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ハイセンスの高コスパMini LED液晶テレビが正統進化!「U8N」「U9N」

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ハイセンスがハイグレード液晶テレビ3シリーズを発売する。Mini LEDバックライトを搭載した「U9N」「U8N」シリーズ、量子ドット技術を採用した倍速液晶のスタンダード「U7N」シリーズというラインアップで、パネル解像度はすべて4K(3,840×2,160)。発売日、市場想定価格は以下のとおり。

●「U9N」シリーズ:画質・音質にこだわったMini LEDバックライト搭載のハイエンド
「75U9N」 75V型 市場想定価格40万円前後 6月上旬発売
「65U9N」 65V型 市場想定価格30万円前後 6月上旬発売

●「U8N」シリーズ:コストパフォーマンス志向のMini LEDバックライト搭載シリーズ
「85U8N」 85V型 市場想定価格36万円前後 5月中旬発売
「75U8N」 75V型 市場想定価格28万円前後 5月中旬発売
「65U8N」 65V型 市場想定価格20万円前後 5月中旬発売
「55U8N」 55V型 市場想定価格17万円前後 5月中旬発売

●「U7N」シリーズ:量子ドット技術を採用した倍速液晶テレビ
「65U7N」 65V型 市場想定価格18万円前後 5月中旬発売
「55U7N」 55V型 市場想定価格14万円前後 5月中旬発売
「50U7N」 50V型 市場想定価格12万円前後 5月中旬発売
「43U7N」 43V型 市場想定価格11万円前後 5月中旬発売

急速に伸張するMini LED液晶のシェアを取りに行くハイセンス

ハイセンスは、3月には2K(HD/フルHD)解像度の液晶テレビ「A4N」シリーズを発表したばかり。その際に紹介されたのは、いまだに台数ベースでは2Kテレビの需要はあるということ。そのいっぽうで、金額ベースで考えればやはりメイン(75%程度)は4Kテレビであるという。

ハイセンスとしては、2024年のテレビ全体の需要は横ばいと見込んでいるそうだが、急速に数字を伸ばしている分野がある。それがMini LEDバックライトを搭載した4K液晶テレビだ。今回発表された「U9N」「U8N」シリーズは、まさにこれからの分野であるMini LEDバックライト搭載液晶テレビのシェアを取りに行く戦略モデルというわけだ。

「U7N」シリーズはあくまでスタンダードな4K液晶テレビと考えてよいだろう。とはいえ、しっかり倍速駆動パネルを搭載。120Hzだけでなく144Hz駆動にも対応し、ゲームユーザーへの要望にも応えることがポイントだ。

TVS REGZAと共同開発した「HI-VIEWエンジンII」

なお、3シリーズに共通するのはTVS REGZAと共同開発した映像エンジン「HI-VIEWエンジンII」を搭載することと、144Hz駆動に対応(「55U8N」を除く)していること。再生しているコンテンツを自動認識して、最適化を図るモードを持っている。

