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“大きいと見やすい!” REGZA110V型超大画面テレビ「110Z990R」

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100V型液晶テレビ「100Z770N」(左)と110V型の「110Z990R」(右)

100V型液晶テレビ「100Z770N」(左)と110V型の「110Z990R」(右)

TVS REGZAが、110V型を含む超大型サイズの4K液晶テレビ4モデルを発表した。サイズ、市場想定価格などは以下のとおりで、REGZA史上最大サイズの110V型モデル「110Z990R」の発売日は2025年2月。1年先の技術を採り入れ、映像処理がブラッシュアップされた最新モデルを“先出し”したような格好だ。

「110Z990R」 110V型 市場想定価格5,500,000円 2025年2月発売
「100Z770N」 100V型 市場想定価格880,000円 2024年11月29日発売
「85Z770N」 85V型 市場想定価格484,000円 2024年11月22日発売
「85M550N」 85V型 市場想定価格352,000円 2024年11月29日発売

「110Z990R」「100Z770N」「85Z770N」の3モデルはmini LEDバックライトを搭載。さらに「110Z990R」は指定したチャンネルの番組をすべて録画できる「タイムシフトマシン」に対応している

「110Z990R」「100Z770N」「85Z770N」の3モデルはmini LEDバックライトを搭載。さらに「110Z990R」は指定したチャンネルの番組をすべて録画できる「タイムシフトマシン」に対応している

「大画面は見やすい!」

TVS REGZAの超大型テレビといえば、2023年末に発売された「100Z970M」が記憶に新しい。2023年モデルのmini LEDバックライト搭載液晶テレビ「Z970M」シリーズの最大サイズだ。発売以来、メーカーが想定した以上の売れ行きとのことで、必ずしもハイエンド(最上位/最高画質モデル)ではない超大型テレビの需要が盛り上がってきているという。

そこで発表されたのが今回の4モデル。グレードの異なる3シリーズから110、100、85V型が発売され、ユーザーは予算や要望に応じて選びわけができるわけだ。

また、超大型テレビの拡充にあたり、わかりやすいメッセージとして「大画面は見やすい! よくみえる!」という標語も押し出す。当たり前なのだが、画面が大きくなると映像の中の小さな被写体も“よくみえる”。日常生活の中で100V型(インチ)に準じた超大画面を使うことで、その利便性を手にしてほしいという趣旨だ。

100V型の画面に55V型サイズの映像を映すと……

REGZA最高峰の映像処理エンジンを搭載する「110Z990R」

発表された4モデルの詳細を見ていこう。とはいえ、基本的にはいずれもすでに発売している2024年モデルのスペックを踏襲し、組み合わせたもの。ここでは、2025年モデルの「110Z990R」を中心に紹介する。2025年に「Z990R」シリーズが幅広く展開されるかどうかはわからないが、少なくともこのシリーズ名は「110Z990R」のために用意されたもの。TVS REGZA 2025年モデルの末尾は「R」で統一されるのかもしれない。

mini LEDバックライトを搭載した高級モデル「110Z990R」

mini LEDバックライトを搭載した高級モデル「110Z990R」

冒頭で紹介したとおり、「110Z990R」は550万円という超高級品。100V型を超える要望に応えるためのコンセプトモデル的な存在という雰囲気だ。TVS REGZA独自の全録機能「タイムシフトマシン」を搭載すること、映像処理エンジンに最高峰モデル「レグザエンジンZRα」を搭載することなどは高級品ならでは。画面サイズが大きいだけあって、mini LEDのエリアコントロール数は4万以上、最大輝度は5,500nit以上とハイスペックだ。

新機軸と呼べる斬新な機能は見当たらないが、2025年モデルとあってAIによる映像最適化などは2024年モデルよりもブラッシュアップされる見込み。

バックライトをエリアごとに分割し、個別にコントロールする「エリアコントロール」の分割数は4万以上。ピーク輝度は5,500nit以上を出せるという

バックライトをエリアごとに分割し、個別にコントロールする「エリアコントロール」の分割数は4万以上。ピーク輝度は5,500nit以上を出せるという

コンテンツタイプのフラッグ判定だけでなく、シーンを解析して、適切な映像の最適化を図る「AIシーン高画質PRO」。2024年の高級モデルにも搭載された機能だ。このほか、低ビットレート映像のバンディングノイズ(等高線状のノイズ)を低減する「ネット動画バンディングスムーザーPRO」など、好評の機能を継承している

コンテンツタイプのフラッグ判定だけでなく、シーンを解析して、適切な映像の最適化を図る「AIシーン高画質PRO」。2024年の高級モデルにも搭載された機能だ。このほか、低ビットレート映像のバンディングノイズ(等高線状のノイズ)を低減する「ネット動画バンディングスムーザーPRO」など、好評の機能を継承している

