亜希子のデジカメ学園

バレンタイン特別企画!お菓子を美味しく写すスイーツフォトレッスン【後編】

デジカメ初心者ライターである大木亜希子が、カメラ歴40年ライター・ゴン川野氏にサポートしてもらいながらカメラについて勉強していく本連載!


前回に引き続き、今回もバレンタイン企画と題してお菓子を美味しく撮影するための技術を学んでいきます!(前編はコチラ

今回も使用するカメラは、ニコン初のAPS-Cフォーマットのミラーレス「Z50」。

逆光もアレンジで味方に!

まずは順光で、手作りパンケーキを撮影してみました。

Z 50、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、35mm(35mm判換算52mm)、ISO1400、F5.3、1/60秒、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、9.5MB)

悪くはないですが、なんというかシンプルすぎて「記録用」という雰囲気が拭えません。

まんべんなく光があたっているため色彩は豊かですが、どこに視点を合わせたらよいかわからない感じもします…。

そこで、今度は逆光の状態で撮影してみました。すると…

Z 50、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、32.5mm(35mm判換算48mm)、ISO1250、F5.0、1/50秒、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、9.35MB)

被写体の後ろから光があたっているため、画面上がかなり暗い印象に…。

ただし、こちらは「露出補正」することで明るい雰囲気に調整できます。

Z 50、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、32.5mm(35mm判換算48mm)、ISO2000、F5.0、1/50秒、+1.0EV補正、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、9.04MB)

この露出補正機能は、便利ですね。

銀レフで光を集めろ!

続いて、簡単な道具を使いライティングを調整していきます。

写真左のレフ板は「銀レフ」と呼ばれるアイテム、そして右のレフ板は「白レフ」と呼ばれるエチレンボードを貼り合わせて作ったアイテムです。


まずは、銀レフを利用して撮影してみましょう。

使い方はとっても簡単。レフ板で光を反射させるために、パンケーキが置かれた皿の側面に立てて設置するだけ。

銀レフなしが1枚目、銀レフありが2枚目なので作例を見比べてみてください。

銀レフなし

Z 50、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、24.5mm(35mm判換算36mm)ISO900、F5.0、1/40秒、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、10.05MB)

銀レフあり

Z 50、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、25mm(35mm判換算37mm)ISO720、F5.0、1/50秒、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、10.2MB)

違いが一目瞭然ですよね?

光のエフェクトが変化して立体感が増し、イチゴの表面など細部のみずみずしい光沢感が再現できているように感じます。

白レフでやわらかい印象に

今度は「白レフ」を使ってみることに。こちらも銀レフ同様、お皿のサイドから光をあてるだけです。


白レフなしが1枚目、白レフありが2枚目なので作例をご覧下さい。

白レフなし

Z 50、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、34mm(35mm判換算51mm)ISO1250、F5.0、1/50秒、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、8.92MB)

白レフあり

Z 50、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、34mm(35mm判換算51mm)ISO1250、F5.0、1/50秒、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、9.5MB)

おぉ…! 白レフを使うことで、グッと彩度が上がったように思います。

銀レフのほうが光の反射が強いのでコントラストがハッキリ出ましたが、好みに合わせて使い分ければいいと思います。

川野さんいわく、簡易的な銀レフは家庭用のアルミホイルを厚紙に貼り付けることで作れるそう。また白レフは、白い紙などを厚紙に貼り付けることですぐに作れるそうです。

ちなみにこの日の白レフも、工作用スチレンボード2枚(B3サイズ/厚み10mm)をテープで張り合わせて作った川野さんお手製のものでした。このスチレンボードという材料は、文房具屋さんで数百円から買えるそうです。

光の量を調整すると…

続いてはレンズを交換して、「絞り」に変化をつけてみます。

ちなみに絞りとは、レンズを通る光の量を調整する機能のこと。

まずはレンズを「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」に交換して…


カメラのモードダイヤルを回して、絞り優先オートに切り替えます。


絞り込んで撮影すると、背景の白い壁や木製の椅子など家具にもピントが合ってしまいました。

そのまま今度は絞りを開放にして撮影すると、一転して背景がぼけて、パンケーキだけに目がいくようになりました。

てっぺんに置いたイチゴの存在感も際立って、SNSで映えそうな印象です。

Z 50、NIKKOR Z 35mm f/1.8 S、ISO250、F1.8、1/50秒、+0.3EV補正、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、7.42MB)

絞り調整のテクニックを覚えるで、撮影の幅が広かっていきそうですね。

ピントを手前に持ってくるだけ

また、川野さんいわく、ピントの位置を調整することで写真の雰囲気をガラリと変えることもできるそうです。

こちらの亜希子お手製アイシングクッキー。

奥にピントを合わせたものがコチラ。

Z 50、NIKKOR Z 35mm f/1.8 S、ISO500、F1.8、1/50秒、+1.0EV補正、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、7.8MB)

そして手前にピントを合わせてみると…

Z 50、NIKKOR Z 35mm f/1.8 S、ISO500、F1.8、1/50秒、+1.0EV補正、絞り優先AE、JPEG
撮影写真(5568×3712、7.93MB)

水色や白などアイシングチョコレートの色彩や質感が際立つようになり、あか抜けた印象になりました。

色々なテクニックがある

ここまで前・後編に渡って、さまざまなテクニックを用いてお菓子を撮影してきました。

簡単な技術から、ちょっぴり高度なテクニックまでお伝えしましたが、最初はできる範囲で実践してみて下さいね♪

ただし、撮影に夢中になりすぎてパンケーキを焦がすことがないようにくれぐれも注意ですよ!笑(※このあと美味しくいただきました)


今年もステキなバレンタインをお過ごし下さい! では、また。

亜希子

亜希子

ドラマ『野ブタ。をプロデュース』で女優デビュー数々のドラマに出演後、2010年SDN48として活動開始。2015年、しらべぇ編集部に入社しPR記事を担当する。2018年、独立。Twitterはコチラ

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