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“疲れない掃除”を目指したシャープのコードレススティック掃除機「FREED2」がラクな理由

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サッと使えて、持ち運びしやすいコードレススティック掃除機は、利便性の高さから需要が拡大している。「短時間しか掃除できない」「吸引力が弱い」といった“コードレス”の課題も、バッテリーやモーターの高性能化によって改善されてきており、近年は2台目以降のサブ掃除機ではなくメイン掃除機として選ぶ人も増加しているという(下のグラフ参照)。

しかし、手で操作する部分に全重量がかかるコードレススティック掃除機は、長時間掃除すると腕への負荷が大きく、疲れるなどの声も多い。そこでシャープは、“軽く自由に使える”を追究した「FREED2」を開発。さらに、従来よりも吸引風量を約30%アップしたほか、“床みがき”もできるブラシの採用で掃除力も向上させた。発表会で見てきた、その全容をお伝えしよう。

「FREED2」は、サイクロン式のコードレススティック掃除機。上位モデルは「EC-SX310」で、ゴールド系とレッド系がラインアップされ、下位モデル「EC-SX210」にはピンク系とブルー系が用意されている

消費税増税前の駆け込み需要により出荷台数が落ち込んだ2014年も、コードレス掃除機の需要は伸張している。また、40,000円以上の高級タイプの掃除機では、キャニスター型よりもコードレススティック型が人気に(写真右)。このデータから、コードレススティック掃除機はメイン掃除機として求められていることが推測できる

使いやすさを追求した「マジックバランス」がもたらす効果をチェック!

2014年に発売された初代「FREED」は、コードレススティック掃除機に多い“モーターやバッテリーが本体下にあり、重心が床下近くにある”カタチではなく、手元付近に重心を配置。これにより、床以外の掃除もしやすくなり、小回りの利きも高まったという。しかし、手元に重心がある分、手首や腕に重さがかかり、長時間掃除すると疲れるという声も寄せられた。その原因は、物理的な重さだけでなく“重心バランス”の悪さだと導きだしたシャープは、モーターとバッテリーのポジショニングを見直した「マジックバランス」を採用。掃除中に手にかかる重さは、前モデルの約60%に低減したという。実感重量を変えたマジックバランスの構造と効果を、上位機「EC-SX310」を中心に解説していく。

実感重量が軽くなる「マジックバランス」とは?
掃除機の重量において大きな割合を占めるのが、モーターとバッテリー。「EC-SX310」では、この2つを軽量化するとともに、吸込口とハンドルを結ぶ軸上に配置することで“重量バランス”の最適化を図った。これを「マジックバランス」と呼んでいる。

バッテリーをハンドル下に配置していた前モデルでは、掃除機がけをする姿勢になると重量物(バッテリーとモーター)が持ち手より下にくる

持ち手と吸込口を直線で結んでできる線(青色の点線)と重心物が離れていると、重さを軸で支えることができず、持ち手にかかる負荷が大きくなるという

「EC-SX310」は、掃除機がけをする姿勢になった際にバッテリーがハンドルの上にくるように配置。その反対側にモーターが搭載されている

使用中は、持ち手と吸込口を繋ぐ直線が重心物の中央を通る。手にかかる重さが分散されるので“重い”と感じることが低減するそうだ

構造の違いで、掃除する際に持ち手にかかる重さに差が出るのかを測定してみよう。

実感重量の測定

前モデルは1.87kg、「EC-SX310」は約1.07kgという結果に。実は、両機の総重量は0.1kgしか違わない(前モデル:2.2kg、EC-SX310:2.1kg)。物理的な重さよりもバランスが実感重量に大きな影響を与えることが証明された

方向を変えるのもラクラク!
マジックバランスにより実感重量が軽くなることで、掃除機を左右に振った際にかかる手への負担も前モデルの約1/2に低減。

軽く手首をひねるだけで、それほど手に重さを感じることなく動かすことができた。前モデルと比べてみたが、本体重量がほぼ同じとは思えないほど軽い

自立もする
本体の軸に対して重量がバランスよく配置されているため、掃除機を自立させることができるようになった。

掃除中に床の物を移動させたり、来客があった際に、その場に立てておけるので便利

掃除中に床の物を移動させたり、来客があった際に、その場に立てておけるので便利

吸う&拭くでキレイにするハイブリッド掃除

軽く使いやすくなっただけでなく、キレイにするための基本性能も向上している。ポイントは、風量とブラシだ。新開発されたモーターにより、吸引風量が前モデルより約30%増大。前と横からゴミを吸い込む構造のヘッドとの相乗効果で、壁際にたまったゴミもしっかり取り除く。そして、ブラシには4種類の素材を採用。それぞれ異なった効果を発揮するブラシが、ゴミを掻き出したり雑菌を抑制するほか、しつこい汚れも拭き取りできるようになった。

