いまや毎日のように耳にする「特殊詐欺」の被害。2024年の被害件数は2万件以上で、前年2023年と比較すると被害金額は1.6倍にも増えています。なかでも、「オレオレ詐欺」が急増しており、被害金額は前年比3.4倍にもなるそう。今回は、こうした詐欺被害対策に役立つ防犯機能を搭載したシャープの電話機を紹介します。
「オレオレ詐欺」の対策はテレビでもよく目にするので被害は減少しているのかと思いきや、急増しているそう
防犯機能付きの電話機なんて、どれも同じようなものでしょ? と思われるかもしれませんが、シャープの防犯電話機は防犯機能を設定した状態で販売しています。12種類の防犯機能のうち一部設定が必要な機能もありますが、防犯機能を設定済みで出荷しているのはシャープだけだそう。設定が苦手な人はもちろん、離れて暮らす高齢の両親へのプレゼントにもよさそうです。
<シャープの防犯電話機のいいところ>
・お買い上げ時に防犯機能が設定されている
・警察・消費者庁・自治体などへヒアリングした機能を搭載
・ランプの色で相手がわかるなどシンプルでわかりやすい
ラインアップは、親機がコードレス受話器の「JD-AT96」シリーズ、親機が軽量なコードレス受話器で、スピーカーホン専用子機「てもたん」が付属する「JD-ATM1」シリーズ、親機がコード付き受話器の「JD-AT91」シリーズの3種類。それぞれのシリーズに、子機の数が異なる機種が用意されています
オレオレ詐欺の最初の接触手段はほぼ100%が電話。「アポ電」と呼ばれる、“カモ”を探すための電話がかかってきます。オレオレ詐欺というと息子や孫などの親族をかたって現金をだまし取るイメージがありますが、手口は複雑・巧妙化しており、詐欺と判断するのが難しくなっているそう。
下の図の「警察をかたるオレオレ詐欺被害の事例」の場合、(1)の自動音声アナウンスが「アポ電」。アポ電に引っ掛かって、音声アナウンスの指示どおりにダイヤルをプッシュすると詐欺犯につながってしまいます。
この事例の場合、ダイヤルをプッシュしなければ回避できますが、冷静なときには詐欺を疑えても、突然のことだと焦って反射的に押してしまいやすいもの。しかも、アポ電の約6割は固定電話にかかってきています。高年齢層ほど固定電話の保有率が高いこともあり、被害が後を絶ちません。
スマートフォンの普及とともに固定電話を保有しない世帯も増えているものの、いまだ日本国内世帯全体の58%が固定電話を保有。60代以降は約8割以上の保有率となっています
「被害に遭わないため、親や祖父母に固定電話をやめてほしい」と感じるかもしれませんが、電話番号を変えると連絡が取れなくなる知り合いがいるなど、さまざまな理由で難しい場合も多いそうです。
シャープは2015年から防犯電話機を販売しており、「あやしい電話に出ないで済む機能」と「迷惑電話に出てしまっても対応できる機能」を搭載しています。それらの機能は、警察をはじめ、消費者庁、自治体などにアドバイスを受け開発しているのもポイント。「JD-AT96」シリーズ、「JD-ATM1」シリーズ、「JD-AT91」シリーズとラインアップは複数ありますが、搭載している防犯機能は全機種同じです。
電話を使った詐欺被害を防ぐには、あやしい電話に出ないのがいちばん! シャープの防犯電話は6つの機能でアポ電や迷惑電話をガードします。
●自動着信前警告&自動聞いてから応答
着信音が鳴る前に相手に「この通話は防犯のために録音されます」と警告メッセージを流します。多くの犯罪者は自分の声が録音されることを嫌がるため、この時点で電話を切ることも多いそう。この機能は他メーカーの防犯電話機にも搭載されていますが、シャープの防犯電話には、相手が電話を切らなかった場合に自動的に名前を確認するメッセージを流す二重対策が設けられています(下の動画参照)。