手の届きやすいmini LED大画面「85Z770N」「100Z770N」

mini LEDバックライトを搭載する「Z770N」シリーズ

mini LEDバックライトを搭載する「Z770N」シリーズ

「ビッグサイズ高画質モデル」とされる「85Z770N」と「100Z770N」は、mini LEDバックライトで画質への配慮をしつつ、2023年に発売された「100Z970M」よりも購入しやすい価格に抑えられた製品と言える。

2022年モデルに「タイムシフトマシン」対応の「Z770L」というシリーズがあったが、「Z770N」シリーズが「タイムシフトマシン」に対応しないことには注意したい。映像処理エンジンは「レグザエンジンZR」。ここが「110Z990R」との大きな違いで、各種AIによる映像最適化も「PRO」仕様ではなく、処理精度が異なるようだ。

スタンダードな直下型LEDバックライト搭載機「85M550N」

85V型のみ展開される「85M550N」。mini LEDバックライトは搭載しない

85V型のみ展開される「85M550N」。mini LEDバックライトは搭載しない

新製品のうち、最もが安価なのが「85M550N」。直下型LEDバックライトを搭載したシンプルな液晶テレビだ。2023年から継続している4K液晶テレビのスタンダード「M550M」シリーズの最新版と言ったところだろう。映像処理エンジンは「Z770N」シリーズと同じく「レグザエンジンZR」。この点などは「M550M」シリーズと同様。

録画した放送番組やネット動画を横断してユーザーの好みの番組をピックアップしてくれる「新ざんまいスマートアクセス」など、細部を2024年仕様にアップデートしつつ、超大型化を果たしたテレビだと言える。

超大型テレビへの不安に対するTVS REGZAからの答えとは?

さらにTVS REGZAからは「大画面モデルの購入をためらうお客様の声」と、漠然とした不安に対する回答が寄せられたので、最後に紹介しよう。

超大画面テレビをためらう理由としは、本体価格、電気代、サイズが大きすぎないか? この3つが大きいという

超大画面テレビをためらう理由としは、本体価格、電気代、サイズが大きすぎないか? この3つが大きいという

まずは本体価格について。これは冒頭で市場価格を記しているが、必ずしも高級ではない。「85M550N」の市場想定価格は352,000円。価格.comでの最安価格を参照しても2024年のフラッグシップモデル「65X9900N」(2024年11月18日時点の価格.comの最安価格は387,445円)よりも安いのだから。

次に言及されたのは、電気代について。TVS REGZAによれば、65V型からのサイズアップならば、1か月あたり85V型で190円、100V型で340円のアップが見込まれるという。大画面の感動を常に味わえるコストとしては安いでしょう、ということのようだ。

そして、サイズについては4Kテレビの適切な視聴距離を持ち出して説明がされた。今でもテレビ選びの際に持ち出されるロジックだが、これは視力1.0の人が4Kテレビを見る場合、画素のメッシュが見えない参考距離のこと。

その基準で言うと、画面の高さ(縦の長さ)の2.5〜3倍の距離で視聴するとちょうどよいというのだ。これを100V型(インチ)の画面に当てはめると、高さは124.5cmなので、約311cm〜373cmが適正視聴距離ということになる。85V型(インチ)ならば高さは105.8cmなので、約264 cm〜317cmが適正視聴距離。

普段からこれくらいの視聴距離でテレビを見ている人は多いのではないだろうか。つまり、そういう人には実は超大型テレビがぴったりですよ、というわけだ。

TVS REGZAが独自に算出した画面サイズと視聴距離の推奨値一覧

TVS REGZAが独自に算出した画面サイズと視聴距離の推奨値一覧

もちろん、これにはあくまで臨場感が得られるという意味での推奨であって、現実的にどこの家にも超大型テレビが入るわけではないだろう。実際に画面を目の前にするとすぐにわかるのだが、たとえばテレビの視聴距離が200cm(2m)というのはかなり近い。200cmの視聴距離ならば50〜55V型テレビがふさわしいということになるが、実際に50〜55V型のテレビ愛用者はずっとその距離でテレビを見ないだろう(映画を真剣に見るときだけならばともかく)。

というわけで、さすがに皆さんに推奨できるテレビではないことはXiaomiの100V型テレビを見たときにも言及したことと同様だ。さらに、「110Z990R」の重量はスタンド込みで105kg。搬入と設置の難易度は特に高い。このことには注意が必要だ。

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2024/10/10 21:15

下の写真のように大型テレビが一気に展示された会場で実物を見たところ、「110Z990R」の表面はグレアタイプで、映り込み・反射が気になりやすそうだった。しかし、さすが高級機と言うべき明るさ、コントラスト感は展示会場でもわかるレベル。

新製品と「100Z970M」が並べられた展示会場

新製品と「100Z970M」が並べられた展示会場

超大画面テレビ特有の映像のインパクトはどれでも得られるが、画質の差はしっかりあるわけで、価格に応じて展開があることはユーザーにとってありがたい。やはり“大きいことはいいこと”なのだ。あくまで選択肢のひとつということになるとは思うが、選択肢が増えたことは素直に歓迎すべきだろう。

柿沼良輔(編集部)
Writer / Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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