同じ被写体をISO125〜ISO12800の感度別で撮影した作例から高感度時の画質傾向をチェック。両モデルでかなり傾向の違う結果となった。
以下に掲載する作例は、PowerShot G7 Xとサイバーショット DSC-RX100M3を使って、屋内で同じ被写体をJPEG形式の最高画質で感度別に撮影したものになります。レンズの焦点距離は35mm判換算で50mm。撮評価測光/マルチ測光(初期設定)を選択し、絞り優先AEでF値をF8に設定しました。掲載する作例は、露出補正で明るさを調整して撮影したものの中から、適正露出の範囲内で、かつ、できる限り両機種で露出差がないものを選択しています(※PowerShot G7 Xは-0.3段露出補正したものを、サイバーショット DSC-RX100M3は露出補正なしのものを選択しています)。
PowerShot G7 Xの設定は、記録画素数:ラージ(L)、圧縮率(画質):スーパーファイン、ホワイトバランス:オート、マイカラー:切、i-コントラスト(ダイナミックレンジ補正、暗部補正):OFF、高感度時NR:標準。サイバーショット DSC-RX100M3の設定は、画像サイズ:L:20M、画質:エクストラファイン、ホワイトバランス:オート、クリエイティブスタイル:スタンダード、Dレンジオプティマイザー:オート、高感度NR:標準です。ほぼ初期設定のままになります。
撮影した作例のサムネイル画像
PowerShot G7 X
サイバーショット DSC-RX100M3
※以下の画像は、撮影写真の一部分(それぞれの機種で300×300)をピクセル等倍で切り抜いたものになります。クリックすると、より大きなピクセル等倍の切り抜き画像(それぞれの機種で450×450)が開きます。また、撮影写真は、切り抜き画像下のテキストリンクをクリックすると開きます。撮影写真は開くのに時間がかかる場合があります。
ISO125
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/8秒、ISO125、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/5秒、ISO125、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
ISO200
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/13秒、ISO200、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/8秒、ISO200、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
ISO400
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/25秒、ISO400、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/15秒、ISO400、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
ISO800
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/50秒、ISO800、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/30秒、ISO800、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
ISO1600
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/100秒、ISO1600、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/60秒、ISO1600、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
ISO3200
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/200秒、ISO3200、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/125秒、ISO3200、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
ISO6400
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/400秒、ISO6400、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/250秒、ISO6400、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
ISO12800
画像中央切り抜き(左:PowerShot G7 X、右:サイバーショット DSC-RX100M3)
PowerShot G7 X:F8、1/800秒、ISO3200、EV-0.3
サイバーショット DSC-RX100M3:F8、1/500秒、ISO12800、EV0.0
PowerShot G7 Xの撮影写真(5472×3648)
サイバーショット DSC-RX100M3の撮影写真(5472×3648)
上の作例は、35mm判換算で50mm程度の画角となる焦点距離に設定し、ほぼ初期設定のまま撮影したものになる。被写体までの距離は70cm程度。ピント位置での描写を見ると、両モデルともに十分なクオリティとなっているが、PowerShot G7 Xはパキッとした写りで解像感が高い。「Part2 画質レビュー 望遠編」でもレビューしたが、PowerShot G7 Xは、標準域〜望遠にかけてレンズ性能が高くなる傾向にあるようだ。
ノイズリダクションについては、ISO800以上の高感度を比較してみると、PowerShot G7 Xはノイズを残す、RX100 IIIについてはノイズを消す傾向にある。特に、ISO1600〜ISO6400あたりにかけては、仕上がりで大きな違いが生まれている。ノイズリダクションの設定を変えることで調整はできるが、高感度でも解像感を重視するPowerShot G7 X、ノイズを減らすことで高画質を狙うRX100 IIIといったように、画質に対する考え方の違いでもあり、面白いところだ。
また、同じ蛍光灯下で撮影しているが、発色にも大きな違いが出た。RX100 IIIのほうが明るくて、鮮やかな色になっている。なお、RX100 IIIの作例は「Dレンジオプティマイザー」をオートにしたものを掲載しているが、オフにした場合、コントラスト感が弱まり、やや抜けの悪い描写となった。