新製品レポート
ネイティブ4Kプロジェクターのスタンダード機や中級機もリニューアル

お値段300万円! ソニーのハイエンド4Kプロジェクター「VPL-VW855」はレンズが違う

ソニーから、ホームシアター向け4Kプロジェクターの最新モデル「VPL-VW855」「VPL-VW555」「VPL-VW255」の3機種が一挙発表された。「VPL-VW855」は、昨年末に発売された「VPL-VW745」の上に位置付けられる高画質ハイエンドモデル、「VPL-VW555」と「VPL-VW255」は、それぞれ「VPL-VW535」「VPL-VW245」の後継モデルとなる位置付け。同社の4Kプロジェクターといえば、独自の液晶ディスプレイデバイス「4K“SXRD”(Silicon X-tal* Reflective Display)」によるネイティブ4Kが大きなウリだが、今回登場する3モデルももちろんネイティブ4K対応となっている。

発売日は、「VPL-VW855」が11月17日、「VPL-VW555」と「VPL-VW255」が10月20日となる。価格は「VPL-VW855」が300万円(税別)。「VPL-VW555」「VPL-VW255」はオープンプライスとなっており、市場想定価格は前者が90万円前後、後者が49.5万円前後だ。

最上段左が「VPL-VW855」、最上段右が「VPL-VW745」(現行モデル)、中段左が「VPL-VW555」、中段右が「VPL-VW535」(現行モデル)、下段左が「VPL-VW255」だ

4K ARC-Fレンズを標準装備! レーザー光源&ネイティブ4Kパネルの高画質ハイエンドモデル「VPL-VW855」

先述したとおり、今回登場した「VPL-VW855」は「VPL-VW745」の上に位置付けられる高画質ハイエンドモデルだ。昨年末に発売された「VPL-VW745」も、ネイティブ4Kパネルと、800万円(税別)というプライスタグがついた家庭用4Kホームシアタープロジェクターの最上位モデル「VPL-VW5000」にも採用されているレーザー光源「Z-Phosphor」を採用し、「VPL-VW5000」よりも格段にお求めやすい170万円(税別)という価格を実現し大きな注目を集めたが、いっぽうで「VPL-VW745」に、「VPL-VW5000」のような高級レンズを搭載したモデルが欲しいという要望がハイエンドユーザーからあったという。こういった声に応える形で開発されたのが今回の「VPL-VW745」というわけだ。

そんな「VPL-VW855」の最大の特徴は、なんといってもレンズだ。「VPL-VW5000」と同じ4K ARC-F(オールレンジクリスプフォーカス)レンズ「VPLL-Z7013」が標準装備となっている。4Kデジタルシネマ、フローティングフォーカスシステム、大口径エクストラ低分散ガラスなど、合計18枚のガラスレンズを使用。プラスチックレンズ1枚+ガラスレンズ13枚構成のレンズを使用した「VPL-VW745」では難しかった画面の隅々までゆがみの少ないフォーカス感の高い映像を実現できたという。

像の湾曲を補正する浮遊レンズ群をフォーカシングレンズ群の前面に配置し、フィーカシングレンズ群と同時に動かすことで、ゆがみの少ない映像を実現する4K ARC-Fレンズ

最新モデルの「VPL-VW855」は、大口径の4K ARC-Fレンズを使用したことで、レンズ部分が飛び出したようなデザインとなった

プラスチックレンズを使った従来のレンズと4K ARC-Fレンズを比べたところ

プラスチックレンズを使った従来のレンズと4K ARC-Fレンズを比べたところ

実際に4K ARC-Fレンズを採用する「VPL-VW855」と、従来モデルの「VPL-VW745」の映像を比べてみたが、特に画面周辺部のフォーカス感の高さに驚いた。「VPL-VW745」も画面中央部などは決して悪くはないのだが、画面周辺部を見比べてしまうと、フォーカス感の違いが一気に分かってしまう。100万円超の絶対的な価格差があるとはいえ、この差はなかなか大きそうだ。

「VPL-VW855」と「VPL-VW745」を同時投射して画面周辺部の画質を比べてみた様子。@マークがくっきりと表現できているのが「VPL-VW855」だ

「VPL-VW855」は高画質ハイエンドモデルを目指して開発されたモデルということで、レンズ以外にも高画質化に関するアップデートがいくつか行われている。たとえば、光量制御周りでは、「デュアル コントラスト コントロール」と呼ばれる新機能。同じレーザー光源を採用する「VPL-VW745」では、レーザー光源そのものをリニアに制御して明暗をコントロールする「ダイナミック レーザーライトコントロール」のみのサポートだが、「VPL-VW855」では「アドバンストアイリス3」によるメカニカルなアイリスコントロールが追加されている。これにより、光の当たる夜の建物や夜空に浮かぶ星などは、輝く部分を保ちながら暗い部分をより黒く表現できるようになったという。

