新製品レポート
聴覚神経に音を直接伝える新しい音楽体験

耳にかけるだけでハイレゾ級の音質を楽しめる骨伝導イヤホン「EarsOpen」を体験

「骨伝導イヤホン」とは、音の振動を鼓膜から聴覚神経へ伝える通常のイヤホンとは違い、“骨”を震わせて聴覚神経に直接音の振動を伝えるイヤホンです。耳の穴をふさがずに使用できるので、使いながらでも周囲の音を聞くことができ、また、鼓膜を介さずに音を伝えるため難聴を抱える人でも音楽を楽しめます。この骨伝導イヤホンで、昨今注目を集めているのが「EarsOpen」です。

「EarsOpen」は、ソニーでオーディオ開発や設計に関わっていた人たちが製品開発に携わっており、骨伝導イヤホンとしては世界初となるハイレゾ級の音質を実現。さらには、骨伝導イヤホンの問題点として指摘されることが多い、音漏れも低減しているということで注目を集め、TSUTAYAグループが運営するクラウドファンデイング「GREEN FUNDING」において、目標金額100万円に対して約6000万円(2017年5月2日時点)の出資を集めています。この「EarsOpen」を実際に試す機会があったので、詳細をレポートします。

骨伝導イヤホンで世界初となるハイレゾ級の音質を実現した「EarsOpen」

骨伝導イヤホンで世界初となるハイレゾ級の音質を実現した「EarsOpen」

音楽体験に新しいスタイルをもたらす

「EarsOpen」は、クリップ式の骨伝導イヤホンで、耳たぶをクリップで挟みこむようにして使用。通常のイヤホンとは違い耳をふさがないので、音楽を聴きながら周囲の音も聞くことができるというわけです。実際に体験してみたところ、音楽を聴きながら周囲の音や人の声をはっきりと聞き取ることができ、装着していても隣にいた人と会話することが可能でした。

もちろん、通常のイヤホンとは聞こえ方が違い、音が若干軽いような印象。完全に音楽に没頭したいような人には向いていないかもしれませんが、運転時やジョギング時など音楽と周囲の環境音の両方を聞きたいシチュエーションでは、大いに活躍してくれそうです。

「EarsOpen」は耳の軟骨に押し当てるようにして耳たぶを挟み込んで使用。耳をふさがないのは骨に振動を与伝える骨伝導イヤホンの特徴です

装着したのは短時間だったものの、耳が痛くなるようなことはなく、着け心地は良好でした

装着したのは短時間だったものの、耳が痛くなるようなことはなく、着け心地は良好でした

“耳をふさがない”というのは既存の骨伝導イヤホンでも同じです。既存の骨伝導イヤホンは音質が悪く音漏れも大きいため、音楽を楽しむためではなく、あくまでも運動中に使用したり、聴覚障害の人が音楽を楽しんだりするためのサポート的なデバイスという位置づけでした。では、「EarsOpen」がなぜ注目を集めているのかというと、既存の骨伝導イヤホンでありがちな音漏れや音質の低さといった問題を改善しているからです。

実際に試したところ、イヤホンに耳を近づけると音漏れを確認できましたが、イヤホンから離すとほとんど気になりませんでした。音量にもよるとのことで、最高音量にするとある程度は音漏れします。骨伝導イヤホンの中では“今まで以上に気にならない”といったレベルです。

骨伝導イヤホンの中には、聞いている楽曲が何かわかるくらい激しい音漏れをするタイプがありますが、「EarsOpen」の音漏れはそこまで激しくなく、通常のイヤホンと同じくらい

世界初のハイレゾ級音質を実現!

「EarsOpen」の最大の魅力は、骨伝導イヤホンで問題視されがちな音質が非常にハイクオリティなこと。4Hz〜40KHzという再生帯域を実現し、その音質はハイレゾ級。これまでの“骨伝導イヤホンは音楽視聴に適さない”という常識を覆したというわけです。

「ハイレゾ級」という表現に違和感を覚えるユーザーがいるかもしれませんが、これは「EarsOpen」が骨伝導という特殊なタイプのイヤホンな「ため。ハイレゾ音質をうたう製品は、多くの場合に日本オーディオ協会が定めた条件を満たし、「ハイレゾ」マークを使用しています。この条件には「伝送系において40kHz以上の性能が保証されていること」と記載されており、再生帯域が4Hz〜40KHzの「EarsOpen」はクリアしているように思えますが、条件対象の再生機器が「スピーカーとヘッドホン」となっているため、スピーカーと異なる骨伝導イヤホンの「EarsOpen」は「ハイレゾ対応」ではなく「ハイレゾ級」としているそうです。

既存の骨伝導イヤホンとは比べ物にならないほどの高音質を実現。イヤホン内にある振動子の分割振動や共振を大きく減らすことで再生帯域4Hz〜40KHzを実現したとのこと

難聴に悩む人が「EarsOpen」で音楽を聴けた例も

「EarsOpen」には、有線タイプとBluetoothで接続する無線タイプのイヤホンがあるのですが、これらとは別に聴覚補助用のイヤホンも用意されています。聴覚障害は、内耳までの間に原因がある伝音声難聴、聴覚神経や神経回路に問題がある感音性難聴、伝音声と感音性の2つが同時に引き起こされる混合性難聴というように細かく分類されています。

聴覚神経に直接音の振動を伝える「EarsOpen」は、理論的に言うと伝音性障害の人に対して効果がでるのですが、聾学校の生徒さんたちに「EarsOpen」を試してもらったところ、伝音性だけでなくさまざまなタイプの聴覚障害を持つ生徒たちから「音が聞こえた」と喜ばれたそうです。試した人全員が「EarsOpen」で音が聞こえたわけではありませんが、「EarsOpen」は聴覚障害の人に希望をもたらすデバイスとしても注目を集めています。

聴覚補助用の「EarsOpen」は、聴覚補助デバイスとしては初となるステレオタイプのMEMSマイクを採用し、前後左右からの音声を識別できる方向感覚機能や、大きな突発音が鳴っても耳が痛くならない生活音対応機能など、聴覚補助機能を搭載しています。

今ならお得な個数限定割引価格でゲット可能

GREEN FUNDING」(5月2日時点)では、有線タイプが7,350円(個数限定)、Bluetoothタイプが18,060円(個数限定)、聴覚補助タイプが59,000円(個数限定)の出資でゲット可能。出資キャンペーンは2017年5月31日までとなっています。定価は有線タイプが9,800円(税別)、Bluetoothタイプが25,800円(税別)、聴覚補助タイプが98,000円(税別)です。なお、聴覚補助タイプに関しては、製品の受け取り後に性能を実感できなかった場合に返金対応がとられます。

有線タイプの「EarsOpen」。Bluetoothタイプ、および聴覚補助タイプはネックバンド型を採用しています

有線タイプの「EarsOpen」。Bluetoothタイプ、および聴覚補助タイプはネックバンド型を採用しています

コールセンター用やインカム用といったBtoB製品の「EarsOpen」も今後登場予定。周囲の音とイヤホンからの音声の双方を聴くことができるため、「EarsOpen」は音楽再生だけでなくさまざまなシーンで活用できる可能性を秘めています。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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