レビュー
ハイパーラプス撮影がはかどる!

カメラ用ジンバルZhiyun「Weebill Lab」先行レビュー。つり下げ持ちで安定度アップ!

YouTubeやInstagramの動画と言えば、ひと昔前までは「座って定点カメラで撮影」か「スマホで撮った揺れまくりのセルフィー」というイメージでしたが、昨今のトレンドはまったくの別モノ。「Cinematic(映画的な)」と形容されるほどクオリティの高い動画を公開しているクリエイターが注目を集めています。こういった質の高い動画を制作するクリエイターたちがこぞって使用しているのが、スピーディーかつ滑らかなカメラ(視点)移動を可能にするジンバル(スタビライザー)なのです。

また、クリエイター側の盛り上がりに呼応するように、スマートフォンメーカー大手のシャオミやドローン大手のDJIがジンバル市場に参入し “戦国時代”の様相を見せています。そんな中、老舗ブランドとしてジンバルの開発を続けてきたZhiyun(ジーウン)が、ミラーレス一眼カメラ用ジンバルの最新モデルとなる「Weebill Lab(ウィービル ラボ)」を発表したので、今回はそのデモ機を借りてガッツリと撮影をしてきました。

動画で「Weebill Lab」をチェック

今回の動画撮影では、Zhiyun「Weebill Lab」にキヤノンのフルサイズミラーレス一眼カメラ「EOS R」を取り付け、カメラ側の電子ブレ補正をオンにして撮影をしています。また、冒頭のシーンのみ、Adobe「Premiere Pro CC」を使ってスタビライズを行いました。なお、動画の7:03頃からは実際に「Weebill Lab」で撮影した補正なしの映像をご覧いただけます。

※ レビュー用に使用したジンバルはデモ機のため、製品版とは一部仕様が異なる可能性があります。

Zhiyun「Weebill Lab」徹底レビュー

ミラーレス一眼カメラによる高精細な4K動画やダイナミックレンジの広いLog撮影が可能になり、本格的なカラーグレーディングに対応する10bit撮影までできる機種が増えつつある今、さらにその映像をステップアップさせるためにジンバルを活用するのは自然な流れと言えるでしょう。移動しながらのスムーズなショットは、かつては高価なうえに持ち運びが困難だったレールやスライダーといった機材でしか撮影できませんでしたが、ジンバルを使用することで手軽に撮影できるようになります。

「Weebill Lab」のペイロード(搭載可能重量)は約3kg。一般的なミラーレスカメラとレンズの組み合わせであれば大半が搭載可能です

折りたたむとA4サイズのコンパクトさ

「Weebill Lab」は、折りたたみ三脚を兼ねるグリップを取り外した状態だとA4用紙より小さい面積に収まるサイズで、重量も約1.2kgと軽量です。「旅行先の風景をキレイに撮影したい」「撮影現場が山頂だ」というようなシチュエーションではきっと重宝するはず。ちなみに「Weebill(ウィービル)」というのはオーストラリアに生息する小型の鳥の名前で、ジンバルのコンパクトさにちなんでいるそうですよ。

普段使いのバックパックやトートバッグに余裕で収納できるサイズ

普段使いのバックパックやトートバッグに余裕で収納できるサイズ

実測重量は1,185g

実測重量は1,185g

交換式で長丁場のロケにも耐えられるバッテリー

公称のバッテリー駆動時間は約10時間。総重量約1.37kgの「EOS R」&レンズ「EF24-105mm F4L IS USM」を取り付けた状態での撮影では、かなり頻繁にジンバルを起動しても、バッテリーは余裕で半日持ちました。

バッテリーは「Crane 2」などのZhiyun製ジンバルと共用できます。なお、写真では似て見えるものの、サイズが違うため市販品の単3形乾電池は使用できません

ジンバル本体にUSB-Cケーブルを繋いで充電可能。なお、残量ゼロから満充電までに必要な時間はメーカー公称で約2時間30分です

さまざな撮影スタイルを可能にする4つの撮影モード

通常の設定では「ジンバルが動いてもカメラが動かないロックモード(L)」と「縦方向はロック、横方向(パン)の動きのみゆっくり追従(PF)」という2モードがあり、スイッチで切り替えが可能です。さらに「Go」ボタンを押すことで縦横(パン・チルト)両方の動きに素早く追随するモードを、トリガーを引くことで縦横(パン・チルト)両方の動きにゆっくり追随するモードを起動できます。

グリップ側面にあるボタンとスイッチでジンバルの設定を変更可能

グリップ側面にあるボタンとスイッチでジンバルの設定を変更可能

グリップ前面のトリガーを引くとジンバルが縦横(パン・チルト)両方の動きにゆっくり追随する撮影モードになります

置き・縦・つり下げなどの撮影スタイルに対応

付属の三脚を延長グリップとして使用するだけでなく、グリップとは別の場所に取り付けることで、「置き、縦持ち、つり下げ」といった幅広い撮影スタイルに対応できるのが「Weebill Lab」の特徴です。

