UltraHD Blu-rayや地デジの画質を徹底チェック

今こそ買い時!? 20万円台で手に入るLGの有機ELテレビ「OLED55B6P」

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価格.comの薄型テレビカテゴリーで上位にランクインするLGエレクトロニクスの「OLED55B6P」

価格.comの薄型テレビカテゴリーで上位にランクインするLGエレクトロニクスの「OLED55B6P」

2017年は“有機ELテレビ元年”になると言われている。年初の「CES 2017」で韓国のLGエレクトロニクスに続き、日系メーカー各社からも次々と有機ELテレビを披露し、すでに日本国内でもジャパンブランドの有機ELテレビが発売され、ついに日本の家庭でも有機ELのもたらす映像体験の普及が始まると期待されているためだ。

そんななか、価格.comの薄型テレビのカテゴリーをチェックすると、LGエレクトロニクスの販売する55型の4K有機ELテレビ「OLED55B6P」が上位にランクインしていることに気づいた人もいるかもしれない。発売は2016年6月24日と2016年モデルではあるが、55型の4Kの有機ELパネルを搭載しながら、2017年4月17日現在、価格.com最安価格は25万円を割り込む。2017年に発売された日系メーカーの有機テレビは価格.comの最安価格でも約60万円なので、おおよそ半値以下。有機ELテレビを家庭に届けるというトレンドを成し遂げたのは、LGエレクトロニクスの2016年モデル「OLED55B6P」なのだ。

55型のテレビとして同じサイズの4K液晶テレビと比べてもお買い得感のあるLGエレクトロニクスの有機ELテレビ2016年モデル「OLED55B6P」は本当に”買い”なのか、その実力をレビューしていこう。

2016年発売モデルながら現行モデルとしてラインアップ

まず、LGエレクトロニクスの「OLED55B6P」とはどんなモデルなのかを簡単に説明しておこう。

「OLED55B6P」は、4Kの有機ELパネルを搭載して2016年6月24日に発売された有機ELテレビ「LG OLED TV」シリーズのスタンダードモデルに位置付けられる製品だ。LGエレクトロニクスの有機ELテレビは、上位モデルから“W”、“E”、“C”、“B”の4シリーズがラインアップされているが、先日発表された2017年モデルでは“W”、“E”、“C”の3シリーズしかアナウンスがなかったため、“B”シリーズの「OLED55B6P」は2017年4月時点でも現行ラインアップとなる。

薄型テレビとしての「OLED55B6P」最大の特徴は、やはり有機ELテレビであるということだ。有機ELパネルは自発光デバイスと呼ばれ、有機EL素子が発光するプラズマテレビにも似た構造で映像を表示。自発光であれば画面内の不要な箇所の光を完全に消せるため、理論上漆黒の表現が可能だ。また有機ELパネルは視野角が非常に広く、「OLED55B6P」はスペック上の視野角で178度を確保している。

映像信号は最新トレンドのHDRにも対応しており、特にLGの有機ELテレビは最高画質のフォーマットである「ドルビービジョン」までサポート。今年中には他社からも対応機種が登場する予定だが、「OLED55B6P」は2016年モデルながら対応を完了している。

HDR映像信号の「ドルビービジョン」に対応

HDR映像信号の「ドルビービジョン」に対応

高画質以外の薄型テレビとしての基本的な機能は、もちろん日本仕様。日本の地上デジタル放送チューナーは2系統搭載、USB HDD接続によるテレビ番組録画にも対応とポイントは押さえている。

米国を始めとした海外で人気ブランドの機能だけあって、スマートTV機能への対応も強力だ。WebOS 3.0と画面に向けてポインターを操作する独自のマジックリモコンからアクセスできるスマートTV機能では、世界最大の映像配信である「Netflix」や「Amazonビデオ」、日本国内向けサービスの「ひかりTV 4K」「TSUTAYA TV」、またJリーグの配信で話題を集めている「DAZN」にもしっかりと対応している。このあたりは他社の最新モデルとそん色ないレベルといえる。

スマートTV機能は「WebTV 3.0」

スマートTV機能は「WebTV 3.0」

「Netflix」「Amazonビデオ」「ひかりTV 4K」「TSUTAYA TV」なども網羅

「Netflix」「Amazonビデオ」「ひかりTV 4K」「TSUTAYA TV」なども網羅

「Netflix」はドルビービジョンにも対応している

「Netflix」はドルビービジョンにも対応している

Jリーグの配信などで話題のスポーツ専門動画配信サービス「DAZN」にもしっかりと対応している

Jリーグの配信などで話題のスポーツ専門動画配信サービス「DAZN」にもしっかりと対応している

UltraHD Blu-rayの4K/HDR画質に大満足

実際に「OLED55B6P」の実機を前にしてみると、55型というサイズは一般的な家庭のリビングには大迫力。外見上の特徴は画面のパネル分とスタンドの繋がりで、透明の板で支えられているので画面だけが浮かび上がっているように見える。上位機種ではより本体が薄型であったりと別の作り込みがなされているが、「OLED55B6P」もデザイン上の高級感はある。

