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スタンド一体型4モデルが登場! XGIMIプロジェクターの洗練度がすごい

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スタンド一体型の4K表示対応プロジェクター「HORIZON S Max」

スタンド一体型の4K表示対応プロジェクター「HORIZON S Max」

XGIMI(エクスジミー)が2024年のプロジェクター新製品として一挙に5モデルを発表した。5モデルを大きく分けると3種。すべてDLPプロジェクターだが、4K表示対応の高級モデルが「HORIZON S Max」「HORIZON S Pro」、天井投写も簡単なフルHDモデル「MoGo 3 Pro」、バッテリー内蔵の「Elfin Flip Pro」「Halo+(New)」という具合だ。各製品の希望小売価格は以下のとおり。

「HORIZON S Max」 希望小売価格329,800円(税込) 10月発売
「HORIZON S Pro」 希望小売価格249,800円(税込) 10月発売
「MoGo 3 Pro」 希望小売価格79,800円(税込) 9月6日発売
「Elfin Flip Pro」 希望小売価格69,800円(税込) 9月末発売
「Halo+(New)」 希望小売価格129,800円(税込) 9月6日発売

左から、「HORIZON S Max」「HORIZON S Pro」「MoGo 3 Pro」「Elfin Flip Pro」「Halo+(New)」

左から、「HORIZON S Max」「HORIZON S Pro」「MoGo 3 Pro」「Elfin Flip Pro」「Halo+(New)」

なお、「Elfin Flip Pro」と「Halo+(New)」は公式オンラインサイトでの限定販売となる。ここでは、最上級モデル「HORIZON S Max」の概要を中心に製品発表会の様子を紹介しよう。

スタンド一体型で使いやすい4モデルに注目

XGIMIはグローバルホームプロジェクター出荷量世界1位(※)だという

XGIMIはグローバルホームプロジェクター出荷量世界1位(※)だという

家庭用プロジェクターを常時追い続けている人はご存じのとおり、XGIMIは2013年に中国で設立されたプロジェクターメーカーだ。コンパクトなバッテリー内蔵モデルから4K表示に対応した本格的な据え置き型モデルまで、ラインアップは幅広い。

価格.comの「プロジェクタ」カテゴリーの人気売れ筋ランキングでは常に上位に製品が入っているし、グローバルホームプロジェクター出荷量世界1位(※)という規模のビジネスを展開する勢いのあるメーカーでもある。
※2023年1月〜12月 出典:Runto Technology 2023年グローバルプロジェクター市場分析報告

そのXGIMIが2024年は一挙に5モデルを投入したわけだ。しかもそのうち4モデルはスタンド一体型で、非常に使いやすく仕上げられている。個別に概要を見ていこう。

4K表示とレーザー+LED光源によるフラッグシップシリーズ「HORIZON」

XGIMIの最上級プロジェクター「HORIZON」シリーズから、写真の「HORIZON S Max」と「HORIZON S Pro」が登場。外観はほぼ同じで、主な違いは映像の明るさのようだ

XGIMIの最上級プロジェクター「HORIZON」シリーズから、写真の「HORIZON S Max」と「HORIZON S Pro」が登場。外観はほぼ同じで、主な違いは映像の明るさのようだ

まず紹介するのは、最上級プロジェクター「HORIZON」シリーズの2モデルだ。どちらもフルHDに準じた解像度の素子を使い、画素ずらし技術で4K表示に対応した据え置き型DLPプロジェクター。OSはAndroid TV11.0で、これひとつあればAmazonプライム・ビデオやNetflix、YouTubeなどさまざまなコンテンツを大画面投写できる。

写真のようにスタンド一体型としたことが第1のポイント。水平360度、垂直135度の調整が可能で、しかも自動でフォーカス合わせや台形補整がスムーズに行われる

これがとても便利。映像が途切れたりすることもなく、とりあえず置けばそれらしく大画面を投写してくれるのだ。30万円くらいまでの家庭用プロジェクターにとって、かなり重要な機能になっていきそうだ。

「HORIZON S Max」(左)と「HORIZON S Pro」(右)

