新製品レポート
IFA GPC 2017で発表

ゼンハイザーの“VR/3Dイヤホン”って何?「AMBEO SMART HEADSET」登場

ドイツの人気ヘッドホンブランドであるゼンハイザーから、ノイズキャンセリング機能を搭載する新しいBluetoothヘッドホン「HD 4.50BTNC」や、新開発の“VR向け3Dオーディオ”をうたうイヤホン「AMBEO SMART HEADSET」などが登場し、一部ファンの間で話題を呼んでいる。ドイツで毎年9月に行われる世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA」に先駆けたプレイベント「IFA Global Press Conference」で公開されたものだ。同イベントが開催されたポルトガル現地にて、それぞれの実機を見ることができたのでレポートしたい。

スマホと接続してバイノーラル録音が行えるイヤホン「AMBEO SMART HEADSET」

スマホと接続してバイノーラル録音が行えるイヤホン「AMBEO SMART HEADSET」(写真上)や、ノイズキャンセリング機能とBluetooth機能を両方搭載するヘッドホン「HD 4.50BTNC」(写真下)が公開された

ゼンハイザーが開発した新3Dオーディオ「AMBEO」とは?

今回のIFA GPCには世界約50か国からメディアが集まったが、会場で300人を超えるジャーナリストたちから特に注目を集めたのが、スマホと接続して誰でも簡単にバイノーラル録音が行えるゼンハイザーのイヤホン「AMBEO SMART HEADSET」だった。

おそらく世界初の、スマホと接続してバイノーラル録音できるイヤホンAMBEO SMART HEADSET

おそらく世界初の、スマホと接続してバイノーラル録音できるイヤホンAMBEO SMART HEADSET

本機には、以前よりゼンハイザーが開発をアナウンスしていた立体音響技術「AMBEO(アンビオ)」が搭載されている。AMBEOとは、音楽ライブやゲームなど“音モノ系”の映像コンテンツの制作を、レコーディングからリスニングまでトータルでサポートするオーディオソリューションの名称。AR/VR時代を見据え、従来のステレオ音声よりも立体的でイマーシブ(包み込む)な“3Dオーディオ”を実現するためにゼンハイザーが開発した技術だ。

このAMBEOを採用するコンシューマー向けの第1弾製品が、今回発表されたAMBEO SMART HEADSET。本体ハウジング部に搭載する2基の無指向性マイクで、手軽にバイノーラル録音が行えるイヤホン(ヘッドセット)となる。基本的に動画とシンクロした音声収録を行うもので、スマートフォンのカメラアプリから動画撮影する際の音声をバイノーラルで録音できる(音声単体の録音は不可能)。もちろん、普通の耳かけ式イヤホンとして音楽再生用に使うことも可能だ。

プロではない一般人が、撮影動画をYouTubeなどにアップロードして手軽に楽しむ時代に、映像だけでなくサウンドもリッチに収録しようというゼンハイザーの提案だ。なお、日本での展開について、現時点で具体的なことは不明。しかし、iOS対応モデルが先行して2017年夏に249ユーロで発売され、Android対応モデルも追ってリリース予定とされているので、日本での登場にも期待したいところだ。

iOS対応モデルは、Lightning経由でiPhoneと接続する仕組み。遅れて登場予定というAndroid対応モデルは、USB端子でデジタル接続するかイヤホン端子でアナログ接続することになるが、どちらになるか仕様は決まっていないとのこと

ゼンハイザーは本製品の開発にあわせ、プロ向けオーディオデバイスメーカーであるApogeeと提携した。コントロールユニットにA/Dコンバータ、マイクプリアンプ、ApogeeのSoftLimitソフトが搭載されていて、録音を自動調整しながら最適な形でバイノーラル録音が行えるようになっている

使用シーンのイメージ。このようにスマホと接続して、スマホのカメラアプリで動画を撮影すると、そのまま音声がバイノーラルで録音される。上下や後ろなど360°方向の動画を撮影すると、バイノーラル効果を高く感じられる。もちろん、本機でバイノーラル録音した音声を、普通のイヤホンで聴いてもちゃんと立体的な音声として楽しめる

イヤホン部は耳かけ式で、装着するとかなり安定するが、この状態で動画を撮影しながら歩くと少々危ないこともあるので注意が必要だ。ちなみに、録音中の音声をモニタリングすることはできない。なお、普通に音楽再生用のイヤホンとして聴いてみると、低音に寄ったバランスで音場が近い。ボーカルの距離が近いこともあり、全体的に音がグイグイ来る印象だった

AMBEO技術自体は、すでにBtoB向けには展開が始まっていた。写真は、360°立体音場を収録できるマイクロフォン「AMBEO VR MIC」

人気のBluetoothヘッドホンにノイキャン機能を追加した最新モデル

いっぽうのHD 4.50BTNCは、今年3月に発売された同社のBluetoothヘッドホン「HD 4.40BT」に、ノイズキャンセリング機能を追加したモデル。CES2017でも披露されていて、日本では4月27日に発売することが発表されたばかりだ。発売に先駆け、ひと足先に実機を触ることができたので、その感触をお伝えしよう。

Bluetoothはver.4.0規格に準拠。NFCもサポートするので、対応機器と簡単にペアリングできる。コーデックはaptXに対応し、Bluetooth接続時でも高クオリティな再生が可能。周波数特性は18Hz〜22kHzをカバーする。バッテリーも強化しており、Bluetoothとノイズキャンセリング機能を併用した場合でも19時間の連続使用に対応することがうれしい(さらに、Bluetoothのみの接続では25時間まで連続使用できる)。

HD 4.50BTNCは、Lch側のハウジング表面にNFCポートを装備する

HD 4.50BTNCは、Lch側のハウジング表面にNFCポートを装備する

Rch側の側面に、充電用のUSB端子などインターフェイスを備えている。1.4mのケーブルも同梱されており、有線接続も行える

エルゴノミクスデザインを採用したというイヤーパッド部により、装着感もよい

エルゴノミクスデザインを採用したというイヤーパッド部により、装着感もよい

本体重量は約225g。コンパクトに折りたたんで持ち運ぶこともできる

本体重量は約225g。コンパクトに折りたたんで持ち運ぶこともできる

本機を自分のスマートフォンと接続し、Missquerada『Far from love』を再生して聴いてみると、中高域がリッチで心地よく“きれい系の音”という印象だ。加えて、リズム楽器のアタック感など低域にはキレがあってノリよく楽しめる。ノイズキャンセリング機能が付いたおかげで、特に中高域のきれいな伸びを感じやすくなっているのではないだろうか。専用アプリ「CapTune」を使用し、イコライジング機能でトーンバランスを変えて遊ぶのも楽しい。

ゼンハイザーのアプリ「CapTune」を使って、再生操作やイコライジングを楽しめる

ゼンハイザーのアプリ「CapTune」を使って、再生操作やイコライジングを楽しめる

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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