イベントレポート

「ポタフェス2022冬 秋葉原」で見つけた注目製品を一挙レポート

2022年12月17日と18日の2日間にわたって東京・秋葉原にて開催された国内最大級のポータブルオーディオイベント「ポタフェス2022冬 秋葉原」。同イベントで見つけた新製品や未発表製品など、この冬注目のポータブルオーディオ製品をフォトレポートで振り返っていこう。

Astell&Kern

Astell&Kernブースでは、発表されたばかりのアナログポータブルヘッドホンアンプ「AK PA10」、ポータブルUSB-DACアンプ「AK HC3」が披露された。

「AK PA10」は、DAC機能を省き、A級アナログアンプのみを搭載した純粋なアナログポータブルヘッドホンアンプとして設計された製品。3.5mmアンバランス入出力に加え、4.4mm バランス入出力を搭載し、対応DAPなどとバランスケーブルで接続することができるなかなか珍しい製品となっている。側面には、電流やゲイン、定位感を調整可能なスイッチを搭載。背面は、Astell&Kernのロゴをモチーフにしたラバー素材をあしらい、DAPなどのトランスポーターとの接続性に配慮している。来年1月ごろまでの発売を予定しており、価格は現時点で94,980円前後を予定しているという。

「AK HC3」は、Astell&KernのポータブルUSB-DACアンプの第3弾モデルとなる製品。ESS社製「SABRE HiFi DAC ES9219MQ」をデュアルDAC構成で搭載し、最大32bit/384kHzまでのPCM、DSD 256までのネイティブ再生が可能となっている。ヘッドホン出力部は3.5mmで、マイク搭載イヤホン・ヘッドホンと接続可能な4極仕様。USB Type-C to Lightning変換アダプターも付属する。来年1月ごろまでの発売を予定。価格は現時点で32,980円前後を予定しているそうだ。

Astell&Kern「AK HC3」

Astell&Kern「AK HC3」

final(final/ag/DITA)

finalブースでは、同社が展開するfinal、ag、DITAの製品を一堂に集めて展示を行っていた。

finalブランドでの注目は、12月23日発売予定の最新有線イヤホン「A5000」。自社設計・開発したドライバーユニット「f-Core DU」を搭載。同ブランドのフラッグシップイヤホン「A8000」の開発時に確立した独自の評価法を基に設計を行い、クリアさと奥行き感のある“トランスペアレントな音”を実現したという。価格は32,800円前後だ。

final「A5000」

final「A5000」

ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンブランドのagは、発売されたばかりの最新完全ワイヤレスイヤホン「UZURA(うずら)」を展開。「COTSUBU」をベースに、聴き疲れしにくいノイズキャンセリング機能と自然な外音取り込み機能を追加したアップグレードモデルという位置づけの製品だ。外装は「COTSUBU」同様に、サラッとした手触りが特徴の粉雪塗装仕上げを採用。BLACK(ブラック)、BORDEAUX(ボルドー)・STEEL(スチール)、MINT(ミント)、BLUE MOON(ブルームーン)、SAND(サンド)、CORAL(コーラル)の全7色のカラーバリエーションを用意する。価格は9,980円前後だ。

ag「UZURA(うずら)」

ag「UZURA(うずら)」

DITAからは、フラッグシップイヤホン「Perpetua」にも使用されているAUDIO NOTE社の銀線導体を使用したケーブル「celeste」がサプライズでお披露目された。ハイスピードで透明感や広がりのあるサウンドでありながら、なめらかな音の深みをあわせ持つという。全世界数量限定での展開を予定しているが、現時点で数量などは未定。価格は400,000円くらいを予定しているという。

DITA「celeste」

DITA「celeste」

Haylou

11月末に日本上陸を果たした新興オーディオブランドのHaylouのブースでは、12月に発売されたばかりのワイヤレス骨伝導イヤホン「PurFree BC01」と、完全ワイヤレスイヤホン「W1」がさっそく展示されていた。

