2018年1月12日(金)〜14日(日)にかけて、日本最大級のカスタムカーイベント「東京オートサロン2018」が、千葉の幕張メッセにて開催されている。
東京オートサロン2018にて撮影
東京オートサロン2018は“チューニングカーの祭典”と呼ばれるだけあって、日本全国から名だたるチューニング、カスタムブランドが集結するが、近年は国内外の自動車メーカー自らがブースを出展し、自社のクルマをドレスアップするという傾向が目立つ。
当記事では、東京オートサロンで見逃すことのできない、自動車メーカーを中心とした注目の出展車両をご紹介したい。
東京オートサロン2018 トヨタブース
GR Super Sport Concept
GR Super Sport Concept TEST CAR
今回、1/12に開かれたトヨタブース プレスブリーフィングにおいて、初披露となったのが「GR Super Sport Concept」と、実際にサーキットにおいてテスト走行を重ねている「GR Super Sport Concept TEST CAR」だ。
GR Super Sport Conceptは、トヨタがFIA世界選手権(WEC)参戦において鍛えられたハイブリッド技術を生かして製作されたコンセプトカー。GR Super Sport Conceptは、WEC参戦マシンである「TS050 HYBRID」と同様のパーツで構成されており、2.4L V6ツインターボチャージャーとトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)により、最高出力は1,000ps(735kW)を発揮する。
驚くのは、発表時に「皆さんがステアリングを握るのには、まだ時間がかかりますが……」とコメントしたことだ。これは、GR Super Sportの市販化に向けてテストしているということに他ならない。今後の市販化が、非常に楽しみとなる1台だ。
LEXUS LC 2018 NUR24h
2018年5月のニュルブルクリンク24時間レースへの参戦を目指して開発中の「LEXUS LC 2018 NUR24h」が初披露された。2018年は、このLEXUS LC1台での参戦となる。LEXUS LC 2018 NUR24hには、フリクションを低減したV8エンジンが搭載され、新開発のサスペンションなど、将来のスポーツカーに繋がる技術が搭載されている。
ドライバーは、土屋武士選手をリーダーに、若手の松井孝允選手、蒲生尚弥選手、中山雄一選手の4名を起用。チーム一丸となって、ニュルブルクリンク24時間レースの完走を目指す。
GRMN Vitz
GAZOO Racing Companyが手がける「GRMN Vitz」。世界一過酷とされるドイツ・ニュルブルクリンクでのテスト走行や、全日本ラリーに参戦しているヴィッツからの知見を盛り込んで開発されている。
2017年のヤリスWRC参戦時に「GRMN Vitz Concept」がすでに発表されていたが、その市販モデルがいよいよ、150台限定で発売される。購入受付については、2018年4月9日からスタートする。具体的な申込方法については、トヨタからの続報を待ちたい。
駆動方式:FF(前輪駆動方式)
トランスミッション:6速マニュアル
排気量:1797cc
最高出力:156kW(212PS)/6,800r.p.m
最大トルク:250N・m(25.5kgf・m)/4,800r.p.m
GR86
86GRMNをもとに、ブレースを追加して剛性を高めたほか、SACHS製アブソーバー、86GRMNと同じトルセンLSD、高性能ブレーキを搭載するなど専用チューニングが施され、高い走行性能を誇る。
東京オートサロン2018 日産ブース
ELGRAND Jet Black Urban CHROME
日産の高級ミニバン「ELGRAND(エルグランド)」の特別仕様車「ELGRAND Jet Black Urban CHROME」が、東京オートサロン2018にて発表された。
ELGRAND Jet Black Urban CHROMEの外観は、「漆黒フロントグリル」や「漆黒フォグランプフィニッシャー」、「ダークグラファイトフィニッシュ18インチアルミホイール」などの専用エクステリアが採用されており、高級感あるスタイリングを実現している。また、インテリアには「プレミアムタンレザーシート」が採用されていることも特徴的だ。
今回、この特別仕様車の発表にあたって、KONDO Racingの近藤真彦監督のトークショーが開催された。
自身もエルグランドオーナーというKONDO Racingの近藤真彦監督
