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B&Wからノイキャン&Bluetoothヘッドホンの新たな最上位モデル「Px7 S2」登場

Bowers & Wilkins(以下、B&W)から、ノイズキャンセリング機能を搭載するBluetoothヘッドホン「Px7 S2」が発表された。発売は2022年7月下旬を予定しており、6万円前後(税込)での実売が想定される。英国の名門オーディオブランドであるB&Wから登場した、ヘッドホンの新しい最上位モデルの特徴を見ていこう。

基本スペックをチェック! B&Wのヘッドホン開発思想を受け継ぎつつ、イマドキ仕様に

今回発表されたPx7 S2は、2019年に発売されたノイキャン搭載Bluetoothヘッドホンのヒットモデル「PX7」の後継機に位置付けられる。型番に「S2」の名称を冠しているが、決してマイナーチェンジモデルというわけではなく、B&Wヘッドホンの最新世代機種として新規に設計された1台だ。

なお、B&Wがヘッドホン市場に参入したのは2010年。当時から、スピーカーの名門ブランドが手がけるヘッドホンとして音質を追求することに加え、高級感のある素材を採用し、デザイン性にも注力した製品開発を続けてきた。その思想は、今回発表されたPx7 S2にも受け継がれている。B&Wヘッドホンとしての軸となるフィロソフィーは継承しながら、音質に関係する部分は新規設計となり、さらにテレワークでの使用も想定した現代らしい仕様へブラッシュアップしているのが特徴だ。

音質設計の詳細は後述するとして、まずはその基本スペックとデザインについて、写真を交えながら紹介しよう。

従来モデルのPX7と同じく、耳をすっぽりと覆うアラウンドイヤー型。テクニカルファブリックと軽量のポリマーアームを組み合わせたシンプルでスタイリッシュなデザインは、一見してB&Wのヘッドホンであることがわかる。本体重量は307g

従来モデルのPX7と同じく、耳をすっぽりと覆うアラウンドイヤー型。テクニカルファブリックと軽量のポリマーアームを組み合わせたシンプルでスタイリッシュなデザインは、一見してB&Wのヘッドホンであることがわかる。本体重量は307g

カラバリは、ブラック/ブルー/グレイの3色をラインアップ

カラバリは、ブラック/ブルー/グレイの3色をラインアップ

パッと見のデザインはB&Wらしさを継承しつつ、従来モデルをベースにヘッドバンドやイヤーカップの設計を見直しており、よりスリム感があり頭部にフィットするようにアップデートされているのがポイント

パッと見のデザインはB&Wらしさを継承しつつ、従来モデルをベースにヘッドバンドやイヤーカップの設計を見直しており、よりスリム感があり頭部にフィットするようにアップデートされているのがポイント

分厚くふかふかになったイヤークッション。ヘッドバンドのクランプ力とイヤークッションデザインを最適化することで、フィット感と密閉性を向上させている

分厚くふかふかになったイヤークッション。ヘッドバンドのクランプ力とイヤークッションデザインを最適化することで、フィット感と密閉性を向上させている

頭部へのフィット性を高め、長時間の装着でも疲れにくい設計に。さらに、メガネをかけた状態で装着しても快適性が得られることを意識して、改善を行ったという

頭部へのフィット性を高め、長時間の装着でも疲れにくい設計に。さらに、メガネをかけた状態で装着しても快適性が得られることを意識して、改善を行ったという

▼Bluetoothとノイキャンに対応し、USB-DAC機能も搭載

ヘッドホンとしての基本仕様は、BluetoothコーデックがAAC/SBC のほか、aptX HD/aptX/aptX Adaptiveにも対応し、最大48kHz/24bitの伝送をサポート。プロファイルはA2DP/AVRCP/HFP/HSP/BLE GATT(Generic Attribute Profile)に対応する。テレワークでの利用も想定し、マルチポイント接続が行えるようになっている。

