レビュー

調べるだけじゃない! カシオ“高校生向け電子辞書”「エクスワード XD-Y4800」が楽しい

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いろいろな方法で調べて学習&記録。どんどん賢くなっていく気がする!

ここでようやく本題に。いろいろなコンテンツが搭載されている電子辞書だけど、一番の目的は知らない言葉の意味を調べること。では、辞書を活用してみよう。紙の辞書なら、調べる方法はひとつしかないが、電子辞書ならいろいろな調べ方がある。

まず、基本となるのがキーボードによる入力。キーボード入力が苦手という人は手書き入力で検索をしよう。電子辞書のスゴイところは、調べたい文字を1、2文字入力しただけで、パパパッと候補が一覧されること。その素早さは感動ものだ。

日頃パソコンを使う人なら、いち番手っ取り早く調べられるのはキーボード入力。すべての文字を打ち終える前に、候補がズラリと表示されるので、素早く検索ができる

キー入力が苦手な人や漢字の読み方が分からない場合は、手書き入力が便利。画面左にあるソフトアイコンをタッチし、タッチペンで字を入力。手書きは大きいサイズにすることも可能

調べた言葉の意味は、各辞典の内容と同じものが表記される。そればかりではない。その中の説明からさらに知りたい言葉があれば、「ジャンプ」機能を使ってさらに調べることができるのだ。「ジャンプ」を活用すると、ソフトアイコンに「選択」の文字が出る。そこをタッチし、調べたい言葉にマーカーを引くと、その言葉の意味も調べられる。こうやって、次々と知りたい言葉を調べていくという楽しみ方ができるのも、学習機能を重視したエクスワード XD-Y4800ならでは。使いこなすほどに賢くなっていく気がする。

ある言葉を調べたら、解説画面の中に赤字で記された関連ワードが出てくることがある。そこをタッチすると、さらにその言葉の意味も調べられる。また、画面左の「選択」をタッチし別の辞書を選ぶと、別の辞書で検索することも

また、高校生を対象にした電子辞書ならではの機能として、便利な学習機能がある。調べた言葉の重要部分にマーカーを引いたり、付箋を付けたりすることができるのだ。そして、マーカーや付箋を付けた言葉をマーカー単語帳にまとめておくこともできる。これはテスト対策などに重宝しそう!

「ここは重要!」というか所にカラーマーカーを入れ、マーカー単語帳に登録しておくと、テスト対策などに役立つ

「テストに出る!」「絶対に覚えること」などカラー付箋にコメントを書いて登録しておくのもおすすめ

「テストに出る!」「絶対に覚えること」などカラー付箋にコメントを書いて登録しておくのもおすすめ

「最新版にはこんな機能があるよー! すごいね!」とやや興奮気味に息子に教えてあげると、「そんなの俺のもあるよ」とさらり。えっ!? 一度も使ったのを見たことがないんですけど! 息子曰く「この機能はあまり必要性を感じていない」んだそう。こういうちまちまとした作業は女子高生には向いているかもしれないが、面倒くさがり屋の男子はあまり活用していないようす。もったいない!

便利な機能満載のエクスワード XD-Y4800だが、それを使いこなせるかどうかはユーザーの性格や学習習慣などにかかってくるようだ。だから、エクスワード XD-Y4800を持たせれば、成績が上がるに違いないとヘンに期待はしてはいけない。

マーカー単語帳はカテゴリーごとに分けることも可能で、タイトルも自由に変えられる。なかなか優れた機能だが、を使いこなせるかどうかはその子の性格や学習習慣にかかってくるように思う

電子辞書だからできる音声チェック! 英語学習に絶対活かしたい

でも、「これは絶対に活用すべき!」という機能がある。2016年モデルから登場の「イングリッシュ・トレーニングジム」だ。2020年の大学入試改革を前に、従来の入試のための英語から、「読む」「書く」「話す」「聞く」の4技能のバランスを重視する傾向に変わりつつある英語教育。その学習にぴったりなのが、英語コンテンツの使用状況をジャンル別に一覧し、学習ペースや習得度を“見える化”させた「イングリッシュ・トレーニングジム」。学習したことが一目で分かるため、モチベーションアップにもつながるし、バランスのとれた学習や試験などの目標に向けた学習計画を立てるのにも役立ちそうだ。

なかでも筆者が気に入ったコンテンツは、スピーキングのカテゴリーにある「発音トレーニング」。音声の後に発音し、その発音を記録→解析して評価をするものだが、遊び感覚で楽しめる。それでいて結構本気になれるので、上達間違いナシ!