鳴る前に「警告」、出る前に「確認」する二重の対策は、「警視庁 犯罪抑止対策本部」「大阪府警察本部 特殊詐欺対策室」のアドバイスを受けて開発された機能。電話に出る前にWチェックで対策するのはシャープの防犯電話機だけです
●あんしんフラッシュランプ
そして、着信時にはかけてきた相手をランプの色でお知らせします。電話帳などに登録されていない相手からの着信時には上の動画のように赤く点滅。離れた場所からでも「知らない番号からの電話」だとわかるようになっています。
未登録の番号や非通知での電話からの着信時には赤に点滅し、登録されている相手からの着信時には緑に点滅します
このほかにも、電話帳登録者からの電話には名前を、登録していない相手からの電話には都道府県名を音声でお知らせする「誰から/どこからコール」、電話帳などに登録している相手だけ鳴るようにする「選んで着信(知人専用電話)」、「非通知お断り」、「0120・0800お断り」といった機能を搭載しています。なお、「自動着信前警告&自動聞いてから応答」以外の機能を使うには、ナンバー・ディスプレイ契約が必要。
気をつけていても、うっかり迷惑電話に出てしまう場合があります。そんなときは搭載されている6つの機能で対応しましょう。
●自動通話録音
電話帳などに登録されていない相手からの電話に出ると、自動で通話が録音されます。通話は本体メモリーに1件10分まで、最大100件の録音が可能。メモリーがいっぱいになった場合は古い録音から自動的に上書きされます。
後から、ほかの人に聞いてもらい判断を仰ぐこともできます
●迷惑電話拒否機能(迷惑ストップボタン)
しつこい勧誘やあやしい内容の電話だとわかっても、なかなか切れないときは「迷惑ストップ」ボタンを押しましょう。機械音で「この電話はお受けすることができません」とメッセージが流れ、自動で電話が切れます。自分の言葉で相手に断りを入れる必要がないので、電話を切る心理的ハードルが低くなりそう。
「迷惑ストップ」ボタンは赤い大きなボタンとして配置されているので、焦っているときでも迷わず押せるでしょう
●スピーカーホン機能
防犯機能ではないのでは? と思われるかもしれませんが、スピーカーを通して相手の声を聞くことが詐欺対策に有効だといいます。「警視庁 犯罪抑止対策本部」によると、受話器ごしに耳元で声を聞くと感情が揺さぶられやすく、だまされるリスクが高まるそう。
受話器を使った会話は、家族のような親密な関係の人との距離感となるため、感情が揺さぶられやすくなるそうです
「JD-ATM1」シリーズには、スピーカーホン通話専用の子機「てもたん」が付属。充電台から取り外して、好きな場所に持ち運んで通話することも可能です
このほか、通話後に「知らない人からの電話には気をつけてくださいね」など、電話をかけてきた相手に合わせた音声メッセージを流して冷静になれるきっかけを作る「通話後声かけ」、あやしい電話を受けた後に家族や警察署など事前に登録した相手にワンプッシュで電話をかけられる「あんしん相談ボタン」、通話の後に相手を着信許可するか着信拒否するか振り分ける「かんたん通話後番号設定」(ナンバー・ディスプレイ契約が必要)といった機能を搭載しています。
特殊詐欺に限らず、詐欺被害者の多くは被害に遭うまで「自分なら(自分の親なら)大丈夫」と考えているそう。しかし、実際の詐欺件数は年々増加しており、誰であっても被害に遭う可能性は捨てきれません。固定電話を使っているなら、防犯機能を搭載した電話機を導入することで、そうした不安が軽減できるでしょう。しかも、シャープの防犯電話機なら防犯機能が設定済み。警察や自治体などにヒアリングした際に、設定ができなくて使うのを諦めたなどの声を受け、多くの人が防犯電話機をスムーズに使えるようにと採用した仕様だそうですが、使い始める最初のハードルが低いのは大きな魅力です。