こんにちはべっぷおんせんです。筆者はよく山登りをするのですが、先日一緒に登った友人が、すごくスタイリッシュなコンロで自慢げにお湯を沸かし、カップラーメンを食べている姿を目の当たりにしました。あまりに便利そうで、家に帰って速攻で調べて買ったのでご紹介します!
JETBOIL MiniMo(ジェットボイル ミニモ)
JETBOIL(ジェットボイル)は、アウトドアで手軽に食事を楽しむための調理器具を開発しているブランドです。その看板商品ともいえるジェットボイルは、高性能バーナーや専用クッカー(カップ)などが一体となったアウトドア用のクッキングシステム。わずかな燃料で素早く食材を沸騰させる、低燃費なアウトドアクッキングシステムとして知られています。
いくつか種類があるのですが、筆者が選んだのは調理に最適とされる「ミニモ」というモデル。ミニモは米国を代表するアウトドア専門誌「BACKPACKER」による「2015 Editors' Choice Award」(エディターズ・チョイス賞、アウトドア界で最も権威ある賞といわれている)を受賞した商品なんですよ!
アウトドア用のコンロはいろいろありますが、この「ミニモ」の何がすごいのかをご説明していきましょう。
これはジェットボイルの全モデルに共通していえることなのですが、沸騰までにかかる時間が本当に短いです! 気温にもよりますが、500mlのお湯を2分15秒で沸かすことができます! これがどれくらい早いのか、他の方法で沸かしたときの時間を計ってみました。
電気湯沸かし器だと3分30秒かかります
「何と比較しているのだ!」と怒られそうですが、1,000Wタイプの電気湯沸かし器に圧勝です!
筆者愛用のイワタニのジュニアコンパクトバーナーも2分15秒でした
タイムは同じですが、元々の出力が違います。イワタニのジュニアコンパクトバーナーは2,300kcal/h。ジェットボイルは1,512kcal/hです。いかにジェットボイルが高効率かわかっていただけたのではないでしょうか?
いくら沸騰が早くても、燃料を大量に使うのであれば意味がありませんよね。でもジェットボイルなら、一般的なバーナーに比べてガスの消費量がたった半分なんです!
専用のガスカートリッジを使います
写真手前の「ジェットパワー100g」でも、1缶で約12Lの水を沸騰させることができるので、通常の山には1缶で十分だと思います。奥の大きめのカートリッジは「ジェットパワー230g」で、こちらは約23Lの水を沸かすことができます。
このスピード沸騰と燃費のよさの秘密は、「フラックスリング」という機構にあります。
上部のクッカーを横から見た写真です
底面から見ると、波状のリングがよく見えると思います
一般的なクッカーの熱効率は30〜40%程度といわれていますが、このフラックスリングが熱効率を80%以上に引き上げてくれます! 結果、ガスの消費量を極限まで抑えつつ、小さな火力でも素早くお湯を沸かすことができるというわけです。
もちろんお湯を沸かすだけでなく、調理もできるのがジェットボイルの魅力。この「ミニモ」は、調理のしやすさにとことんこだわった作りになっています。まずはクッカー部分にご注目。
持ちやすいアルミハンドル付きの専用クッカー
同メーカーのスタンダードタイプより口が23mm広く、高さが45mm低く設計された、調理用に最適化されたクッカーです。カップ本体の素材は汚れが付きにくいアルマイト加工が施されたアルミニウム製。紫色のカバーはネオプレン製で断熱性が高く調理中でも素手で扱え、またヒートロスも防ぐ素材です。
レトルトのパックもちゃんと収まる大きさ(容量は1L)
次はバーナー部分にご注目。火加減を繊細に調節できるのがポイントです! 「とろ火」でも火が安定するので、吹きこぼれ防止や燃料の節約につながります。
とろ火と強火の様子
バーナー部分
