日本でも若者を中心に愛用者が増えているBeatsのヘッドホン。なかでも、持ち運びしやすいコンパクトさ、洗練されたデザイン、そしてBeatsらしいパワフルなサウンドで人気なのが「Solo」シリーズです。そんな「Solo」シリーズに久々に新たなラインアップが加わります。
「Solo」シリーズはこれまでオンイヤー型ヘッドホンを中心に展開をしてきましたが、今回新たに登場するのは、オンイヤー型ワイヤレスヘッドホンの次世代モデル「Beats Solo 4」と、シリーズ初となる完全ワイヤレスタイプのイヤホン「Beats Solo Buds」です。さっそく注目の新製品の詳細を見ていきましょう。
オンイヤー型ワイヤレスヘッドホン「Beats Solo 4」
“Solo”を冠した製品としては、2019年10月末にリリースされた「Beats Solo Pro」以来約4年半ぶりの新製品となる「Beats Solo 4」。「Beats Solo Pro」はアクティブノイズキャンセリングを搭載したモデルでしたが、今回登場する「Beats Solo 4」は非搭載となっており、立ち位置的には、2016年9月発売の「Beats Solo3 Wireless」の後継モデルとみてよいでしょう。
ブランドの頭文字「b」のロゴをあしらったアイコニックなデザインや、折りたたんでコンパクトに持ち運べる携帯性は「Beats Solo3 Wireless」から大きく変わっていませんが、「Beats Solo3 Wireless」の発売から7年半経過したこともあり、中身は大きな進化を遂げています。
全世界で4000万台以上を販売する「Solo」シリーズの最新モデルとして登場する「Beats Solo 4」
アイコニックなデザインや安定した装着感など、「Solo」シリーズのDNAをしっかりと継承。重量も約217gと非常に軽量です
コンパクトに折りたたんで気軽に持ち出せるのも「Beats Solo 4」ならではの魅力です
なかでもヘッドホンの要となる音質に関しては、カスタムメイドの40mmトランスデューサーを新たに採用。アコースティック構造を再設計することでノイズやレイテンシー、歪みを最小化し、クリアで広がりのあるサウンドを楽しめるように仕上げたそうです。
人間工学に基づいて角度を持たせたイヤーカップの内部には、カスタムメイドの40mmトランスデューサーを配置
また、パーソナライズ可能な空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキングを新たに搭載。対応するハードウェアと組み合わせることで、より没入感のあるリスニング体験を楽しめるようになりました。
ジャイロセンサーと加速度センサーが搭載されており、対応するiPhoneやiPad、Macなどと組み合わせることで、より没入感のあるリスニング体験を楽しめます
もうひとつ、「Beats Solo 4」ではUSB端子がUSB-C形状になり、USB-Cケーブルを使用してアップルの「iPhone 15」シリーズをはじめとしたUSB-C端子を搭載するスマートフォンやタブレット、パソコンと直接接続することで、ロスレスオーディオを楽しめるようになったのも見逃せないポイントと言えるでしょう。
「Beats Solo 4」は、USB-Cケーブルを使用したデジタル有線接続と3.5mmアナログケーブルを使用したアナログ有線接続をサポートしており、有線接続時はロスレスオーディオを楽しめます。ちなみに、デジタル有線接続では、バッテリー充電と音楽リスリングを同時に楽しめ、アナログ有線接続はバッテリー残量ゼロでも使用可能となっています
実際に「Beats Solo 4」のサウンドを体験してみましたが、「Beats Solo3 Wireless」の流れを汲むバランスの整ったチューニングでした。全体的な音数は少なめですが、低域がタイトで中高域をマスクすることがなくクリアなおかげで、音量を上げ過ぎなくてもしっかりと音楽を楽しめるのが好印象。パワフルで存在感のあるボーカルは心地よく、ロックやポップスとの相性もよさそうです。
iPhoneと組み合わせて「Beats Solo 4」をさっそく体験。バランスの整ったチューニングで、音楽ジャンルを問わず使えそうです
また、Bluetooth接続だけでなく、USB-Cケーブルを使った有線接続も試してみましたが、有線接続では音の見通しがさらによくなり、広がりを感じるサウンドに変化。「Beats Solo 4」はBluetoothを使ったワイヤレス接続でも十分高音質ですが、より音質を重視するなら有線接続をぜひ活用したいところです。
USB-CケーブルでAndroidスマートフォンとデジタル有線接続を試してみました。有線接続時は48kHz/24bitまで対応できるようです
