写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室
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暗くするとグッと出てくる存在感! 「マイナス補正」で輪郭強調

自分で撮った写真が、実際に肉眼で見たよりもすごく明るかったり暗かったりすることはありませんか? カメラはその場の微妙な明暗差を人間の眼のようには確実に捉えることができないため、暗い被写体は明るくしてあげよう、明る過ぎる被写体は暗くしてあげようと自動的に露出計が動いて、「だいたいこんなもんだろう」と適正露出を決めるため、反射の多い被写体や明暗差がある被写体だとどうしても撮る側の思い通りの明るさには写らないことが多いのです。

そこで登場するのが「露出補正」。この機能は、カメラが勝手に決めた露出を自分好みに補正するもので、特に「マイナス補正」は質感や色を出したい時などに大変重宝します。ではまず始めに、マイナス補正を使って成功した例を見てみましょう。

<strong>写真A</strong><br>1/250 f5.6 ISO200(ノーマル)

写真A(ノーマル) 1/250 f5.6 ISO200

<strong>写真B</strong><br>1/250 f5.6 ISO100(マイナス1補正)

写真B(マイナス1補正) 1/250 f5.6 ISO100

上の写真Aはカメラが決めた露出で撮ったもので、これが±0で補正前のノーマルなカットということになります。下の写真Bは−1の補正をかけたものです。Aのフラミンゴよりも立体感が出て、羽のディテール感もグッと出てきました。写真自体も全体が引き締まって見えますね。

次は、逆光で撮った動物の写真を例にマイナス補正の効果を見ていきましょう。

<strong>写真C(ノーマル)</strong> 1/200 f6.3 ISO3200

写真C(ノーマル) 1/200 f6.3 ISO3200

<strong>写真D(マイナス1補正)</strong> 1/200 f6.3 ISO1600

写真D(マイナス1補正) 1/200 f6.3 ISO1600

写真Cは逆光で普通に撮った動物写真です。逆光なので普通は顔が暗く潰れてしまうはずなのですが、カメラはそれを回避するために必死でシャドー部分を補正し、明るくしてくれました。でも自分が本当に撮りたかったのは、逆光で美しく輝いて見えた輪郭部分の毛を強調した写真でした。そこで−1の補正をかけて撮ってみたところ、写真Dのような輪郭部分が逆光ならではの光で縁取られたインパクトある写真に早変わりしました。やったことは−1方向にボタンを動かしただけ。簡単ですね!

多くのカメラにはカメラのメニュー内ではなく、ボディのどこかに「+/−」のマークがついている露出補正ボタンがあるかと思います。それだけ頻繁に使う機能だということですね。マイナス補正は、ぜひ、手軽に活用してマスターしてほしいテクニックの1つです。

ただ、動物のように動く被写体の場合、補正ボタンをセットしているうちに被写体が動いてしまうことがあります。そんな時に便利なのが、「オートブラケット」機能です。これは、明るくしたほうがいいのか暗くしたほうがいいのか瞬時に判断できない場合に使う機能。シャッターチャンスを逃がさないためにも、特にカメラ初心者の方が動く被写体を撮影する際にぜひ使ってほしい機能です。1回のシャッターで「プラス/標準/マイナス」と露出の違う3ショットを連続して撮影してくれるので、あらかじめ補正をかける数値をセットしておけば、あとは3カットの中から好きな明るさの写真を選べばよいというわけです。

以下の写真は、オートブラケット機能を使って露出補正をした例です。

<strong>写真E(プラス1補正)</strong> 1/320 f5.6 ISO200

写真E(プラス1補正) 1/320 f5.6 ISO200

<strong>写真F(ノーマル)</strong> 1/320 f5.6 ISO100

写真F(ノーマル) 1/320 f5.6 ISO100

<strong>写真G(マイナス1補正)</strong> 1/320 f8 ISO100

写真G(マイナス1補正) 1/320 f8 ISO100

露出補正は、写真Eが+1、Fがノーマル、Gが−1ですが、マイナス補正をかけたGが一番見た目に近いイメージになりました。他の2つのショットとは夕陽の色も雰囲気も全然違いますね。

同じようにブラケット撮影で撮ったものが下の写真ですが、ノーマルの写真Iは背景にうっすらと見えるスカイツリーが、マイナス1補正をかけた写真Jではクッキリ鮮やかに浮き出てきました。飛行機の車体や海の色と全体にも締まりが出て、写真Hのプラス1補正とは同じ場所とは思えませんね。

