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1000Whクラスのポータブル電源が30〜40%OFF! 大幅値引きセール中の今こそ相次ぐ自然災害に備えよう

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長年家電業界を見てきた価格.com編集長が、価格.comが保有するさまざまなデータと、自身の知識・経験をベースに、家電製品の最新トレンドを解説。今押さえておくべき機能やスペックを紹介しつつ、コスパ、性能、ユーザー評価などの観点から、今買って間違いなしの製品を厳選して紹介する。

第44回は、大雨や地震、台風などの影響で、この夏防災グッズとして一気に注目度が高まっているポータブル電源について、その最新トレンドを紹介する。

相次ぐ自然災害の発生で、この夏一気に注目度が上がっているポータブル電源

最近はさまざまな自然災害が世界中で起こっており、もちろん日本も人ごとではない。今年の夏も、梅雨時の大雨で大規模な水害が起こったし、南海トラフに関連すると言われる大きな地震や、不規則な動きをする大型台風など、何かと災害に関して敏感にならざるを得ない状況が続いている。

こうした状況に対して、各家庭でさまざまな防災グッズを備えて対策をしていることと思うが、最近、防災グッズのひとつとして注目度が急速に上がっているのが、「ポータブル電源」だ。ポータブル電源は比較的最近確立されたジャンルの製品であるが、簡単に言うなら、スマートフォンなどを充電するモバイルバッテリーの大容量版と考えるとよいだろう。モバイルバッテリーの容量が多くても10000mAh程度の容量なのに対して、ポータブル電源の容量は数万mAh以上。時間単位の出力を示すWh(ワットアワー)でいえば、200Wh〜3000Whほどのバッテリー容量を持ち、家庭用のコンセントで供給される100V/200VのAC電源も装備するため、一般的な家電製品をそのままつないで使うこともできるのが特徴だ。

もちろん、ポータブル電源は、防災用途だけでなく、レジャーシーンでも活躍する。たとえば、自動車で行くオートキャンプなどに持って行けば、ランタンなどの照明はもちろん、電気ケトルや炊飯器などの調理器具も使うことができるので、アウトドアのクッキングも楽ちん。冬の時期には、電気毛布や小型のストーブなども動かせるので、何かと重宝する。オプションで折りたたみ式のソーラーパネルを用意しているメーカーが多いので、充電が切れたら太陽光発電で充電することだってできる。つまり普段はレジャー用途として使い、いざというときには、緊急用の電源として役立てられる、1台2役の便利な製品なのだ。

【図1】価格.com「ポータブル電源」カテゴリーの閲覧者数推移(2024年1月以降)

【図1】価格.com「ポータブル電源」カテゴリーの閲覧者数推移(2024年1月以降)

しかし、ポータブル電源の国内での人気は、登場以来それほど大きく伸びているわけではなく、一部のキャンパーや、防災意識の高い人が購入する程度という感じだった。それが、今年2024年の夏になって急激に注目を集めているのだ。図1は、価格.com「ポータブル電源」カテゴリーの過去半年ほどの閲覧者数推移を示したものだが、これまであまり動かなかった閲覧者数が、7月に入って一時的にグンと伸び、さらに8月に入ってからまた一段と伸びている。

【図2】価格.com「ポータブル電源」カテゴリーのPV・閲覧者数推移(2024年6月以降)

【図2】価格.com「ポータブル電源」カテゴリーのPV・閲覧者数推移(2024年6月以降)

これを日別に見たのが図2だ。まず7月のピークだが、これは7月9日〜18日くらいの間に起こっている。この時期は、日本海側に発生した線状降水帯の影響で、北陸や東北地方の日本海側に大規模な水害が発生したのとほぼリンクしている。また、8月になると、8月8日以降ずっと高めの数値が続いており、特に8月10日に最初の大きなピークを記録している。これは、8月8日に宮崎県沖で起こった大地震と、それに続く「南海トラフ地震臨時情報」発表の影響が大きいだろう。さらにその後、8月15〜16日にかけてさらに大きなピークを記録しているが、これは先日の台風7号が関東地方に最接近したタイミングとほぼリンクしていると考えてよさそうだ。