今回、エクスワード XD-Y4800を使ってみて感じたのは、英語学習にかなり力を入れている点だ。高校生にとっては、その先の大学受験は重要課題。文系・理系どちらを選んでも避けては通れない英語をしっかり学ばせたいという製作者の思いがヒシヒシと伝わってくる。しかし、それを活かすも活かさないもユーザー次第。息子よ、マーカー機能はめんどくさいと思っても、まぁ仕方がないと許せるが、この「イングリッシュ・トレーニングジム」はぜひ活用して欲しい。

ボキャブラリー、リスニング、スピーキングなど、英語学習コンテンツをカテゴリー分けして一画面に表示。学習をした進捗状況が確認できるなど、2016年モデルから英語学習により力を入れていることがうかがえる

今回、筆者が最もハマッた「発音トレーニング」。現役高校生とスコアを競い合った

今回、筆者が最もハマッた「発音トレーニング」。現役高校生とスコアを競い合った

音声で流れてくる単語を発音し、録音→解析→評価する「発音トレーニング」。解析までにやや時間がかかり、解析がうまくいかないと「もう一度話してください」となるのがイラッとするが、予想外の単語で100%の高評価が出たりするので、つい何度もトライ

自信満々で発音した単語が低評価だったり、その逆だったりと予想外の結果が楽しい。ちなみに筆者の最低ラインは40%、現役高校生はまさかの10%! やった、勝った!

学習したものは数字やビジュアルで進捗状況を確認することができる。もはや辞書というよりも、学習便利アイテムといった方がいいかもしれない

勉強よりも意外とハマる、そのほかのコンテンツ

エクスワード XD-Y4800には、他にもいろいろなコンテンツがある。息子が電車の中でたまに暇つぶしにやっているというのが、社会コンテンツの「山川一問一答 日本史」。クイズのように事柄や内容から解答を答えるものだが、歴史に強い息子には簡単すぎるという問題も、筆者には難しい。また、高校生になってからクラシックに目覚めた息子は、「クラシック名曲1000フレーズ」も愛用しているようだ。

通学のときなどにトライするという「山川一問一答 日本史」。筆者もやってみたがほとんど答えられず……

通学のときなどにトライするという「山川一問一答 日本史」。筆者もやってみたがほとんど答えられず……

高校生になってクラシックに目覚めた息子が愛用している「クラシック名曲1000フレーズ」。「知りたい曲がすぐに聞けてお気に入り」と、学習コンテンツよりも使っている(笑)

いっぽう、筆者が個人的にうれしいかったコンテンツは、「ひとり歩きの会話集」のベトナム語。実は筆者は以前、ベトナムに暮らしたことがあり、当時はベトナム語で生活できるまでになっていたが、帰国後はものすごいスピードで忘れていった。それを思い出すのに、トラベル会話とはいえ、この「ベトナム語」が結構使えるのである。

筆者が個人的に「これは欲しい!」と思ったのが、「ひとり歩きの会話集」。忘れかけていたベトナム語を思い出すのに重宝している

そんなわけで、勉強以外にも使えるエクスワード XD-Y4800。そのツボは、「ポルトガル語」だったり「百人一首」だったり、「昆虫」だったりと人それぞれ違うが、これだけのコンテンツが揃っていればどれか1つは見つかるはず。そんな楽しい使い方もできるのだ。

最後に1つだけ不満を言わせて! これだけ便利なコンテンツが揃う電子辞書だが、日常的に使う上で不便だなと思う点がある。それは、電池式であること。電池の充電は、本体から取り外し、単三用の充電器を使って充電をしなければならない。今やスマホが手放せない世代にとって、本体から直で充電ができないことほどめんどうに感じるものはないようだ。ちなみに他社の電子辞書では本体から直で充電できるものもある。次なる課題はそのあたりではないだろうか。

使用電池はアルカリ単3形乾電池2本。スマホのように本体から直で充電ができないというのは、学生には不人気

まとめ

このたび、イマドキの電子辞書を初めて使ってみた。辞書と言っておきながら、英語の発音が確認できたり、オリジナルの学習ノートが作れたりとその多彩な機能に驚いた。これがあればなんだか賢くなりそうだ。そう思う親も多いだろう。確かにこれらの機能をフルに活用すれば、成績も上がりそう。でも、それを生かすも生かせないもユーザーにかかっているということを、わが子を見て実感した。

しかし、この電子辞書の意義は、成績を上げることだけではないと思う。それは、いわゆる学習カテゴリー以外のところに表れている。わが子は便利なマーカー機能には無関心だが、日本史の一問一答やクラシック名曲は大いに活用している。「知らなかったことを知る」楽しみは、勉強だけに限らない。教養や視野を無限に広げるアイテムとして、若い世代に1台持たせておくことに決して損はないと思う。欲を言えば、これだけ便利な学習アイテムが揃っているのだから、もっと学習面でも活用して欲しいところだが……。

最後に、最新版エクスワード XD-Y4800ならではの機能として紹介したいものが1つ。2016年3月から開始予定の機能のため今回は紹介できなかったが、今後はスマホやタブレットと連携した新たな学習機能が活用できるになる。学習履歴をネットワークにアップすることで、今必要な学習は何かを把握できるシステムや、人気講師の授業が動画で観られるようになるなど、今後の展開にも期待できそうだ。

石渡 真由美
Writer
石渡 真由美
赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年齢の“人”取材を中心に執筆している中、“モノ”取材はいい意味で気分転換に。ズボラ主婦向けのモノが好き。
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