大風量で前と横から強力に吸う

ヘッド裏の前方とサイドに窪みが設けられており、ここから床面のゴミが吸引される

ヘッド裏の前方とサイドに窪みが設けられており、ここから床面のゴミが吸引される

実際に掃除機がけしてみたところ、ヘッドの前側からゴミが吸い込まれるだけでなく、横側からもゴミが吸込口に引き込まれた(下の動画参照)。取り残しやすい部屋のコーナーや壁際の掃除に役立ちそう。

拭き掃除もできるブラシ

拭き効果を発揮するのは、黄色と緑色のブラシ。前者は太径のブラシとなっており、フローリング表面の汚れを磨く。いっぽう後者は、細径のブラシを駆使し、畳などの表面のホコリをブラッシングして拭き取る。その他のブラシの作用については、赤色のブラシが絨毯の毛足の奥から汚れを掻き出し、水色のブラシがブラシに繁殖する雑菌を抑制

油性のホワイトボードマーカーで落書きしたフローリングの上を掃除機がけしてみると、下の動画のように1回の走行で落書きがかなり落ちた。若干残ってしまった部分はあるが、頑固な汚れが雑巾を用意しなくても掃除機で落とせるのは便利。もちろん、マジックでの落書きだけでなく、油汚れや皮脂汚れなどにも効果を発揮するという(メーカー談)。

細やかな掃除もしっかりできる構造や清潔を保持するための工夫が満載

使いやすさを高めたマジックブラシと掃除力の底上げが「EC-SX310」の大きな進化点だが、ほかにも注目しておきたいポイントが多々あるので紹介しておこう。

自走ヘッド
ヘッドはモーター駆動で動く、自走タイプ。自走アシスト力が従来比の約4倍にパワーアップしているため、より軽い力で掃除できる。

手で押さなくても、カーペットの上を掃除機がスルスルと走行した。これだけ自走するパワーがあれば、掃除機がけする際にもスムーズに動かせそう。

素早く充電&長く使えるバッテリー
バッテリーは取り外しできる仕様となっており、専用スタンドに装着して充電する。満充電にしておけば、最長約30分連続運転可能(自動モード時)。また、バッテリー残量がないけれどちょっと掃除したい時に役立つ、約3分の充電で約1分掃除できる機能も搭載している。

内蔵されているバッテリーを取り出して充電するため、充電中でも掃除機をクローゼットなどに収納しておくことができる

ちなみに、バッテリー残量がゼロの状態から満充電になる所要時間は約80分

ちなみに、バッテリー残量がゼロの状態から満充電になる所要時間は約80分

細かく掃除できるアタッチメント
床面だけでなく、いろいろな所を掃除できるようにアタッチメントも用意されている。細い場所を掃除しやすい「すき間ノズル」と布団などに対応する「2WAYベンリヘッド」が付属。

アタッチメントは、充電器の横に収納できるようになっている

アタッチメントは、充電器の横に収納できるようになっている

サッと使える「ベンリブラシ」
アタッチメントをいちいち装備しなくても、本体にあるブラシでサッと掃除することもできる。パイプに装着されている「ベンリブラシ」は格納タイプとなっているため、利用したい時に引き出せばOK。

パイプを外して、格納されているベンリブラシをクルッと回せば準備完了。棚や机の上、パソコンのキーボードの掃除にも活用できそうだ

本体が軽いので、高所の掃除も比較的ラクに行える

本体が軽いので、高所の掃除も比較的ラクに行える

汚れた部分はまるっと洗浄
汚れやニオイが気になるダストカップやヘッド部分は、分解して水洗い可能。

ダストカップに溜まったゴミを廃棄する際も、手をほとんど汚さずに済む

ダストカップに溜まったゴミを廃棄する際も、手をほとんど汚さずに済む

ヘッドの床に接する部分やブラシなど、汚れが溜まりやすいパーツは洗えるようになっている

ヘッドの床に接する部分やブラシなど、汚れが溜まりやすいパーツは洗えるようになっている

下位モデルの「EC-SX210」にもマジックバランスは採用されているが、ヘッドが「EC-SX310」とは異なるため、床磨き掃除の効果を発揮しないほか、洗える構造も採用していない。また、「EC-SX310」に搭載されるアレル物質を抑制するためのフィルターが非搭載となっており、排気のクリーンさも「EC-SX310」のほうが高くなっている。

中村真由美(編集部)
Writer / Editor
中村真由美(編集部)
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。気づけば15年以上、生活家電の情報を追い、さまざまな製品に触れています。
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