「HORIZON S Max」(左)と「HORIZON S Pro」(右)

そのほか、2モデルの基本的なスペックはほぼ同じで、ぱっと見は違いがわからないほど。公開されたスペックを見ると、違いは明るさとIMAX Enhancedへの対応くらい。明るさに余裕があり、地力を高めた「HORIZON S Max」とより手の届きやすい価格の「HORIZON S Pro」という棲み分けなのだろう。

「HORIZON S Max」の明るさは3,100ルーメン(ISO)で、「HORIZON S Pro」は1,800ルーメン(ISO)。そのほかの違いは、後述するIMAX Enhancedに対応するかどうか

「HORIZON S Max」の明るさは3,100ルーメン(ISO)で、「HORIZON S Pro」は1,800ルーメン(ISO)。そのほかの違いは、後述するIMAX Enhancedに対応するかどうか

「HORIZON S Max」と「HORIZON S Pro」の重要ポイントとしてあげられた光源の改良についても共通しているようだ。明るさに差があることから、回路がまったく同じではないのかもしれないが、基本設計が共通しているということなのだろう。レーザー光源とLED光源を合わせて使った「Dual Light」テクノロジーを進化させた「Dual Light 2.0」テクノロジーを採用。従来製品よりも明るく、再現性の高い映像を実現しているという。

光源にはレーザーとLEDをハイブリッドで使用。レーザーダイオードの個数を増やしたことが主な進化のポイントのようだ

光源にはレーザーとLEDをハイブリッドで使用。レーザーダイオードの個数を増やしたことが主な進化のポイントのようだ

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新機軸のひとつとして紹介されたのは、「HORIZON S Max」がIMAX Enhanced認証を得たこと。簡単に言えば対応コンテンツ再生時に画質・音質が(IMAXが認めたモードに)最適化されるというもの。Disney+でコンテンツの配信が始まっている

新機軸のひとつとして紹介されたのは、「HORIZON S Max」がIMAX Enhanced認証を得たこと。簡単に言えば対応コンテンツ再生時に画質・音質が(IMAXが認めたモードに)最適化されるというもの。Disney+でコンテンツの配信が始まっている

Dolby Visionへの対応は従来モデル「HORIZON Ultra」から継承。やはり対応コンテンツを再生すると画質が最適化されるという機能だ。Dolby VisionコンテンツはNetflixなどを中心に増えているため、画質調整などに縁のないユーザーにはありがたい

Dolby Visionへの対応は従来モデル「HORIZON Ultra」から継承。やはり対応コンテンツを再生すると画質が最適化されるという機能だ。Dolby VisionコンテンツはNetflixなどを中心に増えているため、画質調整などに縁のないユーザーにはありがたい

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両モデルともハーマンカードンとのコラボレーションによるステレオスピーカーを搭載。デモンストレーションでは広がりのあるサウンドで来場者を驚かせていた

両モデルともハーマンカードンとのコラボレーションによるステレオスピーカーを搭載。デモンストレーションでは広がりのあるサウンドで来場者を驚かせていた

円筒型が特徴的なエンタメ度高めモデル「MoGo 3 Pro」

「MoGo 3 Pro」

「MoGo 3 Pro」

「MoGo 3 Pro」は、使いやすさにこだわったという円筒型フルHD(1,920×1,080)のDLPプロジェクター。バッテリーは内蔵していないが、一般的なポータブルバッテリーを使って(USB Type-C接続で)駆動できるほか、専用のバッテリー内蔵スタンドも用意される。

持ち出してさまざまなシチュエーションで使うことが訴求されていて、「XGIMIマジカルレンズ」というイメージ映像投写用のアクセサリーまで用意される。家庭用プロジェクターの利用シーンを広げようとするエンタメ度高めの製品だ。

プロジェクターとしてのスペックを列挙すると、光源はLEDで、明るさは450ルーメン(ISO)ながらHDR10に対応。ハーマンカードンとのコラボレーションによるステレオスピーカー(5W×2)を搭載する。OSはGoogle TVで、もちろんNetflixやYouTubeなどの再生が可能だ。

