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熱交換器の冷媒の圧力を変えて生まれた“世界初”のダブル温度気流

“異なる温度の風が同時に出る”パナソニックのエアコン「エオリア」にビックリ!

近年、エアコンが目指しているのは“一人ひとり”の快適さ。センサーで個々の人が求めているであろう温度は判断できるようになってきましたが、室内機の熱交換器は1つなので風量の吹き分けはできても異なる温度の風を出すことはできませんでした。そんな課題をパナソニックの新モデル「エオリア WXシリーズ/Xシリーズ」(以下、エオリア)は解決。片方の人には40℃の暖かめ、もういっぽうには少し低めの30℃といった“世界初”の空調を実現したのです。セミナーで聞いてきた“ダブル温度気流”のヒミツをご覧あれ!

エアコン事業開始60年を記念して、「Eolia(エオリア)」というネーミングが付けられました。ラインアップは、WXシリーズが冷房能力4.0〜9.0kWの6機種(市場想定価格は31〜42万円前後)、Xシリーズが冷房能力2.2〜9.0kWの11機種(市場想定価格は25〜40万円前後)。いずれも、2016年10月下旬より順次発売予定となっています

どうやって「ダブル温度気流」を作るの?

エオリアに搭載されている熱交換器も一般的なエアコン同様に数は1つですが、新たに装備された可変圧力弁が異なる温度を作る鍵。そもそも、エアコンは冷媒を圧縮すると熱くなり、膨張すると冷たくなる特性を利用しています。可変圧力弁で熱交換器を流れる冷媒の圧力を調整することで、1つの熱交換器で2つの温度を作り出す。簡単に説明すると、ホースを指で押さえた時のような状態にして2つのゾーンの圧力を変えるそう。しかし、温度帯の違う気流を同時に生み出したとしても吹き出す際に混じっては意味がない。エオリアには2つの風路があるので、それぞれの気流を適切な温度のまま届けられるのです。

暖房時に可変圧力弁がONになると、熱交換器の上の部分(赤い線より上)が高温度となり、下の部分は中温度となります。もちろん、熱交換器の温度を同一にして吹き分けしない運転も可能

2つの温度の気流は、前方と後方の風路を通って放出

2つの温度の気流は、前方と後方の風路を通って混じらず放出

吹出口には左右に細かく動くルーバーのほか、フラップを装備。3枚ある内の真ん中のフラップは左右で独立可動となっているため、2か所に同時送風できます

向かって左側が40℃、右側が31℃の温風が出ているという場所に手をかざしてみると、左右の手でまったく異なる温度を実感! 1つのエアコンから同時に違う温度の風を体験するのは初体験だったので、不思議な気持ちになりました

暖房運転だけでなく、冷房運転でも異なる温度の気流を作り出せます

暖房運転だけでなく、冷房運転でも異なる温度の気流を作り出せます

吹き分けを的確に実現するために欠かせないのが、状況を判別するセンサー。センサーは従来のものを踏襲しており、人の居る場所や活動量、家具、間取り、天井・壁の輻射熱を見極める「ひと・ものセンサー」と、体からの放熱量で暑さや寒さの感覚を読み取る「温冷感センサー」が搭載されています。温冷感センサーは2016年度モデルから採用された新しい技術だけにご存知ない方がいるかもしれないので、軽く仕組みを解説しておきましょう。まず、「ひと・ものセンサー」で人を認識後、体の表面温度と周囲の温度をサーモカメラで調べ、その温度差を独自アルゴリズムで計算して個々の放熱量を算出。放熱量が大きいと「体から熱が逃げているので寒い」であろうと判定し、気流を制御してくれるのです。

温冷感センサーは左右170℃で回転して、部屋にいる人それぞれの表面温度をセンシング

温冷感センサーは左右170℃で回転して、部屋にいる人それぞれの表面温度をセンシング

クリーンな空気を提供するパワーアップした「ナノイーX」

ダブル温度気流のほかにも、エオリアには魅力的な機能があるので紹介しておきましょう。エアコンは室温を快適に保ってくれるものだけに、部屋の空気を作っていると言っても過言ではありません。つまり、エアコン内部が汚れていれば、部屋の空気も望ましくない状態にもなりかねませんよね。パナソニックのエアコン(上位モデル)は空気清浄機にも採用されている「ナノイー」が装備されており、室内のニオイ対策やエアコン内部のカビの繁殖を抑制してくれます。そのナノイーがOHラジカルの量が10倍になった「ナノイーX」にグレードアップ! ナノイーよりも、スピーディ&強力にニオイや菌に作用します

除菌効果があると色が変わる試薬を用いて、ナノイーとナノイーXの除菌スピードの差を比較。一番右側は消毒液を垂らしたものですが、色が黄色っぽくなっています。それに近い状態にナノイーXも変色。ナノイーも青色が薄くなっているので時間をかければナノイーX同様の除菌効果を発揮しますが、除菌スピードはナノイーXのほうが早いことがわかりますね

暖房が止まらない「エネチャージシステム」を強化

前モデルではWXシリーズにしかなかった「エネチャージシステム」が、本モデルからXシリーズにも搭載されました。エネチャージシステムとは、冬場、霜取り運転が始まると暖房がストップしてしまい室温が低下するのを防ぐための機構。暖房運転中に大気中に捨てられていた熱をチャージしておき、その熱を霜取り運転に利用することで暖房運転が停止しなくて済むというものです。従来よりも蓄熱効率が向上しており、霜取り運転時間の短縮や室温低下がさらに低減したそう。

暖房運転時に室外機から排出していた熱を向かって右側の黒いデバイスに蓄え、霜取り運転に有効活用します

暖房運転時に室外機から排出していた熱を向かって右側の黒いデバイスに蓄え、霜取り運転に有効活用します

霜取りのために暖房運転が止まってしまうエアコンの場合、霜取り運転が始まると室温が約5〜6℃下がるそう。おまけに暖房停止時間は10分強! 寒いだけでなく、再稼動時にまた設定温度に上げるためにパワーがかかり電気代も高くかかりますね。いっぽう、エネチャージシステムの室温低下は1℃以下。エネチャージシステムがあるほうが、快適に過ごせるのは間違いなさそうです

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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