「PurFree BC01」は、チタン製形状記憶ワイヤーフレームを採用した骨伝導ワイヤレスイヤホン。骨伝導イヤホンは低域再生が苦手だが、同製品には独自の「Haylou Surround」技術を搭載。骨伝導イヤホンでも深みのある重低音再生を楽しめるという。価格は17,980円だ。

Haylou「PurFree BC01」

Haylou「PurFree BC01」

「W1」は、8,800円というお手ごろな価格の製品ながら、Knowles製のバランスドアーマチュア型ドライバーと7mm径のダイナミック型ドライバーによるハイブリッドドライバー構成を採用した完全ワイヤレスイヤホン。コーデックは、SBC、AACに加え、aptX、aptX Adaptiveもサポートする。

Haylou「W1」

Haylou「W1」

IC-CONNECT(Audirect/Astrotec/IKKO)

AudirectやAstrotec、COLORFLY、IKKO、OSTRYといったブランドを取り扱うIC-CONNECTのブースでは、各ブランドの発売済み製品だけでなく、今後発売予定の製品も多数展示されていた。

ポータブルUSB-DACアンプを中心に製品展開を行うAudirectは、スマートフォンにダイレクトに取り付けできるほどのコンパクトサイズで大きな話題となったポータブルUSB-DACアンプ「ATOM2」の後継モデル「ATOM3」を初披露。わずか5gという小型・軽量製品ながら、DACチップにESS社製「ES9280AC PRO」を搭載し、32bit/768kHzまでのPCMやDSD 512までのネイティブ再生に対応する。ラインアップは、USB Type-CモデルとLightningモデルの2種類を用意。年内発売予定で、価格は10,000円前後になるそうだ。

Audirect「ATOM3」

Audirect「ATOM3」

イヤホンを得意とするAstrotecからは、静電容量型ドライバー4基+バランスドアーマチュア型ドライバー1基+ダイナミック型ドライバー1基によるハイブリッドドライバー構成を採用したハイエンドモデル「Phoenix 6」や、金属と木のハイブリッドハウジングが特徴のエントリーモデル「AM800」のアップデートモデル「AM800 2023Ver」が新製品として展示されていた。前者は年内受注開始、後者は年明け発売を予定しているとのこと。価格は、「Phoenix 6」が150,000円前後、「AM800」が6,000円前後だ。

Astrotec「Phoenix 6」

Astrotec「Phoenix 6」

Astrotec「AM800 2023Ver」

Astrotec「AM800 2023Ver」

IKKOからは、USB-DAC機能付きBluetoothレシーバー「ITB03」が新製品として展示されていた。Bluetoothチップはクアルコム社製「QCC5125」で、SBC/AAC/aptX/aptX LL/aptX HDといった幅広いコーデックに対応。DACチップは旭化成エレクトロニクス製「AK4377」を左右独立で搭載し、32bit/384kHzまでのPCMやDSD 128までのネイティブ再生に対応する。ヘッドホン出力は、光デジタル兼用の3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスの2系統用意。フロントには、各種ステータスを確認できるディスプレイも用意されている。年内発売予定で、価格は22,000円前後になるそうだ。

IKKO「ITB03」

IKKO「ITB03」

Mackie

アメリカのプロフェッショナルオーディオブランドMackieブースには、今後発売予定の完全ワイヤレスイヤホン「MP-20TWS」とワイヤレスヘッドホン「MC-50BT」「MC-60BT」を展示していた。なお、3モデルともリリースタイミングでは年末〜年始発売とアナウンスされていたが、来年2月以降にずれ込むとのこと。

