イベントレポート

新製品・注目製品が大豊作! 秋のヘッドフォン祭2022フォトレポート

Noble Audio/FiiO/Ferrum Audio

エミライブースでは、Noble Audio/FiiO/Ferrum Audioの新製品が多数展示されていた。

Noble Audioは、9月20日発売の完全ワイヤレスイヤホン「FoKus H-ANC」に加え、今週発売予定のフラッグシップIEM「VIKING RAGNAR」を初披露。超低域・低域用に10mm径ダイナミックドライバー2基、中域用にKnowles製BAドライバー2基、高域用にKnowles製BAドライバー2基、超高域用に静電型ドライバー4基という3種類計10基ものドライバーユニットを搭載した「Tri-Level Hybrid Technology」を採用。アルミボディにダマスカススチール製フェイスプレートを組み合わせ、芸術性の高いデザインに仕上げたという。付属の着脱式ケーブルは、グラフェン+6N単結晶銀+銅銀合金素材を合計532本使用。プラグは4.4mmバランス端子で、イヤホン側は2pinの埋め込み型0.78mmソケットとなっている。ちなみに、価格はNoble AudioのIEMの中で最も高額になるそうだ。

FiiOは、DAPやヘッドホンアンプ、IEM、完全ワイヤレスイヤホンなど幅広い製品を展示していた。なかでも注目は、“DAPに据え置き用のアンプと強力な電源を組み合わせたらネットワークプレーヤーになるのでは?”という発想から生まれた据え置きのネットワークプレーヤー「R7」。タッチアパネルディスプレイを搭載し、正面から見るとまるでDAPだが、後ろに伸びた筐体サイズを生かし、「THX-AAA 788+」ヘッドホンアンプ回路を2基搭載することで、3000mW(32Ω・バランス出力時)という強力な駆動力を実現したという。4.4mm/4pin XLRバランスヘッドホン出⼒やXLRライン出力、有線LANなど豊富な接続端子を備えており、デスクトップオーディオ用にぴったりの1台となっている。

また、フラッグシップDAP「M17」のエッセンスを踏襲して開発したというポータブルヘッドホンアンプ「Q7」も展示されていた。こちらも、2.5/3.5/4.4mmヘッドホン出⼒に加え、6.3mmヘッドホン出力、同軸デジタル入出力、オーディオ専用USB 2.0ポートなど、多彩な入出力に対応。クアルコム「QCC5124」を搭載し、LDACやaptX HD、aptX Adaptiveなどのハイレゾ級ワイヤレスBluetoothコーデックにも対応するという。「R7」「Q7」ともに今冬の発売を予定しているそうだ。

ORB

プロ用のオーディオケーブルやイヤホン・ヘッドホン用リケーブルなどを手がけるORBのブースでは、熱を加えることで形状が変化するシリコンのようなやわらかいフレキシブル素材をシェル全体に使用したカスタムIEMが初披露された。内部のドライバーユニットは、ユニバーサルIEM「CF-IEM」と同じで、付属ケーブルは現在検討中とのこと。年内の発売を目指しており、価格は100,000円前後になるそうだ。

RODE Microphones

カメラ用のガンマイクなどで有名なRODE Microphonesのブースでは、今年4月に発売となった初のモニターヘッドホン「NTH-100」が展示されていた。モニターヘッドホンとしてクセのないサウンドに仕上げたほか、ヘッドバンドの長さを簡単に調整・キープできる独自ロック機構「FitLockシステム」や、長時間でも快適に装着できる独自素材「CoolTech」を採用したイヤーパッド、左右どちらにも出せるケーブル接続機構など、さまざまな作業環境に合わせて柔軟に対応できる点も大きな特徴となっている。市場想定価格は25,850円前後だ。

Shure/Master & Dynamic/Dan Clark Audio/AUDEZE

完実電気のShureブースには、発表されたばかりの「SE846(第2世代)」と「SE215 Special Edition」の新色「パープル」をさっそく展示していた。また、Master & Dynamicのブースには、今冬発売予定の「MW75」を展示。ノイズキャンセリング機能がハイブリッド方式へと進化しているという。

このほか、完実電気のブースには、ヘッドフォン祭りのメインビジュアルにも採用されたAUDEZEの平面磁界ヘッドホン「MM-500」と、フジヤエービックが取り扱うDan Clark Audioの平面磁界ヘッドホン「STEALTH」が合わせて展示されており、両モデルを比較試聴することができた。

ヤマハ

ヤマハブースでは、現在開発中というフラッグシップヘッドホン「YH-5000SE」が初めて公開された。現時点で明らかになっている具体的なスペックは、開放型の平面磁界ヘッドホンでドライバーユニットが50mm径、再生周波数帯域が5Hz〜70kHz、ケーブルを除く重量が320gということのみ。具体的な発売時期や価格は明らかにされなかったが、展示されていた試作の金型やドライバーユニットの分解展示の内容を見る限り、細部までとことん追求したものづくりがなされており、かなり力の入った製品であることは間違いない。今後の続報にも期待したいところだ。

遠山俊介(編集部)
Writer / Editor
遠山俊介(編集部)
2008年カカクコムに入社、AV家電とガジェット系の記事を主に担当。ポータブルオーディオ沼にはまり、家にあるイヤホン・ヘッドホンコレクションは100オーバーに。最近はゲーム好きが高じて、ゲーミングヘッドセットにも手を出している。家電製品総合アドバイザー資格所有。
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