ミニモのバーナーは、氷点下(-6度まで)でも安定した火力を発揮するサーモレギュレート・テクノロジー搭載モデルで、一般的なガスバーナーが苦手な低温環境や長時間の連続使用もOK! ボンベ内の圧力低下時にも自動的に火力を一定に保ってくれるので、低温環境下でも常温時と同じように使えます。
ジェットボイル「ミニモ」のすごさをわかっていただけたでしょうか? ここからは、実際の操作についてご説明していきますね。
中央を合わせ、くるくる回すだけで簡単に取り付けできます
次に点火します
点火は、火力調整つまみを回転させ点火ボタンを押すだけ。ですが、現地で着火装置が壊れていると使えないので、念のためマッチかファイヤースターターは忘れずに持って行きましょう。
※クッカーを乗せてから点火すると、クッカー下にたまったガスがチョイ爆発を起こし危険です。点火してからクッカーを乗せましょう。
500mlの水を沸騰させてみましょう
水の計量は、クッカーの内部に500mlの線が入っているほか、クッカーの底ブタが計量カップとして使えて、100ml、200ml、300mlを計ることができます。
収納時の底に付いているプラスチック製の容器が計量カップとして使えます
フタをしてお湯を沸かしています
※バーナーにクッカーを乗せて時計回りで簡易ロックをかけるのですが、このロックをかけ過ぎると調理後に外れず苦労するので、超軽めのロックがおすすめです。
ここまでがお湯の沸かし方の一連の流れで、何も難しいことはありませんが、実際にアウトドアで使うまでに一度練習しておくといいかもしれません。
さあお湯が沸きました! 調理に移りましょう。まずは雑炊のパックを温めてみます。
今日はレトルト雑炊を温めて食べたいと思います
沸騰後、とろ火にしてから袋ごと押し込みました
そして再び火力を上げて再沸騰させます。沸騰したら火を止めて、5分間サーマルクッキング します。
サーマルクッキング中です!
サーマルクッキングとは、抜群の保温性を持つジェットボイルならではの調理方法! 火を消しても冷めにくい特性を生かした、余熱調理のようなものです。ボトムカバーの上に取り外したクッカーを置き、決められた時間待つだけです。余分なガスを使わないので経済的です。
熱々の雑炊ができました!
動画でもぜひ使い方をご覧ください。
パックの温めだけでは物足りないので、袋ラーメンも作ってみましょう。この場合もサーマルクッキングが有効です!
お湯が沸いたらラーメンを投入!
ラーメンは吹きこぼれに要注意
筆者は何度も大量吹きこぼれを体験しています。麺を入れたらとろ火にしましょう。
再沸騰したら火を止めて…
そう、3分間のサーマルクッキングです!
シンプル・イズ・ベスト的な塩ラーメンです!
筆者は山での面倒な調理は考えたことはなかったですが、とろ火もいけるので今度はモツの煮込みでも作ってみようと考えています。
実はゴトクが付属しており、専用クッカー以外の鍋なども使えるようになっています。
脚が折りたたまれた状態です
脚を開いてバーナーにセットして使います
ゴトクを使えばほかの調理器具を使うことができます
ただ他のクッカーだと、本来の熱電動のよさは発揮できないのでご注意を。ジェットボイルのクッカーでできない、炒め物などを作るときには有効だと思います!
この一式が…
こんなにコンパクトに収納可能
サイズはこの状態で直径12.7cm、高さが15.2cm、重さが500gと大きさも重さも非常にコンパクト! これならかさばらないので、荷物をできるだけ減らしたい登山時も心配ありません(ガスカートリッジは別)。
以上です! とにかく機能がてんこもりで、少々説明的になってしまいましたが…少しでもジェットボイル「ミニモ」のすごさが伝わればうれしいです。筆者は山登りの際に毎回持って行くようになりました。少々高額でしたが、機能性も抜群で買ってよかったと思っています。オールシーズン使えますしね! 何よりスタイリッシュな感じが気に入っています! カラーバリエーションが豊富なので、ぜひお好きなデザインを選んでみてください。