完全ワイヤレスイヤホン「MP-20TWS」は、低域用に10mm径のダイナミック型ドライバーを、中高音域用にKnowle製バランスドアーマチュア型ドライバーを搭載したハイブリッドデュアルドライバー設計を採用。また、独自開発の独自開発のアクティブノイズキャンセリング機能「MISハイブリッドアクティブノイズキャンセリング」を搭載し、ノイズの多い電車やカフェなどでもスピード感のある低域とクリアで明瞭度の高い中高域を楽しめるという。市場想定価格は22,000円前後。

Mackie「MP-20TWS」

Mackie「MP-20TWS」

ワイヤレスヘッドホン「MC-50BT」「MC-60BT」も、独自開発のアクティブノイズキャンセリング機能「MIS ワイドバンドアクティブノイズキャンセリング」を搭載。こちらは4基のマイクを搭載でノイズを最適に低減するという。上位モデルの「MC-60BT」は、周囲の音を取り込める「アンビエントモード」や、aptX HDコーデック、ワイヤレスチャージ機能にも対応する。市場想定価格は、「MC-50BT」が24,860円前後、「MC-60BT」が29,260円前後。

Mackie「MC-50BT」

Mackie「MC-50BT」

Mackie「MC-60BT」

Mackie「MC-60BT」

ROCK JAW AUDIO

イギリスのイヤホン専門ブランドROCK JAW AUDIOは、同ブランドの10周年旗艦モデルとして開発された完全ワイヤレスイヤホン「AVANT AIR MAX」を展示していた。

「AVANT AIR MAX」の最大の特徴は、ドイツメーカーとの共同開発した単層カーボンナノチューブを完全ワイヤレスホンとして世界で初めて採用したこと。カーボンナノチューブは高い伝搬速度と高内部損失という理想的な振動板特性を持つ振動板素材だが、多層よりも特性にすぐれた単層のものをあえてチョイスし、機械的な振動ではなく熱音響効果で音を伝えることで、原音に近い臨場感あふれるクリアなサウンドを楽しめるという。価格は31,900円前後だ。

ROCK JAW AUDIO「AVANT AIR MAX」

ROCK JAW AUDIO「AVANT AIR MAX」

TOP WING Cybersound Group(iFi audio/Lotoo)

TOP WING Cybersound Groupのブースでは、iFi audioとLotooの製品を中心に展示を行っていた。

なかでも特に注目度が高かったのが、Lotooの据え置きタイプのDAP「Mjölnir」だ。世界に2台しかないという試作機のうち1台をポタフェスに持ち込んだそう。現在開発中の製品ということで、DACチップに旭化成エレクトロニクス製「AKM4499」を搭載していること以外はほとんど明らかにされていないが、会場で実機を確認したところ、本体にバッテリーを搭載、本体天面部分にタッチパネルを搭載して既存のLotooの製品と同じUIでDAPとして操作可能、本体前面にはステータス確認用の小型ディスプレイやストレージ用のSDメモリーカードスロット、出力切り替えスイッチやボリュームノブなどを用意、3.5mm/4.4mm/6.35mm/XLR4などの豊富な入出力端子を備えていることなどを確認することができた。Wi-Fiを搭載し、ストリーミングサービスへの対応も予定しているそうで、これ1台でさまざまな使い方がきそうだ。

iFi audioは、手のひらに収まるほどのコンパクトサイズが特徴的な据え置きタイプのUSB-DACアンプ「Uno」と、ケーブル一体型のポータブルUSB-DACアンプ「GO link」をメインに展示。いずれも、パソコンやスマートフォンのオーディオ環境のアップデートを検討しているエントリー層をターゲットにした高コスパな製品として今後も注目されそうだ。価格は、「Uno」が14,300円前後、「GO link」が12,100円前後。

iFi audio「Uno」

iFi audio「Uno」

iFi audio「GO link」

iFi audio「GO link」

WiseTech(NOBUNAGA Labs)

NOBUNAGA Labsを展開するWiseTechのブースでは、先日発表されたばかりのNOBUNAGA Labs初のイヤホン「鶯(うぐいす)」がさっそく展示されていた。

