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耳元にスピーカー。自然な聴こえと装着感を追求したソニーのランニングイヤホン「Float Run」

耳を完全にふさがず、周囲の環境音とともに音楽を一緒に楽しめる“ながら聴きイヤホン”の需要が徐々に高まってきている。コロナ禍によってテレワークが増え、家の中にいても音楽リスニング以外の用途でイヤホンを使うことが多くなったことも大きな要因のひとつだろう。

そんな“ながら聴きイヤホン”の中でも、頭部の両側を挟み込むようにして装着するネックバンドタイプの製品は、耳をふさがずに周囲の音がしっかりと聴こえてくれるため安全性も比較的高く、完全ワイヤレスイヤホンタイプの製品に比べて落下や紛失の心配も少なく、激しく動いても安定した装着感を得られることから、ランニングなどの屋外でのスポーツシーンで利用するイヤホンとして人気だ。

このジャンルを大きくけん引しているのが、頭蓋骨を使って直接音を届ける骨伝導イヤホンだが、骨伝導イヤホン以外の選択肢も徐々に増えてきている。そのひとつが、スピーカーを耳穴の上に置して音を届ける“イヤースピーカー”タイプの製品。骨伝導とは異なり、一般的なイヤホンと同じように音波振動で音を届けるため、骨伝導イヤホンよりも自然なリスニング体験を得られるという特徴がある。

そんなイヤースピーカータイプの自然な音の聴こえと装着感を生かし、ランニングに最適なイヤホンとしてソニーが開発したのが、「Float Run」だ。元々、2021年に米国の「Indiegogo」というクラウドファンディングサイトで「オフイヤーヘッドホン」という名称で支援者を集めていた製品だが、製品名を「Float Run」に改め、ついに一般発売が開始される。発売は2月3日で、市場想定価格は20,000円前後だ。

ソニー「Float Run」。発売は2月3日で、市場想定価格は20,000円前後。元々クラウドファンディングで先行導入していたが、ユーザーの反響が大きく、一般発売が決定した形だ。なお、クラウドファンディングと今回の一般販売モデルでは製品パッケージこそ異なるものの、製品そのものは同一スペックとのことだ

ソニー「Float Run」。発売は2月3日で、市場想定価格は20,000円前後。元々クラウドファンディングで先行導入していたが、ユーザーの反響が大きく、一般発売が決定した形だ。なお、クラウドファンディングと今回の一般販売モデルでは製品パッケージこそ異なるものの、製品そのものは同一スペックとのことだ

「Float Run」の最大の特徴は、「オフイヤーヘッドホン」という名称が与えられていたことからもわかるとおり、イヤースピーカー部が耳から浮いたような形で配置されていること。イヤースピーカーイヤホンの多くはイヤーフックのように耳の上にハウジングを直接かぶせて装着するというものが多いが、「Float Run」はイヤースピーカー部が耳に直接触れないため、耳が痛くなりにくく、蒸れにくいというわけだ。

イヤースピーカー部が耳から浮いたような形になっており、イヤースピーカー(イヤホン本体)直接耳に触れないため、長時間の装着でも耳が痛くなりにくく、蒸れにくいという特徴がある

イヤースピーカー部が耳から浮いたような形になっており、イヤースピーカー(イヤホン本体)が直接耳に触れないため、長時間の装着でも耳が痛くなりにくく、蒸れにくいという特徴がある

装着感についても、耳に掛かるイヤーフック部分に電池や基板などを配置することで、重心バランスを最適化するとともに、バンド部分に頭部の傾斜に沿って変形するフレキシブルな素材を使用して広い接触面でフィットすることで、高い装着安定性を実現したという。

イヤーフックの重心バランスを工夫するとともに、フレキシブルなバンド部で広い接着面でフィットすることで、高い装着安定性を確保しつつも重さを感じさせないように仕上げたという