標準セットには小型の三脚が付属

標準セットには小型の三脚が付属

iPhoneやAndroid搭載スマートフォンに対応する専用アプリ「Zhiyun Play」からリモートで「Weebill Lab」を操作可能です。また、パナソニック「GH5」やソニー「α7」シリーズなどのミラーレス一眼カメラは、USBケーブルでジンバルと接続することで、アプリから撮影画面をプレビューしたり、カメラ設定を変更したりできます

縦持ちスタイル時に三脚を閉じて延長グリップとして使用

縦持ちスタイル時に三脚を閉じて延長グリップとして使用

つり下げスタイルでは、カメラがグリップの真下に来るため安定感が増します

つり下げスタイルでは、カメラがグリップの真下に来るため安定感が増します

コンパクト縦持ちスタイルは前後の安定感が高く、歩きながらの撮影向き

コンパクト縦持ちスタイルは前後の安定感が高く、歩きながらの撮影向き

ロック機構でバランス再設定の手間を軽減

一般的なジンバルは、カメラを取り付けて撮影する際にジンバルの軸のバランスを調整するのですが、場所を移動して撮影を行うたびにバランスを再調整することはかなか面倒な作業なんです。その点、「Weebill Lab」は、ジンバルの軸を固定するロック機構を採用しており、ジンバルとカメラのバランスを調整した設定を維持したまま持ち運べるため、移動後もスムーズに撮影を再開できます。

写真中央に写っている赤い部品が、ロックの切り替えを行うロックスイッチ。

写真中央に写っている赤い部品が、ロックの切り替えを行うロックスイッチ。

3軸をロックするとジンバルもカメラもグラグラと動き回らないので持ち運びがしやすくなります

3軸をロックするとジンバルもカメラもグラグラと動き回らないので持ち運びがしやすくなります

クイックリリース搭載で三脚と併用しやすい

「Weebill Lab」は、カメラのアクセサリーメーカー、アルカスイス(ARCA SWISS)とマンフロット(Manfrotto)の雲台に対応したクイックリリースシステムを搭載。1台のカメラをジンバルだけでなく三脚やスライダーに載せかえて使用する場合に素早く取り外しと取り付けができます。

プッシュレバーはネジで2重に固定できるので脱落の心配なし

プッシュレバーはネジで2重に固定できるので脱落の心配なし

Zhiyun「Weebill Lab」で撮影をした感想

今回はデモ機の試用でしたが、「Weebill Lab」は動作が安定しており、使っていて特に大きな不満を感じる点もありませんでした。唯一、ヒヤッとしたのは「電源をオンにしたままロックをかけてしまった」時で、しばらくして気がついたらモーターが非常に熱くなっていたので驚きました。幸い、故障はしませんでしたが、もう少し気づくのが遅れたら……どうなったかわかりません。筆者の誤操作であることは間違いありませんが、「起こりがちなミス」であることを考えると、電源をオンにしたままロックをしてしまった際には「警告音が鳴る」「振動で知らせる」などの機能があるとありがたいところです。

実際に使用して感じたメリットは、ペイロードの割にジンバル本体が軽量かつコンパクトであること。普段使用しているビジネスバックにジンバルとカメラケースを入れてすぐ撮影に出られる手軽さは大きな魅力でした。日本でも最近流行の兆しがみえるVlog(スタイリッシュな動画日記)を撮ってみたい人や、トラベル系ユーチューバー/Instagramerには、この取り回しのよさが使いやすいと思います。

筆者は「Weebill Lab」を使用する直前に、別メーカーのより大型のジンバルを使用していたのですが、その際は持ち運びに疲れてしまい肝心の撮影時にすぐに「腕が疲れて、プルプル……」という情けない状況に陥りました。その点、「Weebill Lab」は夕方になるまで腕がプルプルすることはありませんでした。「結局、プルプルするのかよ!」というツッコミを頂戴するのはひとえに筆者の不徳の致すところです。

真面目な話、重くて取り出さなくなってしまう機材ほど無駄なものもありませんので、3kgまでのミラーレスカメラを積載できて、重量約1.2kgというパワフル&軽量なジンバルが登場したことは大歓迎です。

なお、ジンバルは三脚の代用品ではないため、カメラをしっかりと固定して撮影したい場合や望遠レンズで遠くの被写体を撮るためには不向きです。ジンバルと三脚のどちらを選ぶか判断する際には「カメラを動かしながら撮影したいか?」がポイントになるので、そこをじっくり考えて「動きがある動画が撮りたい」という場合は、ジンバルの購入を検討してみてください。

Mr.TATE(Masahira TATE)

Mr.TATE(Masahira TATE)

世界50カ国以上を旅したバックパッカー。週間アスキー編集部などを経て、AppBankに入社。「バイヤーたてさん」として仕入れとYouTubeを活用したコンテンツコマースに取り組み、上場時は広報として企業PRを担当。現在はフリーランスで活動中。

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