B&Wのヘッドホンは、「PX7」「PX5」など「PX」の型番が付いた製品からアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しているが、本機ももちろん対応。従来モデルのPX7で採用された独自システムをベースにノイキャン品質を向上させているとのことで、中低域のノイズを極力低減したほか、特に注力したのが、ノイキャン機能のオン/オフによる音質の変化を抑えていること。音楽をしっかり楽しめることを最優先にして、ノイキャン機能のチューニングを施したという。また、アンビエント機能(外音取り込み)も搭載している。

さらに、ヘッドホン本体にUSB-DACも内蔵しており、USB-Cケーブルでパソコンと接続すれば、バッテリーを充電しながら48kHz/24bitまでの再生が行える。製品には、1.2mのUSB-C - USB-Cケーブルと、同じく1.2mのUSB-C - 3.5mmステレオミニプラグケーブルも付属する。ちなみに装着検出センサーも搭載しており、音楽再生中にヘッドホンを外すと自動で再生がストップ。同機能は、後述するアプリでオフにすることも可能だ。

ノイキャン機能のオン/オフおよび外音取り込みモードのボタンは、左側のイヤーカップに搭載。音楽を再生しながらスムーズに切り替えが行える

ノイキャン機能のオン/オフおよび外音取り込みモードのボタンは、左側のイヤーカップに搭載。音楽を再生しながらスムーズに切り替えが行える

ちなみにノイキャン機能の切り替えボタンは、「Siri」および「Googleアシスタント」で音声操作する場合のボタンとして割り当てることもできるようになっている(設定は、後述するアプリから行う)

ちなみにノイキャン機能の切り替えボタンは、「Siri」および「Googleアシスタント」で音声操作する場合のボタンとして割り当てることもできるようになっている(設定は、後述するアプリから行う)

マイクは、右側のイヤーカップにノイズキャンセリング用マイクを4基と通話用マイクを2基搭載。これら2種類のマイクを近づけることで、ノイズ抑制アルゴリズムの効果を向上させているほか、マイクの角度を最適化して集音精度を向上。通話品質を大幅に高めているほか、風切り音も低減されている

マイクは、右側のイヤーカップにノイズキャンセリング用マイクを4基と通話用マイクを2基搭載。これら2種類のマイクを近づけることで、ノイズ抑制アルゴリズムの効果を向上させているほか、マイクの角度を最適化して集音精度を向上。通話品質を大幅に高めているほか、風切り音も低減されている

▼「Bowers & Wilkins Music」アプリからのコントロールに対応

本機は、B&Wのワイヤレスオーディオシステム「Formation」シリーズやサウンドバー「Panorama 3」などと同じく、「Bowers & Wilkins Music」アプリからのコントロールに対応している。アプリからは、モバイル機器のペアリングや、イコライザーによるサウンドの調整、ノイキャン機能とアンビエント機能の切り替え、バッテリー残量の確認などが行える。

「Bowers & Wilkins Music」アプリに、Px7 S2との連携機能が追加されており、ノイキャン設定などがスマートに行えるようになっている。なお今後のアップデートにより、本アプリからPx7 S2へ直接音楽配信サービスをストリーミング再生する機能も追加される予定とのこと(対応サービスは「Deezer」「TuneIn」など)

「Bowers & Wilkins Music」アプリに、Px7 S2との連携機能が追加されており、ノイキャン設定などがスマートに行えるようになっている。なお今後のアップデートにより、本アプリからPx7 S2へ直接音楽配信サービスをストリーミング再生する機能も追加される予定とのこと(対応サービスは「Deezer」「TuneIn」など)

そのほか、バッテリーの駆動時間は最大30時間で、バッテリーゼロの状態から2時間で満充電になる。また、15分の充電で7時間の再生が行える急速充電にも対応する。

新規設計されたドライバーユニット構造

ここからは、本機の肝となる新規設計のドライバーユニットや内部構造について見ていこう。40mm口径のダイナミック型フルレンジドライバーを搭載するのだが、一般的なスピーカーのドライブユニットと同じく、振動板の周囲を固定しないフリーエッジ構造のユニットとしているのがポイントだ。