「U9N」「U8N」「U7N」すべてのシリーズが共通して「HI-VIEWエンジンII」を搭載する

「U9N」「U8N」「U7N」すべてのシリーズが共通して「HI-VIEWエンジンII」を搭載する

Bluetooth通信のリモコンでは音質キャリブレーションにも対応

リモコンはBluetooth通信対応で、操作の際にテレビのほうを向けなくてもOK。さらに、リモコンのマイクを利用した音質の最適化機能も利用可能

リモコンはBluetooth通信対応で、操作の際にテレビのほうを向けなくてもOK。さらに、リモコンのマイクを利用した音質の最適化機能も利用可能

環境に合わせた画質最適化は「Pro」仕様

周囲の環境に合わせた画質最適化機能「おまかセンサーPro」を搭載。明るさだけでなく、色温度についても参照することが下位モデル「A4N」シリーズなどとの違い

周囲の環境に合わせた画質最適化機能「おまかセンサーPro」を搭載。明るさだけでなく、色温度についても参照することが下位モデル「A4N」シリーズなどとの違い

動画サービス対応が充実していることは2Kテレビ「A4N」シリーズと同様

動画サービス対応が充実していることは2Kテレビ「A4N」シリーズと同様

「iPhone」でも、Androidのスマートフォンでも、簡単にテレビへの画面共有をできる.こうした機能性も「A4N」シリーズと同様だ

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2024/03/21 11:00

画質・音質によりこだわった「U9N」

細かく分割したLEDバックライトをパネル裏に敷き詰め、別々に駆動することで高コントラスト映像を得るMini LEDバックライトを搭載。これに量子ドット技術を組み合わせて純度の高い色再現を目指した。音質面では上方へ音を発するイネーブルドスピーカーを搭載していることが特徴だ

細かく分割したLEDバックライトをパネル裏に敷き詰め、別々に駆動することで高コントラスト映像を得るMini LEDバックライトを搭載。これに量子ドット技術を組み合わせて純度の高い色再現を目指した。音質面では上方へ音を発するイネーブルドスピーカーを搭載していることが特徴だ

ここからは、各シリーズの特徴を見ていこう。まず紹介するのは、ハイセンスの4K液晶テレビとして最高級モデルとなる「U9N」シリーズ。これまではさらに上位グレードの液晶テレビとして「UX」というシリーズを展開していたが、そちらは終売。Mini LEDバックライト搭載液晶テレビの上位モデルはこちらと統合されるようなイメージだろう。

特に注目すべきはMini LEDバックライトの分割数。従来モデル「U9H」比で約4倍もの細かなエリアに分けられているという。この細かさは直接的に局所コントラストの高さにつながるわけで、これが「U9N」シリーズならではの特徴ということになる。後述するが「U8N」シリーズのバックライトエリア分割数は従来モデル「U8K」から変更されていないとのこと。同じMini LEDバックライト搭載機でも、ここは大きく異なる。

「U9N」シリーズならではのポイントはMini LEDバックライトの細かさと明るさ。より細かく多数配置されたバックライトで、より明るい映像を描き出せる。従来モデル「U9H」比で言えば、バックライトのエリア分割数は約4倍、ピーク輝度は約1.87倍とのこと

「U9N」シリーズならではのポイントはMini LEDバックライトの細かさと明るさ。より細かく多数配置されたバックライトで、より明るい映像を描き出せる。従来モデル「U9H」比で言えば、バックライトのエリア分割数は約4倍、ピーク輝度は約1.87倍とのこと

広視野角のADSパネルを採用しつつ、映り込みを低減する「ARコート」の低反射素材を使用する。さらに「STW補正処理」で斜めから見た場合の光漏れを抑える効果も期待できるという

広視野角のADSパネルを採用しつつ、映り込みを低減する「ARコート」の低反射素材を使用する。さらに「STW補正処理」で斜めから見た場合の光漏れを抑える効果も期待できるという

新製品の3シリーズはすべてDolby Atmosに対応しているが、上向きに音を放射するイネーブルドスピーカーを搭載しているのは「U9N」シリーズだけ。合計7スピーカーで視聴者を包み込むような音響を目指した

新製品の3シリーズはすべてDolby Atmosに対応しているが、上向きに音を放射するイネーブルドスピーカーを搭載しているのは「U9N」シリーズだけ。合計7スピーカーで視聴者を包み込むような音響を目指した

バックライトエリア分割数が控えめのハイコスパモデル「U8N」

Mini LEDバックライトを搭載しつつ、価格を抑えた「U8N」シリーズ。55V型以外は144Hz駆動に対応する

Mini LEDバックライトを搭載しつつ、価格を抑えた「U8N」シリーズ。55V型以外は144Hz駆動に対応する

「U8N」シリーズも「U9N」シリーズと同じくMini LEDバックライトを搭載した4K液晶テレビ。ただし、こちらはバックライトのエリア分割数は「U9N」よりも少なく、価格志向のシリーズだと言える。曰く、製品コンセプトは「Mini LEDのベストバイ」。実際に、従来モデル「U8K」シリーズは価格.comでも人気が高く、2024年5月17日時点でも「人気売れ筋ランキング」の上位に65V型、55V型モデルがランキングされている。