「鶯(うぐいす)」は、10,000円以下のインナーイヤー型でMMCXのリケーブルにも対応するというユニークなイヤホン。アルマイト処理を施したアルミ筐体には、15.4mmの大口径ダイナミック型ドライバーを搭載。同ブランドで展開するリケーブル製品にも採用しているMMCXコネクター「NLP-MMCX-DIY」を使用することで、嵌合(かんごう)性にも配慮したという。価格は8,870円前後だ。

NOBUNAGA Labs「鶯(うぐいす)」

NOBUNAGA Labs「鶯(うぐいす)」

アシダ音響

レトロなデザインと高音質で話題となった「ST-90-05」などを手がけるアシダ音響のブースでは、既発売の「ST-90-05」と「ST-90-07」に加え、今後発売予定の新製品「ST-31-02」「ST-90M-05」が展示されていた。

「ST-31-02」は、数多くのレコーディングスタジオで採用されたモニターヘッドホンの名機「ST-31」を音楽リスニング用に最適化して復刻させたという製品。「ST-31」は使われているドライバーユニットのコーン紙が製造中止となり販売が終了となっていたが、「ST-31-02」では専用設計の50mm径ドライバーを搭載し。深みのある低域、伸びやかな高域、クリアな音質を楽しめるようにチューニングしたという。来年初旬の発売を予定しており、価格は17,000〜21,000円ほどになるそうだ。

アシダ音響「ST-31-02」

アシダ音響「ST-31-02」

「ST-90M-05」は、音楽用ヘッドホン「ST-90-05」の音質を生かしてヘッドセットに仕立てたという製品。40mm径のドライバーユニットは、良好なtanδを採用するエンジニアリングプラスチックフィルムを採用したダイヤフラムと、理論値1テスラの強力な磁気回路を搭載。マイクには、「ESM-270T」と同じものを組み合わせたという。2023年初旬〜中旬ごろ発売予定で、価格は8,000〜10,000円程度を予定しているとのこと。

アシダ音響「ST-90M-05」

アシダ音響「ST-90M-05」

アユート(AZLA/qdc/Maestraudio)

AZLAやqdc、Maestraudio、ULTRASONE、Chordなどを中心に展開したアユートのブース。

AZLAは、qdcとコラボしたハイエンドゲーミングイヤホン「ERINYS」や寝ホン「ASE-500」などの既発売の製品群に加え、有線イヤホン「ARES」とイヤーピース「SednaEarfit foamax」を参考展示していた。「ARES」は、「AZEL Edition G」のようにゲーミングモデルとして展開予定の製品で、MMCXリケーブルにも対応。イヤーピース「SednaEarfit foamax」は、「SednaEarfit MAX」をベースに、同ブランドとして初めてフォーム素材を採用したイヤーピースとなる。前者は来年初旬発売予定で価格は20,000円前後、後者は発売時期・価格ともに検討中とのことだ。

AZLA「ARES」

AZLA「ARES」

AZLA「SednaEarfit foamax」

AZLA「SednaEarfit foamax」

このほか、Maestraudioは、「MA910S」をベースに、Pentaconn Earコネクターのリケーブルに対応したモデルと、4.4mmジャックを採用したモデルを参考展示。リケーブルモデルは、イヤホン本体のチューニングはベースモデルと同じだが、フェイスプレートにアルミ素材を採用したことで音色が変化しているという。価格は、リケーブル対応モデルが20,000円以下、4.4mmジャックモデルが15,000円以下くらいになるそうだ。

Maestraudio「MA910S」(リケーブル対応モデル)

Maestraudio「MA910S」(リケーブル対応モデル)

Maestraudio「MA910S」4.4mmジャックモデル

Maestraudio「MA910S」4.4mmジャックモデル

エミライ(FiiO/Noble Audio)