一般的なヘッドホンの多くは、振動板の周囲が固定されているため均一なピストンモーションが行えず歪みの原因となるが、本機に採用されたフリーエッジ構造の場合、振動板全域が均一なピストンモーションを行うため、より多くの空気を動かすことができ、より大きなエネルギーを生み出せるという特徴がある。そして、振動板の素材はコーンの剛性を高めるために、バイオセルロースと樹脂による複合素材を使用。同素材は、軽量かつ高剛性で、高い内部損失を持つ。

振動板のバイオセルロースと樹脂による複合素材は、スピーカーにも使用されるもの。放射面積を最大化し、より多くの出力と最小の歪みを実現

振動板のバイオセルロースと樹脂による複合素材は、スピーカーにも使用されるもの。放射面積を最大化し、より多くの出力と最小の歪みを実現

さらに、ボイスコイルの筒部分にはカプトンという素材を採用しており、軽量性を高めインパルス応答を改善し、音の精度を向上。磁気回路もマグネットをより強力なものに変更しているほか、ショートコイルポールピース部に銅キャップを配置して歪みを抑制する設計としている。

また、イヤーカップ内ドライバーユニットの角度にもこだわっており、耳の穴に対して並行な位置にユニットを配置する「アングルド・ドライブユニット」のコンセプトを採用している。15.4°の角度を付けてユニットを配置することで、各ドライブユニットの放射面から耳までの距離を一定に保つ構造となっており、これによって音楽再生時の描写力とフォーカス性能を高めた。

2016年発売の「P9 Signature」で採用された「アングルド・ドライブユニット」のコンセプトを継承し、ドライバーユニットに15.4°の角度を付けて配置。なお、このアプローチはPX7にも引き継がれたが、内部容積の制約により、同モデルではドライバーに十分な角度を与えることができなかったという。Px7 S2では内部形状を見直し、PX7よりも大きな角度を付けたドライブユニット配置を実現した

2016年発売の「P9 Signature」で採用された「アングルド・ドライブユニット」のコンセプトを継承し、ドライバーユニットに15.4°の角度を付けて配置。なお、このアプローチはPX7にも引き継がれたが、内部容積の制約により、同モデルではドライバーに十分な角度を与えることができなかったという。Px7 S2では内部形状を見直し、PX7よりも大きな角度を付けたドライブユニット配置を実現した

イヤークッションを外すと、ドライバーユニットに角度が付いて配置されていることがわかる。なお、グリルは開口率が高い形状とすることで、音の色付けおよびエネルギーの減衰を低減。ちなみにメッシュの形状はB&W「800」シリーズなどのスピーカーと共通している

イヤークッションを外すと、ドライバーユニットに角度が付いて配置されていることがわかる。なお、グリルは開口率が高い形状とすることで、音の色付けおよびエネルギーの減衰を低減。ちなみにメッシュの形状はB&W「800」シリーズなどのスピーカーと共通している

2022年後半に登場予定の新フラッグシップヘッドホン「Px8」も予告

なおB&Wでは、今回のPx7 S2のリリースに合わせて、2022年後半に新しいフラッグシップモデル「Px8」を発売することを早くも予告している。その詳細は現時点では明らかにはなっていないが、同社ではこのPx8について「リファレンスレベルの製品として一切の制約を設けることなく開発を行った」とコメント。「Bowers & Wilkinsのヘッドホンのプレミアムなデザイン、上質なマテリアル、すぐれたオーディオ性能をかつてないレベルへと引き上げる存在になる」とアピールしている。同社のヘッドホンの展開について、今後も引き続き目が離せない状態になりそうだ。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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