座っているだけで体幹が鍛えられるフィットネス機器の実力をチェック

40代男性が4週間トライ! パナソニック「コアトレチェア」でぽってり腹はへこむのか?

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過去にプロのキックボクシング選手として活動していた筆者ですが、引退してからはトレーニングの回数がどんどん減少。アラフォーとなり、気付けば下っ腹が出てきているような気が……。このような腹部のたるみには、普通の腹筋ではあまり効果がありません。大切なのは体幹! そう、近年耳にすることの多い「インナーマッスル」を鍛えなければならないのです。とはいえ、仕事に追われ時間が作れないのも事実。そこで、座っているだけで体幹が鍛えられるというパナソニック「コアトレチェア EU-JC70」(以下、コアトレチェア)を導入してみることにしました。4週間使い続けた結果は、いかに!?

座っているだけで体幹が鍛えられる仕組みとは?

体幹には腹筋(腹直筋)や背筋(脊柱起立筋)など多くの筋肉がありますが、理想的なスタイルを保つには体幹の表層筋(アウターマッスル)だけでなく、身体の深い部分にある腹斜筋や腹横筋、大腰筋、内転筋をはじめとする深層筋(インナーマッスル)の鍛錬が重要です。インナーマッスルは加齢とともに衰えていくため、鍛えていないと下腹がぽっこり出る、お尻が垂れ下がる、姿勢が悪くなるといった望ましくない状態になりがち。そんなインナーマッスルですが、やっかいなことに通常の筋トレでは鍛えにくいのが実状です。では、どのようにして鍛えればいいのかというと、効果的な方法のひとつが“バランスを取る”ということ。人間の体は揺らすなどしてバランスを崩されそうになると、反射的にバランスを保とうとするようになっており、その際にインナーマッスルが使われます。この原理を利用し、コアトレチェアはシートを揺らすことで“座っているだけで体幹トレーニング”を実現しました。

パッと見は、ひとりがけの椅子。トレーニングで使用しない時は、普通の椅子と同じように利用できます。サイズは70(幅)×74〜88(高さ)×86〜95(奥行)cm

コアトレチェアは、下の動画のようにV字に動きます。揺れのスピードは変えられるものの、動きは一定。頭を動かさないように意識しながら座り続けることでインナーマッスルが刺激されるのです。単調な動きですが、シートを変形させて座り方を変えると異なる筋肉に負荷が発生。シートの角度も前後で変わるので、予想以上に運動している感は得られるはず。

シートは平らな状態と、エアーバッグがふくらみ鞍のようになる2パターンに変形します

シートは平らな状態と、エアーバッグがふくらみ鞍のようになる2パターンに変形します

椅子に普通に座るやり方では、主に腹直筋を中心に上半身に効果あり。いっぽう、乗馬のように鞍にまたがる体勢では内ももでホールドする状態となるため、下半身も一緒に鍛えられます

シートが前傾になると広背筋などの背面の筋肉に、後傾の際には腹直筋をはじめとする前側の筋肉に負荷がかかります

さらに、搭載されている自動コースにならって身体の向きや手足を動かせば、同じ揺れ具合でもさまざまな筋肉が鍛えられます(下の動画参照)。シートの傾きや形状も自動で切り替わるようになっており、横に身体をひねった状態でバランスをとろうとすると脇腹が刺激されるなど、動作するたびにさまざまな部位を使っていることが実感できるので飽きずにトレーニングできそう。自動コースは体幹の筋肉をバランスよく鍛える「全身コアトレ」コース、お腹を引き締める「おなか・ウエスト」コース、下腹や骨盤まわりに負荷をかける「下腹・骨盤底筋」コースの3種類。トレーニング時間は基本、1コース15分で、速さも変えられるようになっています。また、任意でシートの形状や傾き、速さを選べる「お好み」や、身体を伸ばしてほぐす「ストレッチ」コースも用意。

音声だけではわかりにくい場合は、取扱説明書にある各コースの図解をチェックしましょう

音声だけではわかりにくい場合は、取扱説明書にある各コースの図解をチェックしましょう

自動コースの揺れの速さは「強」「弱」から選べるようになっていますが、「速さ調節」で変更することも可能。また、体調や体力にあわせてトレーニング時間を10分、5分に短縮することもできます(動作の数は減ります)

4週間実施したコアトレチェア・トレーニング

始めの1週間は自動コース3種類を順番に、1日1コース「弱」で体験してみました。15分間のトレーニングを終えると体は少し温かくなりましたが、正直なところ筋肉への刺激は「こんなものか」というレベル。トレーニング内容はハードで続けるのがつらいということはありません。ただ、どのコースにもバンザイした姿勢で腹式呼吸するメニューが最初に入っているのはすばらしいと思いました。腹式呼吸をすることで腹部に自然と意識が向くようになる気がするからです。そのような意識になることは、コアトレチェアでのトレーニングの理にかなっているはず。さすが、数多くのアスリートのトレーナーを務める木場克己さんが監修されただけある内容だな、と感心しました。

