部屋の湿度を下げるときに使える除湿機。エアコンのドライ運転で湿度を調整している人もいますが、除湿機の違いは何なのでしょうか。除湿機のメリットや必要性、エアコンとの違いなどを動画で解説したのでご覧ください。
除湿機は、部屋の湿度を下げるための家電です。しかし、最近では、部屋の湿度を下げるほかにも、衣類の部屋干しをサポートするために使われることも多くなっています。そのため、部屋干し向けの送風機能を搭載するモデルも増えています。
部屋の湿度を下げるのに、エアコンのドライ運転を使う人も多いでしょう。エアコンと除湿機の違いについてですが、簡単に言うと、エアコンのドライ運転は部屋を涼しくして、そこで発生した結露を室外機から外に捨てる仕組みになっています。そのため、部屋が涼しくなり、除湿した水分も外に排出されます。
いっぽうの除湿機は、湿度を下げる仕組みは似ているものの、取り除いた水分は本体に貯められます。つまり、自分で水を捨てる必要があるわけです。また、これは除湿機の方式にもよりますが、エアコンのように熱が外に排熱されないため、本体から熱が発せられるという特徴もあります。
これだけ聞くと、「エアコンのほうが涼しそうだし、水を捨てる必要もなく便利じゃないか」と思うでしょう。では、除湿機のメリットとはいったい何なのでしょうか。
エアコンではなく除湿機を使う最大のメリットは電気代です。エアコンは、対応畳数にもよりますが、一般的に消費電力が1000kW程度。対して、除湿機は、これも方式などによって異なりますが、数百kw〜600kw程度に収まります。
単純計算だと、除湿機の消費電力はエアコンの半分程度、つまり電気代もエアコンの半分程度に抑えられるというわけです。
もうひとつのメリットは、エアコンのように固定で設置されていないため、部屋のどこにでも持って行って使える点です。特に、部屋干しのために除湿したいのであれば、衣類の近くに設置できる除湿機のほうが使いやすいと言えます。
実際に除湿機を購入しようと考えた場合、どこを見ればいいのでしょうか。まずチェックしてほしいのが方式です。除湿機には、コンプレッサー式とデシカント式、そして2つを組み合わせたハイブリッド式があり、それぞれで特徴が異なります。
方式の詳しい説明は動画をご覧いただきたいのですが、コンプレッサー式は部屋を涼しくするため、夏は快適なものの、冬に使うのは難しい方式です。また、コンプレッサーを搭載するため、動作音が大きくなります。
デシカント式は、ヒーターを搭載するため夏に使うのが難しく、冬に使える方式です。また、消費電力がコンプレッサー式の2〜3倍かかります。
「コンプレッサー式を買っても冬に使いづらい、デシカント式にすると夏に使いづらい」ということになります。これを解決してくれるのが、ハイブリッド式です。コンプレッサー式とデシカント式のそれぞれが不得意とするところをカバーして運転するため、1年中とおして使えるという大きなメリットがあります。その反面、本体が大きくなり、価格も高くなります。
除湿機を使うのは夏だけというのであればコンプレッサー式で大丈夫ですが、1年をとおして部屋干しで使いたいというのであれば、ハイブリッド式を検討してください。
方式のほかにも、除湿機を選ぶ際は、対応畳数や電気代(消費電力)、排水タンクの容量もチェックすると、買った後に後悔することが少なくなります。まずは方式を選び、その後に対応畳数、電気代を見て決めるのがいいでしょう。
今回は、デシカント式の人気が衰えていることを考慮し、コンプレッサー式とハイブリッド式の除湿機を5製品ピックアップしました。どれも高機能でお買い得な製品なので、購入を検討している人はチェックしてみてください。動画では、各製品の特徴を詳しく解説しているので、そちらもご覧ください。
シャープ「CV-RH140-W」
パナソニック「F-YHVX120」
パナソニック「F-YEX120B-W」
三菱電機「MJ-P180VX-W」
シャープ「CV-P71」