レビュー
35mm判換算16〜50mm相当対応のマイクロフォーサーズ用レンズ

超広角から標準までを1本でカバー!「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」レビュー

「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」は、OMデジタルソリューションズが2021年6月25日に発売開始した最新の交換レンズ。高い光学性能と信頼性を兼ね備えた「M.ZUIKO PROシリーズ」に属するマイクロフォーサーズ用のズームレンズで、超広角対応ながら標準域もカバーするのがユニークな点です。今回実機をいち早く試すことができましたので、作例を交えながら画質や使用感のインプレッションをお伝えします。

M.ZUIKO PROシリーズの最新レンズM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO(カメラボディはOM-D E-M1 Mark III)

M.ZUIKO PROシリーズの最新レンズM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO(カメラボディはOM-D E-M1 Mark III)

シリーズ初の沈胴機構を採用し、高倍率と小型・軽量を両立

M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの主な特徴
・8〜25mm(35mm判換算16〜50mm相当)の焦点距離をカバーする、マイクロフォーサーズ用のズームレンズ
・絞り開放値:F4.0(ズーム全域)
・M.ZUIKO PROシリーズ初となる沈胴機構
・ズーム全域で高解像を実現する10群16枚のレンズ構成
・最短撮影距離0.23m(ズーム全域)、最大撮影倍率0.42倍(望遠端、35mm判換算)
・絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
・ゴースト・フレアの発生を抑制する「ZEROコーティング」
・防塵・防滴・-10℃耐低温、フッ素コーティング
・L-Fnボタン、MFクラッチ機構などの操作性
・フィルター径:72mm
・77(最大径)×88.5(全長)mm/411gの小型・軽量設計
・価格.com最安価格126,700円(2021年6月25日現在)

M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROのスペックで最も注目したいのはカバーする画角です。35mm判換算で焦点距離16mm相当の超広角に対応しながら、50mm相当の標準域までカバーするのがほかにはない特徴となっています。35mm判換算で焦点距離14〜16mm相当の超広角に対応するズームレンズの場合、「望遠端は30〜35mm相当まで」というのが一般的ですが、本レンズは50mm相当まで伸びます。超広角域から標準域まで画角の自由度が高く、風景やスナップ、ポートレートなど幅広いシーンで活躍するレンズとなっています。

さらに、M.ZUIKO PROシリーズとして初めて沈胴機構を採用するなどの工夫により、広い画角をカバーしながら小型・軽量化を実現したのも特徴。サイズは77(最大径)×88.5(全長)mmで重量は411g。M.ZUIKO PROシリーズの超広角ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」の重量534gよりも100g以上軽い小型・軽量設計です。

M.ZUIKO PROシリーズとして初めて沈胴機構を採用。広角端時(画像左)の全長は約114mmで、望遠端時は約107mm(画像右)。繰り出し時に最も短いのは焦点距離18mm前後で約104mmになります

M.ZUIKO PROシリーズとして初めて沈胴機構を採用。広角端時(画像左)の全長は約114mmで、望遠端時は約107mm(画像右)。繰り出し時に最も短いのは焦点距離18mm前後で約104mmになります

レンズ構成は10群16枚。スーパーED(超特殊低分散)レンズ1枚やED(特殊低分散)レンズ1枚、EDA(特殊低分散非球面)レンズ2枚といった特殊レンズをふんだんに採用することで色収差をはじめとした諸収差を除去し、ズーム全域で高い解像力を実現。レンズ前群に大型のDSA(大偏肉両面非球面)レンズを採用することでサジタルコマ収差を大幅に低減し、絞り開放から画面全域で高い点像再現性を実現しているとのことです。近接撮影にも強く、最短撮影距離はズーム全域で0.23m。望遠端での最大撮影倍率は0.42倍(35mm判換算)に達します。

また、高性能なM.ZUIKO PROシリーズらしく信頼性も高く、防塵・防滴・-10℃耐低温設計を採用。操作性では、フォーカスリングを手前に引くことでMFに切り替わるMFクラッチ機構を採用するほか、72mm径のフィルターの装着にも対応しています。