イヤーフックの重心バランスを工夫するとともに、フレキシブルなバンド部で広い接着面でフィットすることで、高い装着安定性を確保しつつも重さを感じさせないように仕上げたという

実際に装着してみたが、独特の装着感で最初はやや装着に手間取ったものの、一度装着すると頭部をかなり激しく動かしてもまったくずれない。重量もカタログスペックだと33gほどあるのだが、耳の上からの余計なプレッシャーがないこともあり、思ったよりもだいぶ軽く感じた。これだけ軽快に装着できるなら、ランニングシーンはもちろん、普段のながら聴き用途にも積極的に使っていけそうだ。

マスクやメガネを装着した状態でも、イヤーフック部をさらに後ろ側に回すようにして装着できる。ある程度ツルの太いメガネでも干渉しにくい

マスクやメガネを装着した状態でも、イヤーフック部をさらに後ろ側に回すようにして装着できる。ある程度ツルの太いメガネでも干渉しにくい

音質についても、16mmというかなり大口径のドライバーユニットを搭載することで、埋もれがちな低音域をしっかりとカバー。音漏れについても、耳の穴に向かってしっかりと指向性を持たせて音を届けられるようにドライバーユニットの位置や角度を工夫したという。

耳に直接触れない構造を生かし、16mmという大口径のドライバーユニットを搭載することで、低域もしっかりと感じられるようになっている

耳に直接触れない構造を生かし、16mmという大口径のドライバーユニットを搭載することで、低域もしっかりと感じられるようになっている

短時間ではあるが「Float Run」を実際に試聴してみたが、やはり鼓膜からの空気振動でリアルに音が届くからだろうか、一般的なネックバンドタイプの骨伝導イヤホンに比べると明らかに音の鮮度・クリアさが違う。「Float Run」の構造上、ボリュームを上げると骨伝導イヤホンに比べて周囲の音が若干マスクされる傾向があるものの、ボリュームを下げた状態でもボーカルの細かなニュアンスをしっかりとつかめるし、大口径ドライバーユニットのおかげで一般的な骨伝導イヤホンに比べて低域のぼやけが少ないので、小さいボリュームでもしっかりと音楽を楽しめる。耳が密閉されずに音が自然に入ってくることで、実際に目の前にスピーカーを配置した時のように、ステレオイメージがはっきりしているのも好印象だ。

気になる音漏れについては、スマートフォンのボリュームが1/3程度ではイヤースピーカー部に耳を近づけない限りまったく気にならない。さすがにボリュームを1/2近くまで上げると若干聴こえてくるが、屋外のスポーツシーンでの利用であればほとんど気にならないはずだ。

ドライバーユニットから放出される音波をしっかりと耳穴に届け、かつ音漏れを最小限にするため、ドライバーユニットの配置位置や角度を工夫したという

ドライバーユニットから放出される音波をしっかりと耳穴に届け、かつ音漏れを最小限にするため、ドライバーユニットの配置位置や角度を工夫したという

バッテリー性能は最大10時間で、10分の充電で60分使える急速充電機能も搭載。対応コーデックはSBC/AACで、アプリ対応などはないものの、IPX4相当の防滴性能や濡れた指先でも確実に操作できる物理ボタンの採用などは、屋外でのスポーツシーンでも使いやすいので、屋外でのランニングに快適に使えるながら聴きイヤホンを探している人にとってかなり有力な選択肢になってくれそうだ。

イヤホンの各種操作には、誤動作が起きにくい物理ボタンを採用。左側のイヤーフック部にまとめて配置されている

イヤホンの各種操作には、誤動作が起きにくい物理ボタンを採用。左側のイヤーフック部にまとめて配置されている

右側のイヤーフック部にある充電端子。形状はUSB Type-C。IPX4相当の防滴性能を確保するため、充電端子にはカバーが配置されている

右側のイヤーフック部にある充電端子。形状はUSB Type-C。IPX4相当の防滴性能を確保するため、充電端子にはカバーが配置されている

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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