新製品レポート
「真空チルド」「新鮮スリープ野菜室」に加え、「デリシャス冷凍」を新たに採用

冷凍もおいしく保存! 鮮度を守る3つの技術を搭載した日立の新しい冷蔵庫

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2016年7月21日、日立アプライアンスは、大容量冷蔵庫の新モデル「真空チルド XGシリーズ」を発表。8月25日より順次発売する。日立の冷蔵庫といえば、チルドルーム内を真空状態にすることで食品の酸化を抑える「真空チルド」や、野菜や果物の呼吸を抑制しながら保存することで鮮度を保つ「新鮮スリープ野菜室」が特徴。「XGシリーズ」では、それらの機能を進化させ、さらに、新たに食材のうまみや栄養素の減少を抑えながら冷凍する「デリシャス冷凍」を採用した。

「XGシリーズ」は定格内容積430L〜670Lの6機種を用意。最上位モデル「XG6700G」の市場想定価格は40万円前後となる

大きなアルミトレイですばやく冷凍できる「デリシャス冷凍」を新搭載

まずは、「XGシリーズ」から新たに搭載される「デリシャス冷凍」について見ていこう。日立アプライアンスの調査によると、日立の冷蔵庫を使用している人の購入の決め手は、「真空チルド」や「新鮮スリープ野菜室」など、食材の鮮度を守る機能が多くの割合を占めており、それらに対する満足度も高い。いっぽうで、多くのユーザーが冷凍した食材の味に不満を感じつつも、「冷凍室が満杯だから」「使い方がわからない」といった理由から、食品の鮮度を保ちながら冷凍ができる急冷凍機能を使用していないという。

冷凍した食材の味落ちを感じているユーザーの約80%が、急冷凍機能を活用していない

冷凍した食材の味落ちを感じているユーザーの約80%が、急冷凍機能を活用していない

そんな現状を受け、日立は「XGシリーズ」に、手間なくおいしく急冷凍ができる「デリシャス冷凍」を採用した。「デリシャス冷凍」は、庫内に広く浅いアルミトレイを設置したのが特徴。熱伝導にすぐれたアルミトレイが食品の熱をすばやく奪うことで、スピーディーに冷凍できる。急速に冷凍することで氷結晶の成長が抑えられ、食材の細胞の破壊も防げるため、おいしさを損なうことなく、栄養素の残存率も上がるという。従来モデルにも急冷凍用のアルミトレイは設置していたが、トレイが小さく庫内に深さがあったため、食品を重ねて入れてしまうと、その役割を果たせなかったのだが、「デリシャス冷凍」は面積の広いアルミトレイを採用することでこの問題を解消した。

また、従来は急冷機能を使用する際は食材をアルミトレイにのせた後、「急冷却」モードへ切り替える必要があったが、「XGシリーズ」には、冷凍庫に入れた食品の温度を検知するセンサーが搭載されている。温かい食材を入れると冷気の量を増加させるなど、自動で運転を切り替えるため、食材を入れるだけで手間なく急冷凍することが可能となった。

下段の冷凍庫を3段に分け、最上段にアルミトレイを設置。冷凍庫(上段、製氷室を含む)の容量は、670Lモデルで191L。前機種と同容量だが、効率的に使用できるようになったことで利便性を高めた

最上段の「デリシャス冷凍」スペースにはすばやく冷凍したい生鮮食品やごはん類を、中段には作り置きの惣菜などを、深さのある最下段はかさばりやすい冷凍食品をスッキリ収められる