鏡筒左手側にL-Fn(レンズファンクション)ボタンを搭載。MFクラッチにも対応しています

鏡筒左手側にL-Fn(レンズファンクション)ボタンを搭載。MFクラッチにも対応しています

超広角対応ながら72mm径フィルターの装着が可能です

超広角対応ながら72mm径フィルターの装着が可能です

付属のレンズフード「LH-76E」を装着したイメージ

付属のレンズフード「LH-76E」を装着したイメージ

実写作例&レビュー

※以下に掲載する作例は、OM-D E-M1 Mark IIIにM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROを組み合わせてJPEG形式の最高画質で撮影したもの(JPEG撮って出し)になります。

※サムネイル画像をクリックすると、撮影写真を長辺900ピクセルに縮小した画像が開きます。リサイズを行っていない撮影写真は、サムネイル画像下のテキストリンクをクリックすると開きます。なお、撮影写真は開くのに時間がかかる場合があります。

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F11、1/640秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG撮影写真(5184×3888、6.3MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F11、1/640秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、6.3MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F4、1/160秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG撮影写真(5184×3888、6.3MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F4、1/160秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、6.3MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、18mm(35mm判換算36mm)、ISO200、F8、1/100秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG撮影写真(5184×3888、6.3MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、18mm(35mm判換算36mm)、ISO200、F8、1/100秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、6.3MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F11、1/10秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F11、1/10秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、13.6MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F4、1/160秒、ホワイトバランス:曇天、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F4、1/160秒、ホワイトバランス:曇天、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、7.7MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、25mm(35mm判換算50mm)、ISO200、F8、1/50秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、25mm(35mm判換算50mm)、ISO200、F8、1/50秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、13.5MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F22、6秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、NDフィルター使用、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F22、6秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、NDフィルター使用、JPEG
撮影写真(5184×3888、6.5MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F8、1/6秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F8、1/6秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、6.7MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F8、1/13秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F8、1/13秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:i-Finish、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、6.8MB)

M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、M.ZUIKO PROシリーズらしくズーム全域で高い解像感を発揮するレンズです。さすがに広角端では周辺がわずかに流れることがあるものの、35mm判換算で焦点距離16〜50mm相当の幅広い画角に対応していることを考慮すると周辺の画質は申し分ありません。歪曲収差もよく抑えられていて、画面全域をきっちりと描いてくれるレンズだと感じました。太陽など強い光源が画面内にあると、光源の位置によっては気になるようなゴースト・フレアが発生することがありますが、超広角対応のズームレンズとしては逆光耐性も十分なレベルにあると思います。

以下、広角端8mm(35mm判換算16mm)での周辺の画質と歪曲収差をチェックするために撮影した作例になります。周辺でも高い解像感をキープしていることと、直線が歪みなくキレイに伸びていることが伝わるかと思います。

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F8、1/160秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、11.1MB)

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F11、1/60秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG

OM-D E-M1 Mark III、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO、8mm(35mm判換算16mm)、ISO200、F11、1/60秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、階調:標準、JPEG
撮影写真(5184×3888、10.3MB)

M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの操作性では、前方にズームリングを配置するなどして、レンズとグリップの間に十分なスペースを確保しているのが使いやすいところです。超広角対応のズームレンズの中には、どうしても前玉が大きくなってしまうため、重心がレンズ側に寄ってしまったり、窮屈なホールドになってしまうものもありますが、このレンズは重量とサイズ感のバランスがとてもよく、取り回しにすぐれると感じました。

まとめ 「もう少し望遠が伸びてほしい」に応える1本。特に風景撮影で便利

M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの最大の魅力は、超広角16mm相当(35mm判換算)対応ながらズーム倍率が高く、標準50mm相当(35mm判換算)の画角までカバーしていることです。普段、超広角域と標準域を使い分けている人で、特に、超広角ズームレンズを使っていて「もう少し望遠が伸びてほしい」と感じることが多く、レンズ交換をひんぱんに行っている人にとって注目度の高い1本ではないでしょうか。

画質は、M.ZUIKO PROシリーズらしく解像感が高く、周辺まできっちりと描写してくれます。さらに、防塵・防滴・-10℃耐低温設計で信頼性にもすぐれ、アウトドアでも安心して使うことが可能。本格的な撮影用として安心して選ぶことができます。

カバーする画角の広さを考慮するとコンパクトな鏡筒なので、旅行を含めて幅広いシーンで使えるレンズですが、最も威力を発揮するのは風景の撮影ではないでしょうか。超広角域と標準域の2本のレンズを用意しないといけないところが1本で済むので、持ち運びの負担を軽減することができます。さらに、72mm径フィルターの装着に対応しており、NDフィルターなどを使えるのも風景撮影では大きなポイントになります。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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