写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室
「どうやって撮ったの?」って聞かれたい♪ 写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室

突っ立ったままじゃもったいない! ハイ&ロー撮影で目線を変える、世界が変わる!

写真1 1/320、F8、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm
クロアチアのドブロヴニク。アドリア海の青い海とクロアチアの特徴でもあるオレンジ色の屋根が同時に1枚の写真に収められたのはハイアングル構図のおかげ

被写体の前でカメラを構えるとき、よほどのことがないかぎり私たちは何も考えずそのまま立った状態、目の高さでシャッターを切るかと思います。このような「目の高さ」で撮影することをアイレベル(またはアイアングル)撮影と呼びますが、アイレベルでの撮影は、自分が日常で見ている世界(視点)と同じであるため、うまく撮れていても新鮮な感じがないインパクトの薄い普通の写真で終わってしまいがちです。

そこで今回は、ハイアングル(上から見下ろす視点)ローアングル(下から見上げる視点)を使って、同じ被写体を撮った写真でも、目線を変えるだけでこんなに個性的な写真になるという、連載第1回の広角レンズを使った撮影テクニックに付随したアングルテクニックをご紹介したいと思います。

まずは、上のハイアングルで撮影した写真1を見てください。

写真1を、もし地上からアイレベルで撮っていたら、海の6色と屋根の色のこのコントラストを撮ることはできなかったことでしょう。ハイアングルならではです。

下の写真は、つい20年前まで内戦状態だったボスニア・ヘルツェゴビナの街ですが、写真2のアイレベル撮影では、一見よくある普通のヨーロッパの街並みのように見えます。同じ場所をハイアングルで撮ったのが写真3です。アイレベルではよく見えなかった骨組みだけが残った建物の2階部分が写し出され、当時の内戦の凄まじさが伝わってくるようです。

写真2

写真2 1/160、F5.6、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

写真3

写真3 1/200、F5.6、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

次もハイアングル写真ですが、今度はもう1歩踏み込んだ構図で比較してみましょう。

下の写真4、5は同じ被写体ですが、どの部分をどう切り取るかによって全く印象が変わってきます。写真4は、横一直線のラインを生かし、堤防の白くみえる部分で上下を分断し、写真を二分割にしてみました。写真全体を遠目で見るとパターン化されたデザインのようにも見え、近づいてよくみるとたくさんの釣り竿が見えたりするあたりがポイント。写真4の堤防を同じくハイアングルで、今度は堤防を画面斜めに配置し、逆光で撮影したのが写真5。すると、あらら不思議! 太陽の位置が功を奏し、反射によって内海と外海がくっきり分かれインパクトのある写真に!

写真4

写真4 1/250、F4.2、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

写真5

写真5 1/250、F22、-0.3補正、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

このように同じ被写体を同じハイアングルで撮っても、構図によってまったく別な世界を表現することができるので、構図は大事ですね! では、構図についてはいつかまた別な機会に改めて触れることにして……、

次はローアングルで撮ったものを見ていきましょう。

まず写真6はこの時期に咲くミモザの花の全景をアイレベルで撮ったもの。普通に撮ってもそれなりに存在感はあるのですが、花に近づいてみると、一房ごとにカワイイまんまるのポンポンがたくさん付いていました。この独特の花の形をローアングルで撮ってみたのが写真7です。自然界にこんな黄色が存在していること自体が感動ものですが、花をフレームいっぱいに入れて、空抜き(空を背景)で撮影すると、背景のブルーによって花の持つ生命力のようなものが前面に押し出された感じになりました。

写真6

写真6 1/500、F5、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

写真7

写真7 1/500、F5.6、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

写真8は御神木の真下からしゃがんで見上げて撮ったものです。今回は持参できませんでしたが、このように下から煽って撮るような場合は超広角レンズを使えばより一層迫力のある写真が撮れます。

写真8

写真8 1/60、 F9、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

ここまで、一般に言うところのローアングルの例を取り上げましたが、上から俯瞰で撮るだけがハイアングル、下から煽って撮るだけがローアングルというわけではありません。

たとえば下の写真。アイレベルからカメラを下に向けて撮った写真9がありますが、(これも一種のハイアングル)あのテーブルに写っているものの中から、なんの変哲もないワイングラスだけをピックアップして撮ってみます。このままの状態でグラスだけを撮っても面白くもなんともありませんが、グラスが1番美しく見えるアングルを探し撮った結果、写真10のようにグラスが主役の写真に大変身しました。

写真9

写真9 1/200、F5.6、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

写真10

写真10 1/250、F5.6、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

このように被写体の高さまで降りて撮ることも、私はローアングルと言ってよいと思っています。たとえば子供の写真を撮る時に子供の目線まで降りて撮ると、その背景には子供が見ている世界がそのまま写し出されているように、子供や犬や猫の目線は言わばローアングルなのです。是非、同じ目線まで降りて撮ってみましょう。普段見ていない世界が見えるはずです。

最後に、今月のおまけカットを。

おまけ写真 1/250、F9、レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ(25mm)
言うまでもなく、どこから見てもジオラマのように撮れましたが、これはホンモノの風景なのです(^^;)

上の写真は、アートフィルターを使った写真です。ハイアングルのロケ地を探している時に、まるでジオラマのように見える風景に出くわしました。そして、今回のカメラOLYMPUS PEN E-PL7にはジオラマのように撮れるフィルターが付いていたのを思い出し、ジオラマのように見える風景をジオラマモードで撮るとどうなるか実験してみたところ……、想像以上に楽しかったです!

今回使ったカメラは?
オリンパス「OLYMPUS PEN E-PL7」

今回のようなハイアングルやローアングルを撮る時には、このカメラのような可動式液晶モニターは大活躍しますね。タッチパネルでシャッターが切れるのも助かりました。外付けですが、VF-4ビューファインダーを付ければ、液晶が見えにくい時のローアングル撮影などは特に便利でしょう。個人的にはこのカメラのピクチャーモードの中にあるVividの色が気に入っています。今回使用した写真すべてこのVividモードで撮ってみましたが、いかがだったでしょうか?

タイプ:ミラーレス一眼、画素数:1605万画素(有効)、撮像素子:フォーサーズ 4/3型 Live MOS、本体サイズ:114.9(幅)×67(高さ)×38.4(奥行)mm、重量:約357g(付属充電池およびメモリーカード含む)。写真は、レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ」を装着したもの

チルト可動式液晶モニターは3インチ(104万ドット)。タッチ操作が可能なうえ、モニターを下開きの状態にすると「自分撮りモード」起動するので、流行のセルフィーもラクラク!

佐藤晶子

佐藤晶子

デジカメ普及の黎明期における専門誌での連載・ガイドブック監修など、早くからデジタル分野での仕事を手がける一方で、時間−空間−存在をテーマとした銀塩フィルムでの作品も多数。

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