レビュー
マニュアルシフト車・勝手に推進委員会

幌付きとは違った気持ちよさ! 「ロードスターRF」は高速巡航も大得意

MT(マニュアルトランスミッション)の選べるスポーツモデルが大好きな自動車ライター、マリオ高野です。

電気自動車や自動運転が普及する時代が近付きながらも、古式ゆかしきMT(マニュアルトランスミッション)の選べる新車はまだまだ残っている!

ということで、今回はマツダ「ロードスターRF」のMT車を山道で乗ってみました。

動力性能に余裕がある分、すぐれた高速巡航性を発揮するRF。引き締まったサスペンションにより、硬質な乗り味です

動力性能に余裕がある分、すぐれた高速巡航性を発揮するRF。引き締まったサスペンションにより、硬質な乗り味です

高性能アイテムてんこ盛り!

今回の試乗車は、MTのみの設定となるスポーツグレードの「RS」ということで、ビルシュタイン社製ダンパー やインダクションサウンドエンハンサー、フロントサスタワーバー、レカロ社製シートなどの強化パーツが標準装備。

これにメーカーオプションのブレンボ社製対向4ピストンキャリパー(フロント)と、BBS社製鍛造17インチアルミホイールが装着されており、こうして羅列するだけでもクルマ好きなら思わずニンマリしてしまう定番の高性能アイテムがてんこ盛り状態でした。

ロードスターRSグレードの伝統的な装備でもあるビルシュタインダンパー。デフにはトルクセンシング式スーパーLSDも備えています

ロードスターRSグレードの伝統的な装備でもあるビルシュタインダンパー。デフにはトルクセンシング式スーパーLSDも備えています

メーカーオプションのBBS鍛造ホイール(205/45R17 84Wタイヤ&17×7Jインチ)に組み合わされるのは、ハイグリップタイヤのブリヂストン「ポテンザS001」。ブレンボ社製対向4ピストンキャリパーも合わせれば、サーキット走行でも不満なし

メーカーオプションのBBS鍛造ホイール(205/45R17 84Wタイヤ&17×7Jインチ)に組み合わされるのは、ハイグリップタイヤのブリヂストン「ポテンザS001」。ブレンボ社製対向4ピストンキャリパーも合わせれば、サーキット走行でも不満なし

「RS」グレードに標準装備のレカロ社製シート。スポーツ走行時のサポート性、長時間運転時の疲労感の少なさには定評があります。シートヒーター付き

「RS」グレードに標準装備のレカロ社製シート。スポーツ走行時のサポート性、長時間運転時の疲労感の少なさには定評があります。シートヒーター付き

クーペとオープンのいいとこ取り

日本が世界に誇るライトウェイトスポーツカーのロードスターに、電動開閉式のリトラクタブルハードトップを装着した上級モデルで、エンジンはソフトトップ車の1.5リッターではなく2リッターを搭載。60〜80kg増えた車重や、向上した動力性能に合わせてサスペンションも強化されています。

ソフトトップ車の印象については、コチラの過去記事で報告しています。
至極のシフトフィールが味わえる! マツダ・ロードスター[6MT]

過去記事で述べた通り、ソフトトップのロードスターは「軽さ」がかなり重要なファクターとなります。1.5リッターエンジンのやや非力なところは軽さが補ってあまりある、という印象でした。

電動開閉式のリトラクタブルハードトップは、閉じた状態ではソフトトップよりもはるかに密閉性が高いため、オープンカーと屋根のあるクーペ、両方のいいとこ取りができる便利なものですが、それと引き換えに、ロードスターの大きな美点である軽さを多少なりともスポイルしてしまいます。

しかも、重くなる部分のほとんどはクルマの旋回性能に大きな影響を及ぼす屋根まわりということで、物理的に重心が高くなってしまうのは避けられません。しかし、結論を言えば、それらはまったくの杞憂でした。

ヒラヒラとした軽快感はソフトトップ車ほどではないにせよ、鈍重になったわけでは決してなく、むしろいい具合に重厚感が増すことで、上級モデルにふさわしい動的な質感を得るに至っています。

屋根のない状態を重視しながらもRF化を想定したデザインなので、金属ルーフを閉めた状態でも見た目の違和感はありません。撮影車のボディカラーはポリメタルグレーメタリック

屋根のない状態を重視しながらもRF化を想定したデザインなので、金属ルーフを閉めた状態でも見た目の違和感はありません。撮影車のボディカラーはポリメタルグレーメタリック

ルーフ開閉に要する時間は約13秒。時速10kmまでなら走行中も操作可能。スイッチ操作ひとつで完了します

ルーフ開閉に要する時間は約13秒。時速10kmまでなら走行中も操作可能。スイッチ操作ひとつで完了します

幌付きとのよし悪しはドライバー次第

ソフトトップのモデルと比べて排気量が500ccもアップするので、60〜80kgの重量増をものともしない加速性能を発揮します。ソフトトップ車よりは重いとはいえ、車重は1,100kgと絶対的には軽いままですから、2リッターエンジンなら余裕のある動力性能となります。

人によっては、クルマ全体のバランスはRFのほうが好ましいと感じるでしょう。ちなみに、屋根を閉じた状態でサーキットを走行しても、旋回中に重心の高さを意識させられることはほとんどありません。

ソフトトップとRF、同じロードスターでもキャラはかなり異なるので、比較して優劣をつけるのはあまり意味がなく、よし悪しはドライバーの好み次第ということになります。

ルーフを閉じるとほぼ完璧なクーペモデルに。ボディ剛性感はさらに高まる感覚です

ルーフを閉じるとほぼ完璧なクーペモデルに。ボディ剛性感はさらに高まる感覚です

MTのシフト操作フィールはいずれも秀逸でありながら、よりパワフルなエンジンのたくましさを重視するか、非力なエンジンを速く走らせるための変速操作を追求する面白さを重視するかで、選択は変わってきます。筆者個人の好みを申し上げれば後者を選ぶところですが、RFのダイナミックな走りも大いに魅力的。

節度感、短いストローク量、各ギヤの認識しやすさなど、操作フィール全域にわたって秀逸なMTシフト。低イナーシャデュアルマスフライホイール付きで、クラッチワークからも快感が得られます

節度感、短いストローク量、各ギヤの認識しやすさなど、操作フィール全域にわたって秀逸なMTシフト。低イナーシャデュアルマスフライホイール付きで、クラッチワークからも快感が得られます

運転環境の適切さはソフトトップ車と何ら変わらず。「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」など運転支援システムも装備

運転環境の適切さはソフトトップ車と何ら変わらず。「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」など運転支援システムも装備

ソフトトップかRFかというのはまったく悩ましい選択であり、ロードスターというスポーツカーの奥深さを改めて実感しました。ロードスターならではの軽さやシンプルさを大事にしたいならソフトトップ。純粋に速さを求めたり、長距離・長時間の移動機会が多かったりする人は、高速道路での追い越し加速性能に余裕があり、かつ静粛性にすぐれたRFが適していると言えるでしょう。

オープン時の風の巻き込みは、ソフトトップ車よりもややマイルド。その分、ソフトトップ車はより開放感が得られます

オープン時の風の巻き込みは、ソフトトップ車よりもややマイルド。その分、ソフトトップ車はより開放感が得られます

この試乗の模様は動画でもご覧いただけます。

マリオ高野

マリオ高野

1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
ロードスター RFの製品画像
マツダ
4.50
(レビュー29人・クチコミ1623件)
新車価格:343〜418万円 (中古車:189〜559万円
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