実は、近藤監督はエルグランドのオーナーでもある。エルグランドには、すでに何年も乗っていて、とても気に入っているという。近藤監督は、まず何よりもフロントフェイスが好きとのことで、その理由としては「(他社のミニバンと比べても)エルグランドが一番、男らしいというイメージがある」と話す。
また、フロントフェイスの次に気に入っているのが、操縦安定性だそうだ。ミニバンにありがちな重心の高さによるふらつきなどは、エルグランドにはないとのことで、「(ミニバンという)形のわりに、スポーティーにドライビングできるところがいい」とのこと。
KONDO Racingの近藤真彦監督
そんなエルグランド好きの近藤監督は、ELGRAND Jet Black Urban CHROMEを見て、「あれ、おいくらなのかな?」と値段を気にしつつ、愛車のエルグランドが白だったために、「次、買い換えるときは黒にします」と話した。
最後に、近藤監督は取材陣へ「皆さん、ぜひあの車(ELGRAND Jet Black Urban CHROME)に乗られるときは、運転席とかシートとか、実際に手で触れてもらいたいなと思います。実際に座っていただくと、良さがわかるはずですので」と語った。
セレナ e-POWER AUTECH CONCEPT
コンセプトという車名がついていながら、市販間近とも考えられるのが「セレナ e-POWER AUTECH CONCEPT」だ。
セレナ e-POWER AUTECH CONCEPTのエクステリアは、作りこまれたディテールとメタリックシルバーの専用パーツによって上質さと先進性が表現されている。また、インテリアはAUTECHならではのブルーステッチが入り、上質な素材を使ってエレガントな空間とすることにこだわっているという。走りの性能については、セレナNISMOと同様のサスペンションやコンピュータチューニングが施されている。
東京オートサロン2018 ホンダブース
CR-V CUSTOM Concept
ホンダブースでは、中央に展示されている「CR-V CUSTOM Concept」に注目したい。2018年に日本国内で発売予定の「CR-V」のカスタムコンセプトモデルが早くも披露された。
印象的なフロント、リアバンパーに、19インチアルミホイールなどModuloパーツによって上級SUVにふさわしいカスタマイズが施されている。また、ルーフからリアウイングまでブラックアウトするスペシャルカラーによって、精悍な印象が高められている。
JADE RS CUSTOM Concept
2018年春にマイナーチェンジを控えている「JADE RS」と、そのJADE RSをベースとしたコンセプトモデル「JADE RS CUSTOM Concept」が、東京オートサロンに出展されている。
JADE RS CUSTOM Conceptでは、フロントやリアに配されたブラッククロームガーニッシュ、約15mmローダウンのサスペンションなど、さまざまな箇所にModuloパーツが使われることで、JADEが持つプレミアムでスポーティーなイメージを、さらに昇華させたカスタマイズモデルだ。
MUGEN RC20GT CIVIC TYPE R Concept
ホンダブースにおいて、ひときわ来場者の目を引いていたのが、この「MUGEN RC20GT CIVIC TYPE R Concept」だ。
MUGEN RC20GT CIVIC TYPE R Conceptは、新型CIVIC TYPE Rの走行性能をさらに極限まで高めるために、空力性能や動力性能、冷却性能においての向上を図り、走行性能を磨き上げている。走りと機能を追求した無限が、CIVIC TYPE Rにかける想いをカタチにしたコンセプトモデルだ。
東京オートサロン2018 スバルブース
SUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT
スバルブースでは、「SUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT」が初披露された。同コンセプトカーは、東京モーターショー2017にて世界初公開された「SUBARU VIZIV PERFORMANCE CONCEPT」をベースとして、エアロパーツなどSTIの技術が詰め込まれている。
また、スバルブースでは、1996年のラリー・サンレモに参戦したインプレッサと、1993年のニュージーランド・ラリーを制したレガシィRSという、貴重なラリーカーも展示されており、多くの来場者からの人気を集めていた。
東京オートサロン2018 マツダブース
CX-8 CUSTOM STYLE 2018
東京オートサロン2018におけるマツダブースは、2017年12月に発売されたばかりの「CX-8」をはじめとした展示を実施。