「U8K」シリーズでは、Mini LEDバックライトによるコントラスト感と手の届きやすい価格設定が人気の理由だったわけだが、その路線を継承しているのが「U8N」。55V型モデルを除いて144Hz駆動に対応するなど、仕様をアップデートし、ピーク輝度は「U8K」比で約1.5倍になっているという。

なお、85V型という大画面までラインアップされているが、85V型のみVAパネル。そのほかはADSパネルを採用している。

「U8N」シリーズのMini LEDバックライトエリア分割数は、従来モデル「U8K」シリーズと同じ。それでも、ピーク輝度については(75V型で)約1.5倍になっているという

「U8N」シリーズのMini LEDバックライトエリア分割数は、従来モデル「U8K」シリーズと同じ。それでも、ピーク輝度については(75V型で)約1.5倍になっているという

スピーカーはLch+Rch+サブウーハーというスタンダードな2.1ch構成。これは「U7N」シリーズと同等。このあたりのスペックに割り切りがうかがえる。凝ったシステムではないが、サウンドバーなどを使う前提のユーザーには十分だろう

スピーカーはLch+Rch+サブウーハーというスタンダードな2.1ch構成。これは「U7N」シリーズと同等。このあたりのスペックに割り切りがうかがえる。凝ったシステムではないが、サウンドバーなどを使う前提のユーザーには十分だろう

量子ドット技術を採用したスタンダード液晶「U7N」

倍速パネルと量子ドット技術を採用した「U7N」シリーズ

倍速パネルと量子ドット技術を採用した「U7N」シリーズ

「U7N」シリーズはゲーミングテレビとして訴求されるスタンダードな4K液晶テレビ。倍速パネルを搭載し、144Hz駆動に対応する。従来モデル「U7H」シリーズからの進化ポイントは、この144Hz駆動のほか、冒頭のとおり新映像エンジンの採用したこと、そして量子ドット技術を採用したこと。比較的安価で展開されるシリーズながら、スペック面ではなかなか充実したモデルだと言える。

純度の高い色を取り出しやすい量子ドット技術を採用。この技術はもちろん「U9N」「U8N」シリーズでも採用されている

純度の高い色を取り出しやすい量子ドット技術を採用。この技術はもちろん「U9N」「U8N」シリーズでも採用されている

65V型のみADSパネルを搭載し、広視野角を訴求する。その意味では「U7N」シリーズの本命は65V型だろう。そのほかのラインアップはVAパネルだ

65V型のみADSパネルを搭載し、広視野角を訴求する。その意味では「U7N」シリーズの本命は65V型だろう。そのほかのラインアップはVAパネルだ

まとめ:2024年は「U8N」が注目されそう!

価格.comでの「人気売れ筋ランキング」を見ると、ハイセンスのテレビが徐々に存在感を増している。なかでも「65U8K」は「プロダクトアワード2023」の映像部門大賞受賞製品。Mini LEDバックライトという最新技術を使いながら、他メーカーにはない低価格でユーザーの支持を集めている。

その「U8K」が機能拡充したうえ、しっかりブラッシュアップされたのが「U8N」シリーズ。正統的に最新スペック搭載製品として進化しながら、市場想定価格は据え置き。ハイセンスのテレビは、2024年も「U8N」シリーズを中心に注目されることになりそうだ。

LEDバックライトの分割数を劇的に増やした「U9N」シリーズとの画質差も気になるところ。このあたりは別途レビュー記事でお伝えできればと思う。

柿沼良輔(編集部)
Writer / Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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