このように見ると、今年の夏に関しては、相次ぐ自然災害が防災グッズとしてのポータブル電源の需要増に大きく関係したと考えるのが妥当だろう。これまではそこまで大きく防災グッズとして多くの人に認知されていたとは思えないポータブル電源だが、ようやくその実用性が身近なものとして多くの人に認知されたと言えるかもしれない。

主要メーカー各社の大幅値引きセールも普及に後押しか

【図3】価格.com「ポータブル電源」カテゴリーにおけるメーカーシェア(2024年7月時点)

【図3】価格.com「ポータブル電源」カテゴリーにおけるメーカーシェア(2024年7月時点)

もうひとつ、この夏、ポータブル電源の注目度を大きく上げたであろう要素として、主要メーカー各社が行った大幅値下げキャンペーンの影響も指摘しておきたい。図3は、価格.com「ポータブル電源」カテゴリーにおけるメーカーシェア(2024年7月時点)を示したものだが、これを見るとわかるように、現在のポータブル電源のシェアは、JackeryEcoFlowANKERという3メーカー(ブランド)によって全体の8割以上が占められている寡占状態である。その3社がこの夏、自社販売サイトで大幅値引きをともなうセールキャンペーンを相次いで行ったことが、ユーザーの購入意欲に火をつけたものと思われる。

【図4】「Jackery ポータブル電源 1000 New JE-1000D」の最安価格と売れ筋ランキング推移(過去3か月)

【図4】「Jackery ポータブル電源 1000 New JE-1000D」の最安価格と売れ筋ランキング推移(過去3か月)

【図5】「Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル」の最安価格と売れ筋ランキング推移(過去3か月)

【図5】「Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル」の最安価格と売れ筋ランキング推移(過去3か月)

まず、シェアトップのJackeryだが、今年の7月10日に「Jackery ポータブル電源 1000 New JE-1000D」などをはじめとした新モデルの発売を記念したセール※を開始している。このセールでは、「Jackery ポータブル電源 1000 New JE-1000D」が129,800円→76,890円(40%オフ)、「Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル」が174,600円→96,030円(45%オフ)など、最新モデルが30〜45%引きというかなりの割引価格で購入できることもあって、価格.comの人気売れ筋ランキングでも軒並み人気となっている(図4、図5)。

これに反応したのが、高コスパ製品でJackeryを猛追しているEcoFlowだ。こちらも8月中を期間として大幅値引きセールを行っており、主力モデルの「DELTA 2」が143,000円→78,650円(45%オフ)、「DELTA2 Max」が254,100円→139,755円(45%オフ)など、大幅な値引きを行って対抗している。さらにANKERも8月20日までの期間であったが、「Anker Solix C800 Portable Power Station with Solix C1000 / C800 専用防塵 & 防水バッグ(800Wh)」が103,900円→74,900円(28%オフ)で購入できるセールを行うなど、上位3社が、この8月に大幅値引きをともなうキャンペーンセールを行っているのだ。

こうしたメーカー側のタイムリーな大型セールと、日本列島に相次いで起こった自然災害の相乗効果によって、この夏、ポータブル電源の注目度および購買意欲が大きく押し上げられたのではないかと推察される。

いずれにしても、ポータブル電源を購入するなら安く購入できる8月中がお得であることは間違いなさそうだ。今後のことも考えて、この際、一家に一台購入しておくのも悪くない選択肢だろう。

※各メーカーのセール情報や販売価格は2024年8月16日時点のものです。

コレ買っときゃ間違いない! 価格.com編集長が今注目するポータブル電源5選

※最安価格とユーザー満足度・評価は、およびセール情報はいずれも2024年8月16日時点のものです。

Jackery「Jackery ポータブル電源 1000 New JE-1000D」

JE-1000D

価格.com最安価格:76,890円
発売日:2024年7月10日発売
ユーザー満足度・評価:★---(0人)
バッテリー容量:1070Wh/定格出力:1500W
AC×3/USB Type-A×1/Type-C×2/シガーソケット×1

このジャンルではパイオニア的存在のJackeryの中核モデルの最新版。1070Whのバッテリー容量を持ち、ACコンセント×3とUSB Type-A×1/Type-C×2、シガーソケット×1と、実用上十分なスペックを持つ。最速60分の緊急充電にも対応。別売のソーラーパネルと組み合わせての太陽光充電も行える。定価は139,800円(税込)だが、現在公式販売サイトでセールが行われており(2024年9月20日まで)、40%オフの76,890円(税込)で購入可能だ。ソーラーパネルとセットの「Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル」も今なら45%オフの96,030円(税込)と、こちらも10万円を切るお買い得プライスとなっている。

