2016年10月20日、ソフトバンク コマース&サービスは東京都内で発表会を開催。「SoftBank SELECTION(ソフトバンクセレクション)」より、「動くひとの、音」をキーメッセージにした新しいオーディオブランド「GLIDiC(グライディック)」を立ち上げると発表した。同社は近年、ハイレゾイヤホンやオーディオメーカーとのコラボ製品の投入など、オーディオ製品の企画・自社開発への取り組みに力を入れていたが、GLIDiCを立ち上げることで、ソフトバンク以外のスマートフォンユーザーにも同社のオーディオ製品を届けていくとともに、オーディオ製品への取り組みをさらに強化していくという。
新たに立ち上がったGLIDiCブランド。「動くひとの、音」をキーメッセージに、モバイル特化した製品づくりを目指すという
GLIDiCには、スマートフォンユーザーに向けてモバイルに最適なサウンドエクスペリエンスを提供するという理念が込められており、製品開発についても音質重視のオーディオ製品からさらに一歩踏み込み、音楽再生時のボーカルだけでなく、動画視聴や通話においても人の声がはっきりとクリアに聞き取りやすいように独自のチューニングを施したり、デザイン性とスマートフォンと組み合わせたときのユーザービリティを両立したデザインを採用するなどしているという。ちなみに、独自のサウンドチューニングに関しては、音響メーカーから同社に移籍してきた社員を中心に行っているという。
ソフトバンクブランドではなくあえて別ブランドとすることで、ソフトバンク以外のスマートフォンユーザーにも使ってほしいという
これまでSoftBank SELECTIONブランドで展開していた「Smart Quiet WS-7000NC」「SE-5000HR」「music piece SE-1000」の3機種がGLIDiCブランドとしてラインアップされるほか、GLIDiCの立ち上げに合わせ、第1弾製品として、ネックバンドイヤホン「Sound Air WS-5000」とワイヤレスヘッドセット「Sound Air WS-3000」の計2製品が新たに投入される。発売日は、Sound Air WS-5000が11月25日、Sound Air WS-3000が10月21日で、全国のSoftBankショップやSoftBank SELECTIONを取り扱う家電量販店、SoftBank SELECTION オンラインショップで展開する。同社オンラインショップでの価格は、Sound Air WS-5000が7,992円、Sound Air WS-3000が4,968円だ。
新ブランドの立ち上げに合わせて投入した2モデルを含む全5モデルがGLIDiCブランドで展開される
今回発表された2モデルは、いずれも昨今のトレンドを反映し、Bluetoothを採用した製品となっている。Sound Air WS-5000は、VGP2016で金賞を受賞したSE-5000HRをベースにBluetoothワイヤレス化を図った製品で、SE-5000HR同様にアルミニウム合金筺体を採用。高磁力ネオジウムマグネットドライバーと超軽量なCCAWボイスコイル、アルミニウムハウジングの組み合わせにより、ワイドレンジで歪みのないクリアなサウンドを実現しているという。また、ネックバンドタイプのコンパクトな製品ながら、約8時間の連続音楽再生が可能なタフバッテリーを搭載。1万円を切る価格帯の製品ながら、SBCのほか、iPhoneやiPadなどで採用されているAACと、Android OSを搭載するスマートフォンでの採用の多いaptXの2種類のコーデックをサポートしているのも見逃せないポイントだ。
Sound Air WS-5000。金管楽器をモチーフにしたアルミニウム合金を採用している
Sound Air WS-5000の基本的な部分はSE-5000HRがベースになっている
Bluetoothコーデックは、SBCのほか、AACとaptXをサポートする
カラーは、カッパーとブラックの2色をラインアップ。ブラックは、単なる黒ではなく、この秋のトレンドカラーの深みのある藍色を採用しているという
Sound Air WS-3000は、music piece SE-1000をベースにBluetoothワイヤレス化を図った製品で、イヤホン部とレシーバー部の2つのパーツで構成されている。イヤホン部は、SE-1000同様にネオジウムマグネット採用の8mm径ドライバーユニットを採用したほか、フラットケーブルには音のセパレーションを向上させるため4芯独立構造を新たに採用。ハウジングにはアルミ素材を採用し、豊かな低音とクリアな中高音域を実現しているという。クリップタイプのレシーバー部は、3ボタンリモコンやマイクを装備。無駄な部分を徹底的にそぎ落とし、ミニマムなデザインに仕上げた。iPhoneとの組み合わせを想定しており、コーデックはSBCのほかにAACをサポートする。
Sound Air WS-3000。イヤホン部とレシーバー部の2つのパーツで構成されている
Sound Air WS-3000は、music piece SE-1000がベース
レシーバー部は、無駄を省いて極限までミニマムに
イヤホン部は4芯独立構造を採用しており、端子は3.5mm4極タイプになっている。付属のレシーバーとの組み合わせが基本だが、4極グランド分離出力に対応したヘッドホンアンプとの組み合わせれであれば使えるという
カラーは、レッド/ブラック/ホワイトの3色をラインアップする
なお、今回発表された2製品を含め、今後同社が企画・開発を手掛けたオーディオ製品についてはGLIDiCブランドとして展開するが、他社とコラボレーションした製品については、これまで同様にSoftBank SELECTIONブランドで展開するとのこと。先日発表されたAstell&KernとコラボしたBluetoothオーディオレシーバー「XHA-9000」などがこれに該当する。
発表会で展示されていたXHA-9000。aptX HDに対応しており、Astell&Kern「AK70」や「AK380」といった対応DAPと組み合わせることで、Bluetoothでもハイレゾ相当の音質で楽しめる
3.5mmのアンバランス出力のほか、Astell&Kern のDAPなどで採用されている2.5mm4極バランス出力も装備する。ちなみに、XHA-9000のベースモデルは韓国等ですでに発売されているが、こちらは日本向けの音質チューニングになっているとのこと
ちなみに、今週末開催される「秋のヘッドフォン祭2016」では、今回発表された2モデルを含むGLIDiCブランドの5製品と、SoftBank SELECTIONブランドで展開するXHA-9000の全6機種を展示予定とのこと。気になるユーザーは、ぜひGLIDiCブースに足を運んでみてはいかがだろうか。