エミライのブースでは、FiiOやNoble Audio、Vortex Cablesの製品を多数展示していた。

FiiOは、DAPやヘッドホンアンプ、イヤホンなどを多数展示していたが、なかでも世界初披露となったポータブルUSB-DACアンプ「Q11」や据え置きタイプのUSB-DACアンプ「K9」は注目だ。

「Q11」は、大ヒットモデル「Q1MK2」の後継機種として開発されたポータブルUSB-DACアンプ。DACチップはCirrus Logic製の「CS43198」で、最大32bit/384kHzまでのPCM、DSD 256までのネイティブ再生に対応する。充電とデジタル入力の端子がUSB Type-C規格になり扱いやすくなったほか、ヘッドホン出力も3.5mmアンバランスと4.4mmバランス(「Q1MK2」は3.5mmアンバランスと2.5mmバランス)のイマドキ仕様に変更されている。今冬発売予定で、価格は現時点では未定。

FiiO「Q11」

FiiO「Q11」

据え置きタイプのUSB-DACアンプ「K9」は、完全バランス設計やFiiOとTHXの共同開発による「THX-AAA 788+」ヘッドホンアンプ回路を搭載するなど、アナログ部の設計は最上位モデルである「K9 Pro」を踏襲しつつ、DACチップをESS社製「ES9068AS」のデュアル構成へと変更することで、コストを抑えたハイパフォーマンスモデルとして展開予定。ちなみに、32bit/768kHzまでのPCM、DSD 512までの再生に対応しており、再生スペックだけみれば上位モデルを凌駕している。こちらも今冬発売予定。価格は現時点では未定となっている。

FiiO「K9」

FiiO「K9」

このほか、FiiOの製品では、USBケーブルでPCやスマートフォン、DAPと接続することで音楽再生やボリュームを手元で簡単に操作できるというオーディオ用メカニカルキーパッド「KB1」もありそうでなかった製品として面白かった。キーとノブは専用ソフトでカスタマイズが可能で、ノブのイルミネーションも変更可能。こちらも今冬発売予定で、価格は現時点では未定だが、それほど高くない価格になりそうとのこと。

FiiO「KB1」

FiiO「KB1」

Noble Audioは、すでにティザーが発表されている完全ワイヤレスイヤホン「FoKus Mystique」に注目したい。「FoKus PRO」の正統進化モデルという位置づけの製品で、ドライバー構成は、Knowles製バランスドアーマチュア型ドライバー2基に8.2mm径ダイナミック型ドライバーを組み合わせたハイブリッド構成を採用。“Wizard”ことジョンモールトンによる新たな音質チューニングで全帯域の表現力を高めたほか、ヒアスルー(アンビエントモード)機能の搭載、マイク位置変更による通話性能向上など、ユーザビリティ面でも強化を図ったという。なお、今回のポタフェスでは、「FoKus Mustique」のイヤホン本体のシェルと専用ケース外装にスタビライズド・ウッド仕上げを採用した限定生産モデル「FoKus Prestige」も展示されていた。「FoKus Mystique」は今冬、「FoKus Prestige」は2023年の発売を予定しており、価格は現時点では未定だ。

Noble Audio「FoKus Mystique」

Noble Audio「FoKus Mystique」

Noble Audio「FoKus Prestige」

Noble Audio「FoKus Prestige」

ピクセル(Acoustune/MADOO/ANIMA)

ピクセルのブースでは、MADOO、Acoustune、ANIMAの新製品を中心に展示を実施していた。

Acoustuneからは、金属(ステンレススチール)とスタビライズドウッド(樺木)のハイブリッド構成を採用した「HS2000MX SHO -笙-」の新しいオプションチャンバー「ACT04」と、本邦初公開となる「HS2000MX MK2」が展示されていた。「HS2000MX MK2」は、“MK2”という名称となっているが、基本的な構造は「HS2000MX SHO -笙-」と共通で、カラーリングに赤を採用し、チャンバーモジュールに無酸素銅を使用した点が「HS2000MX SHO -笙-」との違いとなる。「ACT04」の価格は102,680円前後、「HS2000MX MK2」は現時点では未定。