<strong>写真H(プラス1補正)</strong> 1/640 f4.5 ISO400

写真H(プラス1補正) 1/640 f4.5 ISO400

<strong>写真I(ノーマル)</strong> 1/640 f4.5 ISO200

写真I(ノーマル) 1/640 f4.5 ISO200

<strong>写真J(マイナス1補正)</strong> 1/640 f6.5 ISO200

写真J(マイナス1補正) 1/640 f6.5 ISO200

ちなみに、今回は違いがわかりやすいようにブラケット撮影の補正値を「±1」の間隔で撮っています。もう少しふり幅を狭く設定できるモデルがほとんどで、カメラの機種によって異なりますが、0.3刻みぐらいから設定可能になっています。

ここでひとつ、プラス補正のほうがキレイに見える例もあげてみましょう。これらは屋内のあまり明暗差のない蛍光灯下で撮影したもの。被写体のかわいいモコモコした質感自体は、ノーマル撮影の写真Lかマイナス補正した写真Kのほうが強調されているかと思いますが、せっかくのキレイな淡いカラーがちょっと黒ずんでくすんで見えますね。こういった淡い優しい感じの色味を見せたい場合や、仕上がりをちょっとメルヘンチックにしたい場合は思い切ってプラス補正をしてみましょう。写真Mは明るく爽やかな色味になりました。

<strong>写真K(マイナス1補正)</strong> 1/320 f4.5 ISO800

写真K(マイナス1補正) 1/320 f4.5 ISO800

<strong>写真L(ノーマル)</strong> 1/320 f4.0 ISO1600

写真L(ノーマル) 1/320 f4.0 ISO1600

<strong>写真M(プラス1補正)</strong> 1/320 f4.0 ISO3200

写真M(プラス1補正) 1/320 f4.0 ISO3200

その他、晴れた日の雪景色などを撮る時もプラスに補正することで雪がグレーにならず美しく撮れますので、機会があればプラス補正も活用してみてくださいね。

最後にもう1カット。上野動物園のパンダちゃんです。行ったことのある人はおわかりになるかと思いますが、パンダの檻の前には人が近づけないよう柵があり、運よくパンダが近くに来てもかなりの距離を取られるうえ、ガラスがあまりクリアじゃなかったりするため、撮影難易度が高くなっています。

このような場合は、望遠ズームで寄ってから、マイナス補正をかけてみてください。角度にもよりますが、ガラスなどの反射も消えパンダの黒い模様が濃く出るので、ノーマルで撮るよりもくっきりはっきり写ります。お試しあれ!

<strong>パンダちゃん(マイナス1補正)</strong> 1/100 f6.3 ISO3200(-1補正)

パンダちゃん(マイナス1補正) 1/100 f6.3 ISO3200

今回使ったカメラは?
ペンタックス「PENTAX K-S2」

今回のテーマ「露出補正」のオートブラケットを設定する際、PENTAX K-S2はブラケットの順番を任意に指定できるのを知って驚きました(マイナス→ノーマル→プラス、ノーマル→プラス→マイナスといった好みの順番で撮影可能)。カメラ本体は実際に持ってみると、写真で見るより小さくて軽く、これでいて防水・防塵仕様というのもいいですね。屋外撮影でも気兼ねなく連れ出して気軽にバンバン撮ることができます。構えたときの安定感やグリップ部分のホールド感もよく、しっかり構えられました。また、ほぼ100%視野率の光学ファインダーがとても見やすい点も◎。全体的に見て“何かと気配りの行き届いた1眼レフ”という印象です。バリアングル液晶も、撮影の自由度を高めてくれました。

タイプ:一眼レフ(防塵・防滴仕様)、画素数:2012万画素、撮像素子:APS-C 23.5mm×15.6mm CMOS、重量:約678g(バッテリーパックとカード含む) 。写真は、レンズ「smc PENTAX-DA L 18-50mmF4-5.6 DC WR RE」を装着したもの

180°回転させてレンズ側に向けると、通常のシャッターボタンとは別に設けた「自分撮りシャッター」ボタンが有効になり、手軽に“自撮り”が可能

背面モニターは、バリアングル式の3.0型液晶。ちなみに、180°回転させてレンズ側に向けると、通常のシャッターボタンとは別に設けた「自分撮りシャッター」ボタンが有効になり、手軽に“自撮り”が可能に

※作例はすべてリサイズしています。

佐藤晶子

佐藤晶子

デジカメ普及の黎明期における専門誌での連載・ガイドブック監修など、早くからデジタル分野での仕事を手がける一方で、時間−空間−存在をテーマとした銀塩フィルムでの作品も多数。

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