今回ご紹介するのは、ステレオミニプラグが6股になったマルチオーディオスプリッターです。よく音源が1つで、2つのイヤホンやスピーカーに分配する二股ケーブルはありますが、これはそれの親分みたいなもの。しかも、どのプラグも入出力に対応しており、1つの音源を5人で分けることもできますし、複数の音源を1つのイヤホンやスピーカーで出力することもできてしまいます。
1つの音源を複数で聴く行為は、電車の中や教室など、いろいろな使用シーンを思い浮かべますが、複数のまったく違う音源を1つにまとめて聴くなんて行為にまったく意味はなさそうに思えます。聖徳太子でもないので、別々の相手にイヤホンマイクで通話することもできませんし。でも、いろいろ考えようによっては使える気配がムンムンです。
まず、スマートフォンと音楽プレーヤーの組み合わせです。スマートフォン自体を音楽プレーヤー代わりにしているから、それも意味ないよと思いがちですが、スマートフォンでゲームをしながら、好きな音楽を聴けるという利点があります。スマホのゲームは音なしでもいいじゃんと思う人もいますが、BGMはともかく声は聞きたいって人はいると思います。
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スマホゲームと音楽プレイヤーの組み合わせ。ゲームのセリフがしっかり聞こえながらも、好きな音楽で楽しめます |
また、ストレージ容量的にスマホに音楽データは入れたくないとか、音にこだわりがあるので、専用プレーヤーがいいという人も当然います。そこで、スマホと音楽プレーヤーの音をまとめておけば、音楽を聴きつつ、スマホの着信や受信にいち早く気づくことができます。
あとは携帯ゲーム機とスマホの組み合わせです。これも先ほどの音楽プレーヤーと同様に、ゲームをしながら着信や受信にいち早く気がつけます。
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ニンテンドー3DSと音楽プレーヤーの組み合わせ |
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ゲームの音を聴きながら、通話することもできます |
複数の音源を1つのイヤホンで聴く場合は、音の調整が微妙だったりします。曲と曲の間のブランクなど、音源が1つになった場合、その音源の音が大きくなるという弊害もあるので、そこらへんはそういうものと割り切ってうまく付き合うしかないですね。
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本体以外に、両端がステレオミニプラグになっているケーブルも1本付いています。複数の音源をひとつで聴く場合はあと数本必要なので、別途購入しましょう |
そこまで、「ながらプレイ」、「ながら聴き」をしないって人も多いかと思いますが、確かに毎回行うシチュエーションではなくとも、やってみると以外としっくりくるので、一度、試してみてはいかがでしょうか。そんなに高いものでもないですしね。
ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランス・ライターに。現在は、デジタル機器を中心にWebや雑誌、Mookなどで活躍中。近著に『INGRESSを一生遊ぶ!』(宝島社刊)。