Acoustuneの「HS2000MX SHO -笙-」用オプションチャンバー「ACT04」(写真左)と「HS2000MX SHO -笙-」(写真右)

Acoustuneの「HS2000MX SHO -笙-」用オプションチャンバー「ACT04」(写真左)と「HS2000MX SHO -笙-」(写真右)

Acoustune「HS2000MX MK2」

Acoustune「HS2000MX MK2」

MADOOは、12月23日発売の第2弾製品「Typ512」をメインに展示。第1弾製品の「Typ711」はプラナードライバーにバランスドアーマチュアドライバーを組み合わせていたが、「Typ512」ではプラナードライバーにダイナミック型ドライバーを組み合わせ、量感と迫力のある低音に仕上げたという。価格は99,980円前後だ。

MADOO「Typ512」

MADOO「Typ512」

AcoustuneのサブブランドANIMAからは、今回のポタフェスのメインビジュアルにも起用されているVTuberの星街すいせい、音楽プロデューサーのTAKU INOUEによる音楽プロジェクト「Midnight Grand Orchestra」とコラボした完全ワイヤレスイヤホン「ANW01 Midnight Grand Orchestra Ver.」が展示されていた。星街すいせいの録り下ろしのボイスの一部も実際に聴けるようになっており、ブースには多くの人が訪れていた。

ANIMA「ANW01 Midnight Grand Orchestra Ver.」

ANIMA「ANW01 Midnight Grand Orchestra Ver.」

ピヤホン

ロックバンド「凛として時雨」のドラマー、ピエール中野氏がチューニングを手がけるピヤホン。今回のポタフェスでは、12月16日に一般販売が開始されたばかりのピッドホン「WA-Z1PNK」、12月23日発売予定の完全ワイヤレスイヤホン「TE-Z1PNK」が展示されていた。

AVIOTとピエール中野氏が共同開発したピッドホン「WA-Z1PNK」は、AVIOTブランド初となるオーバーイヤーヘッドホン。ハウジングは半開放型で、ドライバーユニットには
平面磁気駆動型ドライバーを搭載。ヘッドホンケーブルによる有線接続とBluetoothによる無線接続の両方に対応する。ESS社製の専用ICチップを搭載し、DACとドライバーアンプをBluetoothオーディオシステムと切り離してワイヤレス接続時のノイズの影響を徹底的に排除したほか、BluetoothコーデックにSBC/AACに加え、ハイレゾ相当の伝送が可能なLDACをサポートするなど、ワイヤレス対応モデルながら音質面にかなりこだわった設計となっている。価格は88,000円前後。

AVIOT「WA-Z1PNK」

AVIOT「WA-Z1PNK」

「TE-Z1PNK」は、AVIOTのフラッグシップ完全ワイヤレスイヤホンとして開発されたモデル。イヤホン本体にカスタムIEMにも多用される「積層造形技術」や金属ノズルを採用したり、ドライバーユニットに平面磁気駆動型ドライバーとダイナミック型ドライバーを同軸上に配置した新開発の「コアキシャル2wayドライバー」を搭載したり、ピエール中野氏とアルゴリズムを新開発したハイブリッドアクティブノイズキャンセリング機能を搭載するなど、完全ワイヤレスイヤホンの最高峰を目指し、音質だけでなく、装着感や使い勝手にも配慮したという。市場想定は39,600円前後だ。

AVIOT「TE-Z1PNK」

AVIOT「TE-Z1PNK」

宮地商会M.I.D. C-audio(ADV.)

