“洗浄力は手洗顔の10倍なのに肌にやさしい”電動洗顔ブラシとして、2013年に登場したフィリップス「ビザピュア」は、全世界で50万台以上を販売するヒット製品。以降さまざまなメーカーから電動洗顔ブラシが相次いで発売されたこともあり、“電動洗顔ブラシブーム”の火付け役と言えます。そして今年、そんな「ビザピュア」が進化。3つのアタッチメントを使い分けることで“フェイシャルエステのような”ケアが可能になる「ビザピュア アドバンス SC5320」(以下、ビザピュア アドバンス)が登場しました。従来モデル「ビザピュアSC5275」を愛用している筆者。新製品発表会にてその進化をチェックしてきました。
「ビザピュア アドバンス SC5320」(左)。右は、同日に発表された「アクネブラシ」搭載モデル「ビザピュア SC5278」(後述)。価格はそれぞれ22,800円(税別)、18,800円(税別)で、9月中旬より発売予定となっています
フィリップスによると、近年働く女性の増加にともない美容家電は「短時間でケアできる製品」や「多機能な製品」が求められているそう。また、同社が行ったアンケートでは、「肌のくすみ」「ほうれい線」「おでこ・眉間のしわ」など悩みの多くで、「自分の手でマッサージする」というスキンケア方法がいずれもトップに。このことから、フィリップスは自宅で手軽にセルフマッサージが行える美容器具に対するニーズの高さを認識したといいます。
そこで開発されたのが、洗顔機能とタッピングエステ機能を1台に備えた ビザピュア アドバンス。従来モデルと同等の効果が期待できる「洗顔ブラシ」に加え、フェイスラインのケアができる「タッピングヘッド」、目元のむくみを引き締める「フレッシュアイヘッド(別売)」といったアタッチメントを使い分けることで、自宅にいながらエステで行うようなフェイスケアが行えます。防水仕様なので、入浴時の使用も可能。
省スペースで「縦置き」可能な美しいデザインや、充電台に置くだけで充電できる仕様は従来モデルを踏襲。約6時間の充電で約60分間使用できます。サイズは45(幅)×45(奥行)×200(高さ)mm。重量は約144g(ブラシ、充電スタンドをのぞく)
1台で3つのアタッチメントを使用可能
ビザピュア アドバンスは、3つのアタッチメントを付け替えることによって1台で「洗顔」「タッピングエステ」「アイケア」が可能です。まずはその3つのアタッチメントでどのようなケアができるのかをチェックしましょう。ちなみに、本体にはいずれのアタッチメントを使用する場合でも、ケアするパーツを変えるタイミングでいったん停止して知らせるタイマー機能が付いているので、ケアをし過ぎる心配がありません。
【ケア1】洗顔ブラシでやさしくしっかり洗顔
洗顔ブラシは、約1分間の使用で肌をやさしくしっかり洗浄してくれるアタッチメント。毛穴のサイズよりも細く、やわらかいブラシ毛を採用し、メイクの落とし残しや毛穴の奥の汚れなど手洗顔では落としにくい汚れもやさしく除去してくれます。回転と音波振動を組み合わせたブラシの動きによって、「ブラシ圧が手洗顔のおよそ半分」にもかかわらず、「手洗顔の10倍の洗浄力」「化粧水浸透率1.3倍」というスキンケア効果が期待できるそう。回転速度は低/高の2段階で選択可能。自動運転では20秒の回転を3回行うので、「右ほお」「左ほお」「Tゾーン」というように20秒ごとに洗顔か所を移動させながら約1分で洗顔します。
直径50〜70ミクロンのブラシ毛を約17,200本使用(ノーマル肌用ブラシ)し、しっかりとした洗浄力でもやわらかい肌当たりを実現。筆者は普段「敏感肌用ブラシ」を愛用しており、洗い上がりは「ひと皮むけた」ような爽快感で化粧水がぐんぐん浸透していく気がします。製品に付属しているのは「ノーマル肌用ブラシ」ですが、別売で「敏感肌用」や「角質ケア用」のブラシも用意されているので、肌質やケアの内容に合わせて使い分けができるのもうれしい
【ケア2】タッピングヘッドでフェイスラインのケア
タッピングヘッドはエステティシャンのフィンガータッピングをヒントに美容専門家と共同開発したアタッチメントで、本格的なタッピングエステを行えます。回転するアタッチメントを肌に当てると、750回/分のタッピングと同様の効果をもたらし、フェイスラインを引き締める効果が期待できるそう。ヘッドの回転は左右で切り替えることができ、リンパの流れに合わせたケアも可能。自動運転では左右に1.5分ずつ回転するので、顔の左右にそれぞれ1.5分ずつ使用。顔全体のケアが約3分で完了します。