音質を含めたオーディオ体験が大きく進化した「Beats Solo 4」ですが、UltraPlushイヤークッションによるすぐれた装着感をはじめ、ビームフォーミングMEMSマイクによる高い通話性能、「Beats Solo3 Wireless」比で25%向上した最大50時間のロングバッテリー、iOS/Android問わずシームレスに接続・連携できる独自チップ搭載による高いコネクティビティなど、音まわり以外でも全方位で進化。まさに次世代モデルと呼ぶにふさわしい内容です。
独自チップ搭載で、iOSを搭載するiPhoneシリーズはもちろん、Androidスマートフォンともシームレスにつながることができます
カラーバリエーションは、マットブラック、スレートブルー、クラウドピンクの全3色。パッケージには、ワイヤレスヘッドホン本体のほか、キャリングケース、USB-Cケーブル、3.5mmケーブルが付属します。
付属のキャリングポーチ
付属のUSB-Cケーブルと3.5mmケーブル。ケーブルカラーは全カラーバリエーション共通です
発売は5月14日で、価格は32,800円(税込)。なお、本日4 月30 日よりアップルオンラインストアおよび正規販売店にて予約受付が開始となっています。
「Solo」シリーズ初の完全ワイヤレスイヤホン「Beats Solo Buds」
「Beats Solo Buds」は、「Solo」シリーズの特徴である携帯性や快適さ、パワフルなサウンドを受け継ぐシリーズ初の完全ワイヤレスイヤホンです。特に注目してほしいのがそのサイズ感。充電ケースはBeats 製品史上最小サイズとなっており、「Beats Studio Buds +」と比べても40%の小型化を実現したそう。数ある完全ワイヤレスイヤホンの中でもダントツのコンパクトさと言えるでしょう。
Beats史上最少サイズの充電ケースを採用した「Beats Solo Buds」
充電ケースが非常に小さいので、ポケットに入れる際もまったくかさばりません
ちなみに、ここまで充電ケースが小さいとバッテリー性能が気になるところですが、「Beats Solo Buds」はイヤホン内部に大型のバッテリーを搭載することで、イヤホン単体で最大18時間再生可能なロングバッテリーを実現。充電ケースはダウンサイジングした結果、バッテリーは非搭載となってしまいましたが、イヤホン単体のバッテリー性能が優秀であることに加え、いざとなったら「iPhone 15」シリーズやAndroidスマートフォンなどのUSB-C搭載デバイスとUSB-C ケーブルで接続することで外出先でも充電できるとのことなので、それほど気にすることはなさそうです。
イヤホン本体に大型のバッテリーを搭載することで、イヤホン単体で最大18時間という驚異のロングバッテリーを実現
充電ケースにバッテリーは非搭載ですが、「iPhone 15」シリーズなどの対応するスマートフォンとUSBケーブルで接続するだけで、屋外でも簡単に充電することができます
イヤホン本体には人間工学基づいたアコースティックノズルやレーザーカットされたベントなど、独自のアコースティック設計を採用。2層構造のドライバーをアコースティックノズルと並行に配置することでサウンドを余すことなくまっすぐ耳に届けることが可能になり、コンパクトなイヤホンからは想像できないパワフルでクリアなサウンドを楽しめるようになっているそう。さまざまな耳の形にフィットするよう4 種類のイヤーチップ(XS、S、M、L)も付属します。
さまざまな耳の形にフィットするように人間工学に基づいてデザインしたイヤホン本体。イヤーピースはXSからLまで計4サイズ付属します
機械学習を利用した音響アルゴリズムで騒がしい環境でもしっかりと音声をピックアップできる高い通話性能や、iOS/Android問わずシームレスに接続・連携できる独自チップ搭載によるコネクティビティなど、音や装着感以外の基本性能もなかなかの充実度を誇ります。
独自設計のマイクは数千ものサンプルを機械学習させ、騒がしい環境でもしっかりと音声をピックアップ。通話や音声アシスタントも快適に利用できるそうです
しかもこれだけの性能を有しているのに、価格はなんと12,800円(税込)! Beats製品の中でもかなりお求めやすい価格となっており、Beats製品デビューにぴったりな1台と言えるでしょう。
カラーバリエーションは、マットブラック、ストームグレイ、アークティックパープル、トランスペアレントレッドの 全4色。発売日は「Beats Solo 4」発売より1か月ほど遅れた6月を予定しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。