宮地商会M.I.D. C-audioのブースでは、ニューヨーク発のオーディオブランドADV.の新製品が多数展示されていた。

有線イヤホン「Turbo」は、1基で8基のBAドライバーに匹敵するという独自開発のダイナミック型ドライバー「Stadium Perpendicular DD」と、バランスドアーマチュア型ドライバーユニット2基を加えた1DD+2BAのハイブリッドドライバー構成を採用。筐体は、3Dプリンターで造形したメタル素材を採用する。価格は220,000円前後を予定。

ADV.「Turbo」

ADV.「Turbo」

完全ワイヤレスイヤホン「500(チンクエチェント)」は、コンパクトさを徹底的に追及したというモデル。来年1月の発売予定で、価格は4,400円程度になるそうだ。「INTERCOOLER」は、32bit/768kHzまで対応したポータブルUSB-DACアンプのハイエンドモデル。ヘッドホン出力は、3.5mmアンバランスと4.4mmバランスの2系統用意。付属のUSB Type-Cケーブル内にLEDが搭載されており、接続時にカラフルに光るのもユニークだ。価格は44,000円前後の予定。

ADV.「500(チンクエチェント)」

ADV.「500(チンクエチェント)」

ADV.。「INTERCOOLER」

ADV.「INTERCOOLER」

エム・エス・シー(urbanista)

エム・エス・シーのブースでは、urbanistaやM-SOUNDS、DIESELといった取り扱いブランドの製品を多数展示。

なかでも非常にユニークな新製品が、北欧オーディオブランドのurbanistaが手がける完全ワイヤレスイヤホン「PHOENIX」。ワイヤレスヘッドホン「LOS ANGELES」にも使われていたソーラー充電機構を完全ワイヤレスイヤホンの専用ケースにも導入し、直射日光や蛍光灯などの屋内光で充電ができるのが大きな特徴だ。「LOS ANGELES」に比べてソーラーパネルの面積が小さいため、充電にはそれなりの時間はかかるそうだが、コンセントのない場所でも手軽に充電できるのは便利そうだ。年内発売を目指しており、価格は25,000円前後を予定しているそうだ。

urbanista「PHOENIX」

urbanista「PHOENIX」

エム・ティ・アイ(NUARL/(nb)Audio)

有線イヤホンや完全ワイヤレスイヤホンを展開するエム・ティ・アイのブースでは、12月に発売されたばかりのNUARLと(nb)Audioの両ブランドから発売された最新製品に加え、現在開発中の試作機が展示されていた。

NUARLブランドの「NEXT 1 EARBUDS」は、初期状態のプリセットを経由しないピュアな音質調整が行える「ピュアダイレクトイコライザー」機能を搭載し、専用アプリ経由で100億通り以上のイコライザーを楽しめるという、個性を楽しむことに特化したという異色のコンセプトを持つ完全ワイヤレスイヤホン。価格は29,700円前後だ。

NUARL「NEXT 1 EARBUDS」

NUARL「NEXT 1 EARBUDS」

(nb)Audioの「SkeLeTon」は、LDACコーデック対応、アクティブノイズキャンセリング機能搭載で9,980円という10,000円を切る価格を実現したカジュアル路線の完全ワイヤレスイヤホン。製品名どおり、スケルトンのポップなデザインの筐体も特徴的だ。

(nb)Audio「SkeLeTon」

(nb)Audio「SkeLeTon」

開発中の試作機は、有線イヤホン「X247(仮)」と完全ワイヤレスイヤホン「X360(仮)」が展示されていた。前者は、製品版と同じステンレス筐体と真鍮ノズルを組み合わせた筐体で展示されていて、音質チューニングについては、会場でのユーザー試聴のフィードバックを基に追い込んでいくという。後者は、空間オーディオ対応をうたう完全ワイヤレスイヤホンで、ヘッドトラッキング機能を活用してYouTubeなどで広がりつつある空間オーディオを楽しめるという。

試作機「X247(仮)」

試作機「X247(仮)」

試作機「X360(仮)」

試作機「X360(仮)」

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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