EcoFlow Technology「EcoFlow DELTA 2」

DELTA 2

価格.com最安価格:76,202円
発売日:2022年8月上旬発売
ユーザー満足度・評価:★3.27(17人)
バッテリー容量:1024Wh/定格出力:1500W
AC×6/DC×2/USB Type-A×4/Type-C×2/シガーソケット×1

高機能、高コスパで日本国内でも人気を伸ばしているEcoFlowの主力モデル。発売は2022年だが、スペック的に不足する点は何もなく、1024Whのバッテリー容量を持ち、ACコンセントを6系統も装備するのが特徴。ほかにも、USB Type-A×4/Type-C×2、DC×2、シガーソケット×1と、かなり豊富な出力ポートを装備する。別売のソーラーパネルからの太陽光充電にも対応。元々価格の安さでは知られるが、この内容で7万円台で購入できるのはお買い得。

EcoFlow Technology「EcoFlow RIVER 2 Pro」

RIVER 2 Pro

価格.com最安価格:48,000円
発売日:2023年4月7日発売
ユーザー満足度・評価:★4.40(9人)
バッテリー容量:768Wh/定格出力:800W
AC×4/DC×2/USB Type-A×3/USB Type-C×1/シガーソケット×1

5万円以下で買えるEcoFlowの低価格帯人気モデル。レジャー用途でも十分な768Whというバッテリー容量を持ちながらこの低価格を実現しているのは、かなり高コスパだ。7.8kgと軽量なので、持ち運びも適する。出力ポートの数も多く、レジャーから停電対応まで幅広い用途に対応可能。最速70分の急速充電にも対応し、別売のソーラーパネルからの充電も可能だ。

ANKER「535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh) A1751511」

A1751511

価格.com最安価格:49,800円
発売日:2022年2月17日発売
ユーザー満足度・評価:★4.63(3人)
バッテリー容量:512Wh/定格出力:500W
AC×4/USB Type-A×3/USB Type-C×1/シガーソケット×1

2022年発売のANKERのポータブル電源。バッテリー容量は512Whと少なめだが、7.6kgと軽量なので持ち運びしやすく、レジャー用途に向いているほか、停電時にパソコンやそのほかの機器を動かしたりするのにも最適。出力ポートの数も多く、さまざまなデバイスを同時給電できるのも魅力だ。もちろん、別売のソーラーパネルからの充電も可能。5万円を切る低価格で初めてのポータブル電源として購入する人も多い。

Jackery「Jackery ポータブル電源 240」

240

価格.com最安価格:24,756円
発売日:2020年9月14日発売
ユーザー満足度・評価:★4.21(17人)
バッテリー容量:240Wh/定格出力:200W
AC×1/USB Type-A×2/シガーソケット×1

バッテリー容量が240Whのコンパクトなポータブル電源。重量は3.1kgしかないので、手軽に持ち運んで使用できるのが魅力だ。バッテリー容量、出力ポートとも少なめなので、レジャー用途をメインに、停電時のパソコンやスマホの充電目的などに利用するのに向いている。コンパクトサイズのソーラーパネル(別売)もあり、キャンプなどでも有益に使えるだろう。やや設計は古いが、最安価格も2万円強という低価格なので、とりあえずポータブル電源を備えておこうという人はもちろん、サブ電源として用意しておくのにもよさそうだ。

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鎌田 剛(編集部)
Writer
鎌田 剛(編集部)
1996年にソフトバンクにて複数のパソコン情報誌の編集・立ち上げに携わった後、2002年にカカクコム入社。2006年「価格.comマガジン」を創刊。以降、編集長としてメディア運営に携わる。日経MJにてコラム連載、ラジオ出演なども幅広く行う。家電製品アドバイザー資格保持者。
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北島圭介(編集部)
Editor
北島圭介(編集部)
出版社で10数年、編集者として経験を積み、2022年にカカクコム入社。家電製品から文房具など、さまざまな商品を検証するモノ雑誌の編集経験を生かし、価格.comマガジンで生活家電を中心に気になる製品をレビューしている。
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