「OLED55B6P」の購入を期待している人の注目ポイントは、やはり画質だろう。今回は、最高画質のコンテンツで検証するため、別途UltraHD Blu-rayプレーヤーを用意してHDMIケーブルで接続し、その実力を検証してみた。

視聴した作品はまずUltraHD Blu-ray版の「ハドソン川の奇跡」。2009年に起きた実話を元に監督クリント・イーストウッド、主演トム・ハンクスで映画化した作品のUltraHD Blu-ray版だが、やはり4K/HDR信号で収録されているコンテンツの表現力は圧倒的。画面全体の吸い込まれるような立体感は4K/HDR信号というだけでなく、液晶と比べて数段高いコントラスト性能によるものだ。特にHDRらしい実力が発揮されるのが、飛行機内のシーンから映し出される窓の景色と同時に、特に表現の難しいC.Aや乗客の影になった肌色を潰しきらず映すところ。4K/HDRの映像信号向けの映像モードは「HDRダイナミック」「HDRブライト」「HDRスタンダード」だが、明るい照明下では「HDRブライト」、暗室では「HDRスタンダード」のセッティングがベストだ。

HDR向けの映像モードは3つの設定を用意

HDR向けの映像モードは3つの設定を用意

もう一本、今度は暗いシーンの多い作品として「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」も鑑賞。こちらは比較的暗いシーンが多いため「HDRスタンダード」で視聴した。

実はこのディスク、本編冒頭に黒バックに「WB」のロゴが浮かびその周りを枯れ葉が舞うシーンが薄型テレビ泣かせで、液晶テレビでは黒が浮く上にロゴや舞う葉の周りが白く浮き上がる。「OLED55B6P」で観た映像は部屋を完全に暗室にしても黒は完全な漆黒、葉の周りが白く光る現状も一切なし。まさに、有機ELでしか成し得ない高画質を一瞬で理解させてくれる。ダイジェストのように現れるバットマンのバックストーリーを見ても、夜の街の暗闇と光るネオンといった対比は圧倒的に素晴らしい。HDRの表現も、液晶テレビのハイエンドではないが、あぶしい箇所は十分過ぎるほどまぶしく伝わるので、HDRディスプレイとしても文句なしだ。

地デジ画質の作り込みは日系メーカーに譲る

ただし、価格.comのレビューの評価として、どうしても譲れない箇所もある。地デジの画質だ。

「OLED55B6P」を購入した人はもちろん、UltraHD Blu-rayだけでなく地デジも観るだろう。そこで、今回のビューでは、実際にアンテナ線を接続して「情報ライブ ミヤネ屋」を始めとしたテレビ放送も鑑賞した。その感想は、率直に言って55型のサイズを考えると地上デジタル放送の画質は甘いし、放送由来のノイズも目立つ。横に並べて比較するまでもなく、ライバルの日系メーカーの液晶テレビと比べて負けていることが判るほど、地デジの画質はさえない。

画質調整をすれば何とかなるかと「スマート映像モード」をオフにしてモードを変えてみたり、シャープネスの設定を上げたりと調整も試みたが、地デジ画質の決定的な改善はできなかった。

映像モードのデフォルトは自動で最適な画質に設定する「スマート映像モード」

映像モードのデフォルトは自動で最適な画質に設定する「スマート映像モード」

地デジはシャープネスを引き上げるとやや見栄えを改善できる

地デジはシャープネスを引き上げるとやや見栄えを改善できる

もっとも、「OLED55B6P」はあくまでLGエレクトロニクスの2016年モデル。発売済みの2017年モデルでは地デジの表示画質も大幅に向上していることは、僕個人としてはすでに確認済みだ。ひとまず、「OLED55B6P」の購入を予定している人は、外部のレコーダーに接続してノイズリダクションをかけて再生するなどして、画質のいいトコ取りを目指してほしい。

また実際に使ってみて意外とよかったのが「OLED55B6P」のサウンドだ。「OLED55B6P」のスピーカーは下向きで40W+40Wという構成だが、サラウンド回路の「ピュアサラウンド」のおかげで音の広がりが自然で聞き取りやすい。ただし、映画らしい低音のパワーは不足するので、本格的なシアター用途では外部スピーカーを推奨したい。

以上、改めてLGエレクトロニクスの2016年モデル「OLED55B6P」をじっくり視聴してみたが、有機ELテレビらしい画質、という点では大満足の仕様。もちろん弱点もあるが、使いこなし次第で回避可能な範囲だ。そんな薄型テレビが価格.com最安価格で25万円以下となると、これは今からでも「買い」であると断言したい。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

製品 価格.com最安価格 備考
OLED55B6P [55インチ] 234,106 HDR対応の有機ELテレビスタンダードモデル
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2017.4.28 更新
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