置いておかねばならないことにモヤッとしていました

ポールを2本使った構造の場合、ハイポジションとローポジションで使えること自体はめずらしくはありません。ただ、筆者はこの取り外したポールを別のところに置いておかねばならないことにモヤッとしていました

しかし、YHX-FGD30ならポールの置き場所に困ることはありません。土台裏に収納すればいいのです。これは、とても便利! ポールを紛失する心配がないので安心です

しかし、YHX-FGD30ならポールの置き場所に困ることはありません。土台裏に収納すればいいのです。これは、とても便利! ポールを紛失する心配がないので安心です

ローポジションは、エアコンと併用して部屋の空気の循環をうながすのに役立ちそう

ローポジションは、エアコンと併用して部屋の空気の循環をうながすのに役立ちそう

まとめ

扇風機の組み立てはそれほど難しくないため、“簡単な組み立て”にフォーカスしたハイポジションのDCモーター搭載の扇風機は少なく、選択肢はそれほど多くありません。この特徴を備えた製品の代表格といえば、完全に組み立てられた状態で梱包されている日立「らくらく扇」シリーズでしょう。筆者も“組み立ていらず”なところが気に入り、2年前に母親にプレゼントしました。ただ、価格は現行モデル「HEF-DH2000C」で22,320円(2021年6月10日時点の価格.com最安価格)と少し高め。筆者が当時購入した「HEF-DH2000A」(2019年発売)も同じくらいの価格です。しかし、実際に母親が使っている様子を見てみると、普通の送風機能しか使っていません(しかも、ほぼ風量「1」で固定)。10,000円台で購入できるDCモーター搭載の扇風機がたくさんある中、組み立ていらずという点だけで選択しましたが、扇風機に20,000円を出すのには若干勇気がいったので、正直、ほかの機能も使ってみてほしい気持ちになりました(笑)。とはいえ、「運転音が静かで、微風が気持ちいい」とよろこんでいるので後悔はしていませんが、今なら、10,000円強で購入できる山善「YHX-FGD30」を選ぶと思います。少々組み立てる作業は必要となるものの、羽根とガードの取り付け工程が省略できるだけでも劇的にラクになりますし、指先が動かしづらくなった高齢の母親でも問題なく組み立てられるはず。DCモーター搭載機らしい風で心地よく涼むことができるので、何ら不足はありません。

そして、なんといっても、扇風機を使わない時にコンパクトにまとめられるのが最高にいい! 使用時の状態で収納すると、かなり場所をとられるので、とても魅力的です。ローポジションに変更した際に、取り外したポールを土台に片付けておけるのもありがたい。使わない時のことも配慮されたYHX-FGD30は、あえて選びたくなる扇風機だと思います。

写真はまだ作業途中ですが、普通の扇風機と同じように前ガード、後ガード、羽根をすべて取り外してお手入れすることもできます

写真はまだ作業途中ですが、普通の扇風機と同じように前ガード、後ガード、羽根をすべて取り外してお手入れすることもできます

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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