そのなかで、「CX-8 CUSTOM STYLE 2018」はローダウンサスに大型アルミホイールを装備してスポーティーに装い、内装はブラウンレザーで仕上げてあるなど、落ち着きのあるカスタムモデルとなっている。
CX-5 CUSTOM STYLE 2018
また、CX-5、CX-3、ROADSTER、ROADSTER RFにおいても、CX-8と同様にCUSTOM STYLEモデルが展示されている。さらに、レストア作業中の初代ROADSTERのホワイトボディが展示されているのも、マツダブースの特徴のひとつだ。
東京オートサロン2018 三菱自動車ブース
三菱自動車ブースでは、2018年3月に発売予定の新型SUV「エクリプスクロス」をアピールする展示となっている。
エクリプスクロス PREMIUM SPORTS Concept
同ブースでは、2台のエクリプスクロスを展示。「エクリプスクロス PREMIUM SPORTS Concept」は、上質でスポーティーなハイスピードツアラーをイメージ。フロントアッパーグリルをダークメッキ化することで、パフォーマンスを象徴する中央のブラックフェイスのテイストと合わせ、よりスタイリッシュな表情を生み出している。
エクリプスクロス FIELD ATHLETE Concept
「エクリプスクロス FIELD ATHLETE Concept」は、大地を疾走するダイナミックなSUVをイメージし、ボディカラーは強い輝きと高品質感を表現したブロンズメタリックを採用。エクステリアではエンジンフードプロテクターや、力強く迫力あるデザインのRAYS製アルミホイールを装着し、走破性が高くタフなSUVのイメージを際立たせている。
東京オートサロン2018 スズキブース
スイフトスポーツ オートサロンバージョン
スズキブースで注目を集めるのが、「スイフトスポーツ オートサロンバージョン」だ。スズキの大型スポーツバイク「GSX-S1000 ABS」と同じく、マットブラックに真紅のアクセントカラーが配される、オートサロン専用のカスタマイズモデルとなっている。
クロスビー ウィンターアドベンチャー
「クロスビー ウィンターアドベンチャー」は、広い室内空間のワゴンと高い走破性を持つSUVを融合させた新ジャンルの小型クロスオーバーワゴン 新型「クロスビー」をベースとして、よりアクティブにウィンタースポーツを楽しむためのコンセプトモデルとなっている。
スペーシア トールキャンパー
「スペーシア トールキャンパー」は、新型「スペーシア」をベースにSUVテイストを融合させ、キャンプや野外イベントに出かけるシーンをイメージ。アクティブで遊び心いっぱいのコンセプトモデルだ。
キャリイ フィッシングギア
「キャリイ フィッシングギア」は、キャビンを拡大したキャリイにフィッシングポイントへたどり着く走破性をイメージしたデザインが採用されている。
東京オートサロン2018 ダイハツブース
BOON SPORTO Package
シャレード デ トマソ
かつての「シャレード デ トマソ」をスタイリッシュにブーンで表現したのが「BOON SPORTO Package」。同車種は参考出品車ではなく、実際に2018年1月12日から発売される市販車だ。専用のバンパーやフェンダー、サイドスカートに加えて、ホイールは画像のハイパーゴールドのほか、ブロンズ、フォーミュラシルバーの3色から選ぶことができる。また、内装についても専用の本革風シートカバーがあしらわれている。
BOON SPORTO Packageの隣には、シャレード デ トマソも展示されている。
THOR(トール)SPORZA Ver.
BOON ACTIVE Ver.
ダイハツブースでは、BOON SPORTO Package以外にも、ホットハッチをイメージした「SPORZA Ver.」、プレミアムな「PREMIUM Ver.」、アクティビティを楽しむ「ACTIVE Ver.」といった3つのカテゴリでカスタマイズされた計8車種が展示されている。
東京オートサロン2018 フォルクスワーゲンブース
1968年型タイプ2 キャンピングスタイル
Golf Alltrack キャンピングスタイル
フォルクスワーゲンブースで人気を博していたのが、「1968年型タイプ2」と「Golf Alltrack」という、新旧2車種のキャンピングスタイル。他ブースとは異なる癒しを与えてくれる雰囲気に、海外からの多くの来場者もフォルクスワーゲンブースへと足を運んでいたのが印象的だった。
Golf GTI TCR
また、同ブースではアウトドアスタイルだけでなく、「Golf GTI TCR」や「Formula 3」といった派手なモータースポーツ車両も展示されている。