また、2Kコンテンツを高精細な4Kにアップコンバートする超解像処理についても、従来の「データベース型超解像処理LSI(リアリティークリエーション)」に加え、「デジタル フォーカス オプティマイザー」と呼ばれるデジタル処理で解像感(MTF)を高める処理を新たに追加。光学的な劣化を事前に補償する信号処理や画像のパターンを解析して最適な補正を行うことで、より高品位な4K映像の生成を実現したという。

超解像技術のアップデートされ、「データベース型超解像処理LSI(リアリティークリエーション)」に加え、「デジタル フォーカス オプティマイザー」と呼ばれるデジタル処理で解像感(MTF)を高める処理が新たに追加された

このほか、最大1000nitまで忠実に輝度を再現することで製作者の意図に近いHDR再現を目指す「HDRリファレンスモード」をはじめ、動きの速い映像をなめらかに表示できる「4Kモーションフロー」、4 K HDR 60P信号を27ミリ秒(約1.7フレーム)で出画する「遅延低減モード」といった機能も搭載する。

本体デザインは、レンズ部分が飛び出していること以外は「VPL-VW745」をほぼ踏襲しており、熱によるかげろう現象を抑えるための前面吸気、背面排気仕様や、背面を50mm空けるだけで設置が可能な点などは「VPL-VW745」とまったく同じだ。

2018年の最新モデルということで、輝度が2200ルーメンということを除けば、機能面ではフラッグシップモデルの「VPL-VW5000」を完全に食ってしまうスペックを誇る「VPL-VW855」。画質を求めるハイエンドユーザーには、かなり刺さりそうな予感だ。

■ソニー「VPL-VW855」の主な仕様
投写デバイス:0.74型4K SXRD
解像度:4,096×2,160ドット
明るさ:2,200ルーメン
光源:レーザー光源(Z-Phosphor)
光源寿命:約20,000時間
ダイナミックコントラスト:∞:1
消費電力:最大490W、待機時0.4W
本体サイズ:560(幅)×223(高さ)×510.5(奥行)mm
重量:約22kg

18Gbps入力対応となった「VPL-VW555」「VPL-VW255」

「VPL-VW535」「VPL-VW245」の後継モデルとして発表された「VPL-VW555」「VPL-VW255」。従来モデル同様、光源には高圧水銀ランプを採用し、手の届きやすい価格帯の製品という製品位置付け自体は変わらないものの、今回の新モデルではHDMIが18Gbps入力まで対応したのが最大のトピックとなっている。

ソニー「VPL-VW555」

ソニー「VPL-VW555」

ソニー「VPL-VW255」

ソニー「VPL-VW255」

これまでの「VPL-VW535」「VPL-VW245」は、13.5Gbpsまでの伝送にしか対応していなかったため、フルスペック4Kとなる4K60P 12bit 4:2:2で撮影した動画コンテンツや一部のUltra HD Blu-rayタイトルなどの再生、対応ゲーム機との接続などで制限がかかっていた。これが、18Gbps入力対応となったことで一気に解決したというわけだ。

HDMIが18Gbps入力まで対応したのが最大の特徴だ

HDMIが18Gbps入力まで対応したのが最大の特徴だ

また、「モーションフロー」が2Kだけでなく4Kにも対応した「4Kモーションフロー」に機能アップしているのも見逃せない。「VPL-VW555」は、上位モデルの「VPL-VW855」や
「VPL-VW745」と同じく、スムース強/スムース弱/インパルス/コンビネーション/True Chinemaの5つの設定から、「VPL-VW255」はスムース強/スムース弱/True Chinemaの3つのモードから効果を設定できるようになっている。

「VPL-VW555」の「4Kモーションフロー」は、上位モデルの「VPL-VW855」や「VPL-VW745」と同じ5種類から設定可能だ

HDMIの入力制限がなくなり、完成度がさらに高まった両機種。価格も従来機種からほぼ据え置きとなっているところもうれしい。特に下位モデルの「VPL-VW255」は、手ごろな価格からネイティブ 4K対応のスタンダードモデルとして注目を集めそうだ。

■ソニー「VPL-VW555」の主な仕様
投写デバイス:0.74型4K SXRD
解像度:4,096×2,160ドット
明るさ:1,800ルーメン
光源:高圧水銀ランプ(LMP-H260)
光源寿命:約6,000時間(ランプコントロール:低)
ダイナミックコントラスト:350,000:1
消費電力:最大460W、待機時0.4W
本体サイズ:496(幅)×205(高さ)×464(奥行)mm
重量:約14kg

■ソニー「VPL-VW255」の主な仕様
投写デバイス:0.74型4K SXRD
解像度:4,096×2,160ドット
明るさ:1,500ルーメン
光源:高圧水銀ランプ(LMP-H220)
光源寿命:約6,000時間(ランプコントロール:低)
ダイナミックコントラスト:-
消費電力:最大390W、待機時0.4W
本体サイズ:496(幅)×205(高さ)×464(奥行)mm
重量:約14g

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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