円筒型の上部が回転し、投写レンズが表れる凝った仕組み

円筒型の上部が回転し、投写レンズが表れる凝った仕組み

映像を中断せず自動でフォーカス合わせや台形補整を行うので、壁にも天井にも、簡単に大画面を映し出せる

映像を中断せず自動でフォーカス合わせや台形補整を行うので、壁にも天井にも、簡単に大画面を映し出せる

バッテリーは内蔵しないものの、外部バッテリーで駆動できる。専用のバッテリー付きスタンド(別売)では最大2.5時間の再生が可能だという

バッテリーは内蔵しないものの、外部バッテリーで駆動できる。専用のバッテリー付きスタンド(別売)では最大2.5時間の再生が可能だという

スタンドは2つに分割できるため、持ち運びにも便利

スタンドは2つに分割できるため、持ち運びにも便利

さらに、コンバージョンレンズのような「XGIMIマジカルレンズ」というアクセサリーも用意される。レンズに装着すると、写真のようにグッと投写範囲が広がる。周囲がかなりぼやけるので、イメージ映像を流してリラックスするのに使うことを想定しているようだ

さらに、コンバージョンレンズのような「XGIMIマジカルレンズ」というアクセサリーも用意される。レンズに装着すると、写真のようにグッと投写範囲が広がる。周囲がかなりぼやけるので、イメージ映像を流してリラックスするのに使うことを想定しているようだ

バッテリー内蔵の日本向けモデル「Elfin Flip Pro」

「Elfin Flip Pro」

「Elfin Flip Pro」

「Elfin Flip Pro」は、冒頭のとおりバッテリーを内蔵したフルHD(1,920×1.080)プロジェクター。バッテリーでの動画再生時間は最大2時間。こちらも薄型の形状に特徴があるが、仕様としてはより“普通”のプロジェクターだ。

こちらもスペックを列挙すると、光源はLED、明るさは400ルーメン(ISO)でHDR10に対応。ステレオスピーカー(3W×2)を搭載する。OSはオリジナルのXGIMI OS。OSが異なることの理由は不明だが、しっかりNetflixにも対応する。

やはりオートフォーカスや自動台形補整には対応するものの、映像は少し中断されるなど、「MoGo3 Pro」などとは少し差があることには注意したい。

使わないときは中央が回転し、本のように薄く収納できる

使わないときは中央が回転し、本のように薄く収納できる

現行品「Halo+」のGoogle TV版が「Halo+(New)」

現行品「Halo+」のGoogle TV版が「Halo+(New)」

最後に紹介するのが「Halo+(New)」。変わった型番だなと思われるかもしれないが、これは現行品に「Halo+」が存在するから。現行品のOSがAndroid TVであるのに対して、「Halo+(New)」はGoogle TV。両機は併売され、ユーザーは好みのほうを選べるという。

改めて主要スペックを列挙しておこう。「Halo+(New)」および「Halo+」は、バッテリーを内蔵したフルHD(1,920×1.080)プロジェクター。バッテリーでの動画再生時間は最大2.5時間。

光源はLED、明るさは700ルーメン(ISO)でHDR10に対応。ハーマンカードンとのコラボレーションによるステレオスピーカー(5W×2)を搭載する。自動でのフォーカス合わせと台形補整は「Elfin Flip Pro」と同等。

バッテリーを内蔵したポータブルプロジェクターとしては非常に明るく、充実したスペックの製品だと言える。

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まとめ:高級プロジェクターのスタンダードになれるか?

XGIMIが「世界1位」を謳うほどのプロジェクターメーカーだとは知らなかったが、新製品を5つも発表し、その内容がとても充実していることには驚いた。特に「HORIZON S Max」と「HORIZON S Pro」の仕様には少し高価な家庭用プロジェクターのスタンダードになれそうな可能性を感じた。

少なくとも発表会会場で見た限りはどの製品も比較的自然な描写で、誇張しすぎた感じのない好ましさがあったのだ。新興プロジェクターメーカーの洗練を強く感じさせる新製品群に注目していただきたい。

柿沼良輔(編集部)
Writer / Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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