キヤノン、ニコンに続いて登場したフルサイズミラーレスがパナソニック「LUMIX S」シリーズである。高画素の「DC-S1R」(以下、S1R)とハイコスパな「DC-S1」があり、それぞれにボディ単体とズームレンズキットがラインアップされている。今回はS1Rの標準ズームキットと、明るい標準レンズ「LUMIX S PRO 50mm F1.4」を組み合わせ、レインボーブリッジを歩いてみることにした。
ミラーレスだから軽いよね、と安易に考えていたのだが、単純計算で機材の重さは2651gである。ニコンのフルサイズ一眼レフボディ「D850」に24-120mm F4と50mm F1.4を加えた重さが1995g。一眼レフでそろえた方がミラーレスより軽いという驚きの試算結果になった。とにかくLUMIX Sはミラーレスでも画質最優先のモデルであり、ボディ重量が1kgを超えても、いい写真を撮りたい人向けなのだ。
「LUMIX S PRO 50mm F1.4」は標準ズームレンズよりも重い大口径標準レンズである。ちなみにLUMIX S PROはライカの品質基準を満たしたレンズという意味。標準ズームの「LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.」にはPROが付かないが、30cmまで寄れるマクロ機能とボディ内手ブレ補正と連携する手ブレ補正機能をレンズに内蔵している
同じフルサイズミラーレスのニコン「Z6」の重さは約675g、サイズは134(幅)×100.5(高さ)×67.5(奥行)mmである。これに対してS1Rは重さ約1016g、148.9(幅)×110(高さ)×96.7(奥行)mmと一回り以上大きい。グリップは高さも奥行きもたっぷりあって、私の手だと余る
トップパネルにも余裕があるため情報表示用の液晶も大型サイズを搭載している。専用ボタンが多く操作に迷うことはないが、EVFをのぞきながらの撮影では使いづらいこともあった
サブ液晶はオレンジ色のバックライト付きで暗い場所でもよく見える
マウントは、ライカSLと同じLマウントを採用。ライカ、パナソニック、シグマの3社で締結したLマウントアライアンスにより、この3社のLマウント用レンズは互換性が保たれる
液晶モニターは3軸チルト式で、チルト式のように素早くローアングルになり、さらにサイドのロックを解除することでタテ位置にも対応する
フロントにはFn1、Fn2、Fnレバーを配置
カードスロットはXQDとSDのダブルスロットを採用。順次記録、バックアップ、振り分け記録が選択可能だ