実際に使ってみると、顔の肉をやさしくつままれている感覚がとても気持ちよいです。ケアした部分が温かくなり、筋肉がほぐれて血行がよくなった気がしました。回転速度は低/高の2段階で選択可能
【ケア3】フレッシュアイヘッド(別売)で目元のむくみの引き締め
フレッシュアイヘッドは、120回/秒の音波振動と冷感素材のクーリング効果で目元を引き締めるアタッチメント。やさしくすべらせるだけで、むくみがちな目元をすっきりとした印象に導くというものです。自動運転では左右に15秒ずつ回転するので、左右の目元に約15秒ずつ計約30秒でケア完了。
「振動のみ」と「振動しながら回転」の2パターンの動作で使用可能。“じーっ”という振動とひんやりと冷たい感覚が心地よく、むくみだけでなく目の疲れも改善できそうな使用感です
自動ヘッド認識機能搭載でシンプル操作はそのまま
ビザピュア アドバンスの本体には「自動ヘッド認識機能」が搭載されており、操作はすべてボタン1つで行えます。NFC(近距離無線通信)機能によって、アタッチメントを装着するだけで本体がアタッチメントの種類を自動識別。電源をオンにするだけで自動的にアタッチメントに合った動作を開始します。従来モデルでもビザピュアのシンプルな操作性は魅力の1つでしたが、機能が増えても変わらぬ使いやすさは高ポイント!
機能が増えても従来モデル同様、アタッチメントを装着してスイッチを押すだけというシンプル操作。美容家電に限らず用途が多いほど操作が複雑になりがちですが、これならいろいろなケアを継続しやすそうですね
トータル5.4°も上がる! より効果的なケアができる「SHIGETA メソッド」
発表会には、「ビザピュア アドバンス」の効果を最大限に引き出すオリジナルメソッド「SHIGETA メソッド」を開発したセラピストCHICO SHIGETA氏が登壇。「SHIGETA メソッド」は洗顔・タッピング・目元ケアを約5分間で行うというもので、SHIGETA氏によるデモンストレーションも行われました。
SHIGETA氏(写真左)は、「マッサージはセルフケアの柱。これまで手で行うことを前提としてきたので、機械を使用することに少し抵抗を感じていました。でも実際にビザピュア アドバンスを使ってみると、肌の透明感やもっちり感がアップしたのを実感できたんです」と話しました
「SHIGRTAメソッド」を実施した結果、目尻、ほお、口元、あご4部位が全体で5.4°も上がったそうです。
「SHIGEATA メソッド」を使用した女性試験対象者10名の平均値をみると、4か所それぞれの「アガる」度合は目尻0.5°、ほお0.9°、口元1.9°、あご2.1°
こちらは、全体の平均値、目尻0.5°、ほお0.9°、口元1.9°、あご2.1°の変化をイラストでシミュレーションした例。Before に比べ、Afterはほおのハリ感がアップしたため、シワも目立たなくなりました。パーツが引き締まることによって、表情まで生き生きとしているように見えます
発表会では、機能を洗顔のみに絞った「ビザピュア SC5278」もお披露目されました。こちらは、付属の「アクネ用ブラシ」を使用することで、手洗顔に比べて約4倍過剰な皮脂を抑えるほか、古い角質を約50%多く抑えるなど、きびや吹き出物の予防効果が期待できるモデル。にきびというと10代から20代前半の若年層特有の肌トラブルかと思われがちですが、フィリップスの調査によると20代で64%、30代でも36%がにきびに悩んでいるのだそう。
製品には「ノーマル肌用ブラシ」と「アクネ用ブラシ」が付属。本体のサイズ・重量はビザピュア アドバンスと同じです。ブラシ以外のアタッチメントを付けることはできず、回転も1方向(右回り)のみ。約6時間の充電で、約30分間使用可能です
「アクネ用ブラシ」にはノーマル肌用ブラシよりも約16%長く細いブラシ毛を使用。毛足はラウンドにカットされ、より肌にやさしいブラシで肌への摩擦を軽減します。「アクネ用ブラシ」と聞くと「刺激が強いのでは?」と思われるかもしれませんが、「敏感肌用ブラシ(別売)」(写真左)と比べてもさらにやわらかくベルベットのような肌触り
正しい洗顔やセルフマッサージといった肌のケア。手を抜きたくないけれど、毎日のこととなるとさすがに骨が折れるものです。ビザピュア アドバンスはそれらを効果的に行える機能を1台に搭載しているので、負担を軽減してくれるだけでなく、より効果を実感しやすくなるのではないでしょうか。