自動コースは、必ずこのポーズからスタート。普段、腹式呼吸をすることはなかなかないのですが、身体や気持ちの緊張が解けてトレーニングを始めるのに適した状態になる感じがします

身体を左右にひねると、わき腹にビシビシ刺激が! 同じ体勢でも、手の位置が違うだけで負荷がかかる筋肉が変わります

自動コースを各1回「弱」で体験しましたが、物足りないので「強」にチェンジ! 動きが速くなると筋肉に加わる刺激も大きくなり、運動している感も高まります。それでも1週間経過した頃には「速さ調節」でマックスまで上げて乗るように。この状態で15分フルに実施すれば、軽く汗ばむほどです。筋肉痛になるほどではありませんが、心地よい疲労感が得られて満足。

両手両足を前に出し、上体を少し後ろに倒す姿勢で行うメニューがなかなかハード。自動メニューには余裕と感じるものと、少しがんばらないといけないメニューがミックスされているので挫折することはないでしょう

なお、筆者の会社にいるトレーナー経験のある人にコアトレチェアを体験してもらったところ、「バランスをとるために大腰筋が刺激されているのがわかる」という評価を得ました。大腰筋は体幹と脚を繋ぐ筋肉で、衰えると背中が曲がり、お腹が突き出るような姿勢になります。しかし、大腰筋は意識的には動かせない不随意筋。その筋肉にもアプローチできるであろう点は、かなり魅力的です。

4週間続けた効果のほどは?

コアトレチェアを使用する前の体型は、身長175cm、体重67.8kg、体脂肪率17.3%だった筆者。4週間使い続けてどれほど効果が出たのかチェックしてみましょう。なお、コアトレチェアは会社に設置していたため、実施できたのは平日のみ。出張などでできない日や、15分フルにコースをまっとうできないこともありました。

もともと太ってはいない体型ですが、骨盤の角度が前傾になっており、下っ腹も出ていました。コアトレチェアを4週間使い続けたところ、骨盤の前傾がやや改善され、お腹まわりも少し引き締まった感じです。なお、体重は変わっておらず、体脂肪率は2%減りました

体型が劇的に変わることはありませんでしたが、普通に食事をして、コアトレチェア以外の運動もしていなかったことを考えるとまずまずの結果ではないでしょうか。4週間フルにコアトレチェアでトレーニングできたワケでもありませんし……。毎日15分トレーニングできなくとも、身体に見てわかるほどの変化が出たことに逆に驚きました。

また、筆者は気付いていなかったのですが、コアトレチェア使用後は姿勢がよくなっていると会社のスタッフに言われました。前述のビフォーアフターの写真を見てもらうと姿勢の悪さは明らかで、骨盤が前傾しているだけでなく、右肩が下がっていることがわかります。4週間で改善とはいきませんでしたが、コアトレチェア体験直後は両肩の位置が同じ高さになっており、体幹を鍛えることで姿勢も正されていくのは間違いなさそう。

大きく下がっていた右肩が、コアトレチェアを15分使ったあとは必ず改善されました。時間が経つと元に戻ってしまったので、コアトレチェアを習慣づければ肩が正しい位置でキープできるようになるかも!

まとめ

1日15分座ればいいだけのコアトレチェアは、ジムに行ったりランニングをするよりもハードルは低いので楽勝だろうと考えていた筆者ですが、毎日続けるのが意外と大変でした。自動メニューをフルには行えず、10分、5分と短縮することも。仕事が忙しい日や出張があるとコアトレチェアに座ることすらできませんでした。といって、食事を節制するでもなく、正直、これは効果が得られず、レビューは失敗かも……と恐る恐る使用前・後の自分の身体を見比べてみたところ、骨盤の角度や姿勢が改善されるとともに、お腹まわりも少し引き締まっているではないですか! もっときちんと利用すれば、もっと大きな効果が出ることは間違いなさそう。

体幹の衰えは美しい体型がキープできないだけでなく、さまざまな体調不良を引き起こす要因となります。血行不良から肩こり、むくみが発症したり、姿勢の乱れから関節を痛めることも。トレーニング自体はつらくなく、それでいて的確に体幹を鍛えられるコアトレチェアは理想的ですし、足腰が弱ってきた年配の方にもうってつけと言えます。トレーニング以外にもエアーバッグの圧力で腰まわりの筋肉をほぐしてくれる「ストレッチ」コースも搭載されているので、リラックス目的で利用も可能。

価格は、購入するには少し勇気がいる27万円(2017年4月20日時点の価格.com最安価格)ですが、価格.comのフィットネスマシン 人気売れ筋ランキングで1位!(2017年4月20日時点) 家族みんなで使えそうならば健康を考えて導入を検討するのもアリかも!?

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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2017.6.21 更新
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