表面積が狭かった前モデルの急冷凍スペースに比べ、「デリシャス冷凍」スペースは表面積が2.3倍になった

表面積が狭かった前モデルの急冷凍スペースに比べ、「デリシャス冷凍」スペースは表面積が2.3倍になった

「デリシャス冷凍」では、氷結晶がもっとも生成されやすい−1〜−5℃の通過時間を短くすることで、細胞の破壊を抑える

「デリシャス冷凍」と通常冷凍で冷凍させた牛肉を比べたサンプル。右の「デリシャス冷凍」の方はドリップがほんの少しに抑えられている

肉のドリップを抑えられるだけでなく、通常の冷凍に比べて、冷凍したブロッコリーのビタミン残存量、ごはんの炊き立て再現度などもアップする

「真空チルド」や「新鮮スリープ野菜室」も進化

「XGシリーズ」には、「真空チルド」や「新鮮スリープ野菜室」といった機能も、従来モデルから引き続き搭載されている。

「真空チルド」は、搭載されて今年で10年目となる、日立の冷蔵庫の代名詞とも言える機能だ。チルドルーム内の空気を小型の真空ポンプで吸引しておよそ0.8気圧の真空環境にすることで食品の酸化を抑えるだけでなく、密閉構造によって水分を逃さず乾燥を抑制。また、食材を凍らせないぎりぎりの温度(−1℃)で保存することで、風味や栄養分をキープする。「XGシリーズ」での進化点は、真空能力を高めた新しい真空ポンプが採用(555L以上の機種のみ)されたことと、能力を向上させた新しいプラチナ触媒を採用し、酵素の働きを抑える炭酸ガスの生成量が従来機の約1.5倍になった点。さらに、ハンドルの構造を見直し、開閉がしやすくなった点だ。

「真空チルド」部のカットモデル。真空ポンプによって気圧の下がったチルドルーム内でプラチナ触媒が炭酸ガスを生成し、食材の酸化を抑えて眠らせるように保存できる

新しいプラチナ触媒の中身の展示。プラチナ触媒は、水分を吸収してしまうと約30%程度の力しか出せなくなってしまうという。そこに吸湿作用を持つセラミックを混ぜることで、セラミックが水分を吸収。プラチナ触媒の働きが向上する

ハンドルは幅を広くし、開閉の感覚を軽くしたことで使用しやすくなった

ハンドルは幅を広くし、開閉の感覚を軽くしたことで使用しやすくなった

「真空チルド」で3日間保存したマグロはほとんど変色なし。凍らせずに保存するため、ドリップも発生しない(写真左)。マカロニサラダも、マヨネーズが酸化せずおいしそうな見た目をキープ。ちなみに、これらの効果はラップをしてもしなくても結果は変わらないという

「新鮮スリープ野菜室」は「真空チルド」と同様に、野菜から出るエチレンガスやニオイ成分をプラチナ触媒で分解して炭酸ガスを生成。炭酸ガスが野菜の気孔を閉じさせ、野菜の呼吸を抑えて眠ったような状態にすることで栄養素の消費を抑えて新鮮さを保つ機能だ。「XGシリーズ」での進化点は、密閉度を高めて結露を抑える「うるおいカバー」を搭載した点と、庫内の湿度を均一に保てるよう、通気口つきの縦収納仕切りを設置した点だ。

「真空チルド」同様、新しいプラチナ触媒を採用し、炭酸ガスの生成量が1.2倍に増加。また、縦収納仕切りに通気口を設けたことで部屋間で水分の行き来が可能になり、鮮度の劣化をより抑制できるようになった

通常、大葉は保存期間が長くなると乾燥が進んでまわりがめくれているが、「新鮮スリープ野菜室」で保存したものはみずみずしさをキープしている(写真左)。また、「新鮮スリープ野菜室」で保存した小松菜は3日経っても買ってきたばかりのように新鮮(写真右)。これらの効果は、袋に入れても入れなくても結果は変わらないという

より美しく使いやすい。ワンランク上の「WXシリーズ」も発表

今回の新製品発表会では、「XGシリーズ」よりワンランク上のモデルである「真空チルド WXシリーズ」も同時に発表された。「デリシャス冷凍」「真空チルド」「新鮮スリープ野菜室」といった「XGシリーズ」に搭載された機能に加え、冷凍室下段と野菜室に電動引き出しなどを採用。最上位機種の「R-WX7400G」は、業界最大の735Lという大容量を実現している。

「WXシリーズ」は、特別色採用のフラットデザイン。定格内容積555L〜735Lの4機種を用意しており、最上位モデル「R-WX7400G」の市場想定価格は47万円前後で、発売は9月下旬の予定となっている

扉に軽く触れるだけで開閉ができるため、たっぷり収納しても楽に開閉できる

扉に軽く触れるだけで開閉ができるため、たっぷり収納しても楽に開閉できる

大泉瑠梨(編集部)

大泉瑠梨(編集部)

美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。

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