花粉やホコリ、ニオイといった空気の汚れをクリーンにしてくれる空気清浄機は部屋を快適にするために役立つけれど、お手入れがめんどう。その手間を軽減するために、フィルターを自動おそうじする機構を採用した日立の加湿空気清浄機「クリエア」に新モデルが登場。基本的には従来のブラッシュアップとなっており、清潔性と使いやすさを配慮した機構やコースが追加されました。適用床面積〜48畳の「EP-MVG110」を中心に、説明会で見てきた自動おそうじ機能を搭載したクリエアの“いいところ”を紹介します。
自動おそうじ機能を搭載した「クリエア」は、適用床面積〜48畳の「EP-MVG110」(市場想定価格:85,000円前後)と適用床面積〜42畳の「EP-MVG90」(市場想定価格:75,000円前後)の2機種。どちらも2016年10月22日発売予定です
EP-MVG110の最大の魅力は、運転開始から48時間経過するとブラシを上下に動かしてプレフィルターに付いたホコリを取り除いてくれる「自動おそうじ」機能。本来は数週間に1度、プレフィルターに付いたホコリを掃除機で吸い取るなどして手入れしなければなりませんが、自動おそうじしてくれるクリエアなら約1年に1回ダストカップに溜まったゴミを捨てればOK。お掃除の仕組みは従来モデルと同様ですが、プレフィルターのゴミを取り除くブラシが抗菌になりました。ブラシもダストボックスも抗菌仕様にすることで、雑菌の繁殖を抑えるそうです。
背面パネルを外したところに、プレフィルターのゴミを取るためのユニットを搭載(緑色の部分)
掃除の様子をスケルトンモデルで見てみましょう(下の動画参照)。ユニットを上下に可動させてゴミを取ります。自動おそうじにかかる時間は約7分。その間は、加湿や空気清浄運転はストップします。
上の動画を見ると、ユニットがある一定の位置まで到達すると戻り、再び前進する動作が見られます(40秒あたり)。これは、ブラシに付着したゴミをダストボックスに落とすための仕組み。(下の動画参照)。前進と後退を繰り返すことでブラシが回転して、ダストボックスにゴミが溜まっていくのです。
自動おそうじを途中まで行ってみました。おそうじユニットが通過した下半分は、赤い汚れが取り除かれてキレイ!
ゴミはダストボックスに溜まるので、1年に1度程度、ユニットを取り外して捨てましょう
ちなみに、本モデルから搭載された「おやすみコース」を設定すると自動おそうじ運転が行われないようになります。ライト類が消灯し、風量が中風量以下になるので睡眠時の運転にピッタリ!
適用床面積が大きい空気清浄機は清浄スピードが早いため惹かれますが、本体サイズが大きいことがネック。加湿機能搭載モデルともなれば、大きくて当たり前です。しかし、EP-MVG110は適用床面積〜48畳ながらもサイズは360(幅)×291(奥行)mmとスリム設計。それでいて、8畳の部屋を6分で清浄できる業界最高水準の清浄時間を実現しています。もちろん、ただ素早く集じんするだけではありません。HEPAフィルターを装備しており、0.3μmの微粒子も99.97%以上キャッチ。また、プレフィルターにはステンレスコーディングを施すことで、菌の活動を抑制します。
真後ろからでなく、背面両サイドからワイドに引き込むように空気を吸引することで素早い集じんを実現
スモークマシンで作った煙を充満させた部屋を2つ用意し、適用床面積〜32畳の「EP-MVG70」(左)と適用床面積〜48畳の「EP-MVG110」(右)をそれぞれ設置して清浄スピードを比較してみました(下の動画参照)。どちらも、ターボコースで運転しましたが、EP-MVG110のほうがスモークの消失が早い! 部屋の大きさが48畳なくても、適用床面積が大きいものを購入しておくとスピーディーに清浄できるのでキレイな空気環境が保ちやすいということがわかります。
プレフィルター→HEPAフィルター→脱臭フィルターを通過して、空気は清浄されます。0.1〜2.5μmの粒子は99%捕集できるようになっているので、PM2.5への対応もバッチリ
脱臭フィルターは水洗いすると付着したニオイ成分が溶け出し、脱臭力が復活するそう。タバコのニオイが付いた脱臭フィルターを洗ったものを臭いでみましたが、無臭でした
吹出口にあるフラップとネットにはステンレス素材を採用。ステンレスに含まれる金属イオンで菌を抑制します
日本では加湿機能を搭載した空気清浄機が人気ですが、加湿のための機構は手入れを怠ると雑菌の温床となります。せっかく空気をキレイにしても、逆に菌を巻き散らすことにもなりかねません。その点、クリエアの加湿方式はかなり清潔さを保ちやすい。というのも、一般的な加湿フィルターは水車のようなカタチをしており、フィルターを回して水を吸い上げますが、クリエアはタンクからポンプで水を引き上げて加湿フィルターに含ませる方式を採用。つまり、必要な給水量をコントロールしやすく、加湿運転を行わない時にはフィルターを常に乾燥した状態にしておけます。
水タンクにはフタが付いており、加湿フィルターは一切触れない構造
ポンプから給水された水が上から加湿フィルターに滴下する仕組みとなっています