モバイルバッテリーを中心にガジェットを展開するアンカーと、アウトドア用品を中心に展開するスノーピークがタッグを組んで開発した製品が発売されました。今回はそんな注目コラボの大容量モバイルバッテリーを、実際にキャンプで使用してレビューします。
アンカー×スノーピーク「ギガパワーバッテリー」は、バッテリーの容量違いで2種類がラインアップ。本体カラーはブラックで、マットな質感がおしゃれな雰囲気を醸し出します。計3ポート(USB Type-C×2、USB Type-A×1)の充電口を搭載していて、複数の機器を同時に充電可能。またバッテリーセルには、耐久性と安全性にすぐれ長寿命な「リン酸鉄リチウムイオン電池」が採用されていて、一般的なモバイルバッテリーより約4倍も長持ちします。
バッテリー容量が15,000mAhを誇る「ギガパワーバッテリー 15000」(写真左)と、30,000mAhを誇る「ギガパワーバッテリー 30000」(写真右)の計2種展開
天面ジョイント部にUSB Type-Cポートが1個、背面にUSB-CとUSB-Aポートが1個ずつ備わっています
本作の最大の特徴は、丸っこいフォルム。「既視感があるなぁ」と思ったら、実はこれ、スノーピークのOD缶(アウトドア缶)とまったく同じデザインをしているとのこと。キャンプサイトによくなじむワケです! 通常のモバイルバッテリーだとどうしてもキャンプの雰囲気が損なわれてしまいますが、OD缶を模した「ギガパワーバッテリー」であればそんな心配はご無用です。
スノーピークのOD缶、「ギガパワーガス250 プロイソ」(写真左)と同じ形状
OD缶風のフォルムはキャンプにすんなりとなじみます
サイズが小さいほうの「ギガパワーバッテリー 15000」は、コンパクトなボディながら容量15,000mAhを誇る大容量モバイルバッテリーです。「iPhone15 Pro」であれば約3回の充電が可能で、急速充電にも対応しています。
ミニマムなサイズ感で持ち運びも便利。複数ポート使用時の合計出力は最大46W
いっぽう、一回り大きな「ギガパワーバッテリー 30000」は30,000mAhのバッテリー容量を誇り、「iPhone15 Pro」なら約5回充電、「MacBook Air」なら約1回充電可能という驚きの高スペックっぷりです。これなら電源がないキャンプサイトでも、残バッテリーを気にせずPC作業ができちゃいそう(もちろん無限ではないですが……)。動画を見たり、仕事をしたりとキャンプでの活動の幅が広がること間違いありません。
サイズが大きいため存在感はありますが、OD缶風デザインなので悪目立ちしません
複数ポート使用時の合計出力は最大72Wを誇ります
両製品ともに、持ち運びしやすい専用ケース付き
そして、「ギガパワーバッテリー」には特筆すべきことがあります。それは専用のオプションパーツと組み合わせることで、LEDランタンとして使えるということ。こちらは、「ギガパワーバッテリー」の専用品としてスノーピークが開発したもので、計2種展開。それぞれで、光量や機能が異なります。
スノーピーク「ギガパワーランタン TL」(写真左)と「ギガパワーランタンHL」(写真右)。ドッキングした姿は、もはやガスランタン!
天面のポートにオプションパーツをセットすることでランタンとして使えます
カラーLEDを内蔵する「ギガパワーランタン TL」は、卓上をロマンチックに彩るキャンドル風ランタン。最大135ルーメンと、手元を照らす程度の光量ですが、さまざまな色を点灯できてシーンに合わせて雰囲気を演出するにはもってこいです。
卓上ランタンとして、抜群の雰囲気!
「ギガパワーランタン TL」にはカラーパターン機能が搭載されています。ツマミを回すと光が下から青紫→オレンジ→白へと変化していきます。また、ツマミを押し込めば炎の揺らぎを楽しめる「ゆらぎ点灯モード」や、60分後に自動消灯する「おやすみモード」機能もあります。
いっぽう、「ギガパワーランタンHL」は最大1,000ルーメンを誇り、サイト全体を照らすメインランタンとしての実力を十分に発揮してくれます。光源色は、電球色と昼光色の2パターン。こちらも「ゆらぎ点灯モード」と「おやすみモード」機能が備わっています。
「ギガパワーランタンHL」は、十分にサイトを照らしてくれるスペック。ハンギングループが付いているため、フックに吊るして上部から照らすことも可能です
両製品ともに専用のプロテクトケース付き
各業界の“雄”同士が手を組んだだけあり、かなり高スペックな性能とデザイン性を持ち合わせていると感じました。イイ意味でガジェット感が抑えられていて、キャンプシーンにすんなりとなじんでくれます。また、専用のランタンパーツも、「ギガパワーバッテリー」をフル活用したいなら持っておくといいでしょう。アウトドアにもデジタルギアが増えている今だからこそ、手にしたい一品です。
キャンプでも違和感なく使えます
写真/坂下丈洋(BYTHEWAY)